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2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2018年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は,ここ数年,ほぼ横ばいの状況が続いていたが,平成30年度は前年度比で0.01ポイント増加し,全国平均を上回る結果となった。自主財源である地方税が歳入総額に占める割合は22.6%と前年度比で4.0ポイントの増加となったが,繰越金等を含む自主財源全体の割合は34.8%と,歳入全体の3分の1程度となっており,地方交付税等に依存した脆弱な財政基盤といえる。今後も,引き続き,地方税等の収納率向上に努めるとともに,新たな収入源の確保に努め,財政基盤の強化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は前年度比で2.2ポイント減少し,前々年度水準まで改善した。主な要因としては,定年退職者の減少による人件費の減,及び宇城広域連合負担金の減少による補助費の減などが挙げられる。しかしながら,依然として類似団体平均を上回る結果となっている。今後は,宇城クリーンセンターや浄化センターの建替え等により宇城広域連合に対する負担金の増加や,熊本地震に伴う災害復旧事業に係る起債の償還が始まるため,数値は上昇していくと見込まれる。現在の水準を維持できるよう,引き続き義務的経費の削減に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たりの人件費及び物件費については,前年度比で57,581円減少し,類似団体では最も少ない金額となった。人件費では,定年退職者の減少に伴う退職金の減少による影響額(伸率-43.1%)が,人事院勧告に伴う給与改定及び職員数増加による人件費の増額による影響額(伸率+2.9%)を上回ったことが主な要因として挙げられる。物件費では,熊本地震に伴う家屋解体及び災害廃棄物処理事業の終了に伴い,委託料が大幅に減少(伸率-64.9%)したことが主な要因として挙げられる。今後は,現在の水準を維持できるよう,引き続き職員数の適正化を推し進めるとともに,物件費等の歳出削減を徹底していく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
給与水準を示すラスパイレス指数は,全国平均を下回るものの,前年度比で0.9ポイント増加し,類似団体と同水準となった。ラスパイレス指数の上昇要因としては,国が行う55歳以上の昇給停止を行っておらず,本市では昇給抑制措置を行っている点が挙げられる。また,査定昇給において,制度上「特に良好」,「極めて良好」の昇給号数自体は抑制しているが,「特に良好」の適用となる対象者数が多い点もラスパイレス指数の上昇要因として考えられる。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員数については,これまで新規採用抑制,早期退職制度及び民間委託等による職員削減を進めてきたことで,類似団体中1位の水準にある。平成29年3月に定員適正化計画を見直し,職員数の増加を図ったことで,平成30年度は前年度比で0.23人増加した。今後は,これまで取り組んできた早期退職制度や民間委託等を継続していき,最小の経費で最大の効果が出せるよう適切な人員配置を図っていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率については,財政健全化プランによる職員数の削減や公債費の抑制により熊本地震の影響が大きかった平成28年度を除いて,ここ数年減少傾向にある。平成30年度は前年度と同水準となったが,これは3カ年の平均値での比較であり,単年度で比較した場合は0.07ポイント上昇している。今後は平成28年熊本地震に伴う災害復旧事業債等の償還が本格的に始まることから,実質公債費比率は上昇すると見込まれるため,起債事業の見直しや有利な地方債の活用をより一層推し進め,実質公債費比率を悪化させないよう努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率については,財政健全化プランによる職員数の削減や公債費の抑制により熊本地震の影響が大きかった平成28年度を除いて,ここ数年減少傾向にある。平成30年度は前年度比で7.4ポイント減少したが,主な要因としては,一般職の在籍状況の変化や特別職の在職期間の変更により,退職手当負担見込額が約1億円減少したとことに加え,決算剰余金処分による財政調整基金(4億円)の増額により,充当可能財源が増額となったことが要因として挙げられる。今後は庁舎再建により将来負担比率が悪化すると見込まれるが,有利な地方債等を活用しつつ,財政の健全運営に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費については,前年度比で1.3ポイント減少し,類似団体平均値を下回る結果となった。これは,定年退職者の減少に伴う退職金の減少による影響額(伸率-43.1%)が,人事院勧告に伴う給与改定及び職員数増加による人件費の増額による影響額(伸率+2.9%)を上回ったことが主な要因として挙げられる。今後は,定員適正化計画により職員数の増加が見込まれるため,人件費の大幅な縮小は見込めない状況である。
