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財政力指数の分析欄予測を上回る人口減少及び全国平均を上回る高齢化率(令和6年3月末38.70%)に加え、離島という地理的条件などもあって零細企業が多いことなどから財政基盤が弱い状況にある。また、各種公共事業の財源として辺地対策事業債や過疎対策事業債などの交付税措置のある起債を活用していることから公債費が基準財政需要額を増大させており、類似団体平均を大きく下回っている。加えて、市町村合併の際に住民サービス向上施策として、出張所の増設や福祉事務所を設置したことなどから類似団体に比べ多くの職員を抱えている。住民ニーズが多様化・複雑化している中、過度な人員抑制は行政サービスの低下や職員の働き方に悪影響を及ぼすおそれがあることから、適切な職員配置による効率的な組織を目指すとともに、経常経費の徹底的な見直しと抑制及び投資的事業の厳選、徴収体制の強化による税収確保等に努めて財政の健全化を図る。 | 経常収支比率の分析欄物価高騰などの影響による物件費の上昇や公共施設の老朽化に伴う維持補修費の増などで経常経費が増加する一方、臨時財政対策債発行可能額が国の地方財政対策における財源不足額の減少に伴って抑制されたことから比率が上昇した。本町は前年度比0.4ポイント上昇したものの、類似団体平均を下回っている状況にある。今後は、一般廃棄物処理施設など大規模な公共施設の建設・改修事業に係る地方債の償還が始まることから公債費の増加が見込まれるため比率の上昇が懸念される。自主財源が乏しい本町にとっては各種事業を実施していくためには地方債の発行はある程度やむを得ないが、可能な限り発行額の抑制に努めるとともに事務事業の見直しを行って歳出予算の削減に努めるなど、経常経費の縮減を図って比率上昇の抑制を目指す。 | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄決算額が前年度から7,163円減少しているが、これは物件費の減少によるものである。物件費については、公共施設解体に要する費用が前年度から大きく減少したことが影響している。本町においては平成19年10月の合併の際、住民サービスを低下させないように出張所を6箇所設置したことや、屋久島と口永良部島間に町営船を運航していることなどで類似団体平均よりも職員数が多い状況にある。また、令和2年度以降においては、会計年度任用職員制度の導入による人件費の増や、物価高騰や公共施設の解体に伴う物件費の増などが影響し高止まりの状況となっている。今後は、会計年度任用職員を含めた職員の適切な定員管理や、公共施設管理計画等に基づく施設の統廃合や長寿命化による適正管理を進め改善を図るよう努める。 | ラスパイレス指数の分析欄前年度から0.1ポイント増加したが、前年度に引き続き類似団体平均を下回っており、全国町村平均も下回っている状況にある。本町の給与は国の制度に準じており、各年度の増減は職員構成や年齢階層の変動の影響が大きいと考えられる。小規模自治体のため、経験年数階層内の分布が変わった場合によっては数値の動きが顕著な場合がある。現状は、全体の年齢構成としては高年齢層の職員が多く、今後も引き続き住民サービスの維持に配慮した適正な職員配置を心掛け、全体の年齢層のバランスを勘案しながら、退職者数に見合った新規採用、適正な給与格付けを行うとともに、昇給・昇格についても人事評価に基づいて適切に行っていくよう努める。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄本町は屋久島と口永良部島の2つの離島を行政区域としている。屋久島の居住区域は島の周囲沿岸部のみで行政区域が広範囲であるため本庁舎以外に5つの出張所、そして、口永良部島に1つの出張所を設置して行政サービスに努めている。したがって、出張所に配置する職員も相当数必要なことや屋久島と口永良部島間で町営船を運航していること、さらに、福祉事務所設置町として生活保護業務を移管されていることなどから本指数は類似団体平均を上回っている。平成19年の合併以降、職員数は自然減という形で年々減少傾向にあったが、近年は鈍化している。今後は住民ニーズの多様化・複雑化が一層進んでいく中、地域の特性や事情に配慮しつつ、適切な行政サービスを提供できるよう適正な職員配置に努めていく。 | 実質公債費比率の分析欄平成22年度に策定した公債費負担適正化計画に基づき事業の厳選などによる新規地方債の発行抑制等に継続して取り組んでおり、結果として平成24年度決算で18%を下回り、令和5年度決算では10.0%(前年度比0.2ポイント減)となった。