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生活保護費や高齢者保健福祉費などの基準財政需要額の増加に伴い,近年減少傾向(平成22年度から3年連続低下)にあったが,市税などの基準財政収入額が増加したことにより,前年度と同じ0.94となった。今後とも,収納対策強化などにより市税をはじめとする収入の確保と,内部努力の徹底等による経費の縮減をさらに進め,財政の健全性,安定性の向上を図っていく。
企業収益の拡大による市税収入の増に伴い,経常一般財源が増加したことに加え,人件費の減などにより,経常的経費充当一般財源が減少したことなどから,前年度と比較して2.3ポイント向上した。しかし,以前として類似団体平均を下回っていることから,引き続き自主財源の積極的な確保に努めるとともに,生活保護費における就労支援の取組などにより経常経費を抑制し,財政構造の弾力性の向上に努めることにより,中期財政計画上の目標である80%台への向上を図る。
職員数の削減や職員給与の減額などに取り組んだことによる人件費の減少や,雇用支援対策事業費の減による物件費の減少などにより,前年度より減少した。今後とも,定員管理,給与の適正化により人件費を抑制するとともに,内部努力の徹底等による経費の縮減をさらに進め,事業の効率化を図っていく。
平成13年の職務の級の見直しによる給与水準の引き下げや,平成18年の年功的給与上昇の抑制等を目的とした給与構造改革の実施など,給与制度の適正化に努めてきた。平成23・24年は,国家公務員の時限的な(2年間)給与改定特例法による措置により,指数が大きく上昇したが,平成25年は同措置の終了により,指数が102.3まで低減し,同措置の前と同水準となっている。今後とも,国や県並びに他市の制度との均衡を踏まえながら,適正な給与制度の構築に努めていく。
平成22年3月に策定した「組織整備・定員適正化に関する方針」に目標として掲げた平成27年度の職員3,300人体制に向け,定員の適正化に取り組んできた。平成25年度は平成24年度の5.80人に比べ0.06人少ない5.74人となっており,順調に定員の適正化が図られている。引き続き,外部委託の推進,再任用など多様な人材の活用,簡素で機動的な職制の整備などに取り組み,定員の適正化を進めていく。
実質公債費比率(3ヵ年平均)は,過去の大型建設事業に係る市債償還の一部完了により,元利償還金が減少したことや,市民税法人税割の増などにより標準税収入額が増加したことなどから,前年度と比較して0.9ポイント減少している。今後とも,公債費が将来の財政運営の大きな負担とならないよう,プライマリーバランスの黒字化を念頭に,元金償還額以内の市債発行を堅持することで,市債残高の抑制に努めていく。
過去の大型建設事業債の一部償還終了により,市債現在高が減少したことや,市民税法人税割の増などにより標準財政規模が増加したことから,前年度と比較して8.0ポイント低下した。今後とも,プライマリーバランスの黒字化を念頭に,元金償還額以内の市債発行を図ることで市債残高を抑制していくとともに,財政運営の長期的な安定性を確保するため,基金を計画的に積み立てていくことなどにより,将来負担を抑制していく。
職員数の削減及び職員給与の減額などに取り組んだことに伴い,前年度比13億円減となり,過去5年間で最小の302億円となった。また,人口1人当たりの歳出決算額は前年度より2,781円減少し,58,296円となった。類似団体平均を上回っていることから,組織機構のスリム化,定員の適正化などにより業務の効率化に取り組んでいく。
雇用支援対策事業費などの減少に伴い,前年度比3億円減の222億円となった。また,人口1人当たりの歳出決算額は前年度より717円減少し42,752円となった。類似団体平均を上回っていることから,「第5次行政改革大綱」に基づく「行革プラン」により内部努力の徹底を図り,経費の縮減や事業の効率化を進めていく。
障がい者自立支援サービス利用者の増加に伴う社会福祉費,生活保護受給者の増加に伴う生活保護費の増により,前年度比11億円増の436億円となり,5年前と比較して1.4倍となった。また,人口1人当たりの歳出決算額は前年度より1,806円増加し,84,128円となった。引き続き,生活保護費における就労支援の取組などを実施し,社会保障関係経費の抑制に努めていく。
その他に係る経常収支比率が類似団体平均を上回っているのは,繰出金の増加が主な要因である。とくに,介護保険特別会計への繰出金の増加などに伴い,前年度比7億円増の352億円となった。また,人口1人当たりの歳出決算額は前年度より1,109円増加し,67,846円となった。引き続き,介護予防事業の取組みなどを実施し,給付費の抑制に努めていく。
下水道事業会計負担金などの減少に伴い,前年度比3億円減の110億円となった。また,人口1人当たりの歳出決算額は前年度より691円減少し,21,250円となった。長期化している補助金などについては必要性や効果などを継続的に検証し,見直しを図っていく。
市債残高の抑制に努めたことに伴い元利償還金が減少し,前年度比2億円減の168億円となり,過去5年間で初めて160億円台となった。また,人口1人当たりの歳出決算額は前年度より425円減少し,32,488円となった。引き続き,計画的な市債の発行などにより,公債費の抑制に努める。
人件費や物件費の影響により,類似団体平均を上回っていることから,定員の適正化や施策・事業のスクラップなどを推進し,財政構造の柔軟性や安定性の確保に努めていく。
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