経営の健全性・効率性について
④企業債残高対給水収益比率は、類似団体と比較しても低い。これは新規発行の企業債が減少しているためであるが、今後老朽化した管路更新に応じて増加していく可能性がある。⑤料金回収率は平均値より高いものの、一般会計からの財源に依存しているのが現状である。⑥給水原価が年々増大傾向にあるが、これは、山間地という地理状況のため人口密度が低く、投資規模が過大とならざるをえないことに加えて過疎化の影響により人口が減少し、有収水量が減少しているためである。
老朽化の状況について
現在のところ、管路移設時等に管路更新を行っているのが現状である。固定資産台帳の整備により管路経年化率を把握するとともに、将来迎える耐用年数経過時に向けて、更新計画立てる必要がある。
全体総括
山間地という不利な立地条件のため、住居が点在しており、送水にかかるコストが、都市部など人口密度が高い地域に比べて割高になるのが避けられない状況である。少子高齢化及び人口減少が進むなか、料金収入も減少し、一般会計の繰入に依存せざるを得ないのが現状である。今後は、施設及び管路の更新に向けた計画作成を行い効率的かつ効果的な更新を行う必要がある。また、経営戦略を策定するなど、長期的な視野のもとで計画的な経営に取り組み、経営改善に努める。