これは、これまでに実施した基盤整備等の償還が終了したことによる地方債残高の減少とともに、地方交付税(普通交付税)において新たな算定項目が追加されたことなどにより、合併の際のシミュレーションを上回る交付額となっていることなども影響している。しかし、比率は減少傾向にはあるものの依然として類似団体平均を上回っており、県内でも高い水準にあることから、特に普通建設事業については適正な計画・管理・厳選を行い、当該年度の起債額を元金償還額以下に抑制するように努めるなど長期的視点に立った公債費管理に努める。 | 将来負担比率の分析欄平成19年10月の合併以降、経常経費の見直しによる歳出抑制や事業の厳選などによる地方債発行抑制など健全な財政運営を目指して取り組んできたところであり、その効果もあって各種比率の改善が進みつつあるといえる。前年度に引き続いて将来負担比率は算定なしとなった。これは、これまでに実施した大規模な基盤整備の償還が終了したことによる地方債残高の減少とともに、老朽化が著しい公共施設の大規模改修等に備えた公共施設整備基金への積立てなどの影響によるものである。今後は老朽化した施設の更新や大規模改修等による地方債発行及び基金の取崩しなどにより比率の悪化が見込まれるが、町民の安全・安心な生活に配慮しつつ、財政健全化とのバランスを図りながらの適切な事業執行による町勢発展に努める。 |
人件費の分析欄前年度から0.8ポイントの増加となったものの、職員給与は国の制度に準じていることなどから、例年同様に類似団体平均を下回っている。数値増加の要因は、令和5年人事院勧告に基づく給与及び期末勤勉手当の改定などによるものとなっている。住民ニーズの多様化・複雑化が深化する中で、適宜、人員配置の見直し等を行って適切な行政サービスを提供できるよう努めていく。 | 物件費の分析欄前年度と比較して0.9ポイント増加し、類似団体との差は2.0ポイントとなった。本町は離島であることから各種経費が割高であることや、保有している施設数が多いこと、また、一般廃棄物処理施設において環境に配慮したリサイクル費用(島外搬出費用含む)が多額であることなどが要因として挙げられる。平成19年10月の合併からこれまで継続して物件費を含む経常経費の削減に取り組んでおり、事務的経費の削減はある程度進んでいると考えている。今後も類似団体と比較して大きな乖離を生じさせないよう、これまで同様に経済性や効率性などを勘案して経常経費の削減に取り組みつつ適正な事務執行における物件費の支出に努めていく。 | 扶助費の分析欄前年度比1.6ポイントの減となっているが、これは前年度に比べ特定財源が増加したことが要因であり、扶助費総額で見れば、生活保護扶助費において生活費及び住宅費が高止まっており、障害者福祉や児童福祉に係る経費も増加傾向にある。扶助費は時代の流れや社会の様子が大きく反映される傾向にあり、また、離島である本町は地理的要因の影響も受ける。社会情勢の変化や保護者のニーズに対応した良質なサービスを提供するために、公益性や適時性の精査を行うとともに、必要性の高い施策への重点化のため、介護予防や健康づくりなどのサービス充実を図るなど予防段階での取組みを進めていく。 | その他の分析欄前年度と比較して0.4ポイント上昇した。繰出金については、総額は減少したが特定財源が減少したことにより、一般財源充当額が増加し数値が悪化している。また、維持補修費については、町営住宅や一般廃棄物処理施設など保有施設の老朽化や設備の故障等による修繕経費が増加したことによる。特別会計の運営は少子高齢化の進展などにより総じて厳しい状況にあるが、町民生活に直結していることから適切な事業実施が図られるよう適時精査を行いながら、各種サービスの一層の推進に努める必要がある。また、老朽化が進む公共施設についても施設の利用に支障を来すことのないように適切な維持管理に努めていく。 | 補助費等の分析欄類似団体の平均を下回っているものの、これは本町では公債費及び物件費の割合が高いことから、他の費目が総じて低く抑えられていることに起因する。公債費の占める割合が高い本町では、他の経常経費の削減に努めなければならず、各種団体への補助金等については、これまで重点的に精査及び見直しを実施してきたところである。今後も継続的に必要性の低い補助金は見直しや廃止を行う方針であるが、生活環境の向上に資するものなど真に必要なものについては、住民ニーズを的確に捉え、適切な行政サービスを提供できるよう努めていく。 | 公債費の分析欄平成19年10月の合併により誕生した本町は公債費が平成20年度にピークとなった。さらに、平成22年度には実質公債費比率が18%を超えたため公債費負担適正化計画を策定し、新規地方債の発行抑制等による公債費削減に取組み、その成果もあって公債費は年次的に減少してきたところである。令和5年度はデジタル防災行政無線整備事業等に係る地方債の償還が終了したことなどから前年度比0.5ポイント減少している。