物件費
物件費の分析欄
物件費については,これまで非常勤職員で対応していた電話交換業務を業務委託に変更したことや,庁舎の警備委託料の増加等により,前年度比で0.2ポイント上昇したものの,類似団体平均値を下回っている。今後は電算システム更改に伴う導入経費やシステム利用料の増額が見込まれるが,事務経費や旅費等の削減に努め,低コストで質の高い行政サービスを目指す。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費については,前年度比で0.1ポイント増加し,類似団体・全国・県平均を大きく上回っている。主な要因としては,障害者及び障害児福祉サービス費の伸びが大きく,次いで保育所運営負担経費の増加等が挙げられる。今後も当面の間はサービスの利用量が増加していくと考えられるため,受益者負担等の検討を行いながら,上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常経費比率については,前年度比で0.7ポイント減少した。主な要因としては,国民健康保険特別会計及び後期高齢者医療特別会計に対する繰出金が減少したためである。今後は,国保会計の運営主体が県へ移行した後の激変緩和措置が段階的に終了することから,再び繰出金の額が増加することが想定されるため,保険税率の見直しも視野に入れ検討を行い,財政健全化に努めていく。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費については,宇城広域連合負担金(宇城クリーンセンター費・宇土清掃センター費)の減額等により,前年度比で0.2ポイント減少した。今後は,浄化センター及び宇城クリーンセンターの大規模改修に加え,北消防署の建設を予定しているため,補助費等の比率は大幅に上昇していくと考えられる。
公債費
公債費の分析欄
公債費については,これまで財政健全化プランによる公債費の抑制を行ってきたことで,全国及び県平均を上回っているものの,類似団体内平均値においては下回っている。既発債の償還が順次終了したことで,公債費は前年度比で0.3ポイント減少した。今後,熊本地震からの復旧・復興事業により発行した起債の償還を控えており,被災した庁舎の再建による災害復旧事業債の発行も予定しているため,公債費の比率は大幅に上昇すると見込まれる。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費を除く経常経費比率は,前年度比で1.9ポイント減少したが,依然として全国及び県平均を上回る水準となっている。今後,職員数の増加に伴う人件費の増加や,宇城広域連合の大規模施設改修等に伴う負担金の増加が予想されるため,引き続き,人事評価制度の活用等による給与の適正化や,民間委託等による業務の効率化を検討し,行政サービスに対する受益者負担も視野に入れながら,財政健全化を図っていく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
目的別歳出の分析欄
対前年度比において,総務費,衛生費,農林水産業費,教育費,災害復旧費が大幅に減少した。総務費は,定年退職者の減少による退職金の減少や,平成29年度に創設した市有施設整備基金及び平成28年熊本地震復興基金により一時的に増加した積立金の減額により大幅に減少した。衛生費は,平成28年熊本地震により発生した被災家屋の解体及び災害廃棄物処理事業が終了したことで大幅に減少した。農林水産業費は,地震により被災した農家に対する被災農業者向け経営体育成支援事業補助金の減少により大幅に減少した。教育費は,市内7小学校の空調設備整備事業が終了したことにより大幅に減少した。災害復旧費は,平成28年熊本地震で被害を受けた道路・河川等の公共施設の復旧にかかる経費の減少や,老人福祉センターの復旧工事の完了により大幅な減少となったが,類似団体との比較では依然として高い水準にある。反対に,土木費は災害公営住宅の建設により大幅に増加した。今後は,平成28年熊本地震関連事業の終了により,災害復旧費においては減少に転じると想定されるが,市庁舎復旧工事が本格的に始まるため,再び増加すると考えられる。衛生費は,宇城広域連合関連施設の大幅改修工事が控えているため,増加していくと考えられる。農林水産業費や土木費は,通常事業にシフトしていくことで,熊本地震前の水準プラスアルファで推移していくと想定される。