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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2022年度)
財政力
財政力指数の分析欄
前年度から0.01ポイント減であり、類似団体平均を大幅に下回っており、全国平均、県平均と比較しても財政力は低い水準である。財政力の基礎となる町税については、人口減少と景気動向から増加が望めない見通しである。組織的に取組んでいる徴収強化により町税の収納率は98%を超える。収納率は県内でトップクラスを維持しており、引き続き徴収強化に努めるほか、ふるさと納税など税外収入の確保についても強化に取り組んでいる。なお、類似団体37団体のうち合併団体は6団体と2割に満たない。合併団体以外の31団体の財政力は高い傾向にある。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
前年度より4.6ポイント増加した。全国及び県平均より低い水準だが、類似団体平均を2.1ポイント上回る。地方債の発行額抑制による公債費の減、人件費の削減など経常経費の縮減を行っているが、比率算定の分母にあたる普通交付税や臨時財政対策債の減少が影響した。合併により施設数が多く、施設の統廃合や集約化など施設管理経費の最適化が喫緊の課題となっている。公共施設等総合管理計画に基づき、既存施設の長寿命化や統廃合を推進し経費の縮減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
合併で施設数が多く、類似団体平均、全国平均と比較して高い水準である。原油価格の高騰による観光施設指定管理料の増や町有施設の解体工事などにより数値が増加した。保育所、こども園を町が運営していることも平均値との乖離に影響しており、令和6年度に保育所民営化する予定になっている。また、令和5年度に小野田中学校と宮崎中学校の統合を行い、今後も観光・教育関係施設を多く抱え、施設の老朽化も進展しているため、公共施設等総合管理計画に基づき、既存施設の長寿命化や統廃合を推進し経費の縮減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
数値は前年度から横ばいで推移し、類似団体平均、全国市平均、全国町村平均と比較しても低い水準となっている。引き続き給与水準の適正化を図っていく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
合併により多くの施設を抱えることや、保育所・こども園運営が直営のため、人口に比する職員数は類似団体を上回っている(類似37団体のうち合併団体は6団体)。定員適正化計画に基づき職員数削減を進めているが、人口の減少により人口当たり職員数は増加した。今後は、令和5年度に小野田中学校と宮崎中学校を統合、令和6年度に中新田保育所の民営化を予定している。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
前年度と比較すると0.2ポイント減少した。類似団体平均、全国平均、県内平均と比較すると少し高い水準にある。比率算定の分母要素である普通交付税や臨時財政対策債の減に伴い標準財政収入額が減少したが、地方債の発行額抑制に取り組んできた結果が表れ、算定の分子にあたる元利償還金等が減少傾向にあることから比率が改善した。道路などインフラ資産が多いため、保全的投資が必要ではあるが、地方債の発行額抑制に努め世代間負担の公平化を図り、さらなる比率の改善を目指す。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
前年度と比較すると9.1ポイント減少した。比率算定の分母要素である普通交付税や臨時財政対策債の減に伴い標準財政収入額が減少したが、分子要素で大きな割合を占める地方債残高が前年度比約7億5,000万円減、公営企業債等繰入見込額が前年度比約2億2,000万円減となったことが影響し減少した。類似団体平均、全国平均と比較するとまだ高い水準にあるので、引き続き地方債の発行抑制を継続し、事業の取捨選択による将来負担の減額を進め、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)
人件費
人件費の分析欄
