収益等の状況について
経常収支を示す①経常収支比率については、100%以上で推移しており、なおかつ類似施設平均値を上回っている。また、企業の収益が継続して成長しているかどうかを判断する指標である⑤EBITDAについても、令和3年度は増加に転じ、経常収支自体は黒字となっている。しかしながら、施設の営業に関する収益性を示す④売上高GOP比率については、令和2年度に激減し、令和3年度において回復傾向が見られるものの、コロナ禍前の半数程度にとどまっている。
資産等の状況について
施設の老朽化度合いを示す⑥有形固定資産減価償却率については、年々増加し、また、類似施設平均値を上回っており、老朽化が進行している。また、企業債残高規模を示す⑩企業債残高対料金収入比率については、類似施設平均値を上回っているものの、企業債残高そのものは年々減少しており、令和5年度に完済予定である。
利用の状況について
施設の利用状況を示す⑪稼働率については、類似施設平均値を上回っているものの、令和3年度においても新型コロナウイルス感染症の影響が見られ、コロナ禍前の8割程度にとどまっている。
全体総括
本施設においては、指定管理者制度を導入しており、民間のノウハウを取り入れた運営を実施しているところであるが、近年の利用者の減少傾向に加え、令和3年度においても、前年度同様新型コロナウイルス感染症の影響が見られ、コロナ禍以前の水準には至っていない。さらに、施設の老朽化が進行しており、今後は修繕及び改修等に係る費用の増加が見込まれることから、経費節減や新たな利用促進策の検討を行い、安定した経営に向けた取り組みが必要である。