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地方財政ダッシュボード

埼玉県鴻巣市の財政状況(2020年度)

🏠鴻巣市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

類似団体平均と同様に前年度からの横ばいとなった。基準財政収入額が地方消費税交付金の算定額の増加等により4.2%の増加となった一方、基準財政需要額が高齢者保健福祉費及び合併特例債償還費の算定額の増加等により、3.8%の増加にとどまった。平成27年度から類似団体内平均値を下回り続けている。引き続き、給与の適正化、委託料の削減及び市税滞納額の圧縮等を行うとともに、過去に借入を行った高利の地方債についての利率見直しに取り組み、公債費の伸びを抑え、健全財政の維持に一層、努める。

経常収支比率の分析欄

類似団体平均及び県市町村平均を下回っているものの、全国平均を上回る結果となった。年々弾力性は低下しており、前年度から0.2ポイントの増加となった。これは、臨時財政対策債が減少したものの、地方消費税交付金等の増加により経常一般財源が増加したことで、分母が0.37%増加した一方、経常経費充当一般財源が、会計年度任用職員制度による臨時職員等からの任用替えに伴う人件費の増加等により、それを上回る0.61%の増加となったことによるものである。一層の市税収入の確保や財政運用の効率化に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体内平均値に比べ低い数値で推移しており、良好な状態を維持しているものの、前年度から14.1%の増となった。人件費は前年度比10.3%の増、物件費は17.6%の増、維持補修費は2.0%の増となっている。今後さらに増加が見込まれる維持補修費の動向に注視しながら、職員数700人体制の維持や委託業務の見直しを徹底し、財政負担を減らすよう努める。

ラスパイレス指数の分析欄

平成27年4月に給与制度の総合的見直しを行い、給料表の水準平均を引き下げるとともに、地域手当を6%に引き上げた。指数は類似団体平均より上回っているが、今後においても、人事院勧告、埼玉県人事委員会勧告を踏まえ、給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

類似団体内平均値に比べ低くなっており、職員数は少ない状態である。引き続き、職員数700人体制を維持し、適正な定員管理を徹底する。

実質公債費比率の分析欄

標準税収入額や普通交付税が増加し、さらに、元利償還金の額が大きく減少したため、0.1ポイント減少したが、全国市町村平均、県市町村平均及び早期健全化基準を下回る状態を維持してるものの、類似団体内平均値を0.1ポイント上回ることとなった。元利償還金の額は令和3年度から4年度がピークであると予測され、その後は実質公債費比率については緩やかに減少していく見込みである。今後も、事業の精査により公債費負担の適正化に努める。

将来負担比率の分析欄

前年度から0.1ポイント低下し、全国市町村平均、及び県市町村平均を下回ったものの、引き続き類似団体を上回る状況となった。今後も地方債現在高は減少していくので、将来負担比率についても減少していく見込みだが、後世への負担を少しでも軽減するよう、事業実施等について総点検を実施し、財政の健全化を図る。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

700人体制を維持するとともに、指定管理者制度の推進など行財政改革への取組みにより、類似団体平均、埼玉県平均を下回る傾向にある。今後も引き続き人件費の削減に努める。

物件費の分析欄

ICT教育推進のための備品購入費等の増により、昨年度と比較すると、0.4ポイントの増加となり、類似団体内平均値を上回っている傾向が続いている。引き続き、経常的な委託業務の見直しを徹底し、財政負担を減らすよう努める。

扶助費の分析欄

前年度と比較すると、109,388千円、1.2%の増加となったが、引き続き類似団体内平均値を下回る結果となった。これは、保育施設の増加に伴う地域型保育給付費などの増によるものである。引き続き給付等に係る資格審査等の適正化や各種手当への上乗せの見直しを進めていくことで、財政を圧迫する要因を取り除いていく。

その他の分析欄

昨年度と比較すると0.8ポイント低下したが、類似団体内平均値を下回る状態が続いている。多くを占めるのは他会計への繰出金である。税収を主な財源とする一般会計の負担額縮減のため、国民健康保険事業特別会計や下水道事業会計に対する繰出金の支出基準について、一層の改善を図らなければならない。

補助費等の分析欄

昨年度と比較すると0.6ポイント低下したが、補助費等に係る経常収支比率は類似団体平均を上回っている。類似団体の人口1人当たりの決算額と比較すると、一部事務組合への負担金が多い。また、各種団体への補助金についても、引き続き交付団体の活動状況や収支決算状況、事業効果の検証等を行いながら、補助金等の適正化を図る。