前年度と比較して0.5ポイント増加した。類似団体平均、全国平均を上回るが、県平均より低い水準にある。定員適正化計画に基づき人件費の削減に努めてきたが、経常的一般財源等の減少などが影響し微増となった。今後は、定年延長制度を踏まえた新たな計画を策定し、引き続き人件費の抑制に計画的に取り組む。
物件費
物件費の分析欄
前年度と比較して1.3ポイント増加した。数値は類似団体平均、全国平均、県平均とほぼ同水準にある。町有施設の解体工事や観光施設の指定管理委託料の増に伴い数値は増加した。かみでん里山公社(自治体新電力)を設立し公共施設の電気料削減に取り組んでいるが、合併で施設数が多く、施設の統廃合等を推進し管理経費の最適化を進める必要がある。また、観光施設に指定管理者制度を導入しているが、競争原理が働かずコスト削減に結びついていない。
扶助費
扶助費の分析欄
経常的一般財源等の減少などが影響し、前年度と比較して0.4ポイント増加した。類似団体平均、全国平均、県平均と比べても低い水準にある。水準が低い要因としては、養護老人ホーム入所者が少ないことや少子化構造が一因と考えられる。数値の動向としては、少子化により児童手当や医療費給付、保育所、こども園経費が減少している一方、就労系サービス利用の増などで障害者自立支援介護等給付費が増加傾向にある。
その他
その他の分析欄
数値の構成は、繰出金14..2%と維持補修費2.5%である。比率は前年度から0.6ポイント増加し、類似団体平均、全国平均、県平均をいずれも上回っている。下水道事業の建設費や公債費に対しての繰出金が増加したことに伴い数値は増加した。下水道事業については、処理場設備のストックマネジメント計画に基づき、施設のライフサイクルコストの低減を図るほか、将来的には使用料改定により経営健全化に努め繰出金の縮減を図る。
補助費等
補助費等の分析欄
経常的一般財源等の減少などが影響し、比率は前年度から1.5ポイント増加した。補助費等については、消防・ごみ処理、病院などの業務を行う一部事務組合(大崎地域広域行政事務組合、加美郡保健医療福祉行政事務組合等)への負担金が7割を占めており、各組合においても経費の削減や事業運営の健全化を図るなど、市町村の負担軽減を促していく。
公債費
公債費の分析欄
町債の発行を抑制しているが、経常的一般財源等の減少などが影響し比率は0.3ポイント増加した。類似団体平均と比べ高い水準にあるが、全国平均、県平均と同水準まで改善している。合併旧町から引き継いだ町債の返済や合併直後の大型投資事業の返済が進み、経年推移をみると減少幅は小さくなってきているが、今後も町債発行の抑制に取り組み公債費の負担軽減に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
前年度より4.3ポイント増加したが、類似団体平均、全国平均、県平均をいずれも下回る。比率の分子要素は、維持補修費以外の項目で増加に転じ経常充当一般財源は約1,860万円の減となったが、比率の分母要素である経常的一般財源等が減少しており、各数値の増加に影響している。一般財源の確保と経常経費の縮減が課題となっており、行財政改革を推進していく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
目的別歳出の分析欄
住民一人当たりコストが最も高いのは民生費の178,889円で、次いで教育費の90,897円、総務費86,837円と続いており、いずれも類似団体と比べて高い水準にある。主な増減要因は次のとおりである。・総務費(前年比-6.3%):減要因は、減債基金や公共施設等総合管理基金への積立金の減少・民生費(前年比-2.9%):減要因は、子育て世帯への臨時特別給付金支給の減少、住民税非課税世帯に対する給付金支給の減少・衛生費(前年比-25.2%):減要因は、新型コロナウイルスワクチン接種事業の減少や大崎地域広域行政事務組合の負担金の減少・労働費(前年比-97.2%):減要因は、地域雇用継続協力金支給事業の終了・農林水産業費(前年比+25.2%):増要因は、農業資材価格高騰対策支援事業や担い手確保・経営強化支援事業の増加・商工費(前年比-14.7%):減要因は、感染症拡大防止協力金事業や、名産品・特産品事業者支援事業の終了・土木費(前年比+18.4%):増要因は、鳴瀬川総合開発事業基金への積立や道路整備事業の増加・教育費(前年比-6.8%):減要因は、中新田公民館整備事業の終了、復興ありがとうホストタウン推進事業の終了類似団体平均と乖離している費目は、議会費(議員数17で類団の中でも多い)、民生費(組合老健事業への負担金)、商工費(観光事業を展開)、土木費(面積が広くインフラ網の維持)、教育費(合併で教育施設数が多い)、公債費(臨財債累積、合併で資産多い⇒投資事業多い)である。