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地方財政ダッシュボード

神奈川県箱根町の財政状況(2014年度)

🏠箱根町

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収録データの年度

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地方財政AI: RAGエンジン(試験中)※直近3年の文書で要約します。現在は質問文の変更はできません。

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2014年度)

財政力指数の分析欄

類似団体の中では最も高い水準となっており、全国平均及び県内平均との比較においても継続して高い水準を保っている。しかし財政力指数は普通交付税の算定にあたり在住人口をベースとして計算されており、年間を通じて2,000万人にものぼる観光客については算定において殆ど反映されていない。観光を基幹産業とする当町において、観光関連の事業に要する経費や観光客も考慮した環境衛生施設の維持管理、消防力の充実等に多額の経費を要している。そのため基準財政需要額との間に大きな乖離が生じており、実際の財政状況は厳しい状態が長く続いている。

経常収支比率の分析欄

26年度は前年度に比べ3ポイントの増となった。歳入においては、企業収益の拡大や消費税率の引き上げにより、配当割交付金や地方消費税交付金が増加したものの、その他の経常一般財源はほぼすべてが減となった(7.8%減)。歳出では、投資的経費をはじめ、人件費、物件費など全体的に減となった(5.7%減)。歳入歳出ともに減であったが、歳入の減が大きく、経常収支比率は増となったもの。今後は、箱根町行財政改革アクションプランをもとに歳入確保、歳出削減を推進し、財政の健全化を図っていく。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

県内平均・全国平均を大きく上回っているが、25年度と比べ、類似団体内では順位を一つ上げた。また、26年度は直近5か年の中では最も少なくなった。当町の人口は13,000人ほどであるが、年間を通じて2,000万人もの観光客が訪れる県内有数の観光地であり、観光客へ対応するために人口を大きく上回る処理能力を有したごみ処理施設、下水道施設の維持管理や消防力の充実に経費をかけざるをえない状況となっている。また人件費については、職員給や退職金の減により人件費全体が12,167千円の減となったため1人当たりの経費が減となる要因となった。

ラスパイレス指数の分析欄

国基準を下回っているが、引き続きより一層給与の適正化に努めていく。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

観光客に対応するための観光、ごみ処理、下水道及び消防に関連する施設に勤務する職員を数多く必要とすることから類似団体の平均値を大きく上回る数値となっている。また山間部に集落が点在するという地形のため、出張所や消防分遣所も集落ごとに配備する必要があり、他団体よりも多くの職員を擁している。これまでも定年退職者の1/2以内の補充や業務の執行方法の見直し、効率的な組織の改編などにより職員の削減を継続的に行ってきたが、類似団体中の順位は最下位となっている。今後は箱根町行財政改革アクションプランに基づいて業務や施設の統合・廃止、人事異動や採用等の組織の改編等をさらに推し進めていくことにより職員数の削減を計画的に行っていく。

実質公債費比率の分析欄

公債費は償還のピークであった18年度から減少傾向にあるが、観光客に対応するために行うごみ処理施設、下水道施設の整備や消防力の充実にかかる負担は大きく、劇的な数値の改善は難しい状況にある。その中で平成26年度は対前年度1.1ポイント増となった。実質公債費比率は3か年平均で測定するため、平成23年度と平成26年度の単年の数値を比較することとなる。平成23年度と平成26年度を比較したところ、固定資産税を筆頭に、基準財政収入額が全体的に減少したため、分母(標準財政規模)は減少(-6.20%)した。それに対し、平成25年度に借入れた、第三セクター等改革推進債の返済が始まったため、分子(償還に要する経費)は大幅に増加(+27.30%)した。そのため、実質公債費率が増加した。しかし税収の減や臨時財政対策債発行可能額の算定方法の変更など実質公債費比率を悪化させる要素が多い中にあって、箱根町行財政改革アクションプランを策定し、毎年度の新規起債発行額を、その年度に償還する起債の元金の額以内に抑制するなど、起債残高の縮減を図っている。今後も引き続き地方債現在高の減少に努めていく。

将来負担比率の分析欄

26年度は前年度比17.2ポイントの減となった。昨年度は第三セクター等改革推進債の借入れがあったため、発行高が増えたが、今年度はそのような大きな借り入れが無く、逆に第三セクター等改革推進債の返済が始まったため、返済額が借入額を大きく上回った。一方、分母を構成する標準財政規模は、地方消費税交付金の引き上げ分が追加されたことにより、大きく増加した。控除分となる算入公債費等の額においては、下水道費における事業費補正分の減少が大きい。これは昔借りた起債の償還が終わり始めていること等による。結果として、分母全体は増加し、分子全体が減少したため、将来負担比率は前年度に比べ大幅に減少した。今後も数値の減少に努めていく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2014年度)

人件費の分析欄

山岳地域に集落が点在するという地形により出張所などに勤務する職員を多く必要とするため県内、全国市町村平均値を大きく上回り、類似団体との比較においても昨年度に引き続き最も低い順位となった。22年度から増加し始め、経常収支比率も前年比0.6%~1.0%の増となっていたが、25年度に若干減となり、26年度は前年度と同数値で推移している。職員給は新規職員採用の抑制や人事院勧告勧告に準じた期末勤勉手当の減により減少傾向が続いており、26年度においては職員給19,020千円が増となったが、退職金は35,703千円の減となったことにより、人件費全体では12,167千円の減となった。