公債費の分析欄

合併後積極的に取り組んだ大型建設事業は一段落したが、それに伴う地方債の元利償還金は年々増加しており、公債費に係る経常収支比率は類似団体平均を4.9ポイント上回っている。令和3年度から4年度が償還のピークであると予測され、非常に厳しい財政運営となることが予想される。地方債充当事業の厳選を進めるとともに、過去に借入を行った高利の地方債について利率見直しに取り組み、公債費縮減に努めなければならない。

公債費以外の分析欄

類似団体内平均値を5.2ポイント下回っている。健全財政維持のため、特に、扶助費、補助費等に注視し、これらの経費の適正化に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

民生費においては、現状では、類似団体、全国平均、埼玉県平均を大きく下回っており、前年度と比較すると1億1,523万円、0.8%の減少となった。これは、総合福祉センター改修工事の皆減や生活保護扶助事業医療扶助費等の減によるものであるが、今後は子育て支援環境の整備や社会福祉に関する経費の増大に対応するため、増加していく見込みである。土木費は、2億3,238万円、6.1%の減少となり、これは、令和元年度をもって完了となった鴻巣駅東口駅通り地区市街地再開発事業等の減によるものであるが、今後は、道路や公園をはじめとする施設の長寿命化対策や、区画整理事業のさらなる推進、さらには国の上尾道路延伸に伴う周辺整備を図る必要があり、引き続き減少傾向になるとは言いがたい状況である。教育費は、24億5,931万円、55.0%の増加となった。これは小中学校のICT教育を推進するための備品購入費や中学校給食センター整備事業等の増によるものである。今後、施設の更新時期を一斉に迎えることから、教育関連施設の集約化・複合化を検討し、修繕費用等の削減を図る必要がある。公債費は、4,634万円、1.0%の減少となった。令和3年度から4年度が償還のピークであると予測されるが、過去に借入を行った高利の地方債についての利率見直しに取り組み、公債費の伸びを抑え、健全財政の維持に一層、努める。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

公債費は住民一人当たり40,811円となっており、類似団体と比較して一人当たりのコストが高い状況となっている。これは、合併以来の積極的な事業展開を行ったことによる元利償還金の増加により、前年度までは増加傾向にあったが、本年度は前年度から0..6%の減となっている。扶助費は年々増加しており、今後も施設型給付費負担金の増加などが見込まれる。維持補修費は年々増加傾向であり、前年度と比較すると94千円、2.3%の増となっており類似団体平均を上回る状況となった。これは、公共施設等の修繕費等が増え続けていることによるものである。施設の集約化・複合化事業に着手するなど公共施設の適正管理に努め、維持補修経費の削減を図る。このような将来への財政事情を踏まえ、物件費(委託料)や補助費等(各種団体への交付金)の見直しを進めていくとともに、義務的経費においても、職員700人体制の維持による人件費の抑制や、過去に借入を行った高利の地方債についての利率見直しに取り組み、健全財政の維持に一層努めていく。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

財政調整基金は、令和2年度において1千万円を取り崩し、年度末残高は約26億4千万円となり、適切とされる標準財政規模の5~10%を上回る規模を維持している。実質収支額は、一般的に適切とされる3~5%を上回る黒字水準で推移している。実質単年度収支は、新型コロナウイルス感染症対策等の影響により決算規模が増加し、実質収支が増加したことで、黒字に転じている。依然として前年度繰越金に頼っている傾向が強く、歳出削減に注力するが、特に扶助費について、所得制限の導入や能力に応じた自己負担を求めるなどの見直しを図る必要がある。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

一般会計では、毎年5%前後の黒字を維持している。また、下水道、介護保険、農業集落排水、広田中央特定土地区画整理の各会計においても、前年同水準の黒字を計上している。今後も健全な財政運営に取り組んでいく。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

令和2年度決算においては、元利償還金等は全ての項目において減少したが、控除する交付税算入額がそれ以上に減少しているため、分子は増加した。元利償還金の額は令和3年度から4年度がピークであると予測され、その後は実質公債費比率については緩やかに減少していく見込みである。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

令和2年度決算においては、地方債償還額が発行額を大幅に上回っており、将来負担額の根幹である地方債現在高が減少していることもあり、将来負担額は減少しているが、主に、将来充当可能な都市計画税の減少により充当可能特定財源が減少したことで、分子で差し引かれる充当可能財源等が減少したため、分子は増加した。交付税措置の厚い合併特例事業債が令和2年度をもって終了したため、交付税措置率の高い地方債を活用するなど、慎重な事業精査と財源の活用計画を念頭に、将来負担額の上昇について注視する必要がある。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)財政調整基金を前年度比皆増の10,000千円、ひなちゃん子育て応援基金を前年度比61,334千円増の71,455千円、新設された新型コロナウイルス感染症対策基金を16,380千円取り崩したことなどから、全体での取り崩し額は前年度から80,098千円増加した。地域医療体制整備基金を前年度比99,462千円増の104,270,767千円、公共施設等整備基金を前年度比95,048千円増の126,995千円積み立てたことなどから、全体での積立額は40,759千円増加した。以上のことから、全体での基金残高は9,549,776千円で、前年度から148,217千円増加した。(今後の方針)令和4年度までが地方債償還額のピークであり、減債基金を償還財源として活用する。