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり646,109円となっており、義務的経費である人件費、扶助費及び公債費の合計が261,117円(構成比40.4%)で、投資的経費である普通建設事業費、災害復旧費の合計は78,621円(構成比12.2%)となっている。住民一人当たりコストが最も高いのは人件費の120,078円で、次いで物件費の103,309円、補助費等94,949円と続いており、いずれも類似団体平均と比べて高い水準にある。前年度と比べ増減の大きい項目の要因は次のとおりである。・維持補修費(前年比-24.9%):降雪量が少なかっため除雪経費が前年度より減少したほか、町道などの維持補修工事の減少が要因である。・扶助費(前年比-13.0%):子育て世帯への臨時特別給付金支給の減や住民税非課税世帯に対する給付金支給の減少などが要因である。・災害復旧事業費(前年比+171.5%):令和4年7月の大雨災害による土木施設や農業用施設、公共施設の復旧工事により増加している。・物件費(前年比+5.7%):漆沢地区町有施設解体工事、原油価格高騰に伴う保養センター等施設指定管理委託料の追加などにより増加している。
実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)
分析欄実質収支比率は、普通交付税の減少や令和4月7月の大雨による災害復旧費などの影響で単年度収支が1.08ポイント減少し8.85%となった。また実質単年度収支についても赤字に転じたが、財政調整基金残高は増加し、標準財政規模の20%水準を確保している。当面は、基金を取崩す財政運営が続く見通しであるが、今後も行財政改革を推進し、財政調整基金取崩しの縮減に努めるため、実質単年度収支の赤字比率は減少していく見込み。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)
分析欄平成30年度から令和4年度まで、一般会計ほか全ての会計で実質赤字比率は黒字である。令和4年度の連結実質赤字比率は21.12%の黒字となっており、一般会計で約7億8,100万円、水道事業会計で約7億4,700万円の実質収支があり、全会計の約8割の黒字比率を占めている。その他会計(黒字)は、介護サービス事業特別会計、加美郡介護認定審査会特別会計、町営駐車場事業特別会計の合計値となっており、今後も、健全な財政運営により連結実質赤字比率は黒字で推移する見込みである。
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実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄実質公債費比率の分子は、地方債の発行額抑制を実施してきたことから減少傾向にある。元利償還金等(A)の69.4%を一般会計の地方債元利償還金が占め、次いで、下水道事業などの公営企業債の元利償還金に対する繰入金が21.9%、一部事務組合の地方債の元利償還金に対する負担金が8.4%となっている。また、元利償還金等(A)から控除される算入公債費等(B)は、元利償還金等の71.4%にあたる。これは財政的に有利な交付税措置率が高い地方債(過疎債70%・辺地債80%・合併特例債70%)を利用してきたことや臨時財政対策債(100%)の割合が増えているためである。
分析欄:減債基金期間中の満期一括償還地方債の利用なし。
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将来負担比率(分子)の構造(2022年度)
分析欄将来負担額(A)の60.2%を一般会計の地方債現在高が占め、次いで下水道事業などの公営企業債等繰入見込額が22.8%を占める。将来負担額(A)から控除される充当可能財源等(B)のうち充当可能基金については、財政調整基金、ふるさと応援基金、文化振興基金への積み増しや鳴瀬川総合開発事業基金を新たに設置したことから、前年度より約4億6,900万円増加している。将来負担比率の分子については、交付税措置率が高い地方債(過疎債70%・辺地債80%・合併特例債70%)を利用してきたので、一般会計の地方債発行額抑制により残高が減少するのに合わせ、減少傾向で推移する見込みである。
