収益等の状況について
指定管理者の手続き誤りによって、本来区に納付されるべき平成29年度の納付金の一部が、平成30年度に納付された結果、平成29年度の収益が少なく、また、他指標の数値も悪化して見え、一方で平成30年度の数値が大きく改善しているかのように見えるが、実際は当該事業の経営状況の悪化によるものではない。このことを踏まえて分析すると、過去5年間で収益的収支比率には大きな変動はなく、また、他会計からの補助もなく、独立し、安定した経営状況が伺える。
資産等の状況について
企業債残債もなく、設備投資見込額も高くないことから、資産価値は高いものと考える。しかし、開設から20年以上が経過していることから、今後、維持補修経費が増額してくることは否めない。
利用の状況について
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、令和2年度は稼働率が下がっているが、令和3年度はコロナ禍前の稼働率に戻り、概ね横ばいで推移している。なお、附置義務駐車場であることから廃止や転用は考えにくい。今後も引き続き稼働率の向上に向けた取組みの強化が必要である。
全体総括
区への納付金の納付時期の遅れから、各分析表を見ると平成29年度に経営状況が一時的に悪化し、平成30年度に例年以上に改善したように見えるが、実質的には上記1に記載したとおり、前年度、後年度の数字と大きな差はなく、安定した経営状況にあると言える。しかし、施設の開設から20年以上が経過していることから、今後の施設の維持補修等にかかる費用に対応していくため、稼働率向上に向けた取組みを強化していくなど、さらなる収益性の向上を図っていく必要がある。