また公債費については,災害復旧等による地方債の償還が本格的に始まるため,上昇していくと想定される。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は,住民一人当たり467,711円(前年度595,705円)となっており,前年度比127,994円の減額となった。人件費は,定年退職者の減少により退職金が大きく減少した。今後は職員数の増加により増加が見込まれる。物件費は,平成28年熊本地震に伴う被災家屋の解体事業や災害廃棄物処理が終了したため,類似団体の平均値を下回る水準まで大幅に減少した。扶助費は,保育所運営負担金や障害者・児福祉サービス経費の増額により若干増加した。補助費は,平成28年熊本地震に係る被災農業者向け経営体育成支援事業補助金や宇城広域連合への負担金の減少に伴い類似団体の平均値を下回る水準まで減少した。今後は宇城広域連合の大規模施設改修等により増加が見込まれる。普通建設事業のうち,新規整備については災害公営住宅の建設に伴い類似団体の平均値を上回る水準まで増加し,更新整備については市内7小学校の空調設備整備事業が終了したことにより減額となった。災害復旧事業は,平成28年熊本地震からの復旧・復興事業の減少により減額となったが,類似団体と比較すると依然として高い水準にある。今後は庁舎復旧工事の開始に伴い再び増加すると見込まれる。積立金は,平成29年度に市有施設整備基金や熊本地震復興基金を新たに創設したことで一時的に増加したが,以前の水準まで減少した。全体的に,熊本地震関連事業の終了に伴い歳出規模は縮小していくと見込まれるが,庁舎復旧工事が今後本格的に始まることや,宇城広域連合の大規模施設改修事業等により,大幅な減少は見込めない状況である。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄財政調整基金残高については,平成29年度決算剰余金を4億円財政調整基金に積み増したことで増額となった。実質収支比率は8.79と前年度比で0.44ポイント悪化したが,これは平成29年度に財政調整基金を取り崩し,一般会計に繰り入れを行ったためであり,この点を除くと実質収支は改善していると考えられる。実質単年度収支は前年度から大幅に改善したが,平成30年度においては財政調整基金の取り崩しを行わなかったことが要因となっている。今後も引き続き,適切な財政調整基金の確保に努め,施策事業の見直し等を図り,実質単年度収支の赤字が膨らまないよう健全な財政運営を行っていく。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄全会計赤字はなく,良好な運営を行っているといえる。【一般会計】歳入においては,市税の徴収強化や自主財源の確保に努めるとともに,歳出予算の抑制を行うことで,健全な財政運営に努めている。【公共下水道事業会計】公営企業会計に移行しているため,独立採算を行っているが,公債費に対する部分の一部に一般会計からの補助を支出している。【水道事業会計】公営企業会計に移行しており,独立採算を行っている。一般会計からの補助はなく,良好な運営を行っている。【介護保険事業】高齢者人口の増加により,給付費等が増加している状況であり,一般会計からの繰出金は増加傾向にある。収支は黒字だが厳しい財政状況である。【国民健康保険特別会計】一般会計から赤字補てんとしての基準外繰出金を支出しており,毎年予算編成は厳しい状況にある。【漁業集落排水施設整備事業特別会計】使用料収入では運営が難しいため,一般会計からの繰出金により収支を保っており,運営は厳しい状況となっている。【後期高齢者医療特別会計】広域連合に対する負担金等に対し一般会計からの繰出金を支出しているが,健全な運営を行っている。【簡易水道事業】公債費に対する部分の一部に一般会計から繰出金を支出しているが,収支は黒字であり,健全な運営に努めている。
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実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄地方債の発行に伴う元利償還金はここ数年減少傾向にあったが,平成30年度は,前年度と同水準となった。組合等が起こした地方債の元利償還金については,宇城広域連合の施設改修費や災害復旧費が増加したことで若干増加している。今後は,平成28年熊本地震による災害廃棄物処理に係る災害対策債や公共施設等の復旧に係る災害復旧事業債の償還の開始に伴い,元利償還金の額は増加していくが,算入公債費等も増加すると想定されるため,全体として増加はするものの,大きな増加とはならないと見込まれる。引き続き,有利な財源の活用に努め,比率を悪化させないよう注意する。
分析欄:減債基金現在本市では満期一括償還に係る地方債の発行は行っておらず,満期一括償還に係る減債基金への積立ては行っていない。