町民の生活環境向上のための事業実施にあたっては、ある程度の地方債の発行は必要であることから、今後も類似団体との格差に注視しながら、長期定な視点に立ったインフラ整備等と財政健全化のバランスを図った行財政運営に努める。 | 公債費以外の分析欄昨年度と比較して0.9ポイントの増加となったものの、類似団体平均は1.8ポイントの増加となっており、増加の傾向は全国的なものであるといえる。なお、増加比率が類似団体平均を下回ったことについては、事業の厳選や経常経費の精査など、健全な財政運営に向けての取り組みの効果であると考えられる。今後も住民ニーズに迅速に応えることができる柔軟な財政運営を目指して、経常経費については適宜精査を行い抑制に努めるとともに、人件費の推移にも注視しながら必要な行政サービスの提供を行い、生活環境の向上に資するよう長期的視点に立った町勢発展に努めていく。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄・議会費について、議会は住民意思の反映や執行機関を監視する機能を担っており、住民一人当たりのコストで論じることは難しい面もあるが、議会費の大部分は人件費であることから、類似団体と比べて高止まっている点については議員報酬(議員定数)が影響している。・総務費の減少については、令和2年度から整備を行ってきた屋久島と口永良部島を結ぶ海底光ケーブル整備事業が令和4年度に完成したことが大きく影響している。・民生費及び衛生費が類似団体平均に比べて高止まりしている要因は、平成19年10月の2町合併の際に福祉事務所を設置して生活保護業務等を町で実施していることや、屋久島は世界自然遺産登録地であることから山岳部からのし尿搬出などの自然環境保全対策などに要する経費など、他の自治体と異なる要因等が影響している。・農林水産業費が類似団体平均に比べて高止まりしている要因は、離島である本町と本土の格差是正のために、事業者の費用負担軽減策として林産品等の戦略産品の輸送費支援や農水産物の輸送コスト支援事業を実施していること、物価高騰対策事業として茶業・漁業事業者への燃料費の助成や畜産業者への飼料の助成を実施したことなどが影響している。・商工費の減少については、令和2年度からコロナ感染症対策関連の事業として消費喚起のための商品券発行事業などを実施してきたが、令和5年度は規模を縮小したことや、観光関連施設の普通建設事業費の減などが影響している。・消防費が類似団体に比べて高い傾向にあるのは、住民の居住区域が島の周囲沿岸部であり、消防・救急活動が非常に広範囲にわたることから消防分遣所を2箇所設置しているため、相応の人件費・物件費等(熊毛地区消防組合への負担金)が必要となることが要因となっている。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄歳出決算総額は、住民一人当たり1,060,022円となっている。本町は2町合併により誕生した町であり、また、離島という地理的条件等により、類似団体と比較して住民一人当たりのコストは高い傾向にあることが推察される。以下に特徴的な要因を持つ費目を分析する。・人件費については、退職者の推移を考慮しながら新規採用を行っているため職員数に大きな増減は生じていないが、人事院勧告に基づく給与及び期末勤勉手当の改定があったことなどから住民一人当たりのコストが増加する結果となった。また、本庁舎以外に6箇所の出張所を設置していることや町営船を保有していることなどから類似団体より職員数が多くなっておりコストは割高となっている。・物件費については、離島であることから各種経費が割高となっていることや、一般廃棄物処理施設において環境に配慮したリサイクルに要する費用(島外搬出費用含む)が多額であること、公共施設個別計画等に基づく公共施設の除却費用が影響するなどして高止まりの状況となっている。・扶助費については、福祉事務所設置町であることから生活保護業務及び児童扶養手当支給事務等が影響して類似団体と比較すると突出している。生活保護費が高止まりしていることに加え、障害者福祉や児童福祉に係る費用も増加傾向にあるため住民一人当たりコストも上昇した。・普通建設事業費については、令和2年度から整備を行ってきた屋久島と口永良部島を結ぶ海底光ケーブル整備事業が令和4年度に完成したことで、住民一人当たりのコストが大きく減少している。なお、普通建設事業費は老朽化施設の大規模改修などが年次的に計画されているが、財政健全化に配慮しつつ、町民の生活環境の向上に繋がる事業を取捨選択し実施していく。・災害復旧費については、令和5年度は災害の発生件数が少なかったことに加え、繰越事業となっていた港湾施設の災害復旧事業が完了したことで住民一人当たりのコストが大きく減少している。台風や豪雨が激甚化・頻発化していることから今後も年度間の大きな増減や高水準での推移が予想される。・公債費については、平成19年10月の2町合併時から事業の厳選などにより地方債の発行抑制に努めて年々減少傾向にある。令和5年度はデジタル防災行政無線整備事業等に係る償還が終了したことなどから住民一人当たりのコストは減少している。今後も財政健全化に配慮しつつ、町勢発展との均衡を図りながら財政運営に努めていくこととする。 |