財政調整基金

(増減理由)6,203千円を積み立て、予算の全体調整により財源不足額として10,000千円を取り崩したことで、3,797千円減少した。(今後の方針)財政調整基金については、景気・経済の影響による市税収入の減少や災害等、予期しない財政需要への対応等の備え、長期的視野に立った計画的な財政運営を行うため、標準財政規模の5~10%の残高を確保していく。

減債基金

(増減理由)利子2,628千円を積み立てたが、300,000千円取り崩したことで、297,372千円減少した。(今後の方針)平成30年度より地方債償還額が増加し、令和4年度がピークとなる見込みであり、償還財源として活用するため残高は減少する。

その他特定目的基金

(基金の使途)合併振興基金合併後の市が地域住民の連携の強化又合併市町の区域における地域振興に資する事業の推進(平成18年4月1日施行)公共施設等整備基金公共施設等の整備に要する経費の財源への充当(令和元年4月1日施行)森林環境整備基基金森林整備事業の推進に要する経費の財源への充当(令和元年9月30日施行)新型コロナウイルス感染症対策基金新型コロナウイルス感染症に係る予防対策、市民生活の支援、地域経済対策等に要する経費の財源への充当(令和2年6月26日施行)(増減理由)合併振興基金は11,616千円を積み立て、コウノトリの里づくり基金積立金(コウノトリの飼育及び野生復帰を可能にするための環境づくりを推進するために設置した基金)への充当等により48,000千円の取り崩しを行った。公共施設等整備基金は126,996千円を積み立て、24,552千円を取り崩した。森林環境整備基基金は9,801千円を積み立て、3,503千円の取り崩しを行った。新型コロナウイルス感染症対策基金は128,379千円を積み立て、16,380千円の取り崩しを行った。(今後の方針)合併振興基金は、引き続きデマンド交通関連事業等へ、公共施設等整備基金は、今後増加する老朽化した施設の更新・修繕等の事業等へ、新型コロナウイルス感染症対策基金は、感染予防対策のための備品購入や地域経済対策としての事業者支援事業等へ活用する方針である。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

合併後に多くのインフラ整備を行ったことから有形固定資産減価償却率は類似団体に比べ低い数値となっている。しかしながら、一定の時期に整備したことから、今後、上昇していくことが想定されるため、資産保有量の総量管理に注視し、数値の大幅な上昇を抑える取り組みが不可欠である。

債務償還比率の分析欄

類似団体に比べ、債務償還比率は高くなっており、これは将来負担額が大きいことが主な要因となっている。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

類似団体に比べ、有形固定資産減価償却率が低く、将来負担比率が高いのは、合併後、合併特例事業債を活用し、インフラ整備を進めてきたことによるものと考えられる。合併特例事業債の償還が進むことから将来負担比率は下がっていくものと思われるが、その分、有形固定資産減価償却率の上昇が見込まれる。資産保有量の総量管理に注視し、数値の大幅な上昇を抑える取り組みが不可欠である。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

類似団体内平均値における将来負担比率、実質公債費率がともに減少傾向にある中、本市においては平成28年度以降、実質公債費比率が上昇していたが、令和元年度決算以降減少に転じている。しかし、令和4年度にかけて地方債の元利償還金がピークを迎えるため、実質公債費比率が上昇する見込みもあり、その後も投資的経費の平準化及び地方債充当事業の厳選を進め、将来負担の適正化に努めなければならない。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

特に、橋りょう・トンネルの有形固定資産減価償却率が類似団体内平均に比べて高いことから、「長寿命化修繕計画」に基づく維持管理が急務であり、橋りょう点検を進め、順次、補修設計・補償工事を実施していく必要がある。また、その他の施設においては、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均よりも下回っていたり、同等であるが、一人当たり延長、一人当たり面積においては、平均を上回っているため、今後の維持管理コスト上昇が想定され、「予防保全」の観点も踏まえた計画的な維持管理と財源確保の検討が求められる。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

特に、一般廃棄物処理施設の有形固定資産減価償却率が類似団体内平均に比べて非常に高くなっている。当該施設においては、一部事務組合が所管しており、今後、新施設の建設が計画されているが、組合と連携し、建設に向けた資金計画、有利な財政措置の活用の検討を進めていくことが必要である。また、資金の多くを地方債に頼ることが想定されるため、市においても組合が起こした地方債の償還に係る負担等見込額が大幅に増え、将来負担比率等の上昇が予想される。

