収益等の状況について
平成28年度は前年度と比較し、全ての項目で数値が改善しているが、これは平成27年度に受変電設備等の大規模改修による2か月の閉鎖期間に伴う減収及び一般会計からの繰入れがあったことによる。①収益的収支比率黒字となる100%を大きく超え、安定して高い水準を維持している。④売上高GOP比率平均値に比べ高い水準を維持しているものの、利用台数減による減収に伴い、当該比率も年々低下しつつある。⑤EBITDA利用台数減による減収に伴い当該値も減少傾向にあり、平成28年度には平均値を下回った。
資産等の状況について
本市駐車場整備事業は、地方公営企業法を適用していないため、一部指標について「該当数値なし」としている。⑧設備投資見込額今後10年間においては、平成29年度に粉末消火設備の改修工事及び平成30年度に昇降機の改修工事を実施する他は定期的な点検・修繕によるメンテナンスを実施するのみの予定であり、経常収益に対して適切な範囲内での維持管理費による運営が見込まれている。
利用の状況について
利用台数は年々減少傾向にある。⑪稼働率類似施設平均値を大きく下回っている状況が続いているが、これは収容台数210台中、120台分が定期利用者枠となっており、月極で契約している方の利用状況が一部把握できず、反映されていないためである(利用台数は入出庫した台数のみをカウントしている)。しかし、それを勘案しても稼働率は年々減少傾向にあり、工事による閉鎖期間のあった平成27年度に引き続き、平成28年度も100%を下回っている。主な要因としては、近隣に民間の同業他社による時間貸駐車場が増えたことに伴い利用者が分散したことが挙げられる。
全体総括
収支状況は黒字が続いているものの、同地域において民間事業者による時間貸駐車場が増え、市民ニーズの一部が充足されたことにより、利用台数は減少しつつあり、利用料金も減収傾向にある。しかし、近接する市民会館は駐車場台数が乏しく、催事の際には本駐車場の活用が必要不可欠であることもあり、今後も健全運営を継続するべく事業の効率化を進めていく必要がある。なお、本事業の経営戦略の策定については、引き続き検討していく。