基金全体(増減理由)・令和5年度末の基金残高は約55.9億円であり、前年度から約0.8億円の増となっている。これは、財政調整基金は約0.2億円の減となったものの、減債基金が約0.3億円、だいすき基金が約0.7億円増加したことが要因である。・財政調整基金は、当初予算において2.5億円程度を取崩しての予算編成であったが、決算剰余金の積立て及び例年同様の歳入確保と事務事業の精査などの取組みにより、最終的に取崩額が積立金を約0.2億円程度上回ったことから減額となった。・公共施設整備基金については、令和7年度稼働を目指す一般廃棄物処理施設整備事業等の財源として約3.3億円の取崩しを行ったが、今後の老朽施設の大規模改修等に備えて約3.3億円の積立てを行った事で前年度と同額となった。・屋久島町だいすき基金は寄附金を財源としている。寄附金は堅調に推移しているところであるが、各種事業への積極的な活用も図ったことから約0.7億円の増加となった。(今後の方針)・基金総額は、平成19年10月の合併以降、財政健全化に向けての努力により年々増加している。令和5年度決算では標準財政規模の89.3%となっている。財政調整基金は、その目的が年度間の財源の不均衡を調整するためのものであり、また、特定目的基金は定めた目的のために有効に活用されるべきものであることから、常に一定した住民サービスに心がけるとともに、それぞれの目的のために慎重かつ効果的な活用に努める必要がある。本町はこれまで財政健全化を最優先にして大規模な施設整備等を控えてきたこともあって施設の老朽化が進んでいる現状がある。複雑化かつ多様化が進んでいる住民ニーズ、さらには、時代に即応した施策の展開など、町民にとって住みやすく、さらには、次代を担う子供たちが夢や希望を持つことができるまちづくりに資するよう効果的な基金の活用を図っていくこととする。 | 財政調整基金(増減理由)・令和5年度末の基金残高は約22.9億円となり、前年度から約0.2億円減少し2年続けての減となったところである。・当初予算編成においては、例年財政調整基金を取崩しての予算編成を強いられており、令和5年度は前年度より約0.2億円増額し約2.5億円を取崩しての編成となった。決算においては、取崩額を約0.5億円減らすことができたことから約2.0億円となったものの、積立金は決算剰余金を主とした約1.8億円であったことから、基金の総額としては約0.2億円減らすこととなった。(今後の方針)・コロナ禍以降も原材料や燃油等の価格高騰などの影響により低迷する各種産業の振興や地域活性化に向けた施策の展開、さらには近年加速度的に進行している人口減少や少子高齢化等による扶助費や補助費といった経常経費の増高が予想されるなど、基金の目的である年度間の財源の不均衡の調整の必要性が強く見込まれている。年度間での住民サービスの不均衡を生じさせないよう、これまで同様に歳入確保と歳出削減に努めながら、概ね20億円程度((標準財政規模×5%)+(12,000人×150千円))の残高を確保しながら行財政運営に努めることとする。・基金残高は標準財政規模の36.6%となり、昨年度と比較して0.1ポイント減となった。合併からこれまで財政健全化を最優先にしてきたところであるが、多様化・複雑化が進む住民ニーズを的確にとらえた行政サービスや時代に即応した施策の展開などにより、町民にとって住みよいまちづくりに努めることとする。 | 減債基金(増減理由)・令和5年度末の基金残高は約4.0億円であり、前年度から約0.2億円増額となっている。これは、本町が起債を行う場合には辺地対策事業債や過疎対策事業債など、毎年度元利償還金の80%又は70%が地方交付税の基準財政需要額に算入される起債を主としていることや、償還方法において満期一括償還方式による借入れをしていないことなどによるものである。(今後の方針)・平成19年10月の合併以降、事業の厳選などにより地方債残高の削減及び公債費の抑制に努めており、また、事業実施にあたっての起債についても、辺地対策事業債や過疎対策事業債などの交付税措置(毎年度元利償還金の一部が地方交付税の基準財政需要額に算入)のある起債や、利率を低く抑えられる公的資金が利用できる地方債を主として利用しており、今後も同様の方針により取り組んでいく。・公債費の償還については、公的資金が主であることから金利変動等のリスクは比較的小さく、また、平成20年度をピークとして年々減少傾向にある。