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基金残高に係る経年分析(2022年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・普通会計が所管する基金の令和4年度末残高は、約56億525万円となっており、前年度から約2億9,617万円増加した。・主な要因は、新たに鳴瀬川総合開発事業基金2億5,362万円の基金を造成したほか、財政調整基金で7,955万円、ふるさと応援基金で3,342万円、交流資源利活用推進基金で1,794万円積立てが増加した。一方、各種事業へ活用するため基金を取り崩したことなどで合併振興基金で1億1,413万円、地方創生推進基金で545万円減少している。(今後の方針)・令和4年度末時点で基金全体の35.1%にあたる財政調整基金については、令和3年度から令和7年度の5年間を行財政改革集中期間と位置づけ、歳入の確保、歳出の削減を図り、財源不足額を縮減する計画であるが、歳出改革の柱である公共施設等の管理経費の最適化については、利用者や住民への周知、合意形成に一定期間が必要となるため、当面は財政調整基金で財源不足を調整する財政運営が続くことが見込まれる。・財政調整基金に次ぐ残高の合併振興基金は、地域振興施策へ取り崩しを増加していく見通しである。これらのことから、中期的には基金全体の残高は減少する見通しである。・基金の運用に関し、令和4年度に基金の一括運用の範囲を大幅に拡大し運用益を稼ぐ下地を整えた。金融市場の動向を注視し機を見て投資していく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・前年度より7,955万円増加し、令和4年度末基金残高は約19億6,490万円となった。これは標準財政規模の22.2%にあたる。・4億円を取り崩したが、決算剰余金や基金利子として4億7,955万円を積み立てたことによるもの。(今後の方針)・令和元年度からの普通交付税一本算定に移行したことによる一般財源の減少に対し、これまでの行財政改革では財源不足の解消には至らず、基金の取り崩しが続いている状況となっている。・令和3年度から令和7年度を行財政改革集中期間と位置づけ、歳入の確保、歳出の削減に取り組むこととし、財政調整基金の取り崩しについては令和3年度から1億円ずつ減らし令和6年度には2億円まで減らす計画としたが令和4年度については、エネルギ-・物価高騰による各経費の増加による財源不足を補うため計画を上回る4億円の取り崩しとなった。・今後も行財政改革の取り組みを徹底して行っていく一方、住民サービスのサービスの著しい低下を招かないよう当面は基金の取り崩しによる財政運営が続くため基金残高は減少するが、令和6年度以降は安定し10億円台の残高を確保できる見通し。方針としては、大規模な災害などに備え標準財政規模の10%程度(約9億円)の基金残高を確保する。
減債基金
減債基金
(増減理由)・前年度より166万円増加し、令和4年度末基金残高は約4億1,247万円となった。・基金利子として166万円を積み立てたことによるもの。(今後の方針)・過去に実施した補償金免除繰上償還により高金利の地方債償還を抱えていないことや、現行の金融政策により低金利での起債融資が続いていることから、積極的な繰上償還を数年実施していない。・将来的には、施設の集約化や用途変更に伴う繰上償還時に取り崩すことを想定。また、庁舎整備時に多額の一般財源が必要となるため、起債の償還財源として、剰余金などを基金に積み立てる。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・合併振興基金:合併に伴う地域の振興及び住民の一体感醸成のため、地域振興や福祉、教育施設など環境整備に活用する。・交流資源利活用推進基金:自然や温泉保養施設等の交流資源の保全を図りながら、利活用を推進し地域活性に資するため。・公共施設等総合管理基金:公共施設等の総合的かつ計画的な管理及び利活用を推進するため。・鳴瀬川総合開発事業基金:鳴瀬川ダム建設及び漆沢ダム再開発に伴う環境整備事業並びに地域振興事業を推進するため(増減理由)・鳴瀬川総合開発事業基金(新規):町有地の売払い収入を原資に2億5,362万円を積み立て基金造成を図った。