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電力事業に係る大規模償却資産の税収により、財政力指数は類似団体内平均を大きく上回る0.92となっているが、年々減少しているため、税の徴収強化等による歳入確保に努める。
平成26年度に退職手当債の4億5千7百万を人件費に充当したこと、地域手当の支給を平成26年度以降緊急的に支給しないこととしたことや定員適正化計画の推進によって、人件費をはじめとした経常的経費の抑制が図れたことにより改善傾向にあった。しかし、臨時財政対策債の発行抑制や、平成26年度から支給していなかった地域手当を平成28年10月から支給を復活したことなどにより、前年度比で3.5%増加した。今後は、富津市経営改革プランの着実な推進に努め、税の徴収強化等による歳入確保、事務事業の見直し等により比率の改善を図る。
消防庁舎等の解体工事などにより物件費が増加したことで、前年度比で6,670円増加した。類似団体内平均を下回っているが、全国平均、県内平均を上回っている状況であるため、定員適正化計画の推進による適正な定員管理を行うこと、また、公共施設等総合管理計画に基づく公共施設の再配置を進め、維持管理コストを縮減することなどにより、人件費・物件費等の削減に努める。
財政健全化計画に基づき、平成12年度から全職員の6か月昇給延伸、諸手当等の見直し等を行い人件費の抑制を図ってきたが、平成25年度から指数は高くなっている。要因としては、国と比較して初任給が高いことや55歳以上の職員の昇給停止を実施していないことなどが挙げられる。富津市の地域手当補正後のラスパイレス指数は97.3であるが、補正前の指数は類似団体内平均と比較しても高いことから、今後は適正な給与水準の確立に努める。
定員適正化計画の実施に伴い、職員数は減少しているが、それを上回る人口の減少により、人口千人当たり職員数は前年度比で0.01人増加している。平成26年度の508人から平成31年度を420人とする目標達成へ向けて、今度も適正な定員管理を行う。
地方債に係る元利償還金が増額になっていることが、実質公債費比率増加の要因となっている。類似団体内平均を上回っていることから、臨時財政対策債等の発行抑制など、適正な公債費管理により比率の改善を図る。
将来負担比率は、財政調整基金の積立により充当可能基金が増加したこと、発行抑制により地方債の現在高が減少したことなどにより前年度比で18.3%改善している。しかし、依然として類似団体内平均を上回っている状況であるので、財政調整基金の積立をはじめとした富津市経営改革プランの着実な推進に努め、比率の更なる改善を図る。
平成26年度から支給していなかった地域手当を平成28年10月から職員の意欲向上や人材確保の見地から4%支給することとしたため、前年度比で1.4%増加した。組織機構のコンパクト化や事務事業の見直しなど、職員数の適正管理に努めることにより比率の改善を図る。
物件費に係る経常収支比率は、前年度比で0.3%の増加であり、その要因としては、平成28年度に実施した消防庁舎等の解体工事が挙げられる。また、君津地域4市で運営している廃棄物処理事業の委託料が多額になっていることから、類似団体内平均を上回っている。今後は、業務委託の見直しや、その他の物件費についても更なる経費削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率が、前年度比で0.5%の改善が見られる要因は、生活困窮者自立支援事業の活用等による生活保護費の削減などが挙げられる。しかし、依然として類似団体内平均よりも高い水準にあるため、単独扶助費の見直しなどにより、扶助費の抑制に努める。
その他に係る経常収支比率は、繰出金の増加により、前年度比で1.1%増加している。繰出金増加の主な要因としては、君津富津広域下水道組合負担金に対する基金充当額を減額したことにより、一般財源が増加したことが挙げられる。類似団体内平均とはほぼ同水準で推移しているが、今後は特別会計等への繰出金について、徴収強化や経費削減を図り、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等に係る経常収支比率は、君津中央病院企業団負担金の増加により、前年度比で0.3%増加している。消防業務を直営で行っているため、類似団体内平均を下回っているが、今後も引き続き経費削減に努める。
据え置き分の元金償還が開始されたことにより、前年度比で0.9%増加している。今度も臨時財政対策債などに係る地方債償還額の増加が見込まれることから、地方債の発行にあたっては、抑制に努めるとともに、可能な限り交付税措置のある地方債を選択するようにし、実質的な公債費の負担額軽減に努める。
公債費以外に係る経常収支比率は、前年度比で2.6%増加であり、前述の人件費、繰出金の増加が主な要因として挙げられる。今後は、定員適正化計画に基づく職員数の適正管理、繰出金等の経費削減に加え、地方税の徴収強化等による経常一般財源の確保により、比率の改善を図る。
実質公債費比率は類似団体と比較して低い水準にあり、近年横ばいとなっている。将来負担比率については類似団体と比較して高いものの、低下傾向にある。将来負担比率が低下している主な要因としては、財政調整基金の積立による充当可能財源等の増額、また退職者の増加及び定員適正化計画に基づく職員数削減により退職手当負担見込額が減額したことが挙げられる。今後も財政調整基金の積立、定員適正化計画に基づく職員数の適正管理をはじめとした富津市経営改革プランを着実に実施していく。
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