財務書類に関する情報①(2020年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から659百万円の減少(▲0.4%)となった。主な要因としては、減価償却累計額の増加(5,133百万円)が施設の建設更新等による資産の増加分を大きく上回ったことによる。資産は減少しているが、これは減価償却が進んだことによるものであり、資産が圧縮したのではなく、施設の老朽化が進んだものと考えられる。今後は、資産の圧縮のため、個別施設計画を定め、施設の集約化・複合化事業に着手するなど公共施設の適正管理に努めていく必要がある。また、基金については、減債基金や合併振興基金等の取り崩しを行ったものの、地域医療体制整備基金や教育環境整備基金の積立を行ったことにより、148百万円の増加となった。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等において、純行政コストが前年度末から14,804百万円の増加(+44.4%)となった。経常費用は49,492百万円となり、そのうち人件費等の業務費用は19,742百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は29,750百万円であり、移転費用が業務費用より多くなっている。最も金額が大きいのは、補助金等で21,008百万円となっており、純行政コストの43.6%を占めている。これは、特別定額給付金をはじめとする国の施策による費用の増加によるものと考えられる。他では減価償却費や維持補修費を含む物件費等が13,070百万円となっている。これに関しては、施設の集約化・複合化事業に着手するなど公共施設の適正管理に努めることにより、経費の削減に努める。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等及び国県補助金を合計した財源(47,373百万円)が純行政コスト(48,171百万円)を下回ったことから、本年度差額は798百万円となった。減価償却が進んだことにより、固定資産等形成分が減少している。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は3,970百万円となり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。投資活動収支は、国県等補助金を積極的に活用しながらも、中学校給食センターやコウノトリ飼育施設の建設による公共施設等整備費支出の増加及び、基金積立額の増加のため、▲3,325百万円と前年度(▲2,512百万円)から支出超過額が増加している。財務活動収支については、地方債償還支出(4,553百万円)が地方債発行収入(4,297百万円)を上回ったことにより、450百万円となっている。今後、1・2年後に地方債償還のピークを迎えることになるため、地方債償還支出が地方債発行収入を上回る状況となり、財務活動収支はマイナスが続くことが考えられる。

財務書類に関する情報②(2020年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人あたりの資産額については、合併前に旧市町ごとに整備した公共施設があるため、非合併団体よりも施設保有数が多くなっている。今後は、個別施設計画を定め、施設の集約化・複合化事業に着手するなど公共施設の適正管理に引き続き努めていく必要がある。歳入額対資産比率は、資産の総量が多いため、類似団体平均値よりも大きくなっている有形固定資産減価償却率については、前年度から1.3ポイント増加しており、減価償却累計額の増加からも施設等の老朽化が進んでいることがわかる。類似団体平均値よりも良好ではあるが、今後の公共施設の適正管理に向けて検討を進めていく必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率については、純行政コストが税収等の財源を上回っており、純資産は0.6%減少している。今後も、資産形成に比べ、減価償却額が大きく上回る状況が続くと考えられるため、減少していくと考えられる。将来世代負担比率は、類似団体平均値を上回っているが、地方債発行額を償還額が上回っており、今後は減少していくと考えられる。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストについては、特別定額給付金をはじめとする国の施策により昨年度末から大きく増加している。加えて、委託料や備品購入費等の物件費も増加している状況である。今後は施設の老朽化対策として、維持補修費等の増加が予測されるので、施設の集約化・複合化事業に着手するなど公共施設の適正管理に努めていく必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額については、類似団体平均値よりも高くなっている。これは合併市町村にとって有利な合併特例債を活用したことにより、残高が19,635百万円あるためと考えられる。基礎的財政収支について、投資活動収支は、都市計画道路の拡幅整備事業や学校施設の大規模改修事業を実施していることによりマイナスとなっているが、令和2年度は中学校給食センターやコウノトリ飼育施設の建設によりさらに支出が増加した。業務活動収支のプラスの範囲内で投資活動収支及び財務活動収支も賄われており、健全な財政状況といえるものの、事業の取捨選択を徹底し、国県支出金等の財源確保に努める必要がある。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率については、前年度から1.7%の減少となった。経常収益については、令和元年度に鴻巣市使用料等の見直しに関する基本方針を策定し、本年度より料金の改定を行ったが、新型コロナウイルス感染症の影響による保育料の還付や公共施設使用の制限に伴う使用料の還付などにより減少となった。経常費用については、特別定額給付金をはじめとする国の施策などにより増加となった。今後は、経常収益が安定していくことで、受益者負担比率が上昇する見込みである。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,