・ふるさと応援基金:自然環境保全、子ども、ふるさとづくりに関する施策へ1億3,161万円を取り崩し、寄附金など1億6,503万円を積み立て増加。・合併振興基金:基金利子587万円を積み立て、地域振興事業、児童福祉事業、文教振興事業などへ1億2,000万円を取り崩し減少。(今後の方針)・合併振興基金:地域振興など各施策に活用するため取り崩し額を増やす方向。令和5年度は1億7,000万円を取り崩す予定。・ふるさと応援基金:受付サイトを増やすほか地場産品の掘り起こしを行い返礼品を拡充、寄附金の増額を図る。令和5年度は2億1,600万円の寄附金が見込まれ、寄附者の意向に沿った施策へ1億6,636万円を取り崩す予定。・交流資源利活用推進基金:本町が有する広大な森林資源及び林業施設の保全や、老朽化した温泉レジャー施設の保全に活用する。令和5年度は2,925万円を取り崩す予定。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2021年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は、令和3年度で64.9%となっており、全国平均および類似団体平均を上回る水準で、全体的に公共施設等の老朽化が進んでいる。公共施設等の維持に要する費用が経常的に必要となることが見込まれるため、公共施設等総合管理計画に基づき、施設配置の最適化に取り組むとともに、施設個別の償却率に着目し、修繕等の優先順位を決めて、施設の老朽化対策に取り組む。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、令和3年度で449.4%となっており前年度より127.5ポイント減少した。これは類似団体や全国平均を上回り、宮城県平均より低い水準である。普通交付税の合併算定替特例加算措置が終了したため、一般財源が減少し令和1年度まで比率は上昇傾向にあったが、普通交付税の増加や地方債の発行抑制により将来負担額が減少し比率が改善した。依然として財政力が低い状況が続いているため、財政調整基金取り崩しや地方債発行の抑制をはじめとした行財政改革に努める。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は31.1%で類似団体平均と比べ高い水準にあるものの、前年度比で.9.9ポイント減少した。これは、比率算定の分母で普通交付税が増加し、分子で将来負担額が地方債の新規発行抑制の効果により減少したことによる。一方、有形固定資産減価償却率は64.9%で類似団体平均を若干上回っており施設の老朽化が進んでいる。比率に影響が大きい施設としては、公共施設の全延床面積の約3割を占める学校施設が73.2%で、全国平均64.5%、県内平均63.8%と比較しても上回る水準にあり、老朽化した施設の計画更新が課題となっている。公共施設の個別施設計画に基づき、施設の長寿命化・施設配置の最適化、維持管理コストの削減に努めるとともに、将来的な負担リスクを見据えながら資産更新に地方債を活用していく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率は31.1%で類似団体平均と比べ高い水準にあるものの、前年度比で.9.9ポイント減少した。また、実質公債費比率は7.5%と前年度比で0.6%減少した。共通した要因として、算定の分母にあたる普通交付税が増加したことと、行財政改革の1つである地方債の発行額抑制に取り組んできた結果が数値の減少に表れている。今後も、地方債の発行抑制に取り組み健全な財政運営に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して老朽化が進んでいる施設は、認定こども園・幼稚園・保育所、橋りょう・トンネル、学校施設、公営住宅である。公民館については、中新田公民館の建替えが令和3年度で完了したことで、前年度比で45.2%減少した。橋りょうについては、一人当たり有形固定資産額が類似団体中1位となっている。老朽化が進行しているため、長寿命化修繕計画に基づき予防保全型維持管理に取り組み、ライフサイクルコストの縮減を図るとともに地域道路ネットワークの安全性・信頼性を確保する。公営住宅については、町営一本杉住宅、町営前田住宅が築年数49年を超え、令和3年度の有形固定資産減価償却率が77.9%と老朽化が進んでいる。人口が減少する中で、将来的な入居需要を見極め、計画的な更新・再編を行いながら施設の維持管理コストの最適化を図る。認定こども園・幼稚園・保育所は令和3年度末で7施設、うち2施設が築30年を超えている。また、学校施設は令和3年度末で11施設、うち8施設が築30年を超えている。少子高齢化による施設の統廃合を見据えながら、予防保全型の維持管理の考え方に基づき、利用者の安心・安全確保に取り組む。