満期一括償還方式での借入れを行っていない現状を踏まえ、毎年度3億円程度(標準財政規模の5%)を確保することとし、公債費比率改善や過度な後年度負担とすることのないように状況に応じて繰上償還を検討する。 | その他特定目的基金(基金の使途)・屋久島町公共施設整備基金:公共施設の新設や改修などに要する経費の財源に充てることを目的として設置。国県支出金や地方債では賄えない事業費の財源として活用。・屋久島町だいすき基金:本町へ寄附された「だいすき寄附金」(ふるさと納税)を適正に管理運用するために設置。環境保全対策や活性化に関する事業の財源として活用。・屋久島町旧支所周辺にぎわい創出事業基金:旧町の本庁舎(旧支所)取壊しに伴って閑散とする跡地周辺地域に新たなにぎわいを創出するための事業の財源として活用。・屋久島町未来につなぐ森林づくり基金:間伐や人材育成、担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の森林整備及びその促進を図るための事業の財源として活用。・屋久島町岩崎育英奨学基金:育英奨学資金としての貸与又は青少年研修費として運用する事業の財源として活用。(増減理由)・屋久島町公共施設整備基金:公共施設改修等のための財源としているが、一般廃棄物処理施設整備事業等の財源として約3.3億円の取崩しを行ったが、今後の老朽施設の大規模改修等に備えて約3.3億円の積立てを行った事で前年度と同額となった。・屋久島町だいすき基金:基金活用事業の財源としたが、寄付金額が活用額を上回ったことから増額となった。・屋久島町旧支所周辺にぎわい創出事業基金:実施事業の検討段階であり活用までには至らなかったために預金利子のみ増額となった。・屋久島町未来につなぐ森林づくり基金:基金活用事業の財源としたが、森林環境譲与税の額を活用額が上回ったことから減額となった。・屋久島町岩崎育英奨学基金:当基金の活用までには至らなかったために預金利子のみ増加。(今後の方針)・屋久島町公共施設整備基金:一般廃棄物処理施設整備事業、その後に予定する多目的交流センター(仮称)整備及び老朽施設等の整備、改修等に活用を行う。・屋久島町だいすき基金:全国から寄せられる好意に応えるべく、基金活用事業の積極的な拡大を図っていく。寄附金の額に応じて今後も活用を行う。・屋久島町旧支所周辺にぎわい創出事業基金:旧町本庁舎(旧支所)跡地周辺地域のにぎわい創出のため、充当すべき事業を実施する際の財源として活用を行う。・屋久島町未来につなぐ森林づくり基金:森林環境税の制度の趣旨に沿った森林の保護保全等に資する事業に積極的に活用を行う。・岩崎育英奨学基金:基金充当すべき事業を実施する際の財源として活用を行う。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄令和3年3月に策定した公共施設個別計画により、延べ床面積を令和6年度までに7.7%削減(計画期間(令和3~令和16)内合計16%)する整備方針を掲げるなどして老朽施設等への取り組みを進めている。令和4年度の有形固定資産減価償却率は、老朽化した公営住宅等の除却を行ったところであるが、口永良部島海底光ファイバーケーブル整備事業等の影響により増加に転じた。類似団体平均と比較して保有資産の老朽化が進行していることは明らかであるため、改善に向け確実に計画を推進するよう努めていきたい。 | 債務償還比率の分析欄平成19年10月の合併からこれまで実施事業の厳選や基金積立てなどに努めてきたことにより比率は減少傾向にある。今年度は、類似団体平均を上回っている状況にあるが、今後は令和元年5月に供用を開始した新庁舎建設事業や、ごみ処理施設整備事業など大型事業に係る地方債発行の影響により状況が悪化することも想定されるため、効率的かつ効果的な財政運営に努め、数値の上昇に注視する必要がある。 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析将来負担比率は、平成19年10月の合併から取り組んできた事業の厳選による地方債の発行抑制や基金への積立てなどの効果によって年々減少傾向にあり、令和3年度から「0.0」となっている。一方で、有形固定資産減価償却率は令和3年度は減少したが、令和4年度は増加に転じ、類似団体平均との差も拡大している状況にある。今後も町民生活に支障を来すことのないよう配慮しながら、公共施設個別計画に定めた令和6年度を目標とする延べ床面積の7.7%削減の実施により、有形固定資産減価償却率の一層の低減に努めることとしたい。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析実質公債費比率は、類似団体と比較して依然として高い状況にあるものの減少傾向が続いており、将来負担比率については令和3年度から「0.0」となっている。