物件費の分析欄

24年度以降横ばいとなっている。物件費の中では委託料がその多くを占めているが、その大半はごみ処理施設の維持管理など環境整備に要する経費であり、年間2,000万人もの観光客に対応するため必要不可欠なものである。住民及び観光客に十分なサービスを提供しつつ、事業等の見直しを推進し、経費の削減に努めていく。

扶助費の分析欄

22年度以降増加の傾向となっており、25年度に前年度に比べ0.1%の減となったが、今年度は再び0.2%増となった。25年度は扶助費が増えたものの、固定資産税の歳入増加に伴い予算も増加した。そのため、経常経費の扶助費における割合も相対的に減となった。しかし、26年度は扶助費が増えたうえに、歳入が25年度に比べ減となったため(747,711千円)、扶助費の割合が再び増となったもの。

その他の分析欄

26年度は25年度と比べ、維持補修費が26,272千円減小、繰出金について11,772千円増加した。合計でその他経常経費としては14,500千円の減となった。しかし、経常経費が全体的に大幅に減となったため、相対的に、その他経常収支比率が25年度より増となった。

補助費等の分析欄

26年度は、前年度と比べて0.4ポイント増となった。グラフは横ばいになっているが、全国及び神奈川県の平均を大きく下回り、類似団体内の順位も上位を維持している。今後も引き続き適正な執行に努めていく。

公債費の分析欄

18年度にピークを迎え、19年度以降は償還額が減少傾向にあったが、26年度は第三セクター等改革推進債の返済が始まったため、前年度に比べ0.9%の増となった。財政健全化プランに基づき毎年の起債額に上限を設けていたため、22年度のような大幅な減少はないものの徐々に減少していく見込みである。今後は箱根町行財政改革アクションプランに基づき、更なる改善を図る。

公債費以外の分析欄

ここ数年増加傾向にあったが、26年度は前年に比べ2.1ポイントの増となった。各経常経費が全体的に増となったためである。今後も引き続き経費の削減に努めていく。

実質収支比率等に係る経年分析(2014年度)

分析欄

実質収支額について22~26年度は2.3%~7.9%を確保している。25年度において歳入は保養所の売却や大規模償却資産の修正申告による固定資産税収入の大幅な増加などにより、総額で548,974千円の増となった。歳出も増加したものの、歳入の増加の方が上回っていたため、実質収支額の増加に繋がった。一方26年度は、実質収支額は減となったもの。しかし、25年度を除く直近の平均を維持している。なお、25年度は途中において、固定資産税をはじめとした町税の収入減が予想されたので、財政調整基金より不足分を繰入した。それにより財政調整基金残高は大幅に減少することとなった。しかし26年度は、そのようなこともなく、財政調整基金取り崩し額は25年度に比べ10分の1となり、積立金も5割増となったため、財政調整基金残高は9.08%となった。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2014年度)

分析欄

25年度に引き続き赤字はなく、全会計黒字となった。一般会計においては、実質収支が前年度と比べ大幅に下がっているが、これは25年度は非常に大きな雪害が発生し、雪害対策費が例年より多く交付されたためである。26年度は例年同程度になったこともあり、直近5年とほぼ同程度となっている。しかし、震災による観光の自粛等で落ち込んでいた法人税等が回復の兆しを見せてはいるものの、年間2,000万以上もの観光客へ対応をするために必要な経費をかけざるをえない状況であることから、依然として見た目以上に厳しい財政状況が続いている。今後も各会計において歳出の抑制と歳入の確保に努め、黒字額の維持、増加を図っていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2014年度)

分析欄

実績公債費比率について、平成26年度は対前年度1.1ポイントの増となった。実質公債費比率は3年間の平均値で求めるため、H26年度の算定ではH26年度単年の数値とH23年度単年の数値を比較することで増減理由を調べることとなる。H23年度比では、分母(標準財政規模)の減少(-6.20%)に対し、H25年度に借入れた、第三セクター等改革推進債の返済が始まったため、分子(償還に要する経費)が大幅に増加(+27.30%)した。そのため、実質公債費比率3ヶ年平均数値が増加した。

将来負担比率(分子)の構造(2014年度)

分析欄

分子を構成する将来負担額は、確実に減少傾向にある。特に地方債現在高及び退職手当負担見込額の減少が大きい。まず地方債現在高の減少であるが、これは昨年度は第三セクター等改革推進債の借入れがあったため、発行高が増えたが、今年度はそのような大きな借り入れが無く、逆に第三セクター等改革推進債の返済が始まったため、返済額が借入額を大きく上回ったためである。次に退職手当負担見込額の減少であるが、これは勤続年数別自己都合退職比率が下がったためである(平均で2ヵ月分減)。また、控除分となる充当可能財源の増加も大きい。これは、財政調整基金の増加による、充当可能基金の増加のためである。今後も後世への負担を少しでも軽減するように、財政の健全化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,