施設類型別ストック情報分析表②(2021年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して老朽化が進んでいる施設は、福祉施設、体育館、消防施設、庁舎である。福祉施設は、令和3年度の有形固定資産減価償却率が67.0%と類似団体を若干上回る。また、合併により旧町単位で施設を抱えるため一人当たり面積は類似団体中1位となっている。体育館は、令和3年度の有形固定資産減価償却率が70.9%と類似団体平均を3.9%上回る。小野田体育館と小野田東部体育館が耐用年数を経過しており、小野田体育館は令和4年度に改修予定、小野田東部体育館は令和4年度をもって廃止を予定している。消防施設は、令和3年度の有形固定資産減価償却率が94.3%と類似団体平均を42.5ポイント上回る。非常備消防の消防ポンプ車格納庫など67施設の半数以上が築20年を超える。庁舎は、令和3年度の有形固定資産減価償却率が91.2%と類似団体平均を38.6ポイント上回る。宮崎支所は築40年を超え、本庁舎及び小野田支所に関しては耐震改修を行っているものの築50年を超え老朽化が課題となっており、予防保全型維持管理の考えに基づき計画的に維持更新を図る。
財務書類に関する情報①(2021年度)
1.資産・負債の状況
令和3年度数値を前年度と比較すると、一般会計等の資産が2,251百万円の減少(△4.0%)、負債は281百万円の減少(△1.8%)となっている。また、全体会計では資産は2,157百万円の減少(3.6%)、負債は362百万円の減少(△2.2%)となった。一般会計等において、資産減少の主な要因は、各資産の減価償却累計額が増加したことが影響している。また、負債減少の主な要因は、固定負債のうち地方債について地方債償還額が借入額を上回り107百万円減少していることによる。なお、令和元年度に資産総額が増加しているのは、固定資産台帳の見直し作業を行い開始貸借対照表数値等を変更したことによる。また、下水道事業特別会計と浄化槽事業特別会計は地方公営企業法適用移行中のため、令和6年度から数値に含める。
2.行政コストの状況
令和3年度数値を前年度と比較すると、一般会計等においては、経常費用12,530百万円から使用料手数料などの経常収益436百万円を差し引いた純経常行政コストは、12,094百万円となり、2,033百万円の減少(14.4%)となった。また、臨時損益を加えた純行政コストは305百万円の増加(2.2%)となった。主な減少要因は、経常費用の44.9%を占める移転費用5,625百万円において、令和2年度に経済対策として給付した特別定額給付金給付事業補助金の終了などにより、補助金等が1,923百万円減少(36.7%)したことが影響している。また、経常費用の55.1%を占める業務費用6,905百万円をみると、人件費が前年比で126百万円の減少(4.4%)、その他の業務費用が4百万円の減少(▲6.0%)となった。一方、物件費等は26百万円の増加(0.63%)となっている。このうち、人件費、物件費等については、他団体と比較し高い水準となっている。これは、保育所、こども園を直営で行っていることや、旧町単位で社会教育施設を複数抱えているといった構造により、人件費のコストや施設の維持管理コストが高い点が挙げられる。継続的に、職員配置の適正化や施設の集約、統廃合に取り組んでいるが、引き続きコストの縮減に努める。
3.純資産変動の状況
令和3年度の数値を見ると、一般会計等においては、税収や国県補助金等として調達した財源が12,714百万円で、前年比1,539百万円の減少(10.8%)となり、純行政コスト14,292百万円を下回ったことから、本年度差額は1,578百万円となり純資産残高は38,318百万円で1,971百万円の減少となった。全体では国民健康保険事業特別会計や介護保険特別会計の保険税(料)が税収等に含まれるため、財源は17,608百万円と一般会計等より4,894百万円多くなっている。また、純行政コストが19,010百万円であるため、本年度差額は1,403百万円となり純資産残高は41,421百万円で1,795百万円の減少となっている。