これらは平成19年10月の合併から取り組んできた財政健全化の効果が現れてきたものと考えられる。しかし、今後は令和元年5月に開庁した本庁舎の元利償還による公債費の増加や、ごみ処理施設の整備等による地方債発行額の増加、さらには、基金の取崩しなどによる数値の上昇が予測されることから、これまで以上に長期的視点に立った公債費の適正化等に取り組んでいく必要がある。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄人口一人当たりに対する各種施設の延長や面積、有形固定資産(償却資産)額等の状況については、【認定こども園・幼稚園・保育所】を除いていずれも類似団体平均を上回っており、これまでに実施した積極的なインフラ整備の影響によるものと考えられる。一方で、有形固定資産減価償却率においては、すべての項目で類似団体に比べ既存施設の老朽化が進んでいることがうかがえるため、今後は、各施設がそれぞれ定める長寿命化計画等に基づいて計画的な更新、整備を図るとともに、学校施設や公営住宅の大規模改修、公民館施設の避難施設としての防災機能強化を含めた改修等による老朽化対策に取り組み、有形固定資産減価償却率の上昇の抑制に努めることとする。併せて、各種施設の老朽化の進行による維持管理費の増加が予想されることから、類似施設等の適切な規模への整理統合を進める必要があると考えられる。なお、【認定こども園・幼稚園・保育所】の一人当たり面積については、民間の保育園(所)等が充実しており町立幼稚園は1園の設置であることから極めて低い数値となっている。今後の施設の更新等にあたっては、ここ数年は園児数が毎年10名程度で推移していることなどから、幼稚園の存続を含めて判断する必要があるものと考える。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄有形固定資産減価償却率が昨年度から改善した項目は【庁舎】のみであるが、これは新庁舎が令和元年5月に供用開始したことによるものである。【庁舎】を除く各種施設における有形固定資産減価償却率が、類似団体平均を上回っていることから老朽化が進んでいることがうかがえる。これは、島の沿岸部地域にのみ居住可能という本町の地域特性などを考慮し、旧町において整備した類似施設を適切な維持管理に努めながら有効活用を図ってきたことが影響している。今後は、屋久島町公共施設等総合管理計画及び公共施設個別計画等に基づいて、老朽施設や類似施設については、集約化、複合化及び除却などにより維持管理経費の削減を図るとともに、利用可能施設については計画的かつ適切に更新・整備に努めながら住民福祉の向上に取り組んでいくこととする。また、一人当たり面積についても類似団体の水準を参考としつつ、本町の地域特性を踏まえた適切な水準を模索しながら施設整備を図ることとする。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況一般会計等においては、資産総額48,982百万円で、そのうち固定資産が45,082百万円で91.1%に当たる有形固定資産の減価償却率が73.3%となっており、これらの資産の老朽化対策のため、令和2年度に策定した「公共施設個別計画」に基づき、適正な管理に努める。また、負債総額は12,213百万円で、そのうち固定負債の地方債が93.4%を占めている。今後も一般廃棄物処理施設整備事業やインフラ設備整備による多額の地方債の発行が見込まれるため、普通建設事業の適正な計画・管理・縮小を行い、財政計画を綿密に立てることにより、適正な公債費管理に努める。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況一般会計等においては、経常費用11,039百万円となり、前年度比590百万円の減(△5.1%)となった。そのうち人件費等の業務費用は6,811百万円、補助金等や社会保障給付費等の移転費用は4,228百万円となり、業務費用の方が移転費用よりも多い状況となっている。その業務費用の中でも金額が大きいものは減価償却費(2,483百万円)を含む物件費等であり、経常費用の44.8%を占めている。今後は、令和2年度に策定した「公共施設個別計画」に基づき、施設の統廃合や、譲渡・売却等を行い、適正規模の施設管理に努める。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況一般会計等においては、税収等の財源(10,446百万円)が純行政コスト(10,701百万円)を下回っており、本年度差額は△255百万円(+34百万円、+14.4%)、本年度純資産変動額は△257百万円となり、本年度末純資産残高は36,770百万円となった。