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将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄将来負担額のうち,地方債残高については,新規発行額を元金返済額より抑制することで減少傾向にあったが,平成28年度以降,熊本地震の影響による災害対策債や災害復旧事業債等を多額に発行したことで,増加に転じ,今後も被災した庁舎の再建等により増加する見込みである。また,退職手当に係る負担見込額については,定年退職者数の減少により,将来負担額が減少している。充当可能財源のうち,基金については,決算剰余金処分により財政調整基金の積み増しを行ったことで前年度から増加となった。また,基準財政需要額算入見込額については,熊本地震に係る災害廃棄物処理事業や災害復旧事業の影響により,平成28年度以降増加傾向にある。熊本地震関連事業については,交付税算入率が高いため,将来負担比率が急激に悪化することはないが,一部市の負担が発生するため,長期的には数値に影響が出てくると思われる。
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基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・基金全体としては,前年度から317百万円増加した。主な要因として,平成29年度の決算剰余金として400百万円を財政調整基金に積み立てたことと,特定目的基金では,庁舎建設事業や熊本地震関連事業の財源に充てるため,庁舎建設基金から47百万円を,平成28年熊本地震復興基金から34百万円をそれぞれ取り崩したことが挙げられる。(今後の方針)・今後は,熊本地震の復旧事業として発行した起債の償還が始まることや扶助費,補助費の伸びが見込まれ,財政調整基金や減債基金の取り崩しを行わなければならないと懸念している。また,庁舎の再建や公共施設の老朽化対策も実施していく予定であり,その財源として庁舎建設基金や市有施設整備基金も取り崩しを行うこととなるため,基金全体としては今後減少していくと考えられる。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・基金の使途明確化を図るため,平成29年度に市有施設整備基金を創設する際に,財政調整基金の取り崩しを行ったことで基金残高が減少したが,平成29年度決算に基づく決算剰余金として400千円を積み立てたため,基金残高が401百万円増額となった。(今後の方針)・今後熊本地震の復旧事業として発行した起債の償還や扶助費,補助費の伸びによる財源補てん等で財政調整基金の取り崩しを行わなければならない事態も想定されるため,中長期的にみれば枯渇することが懸念される。
減債基金
減債基金
(増減理由)・増減なし。(今後の方針)・現在は公債費元金の繰上償還に活用する予定で積み立てているが,これまで大きな取り崩しはしていない。市の方針として,毎年度元金償還額以上の起債の発行はしないようにしており,これまで安定して元金が減少してきたが,今後は熊本地震の復旧・復興事業の起債の償還が始まるため,基金の取り崩しも視野に入れている。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・庁舎建設基金:庁舎建設又は改修に要する調査費,設計費及び工事費等の財源に充てるための基金・市有施設整備基金:老朽化した市有施設の更新・整備に要する経費の財源に充てるための基金・平成28年熊本地震復興基金:平成28年熊本地震による災害からの早期の復興を図るための経費の財源に充てるたの基金・地域福祉基金:地域における保健福祉の増進を図るための経費の財源に充てるための基金・まちづくり基金:地域住民による公益的なまちづくり活動の促進及び優秀な人材育成のための財源に充てるための基金(増減理由)・庁舎建設基金については,庁舎建設事業の財源に充てるため,取り崩しを行い45百万円減少した。・市有整備施設整備基金については,寄付金及び利子積立を行い8.6百万円増加した。・平成28年熊本地震復興基金については,熊本地震からの復旧・復興に係る市町村創意工夫事業の財源に充てるため取り崩しを行い33.7百万円減少した。・地域福祉基金については,温泉施設(あじさいの湯)整備の財源に充てるため,取り崩しを行い8.1百万円減少した。・まちづくり基金については,地域のまちづくり活動に対する補助金の財源に充てるため,取り崩しを行い6.2百万円減少した。(今後の方針)・庁舎建設基金については,熊本地震からの災害復旧事業として実施しているが,災害復旧事業債を充当できないものについては,庁舎建設基金を活用していく方針。また,市有施設整備基金については,今後,公共施設等総合管理計画及び個別施設計画等に基づき,公共施設の適切な維持管理を行うため,必要に応じ基金を取り崩し,財源として活用していく予定。