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人口の減少や町内に中心となる産業がないことなどから財政基盤は弱く、類似団体平均値を下回っており、本町の数値も年々下降している。このため、退職者不補充による職員数の削減や人件費カットを行うほか、各事業をゼロベースから見直すなど、行政の効率化に努めてきた。今後も歳出内容の見直しを実施していく一方、歳入では税などの滞納整理によって徴収率向上を図るほか、使用料・手数料の改定を検討し、遊休財産の売却の推進などにより、財政の健全化、財政基盤の強化に努める。
平成24年度には、特殊事情として、退職職員の増により、歳出の経常経費である退職手当組合負担金の増により、前年度を6.2ポイント上回っていたが、近年は改善傾向にある。しかし、依然として類似団体平均を上回っており、今後3、4年は、公債費が高水準での推移が見込まれるほか、高齢化による扶助費も増加が見込まれるなど、経常経費に充当される一般財源は増大傾向にある一方、合併算定替の適用期間の終了で普通交付税額が削減されるなど経常一般財源の確保は一層厳しくなる状況である。事務事業の点検・見直しをより強力に推進し、経常経費の削減を図る。
合併によって職員数、施設数が増加したため、近年は類似団体平均値を上回る状況が続いていたが、退職者の不補充や保育所をはじめとする公共施設の統廃合、役場庁舎の分庁方式の廃止に伴う庁舎の一元化など、施設維持管理経費の削減による効果もあり、類似団体平均を下回っている。今後は、少子化、人口減少が進行していくことを見据え、公共施設の統廃合をさらに推進するほか、指定管理者制度の活用による施設維持管理経費の更なる削減を図る。
合併に伴い類似団体平均を上回っていたが、平成24年度からは、類似団体平均をやや下回る数値となった。引き続き退職不補充は最小限に抑制し、定員適正化計画に基づき計画的に職員数の削減を行う予定である。
平成22年度から数値は改善傾向にあるが、依然として類似団体平均をはるかに上回っている。合併以前の旧町時代の大型施設の建設に加え、合併後は合併特例債を活用した大型事業を実施してきた結果、毎年多額の元利償還額を計上することとなった。更に、下水道事業会計、水道事業会計において発生する準元利償還金の負担が大きいことも一因である。まずは起債許可団体からの脱却ができるよう、地方債の発行額の抑制や縁故債の繰上償還などを実施し、比率の改善に努める。
数値は改善傾向にあるが、依然として類似団体平均をはるかに上回っている。合併以前の旧町時代の大型施設の建設に加え、合併後は合併特例債を活用した大型事業を実施してきた結果、地方債現在高が多額となっていることが要因である。将来への負担軽減のため、地方債発行額の抑制、繰上償還による地方債現在高の削減、充当可能基金の積立などに努める。
平成24年度には、特殊事情として、退職者増により退職手当負担金の大幅な増があったことにより類似団体平均を上回っているが、全般的には類似団体平均を下回る水準にある。従前から、人件費に係る経常経費が低いのは、職員数が類似団体平均を上回っているものの、給与のカットによる抑制措置などもあり、ラスパイレス指数が低水準にあることが要因であった。今後も職員の定員管理の適正化に努め、数値の上昇抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率は、近年類似団体平均値を下回ることとなっており、これは、行財政改革の推進によって事務経費全般の節減に努めているためである。今後も事務の効率化による経費の削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、近年類似団体平均水準を維持していたものの、平成25年度には、保育の質の向上のため、町臨時保育士から、指定管理先の正規職員による保育に切り替えたこともあり、類似団体平均を上回る数値となった。社会保障関連分野は高齢化による影響も含め、今後は増加が予測される分野であり、給付の適正化など上昇傾向に歯止めをかけ、数値の改善を図る。
「その他」は維持補修費、繰出金に係る経常収支比率である。類似団体平均値を下回っているのは、下水道事業会計が法適用になっていることから、下水道事業への繰出金が「補助費等」へ計上されていることが要因である。繰出金は国民健康保険や介護保険などの特別会計への繰出金が主なものであり、今後の増加が見込まれる分野であることを踏まえ、保険料(税)の適正化や健康増進事業・介護予防事業による給付の適正化を図り、急激な上昇とならないよう現状水準の維持に努める。
補助費等にかかる経常収支比率が高くなっているのは、広域連合への負担金や、下水道事業、病院事業への繰出金が高額なためである。ただ、近年は下降傾向にあり、要因として、下水道事業への繰出金の減少、平成22年度から行財政改革の一環として取り組んだ町補助金の支給見直しが挙げられる。補助費等の財源の多くは一般財源であり、歳出の抑制が比率の減少に繋がることからも、事業会計に対する繰出金の推移に注視していくことや、町補助金の見直し、支給にあたっては受益者負担の原則に基づき、応分の負担を求めていくことなど、更なる歳出の削減に努める。
近年の合併関連事業や過去の大型施設整備事業によって、公債費は増大し、公債費に係る経常収支比率は類似団体平均を8.4ポイント上回ることとなった。今後も公債費の占める割合は高水準で推移していくことが見込まれており、縁故債の繰上償還の実施によって、将来の公債費負担額の軽減に努める。
平成24年度には、特殊事情で退職手当負担金の増による影響で悪化したものの、近年は類似団体平均値に近い水準で推移している。今後の普通交付税の合併算定替の適用期間が終了し、交付税額の減少が予測されるなど、経常一般財源の現状維持が困難な状況が見込まれるため、経常収支比率の約半数を占める人件費、補助費等の推移に一層留意し、抑制に努める。
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