4.資金収支の状況
一般会計等の令和3年度数値を見ると、業務活動収支は173百万円の増加、投資活動収支は454百万円の減少、財務活動収支は351百万円の増加となっている。主な要因をあげると、業務活動収支は収入・支出とも減少しており、特にコロナ禍における経済対策としての特別定額給付金給付事業補助金などの終了に伴い補助金等の収入・支出の減少幅が大きい。一方、地方交付税等税収が増加したことで、収支としては増加している。投資活動収支については、支出となる決算剰余積立などによる基金への積み立てが、収入となる取り崩しを大きく上回ったことなどが収支減少の主な要因となっている。財務活動収支については、前年比で増加したものの、新規借入の抑制により地方債償還額は借入額を下回っている。地方交付税の一本算定移行により、資金不足を財政調整基金の取崩しで対応することが続いていることから、引き続き行財政改革の取り組みを推進していく。
財務書類に関する情報②(2021年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は242.5万円で、類似団体平均172.0万円を上回っている。また、有形固定資産減価償却率は64.9%で類似団体平均63.3%と同程度である。類似団体のなかでも面積が広く、合併団体であるため公共施設・インフラ資産が多い。資産は全体的に老朽化しており、今後、公共施設等の維持に多額の費用が見込まれることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の最適化に取り組む。また、施設個別の償却率に着目し修繕等の優先順位を決めて、施設の老朽化対策に取り組む。なお、令和元年度で数値が伸びているのは、固定資産台帳の見直しを行い、資産計上が増えたためである。
2.資産と負債の比率
純資産比率は71.5%で、類似団体平均76.1%を若干下回る。また、将来世代負担比率は15.9%で、類似団体平均13.2%を若干上回っている。道路等のインフラ整備や公共施設の老朽更新など資産形成の財源として地方債を活用していることが数値に表れている。今後も、計画的な地方債発行に努めるとともに、引き続き交付税措置が有利な地方債を活用し、将来世代の負担縮減を図る。
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストは64.6万円で、類似団体平均の40.2万円を上回っている。純行政コストのうち業務費用にあたる人件費と物件費が、類似団体と比較しコストが高くなっていることが要因と考えられる。これは、保育所、こども園を直営で行っていることや、旧町単位で社会教育施設を複数抱えているといった構造により、人件費のコストや施設の維持管理コストが高い点が挙げられる。継続的に、職員配置の適正化や施設の集約、統廃合に取り組んでいるが、引き続きコストの縮減に努める。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は692万円で、類似団体平均の41.1万円を上回っている。類似団体のなかでも面積が広く、合併団体であるため公共施設・インフラ資産が多いことに加え、道路等のインフラ整備や公共施設の老朽更新など資産形成の財源として地方債を活用していることが数値に表れている。地方債の発行抑制により地方債残高は減少しているが、今後も、計画的な地方債発行に努めるとともに、引き続き交付税措置が有利な地方債を活用し、健全な財政運営に取り組む。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は3.5%と、類似団体平均3.9%を若干下回っている状況である。3町合併により多くの施設を抱えており、使用料等の収入に比べ経常費用の水準が高い。老朽化した施設の維持更新コストを抑えるために、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の統廃合や複合化、長寿命化を図り、経常的な管理コストの削減に努める。
類似団体【Ⅴ-1】
加美町
高畠町
庄内町
西郷村
境町
上三川町
益子町
高根沢町
那須町
大泉町
邑楽町
横芝光町
愛川町
立山町
入善町
越前町
箕輪町
養老町
垂井町
大野町
池田町
吉田町
大口町
東浦町
武豊町
幸田町
東員町
菰野町
明和町
日野町
愛荘町
稲美町
多度津町
苅田町
大津町
さつま町