収益等の状況について
①収益的収支比率については、総費用の減少により前年度より上昇しており、また100%を上回っていることから健全性は確保されております。②他会計補助金比率、③駐車台数一台あたりの他会計補助金額については、他会計からの補助の内容が職員給与費と障害者の料金減免分であり、経営上大きく影響するものではないと考えております。④売上高GOP比率については、営業収益が増加したことにより前年度より上昇しました。また全国平均及び類似施設平均を大きく上回っていることから収益性が確保できているものと考えます。⑤EBITDAについては、総収益の増加により前年度より上昇したものの全国平均及び類似施設平均を下回っており、本業の収益性が低い水準であることから、経営改善に向けた取組が必要と考えられます。
資産等の状況について
⑥有形固定資産減価償却率について、当施設は地方公営企業法非適用事業であるため、指標は算出されません。⑦敷地の地価については、当施設は公園の地下にあるため、地価は公園の固定資産台帳に計上されており、当施設では算出されません。⑧設備投資見込額については、設備のライフサイクルコストを基に作成した中長期修繕計画により今後10年間の投資見込額を算出しております。⑨累積欠損金比率について、当施設は地方公営企業法非適用事業であるため、指標は算出されません。⑩企業債残高対料金収入比率について、当施設は企業債残高がないため、指標は算出されません。
利用の状況について
⑪稼働率について、当施設は全国平均及び類似施設平均を大きく下回っており、時間貸しの駐車場施設としての需要は大きいとはいえません。一方で、定期利用の需要は高く、マンション建設等により周辺人口の増加も見込まれ、今後も定期利用の需要は増加すると考えられます。したがって、時間貸しと定期利用の需要や収益性のバランスを考慮し、定期利用の上限台数の見直し等により、効率的な運営を図ることが必要だと考えております。
全体総括
当施設については、川口駅周辺の駐車場不足に起因する道路機能の低下を解消し、交通の円滑化と健全な都市機能の更新を目的として、平成3年度に設置されたものであります。収益等の状況については、リモートワークの普及や近隣の百貨店の閉店による影響で、今後しばらく収益の回復は見込めません。一方で、今後は経年劣化による改修工事や設備更新等が増加する見込みであることから、中長期の修繕計画により収支を平準化することで、安定した経営を目指してまいります。また、利用の状況としては、稼働率は低い状況が続いており、施設の効率性には問題があると考えられるため、さらなる利用促進を図ってまいります。