全体会計では、国民健康保険事業特別会計の国民健康保険税や介護保険事業特別会計の介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等の財源が3,345百万円多くなっているが、財源が純行政コストを下回っていることから本年度差額は△185百万円、本年度純資産変動額は△112百万円となり、本年度末純資産残高は38,230百万円となった。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況一般会計等においては、業務活動収支は1,623百万円となったが、投資活動収支については、エネルギー回収型廃棄物処理施設整備事業等の各種施設整備に取り組んだことで△683百万円となった。また、財務活動収支については、地方債の償還額等が地方債発行収入を上回ったことから△110百万円となった。本年度末資金残高は前年度から830百万円増加し、1,498百万円となった。行政活動に必要な資金を基金の取崩しと地方債の発行収入によって確保している状況であり、行財政改革を更に推進する必要がある。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況住民一人当たり資産額については、類似団体平均値を大きく上回っている。要因の一つとして本町の地理的要因から、道路・橋梁・港湾・漁港等のインフラ資産が他団体と比較して多いことが考えられる。また、合併前に旧町ごとに整備した公共施設等の集約化が進んでいないことも要因である。有形固定資産減価償却率については、特に事業用資産において築40年以上を経過しているものが約4割を占めていることから類似団体より高い水準にある。また、これらの公共施設等の老朽化に伴い、前年度より1.6%上昇している。今後は公共施設等総合計画及び公共施設個別計画に基づき施設の統廃合や、譲渡・売却等を行い、適正規模の施設管理に努める。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率純資産比率については、類似団体平均と同程度であるが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから、純資産が昨年度から0.7%減少している。また、将来世代負担比率についても、類似団体平均と同程度となっている。これは、本町は類似団体の中でも地方債残高が比較的多くなっているが、同様に有形・無形固定資産も多いことが要因であると考えられる。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を大きく上回っている。純行政コストの内、物件費について、集約化が進んでいない公共施設の維持管理費や減価償却費が多額であることが要因であると考えられる。また、令和5年度に純行政コストが減少した要因としては、前年度実施の公共施設除却事業等や口永良部島高度無線環境整備事の各種事業の終了に伴い減少(物件費△347百万円、補助金等△370百万円)したことによるものと考えられる。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況住民一人当たり負債額については、類似団体を大きく上回っている。負債の93.4%に当たる地方債については、新規地方債の発行抑制等により徐々に改善されているが、今後もインフラ設備等の設備投資による多額の地方債の発行が見込まれるため、普通建設事業の適正な公債費管理に努める。業務・投資活動収支については、業務活動収支の黒字により投資活動収支の赤字を補っているため1,059百万円となっている。また、投資活動収支の赤字の要因は、公共施設等整備費支出に地方債を発行し充当しているためである。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況受益者負担比率は、類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。使用料を徴収している公共施設においては、使用料の見直しを行うとともに、利用回数を上げるための取り組みを行い、受益者負担の適正化に努める。また、経常費用は昨年度に比べ減少しているが、これは「3.行政コストの状況」にも記載したとおり、物件費等や補助金等が減少したことによるものである。維持補修費については、前年度から119百万円増加しているため、「公共施設個別計画」に基づき、施設の統廃合や、譲渡・売却等を行い、経常費用の削減に努める。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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