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産原価償却率は,一般的に施設の老朽化の度合いを示す指標とされています。平成30年度の有形固定資産原価償却率は60.2%で,類似団体平均並みですが,本市においても多くの公共施設やインフラ施設は,高度経済成長期に整備されたものであるため,年数を経過した資産を多く所有し,その減価償却が比較的進んでいる状態です。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は昨年度から減少していますが,全国平均を上回っており,熊本県平均とほぼ同水準にあります。今後は,平成28年熊本地震の影響から,地方債残高の増加等による将来負担額の増加が見込まれるため,経常経費の削減に取り組むとともに,充当可能な基金の確保に努めていく必要があります。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
有形固定資産原価償却率は,類似団体と比べやや高い比率となっていますが,平成28年熊本地震により被害を受けた公共施設やインフラ施設等の復旧工事を行っているものの,年数を経過した資産を多く所有するため,有形固定資産原価償却率の大きな変化はありません。今後は,熊本地震に伴う建替等の影響により,一時減少すると見込まれます。今後,庁舎復旧などの大規模建設工事が控えていますが,公共施設等総合管理計画を基本としながら,適切に更新を行っていく必要があります。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
実質公債費比率は類似団体の平均より高いものの,将来負担比率は低くなっています。これは,財政健全化プランにより新規の地方債の発行額を,当該年度の償還額以内に抑制してきたためです。将来負担比率について,庁舎建設事業の実施に伴い借入額(借入残高)が大きく増加するため,借入のタイミングで数値が増加する見込みです。しかし,地方債の新規発行の抑制は今後も継続する予定ですので,一時的な増加のあとは減少傾向で推移することが見込まれます。実質公債費比率について,短期間で数値が大きく上昇することはないと見込んでいます。理由としては,今後,熊本地震からの復旧事業で借入れた起債の償還が本格的に始まるため,地方債元利償還金(特に災害復旧事業債)の増加が見込まれますが,災害復旧債の元利償還金は基準財政需要額へ算入されること,事業を実施する際に充当可能な財源の確保に努めていること等があります。
施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
施設情報の分析欄
各施設の有形固定資産原価償却率からみると,港湾・漁港や公民館において類似団体より大幅に高い数値となっており,老朽化が進んでいると推察されます。また,一人当たりの面積等は,いずれの施設も類似団体の平均を下回っており,低い水準となっています。宇土市公共施設等総合管理計画の「施設類型ごとの基本方針」及び個別施設計画に基づき,公共施設の維持管理・更新・長寿命化を計画的に行っていきます。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
施設情報の分析欄
有形固定資産原価償却率からみると,福祉施設や文教施設,庁舎などについては,平成28年度以前は他の公共施設同様に老朽化の度合いが高く,改修や建替等の必要性がありましたが,平成28年4月の熊本地震により老朽化が進行していた建物の多くが倒壊等の被害を受け,建替等の対応を進めることとなり,平成29年度に老人福祉センターや網津防災センター(網津支所含む)が完成したことから福祉施設及び庁舎における有形固定資産原価償却率は大幅に減少し,平成30年度時点でも類似団体平均に近い水準となっています。一人当たりの面積は福祉施設において類似団体平均並みであるものの,他の施設はいずれも類似団体平均を下回っており,低い水準となっています。宇土市公共施設等総合管理計画の「施設類型ごとの基本方針」及び個別施設計画に基づき,公共施設の維持管理・更新・長寿命化を計画的に行っていきます。
財務書類に関する情報①(2018年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、平成30年度の資産総額が49,360百万円となり,前年度末から3,017百万円の増加(+6.51%)となった。金額の変動が大きいものは投資その他の資産と基金だが,投資その他の資産については一般会計から水道事業会計及び公共下水道会計への出資金計上漏れの整理仕訳(+2,897百万円)を行ったためである。基金については,庁舎建設基金を47百万円や,平成28年熊本地震復興基金を34百万円取崩したことにより,その他特定目的基金は84百万円減少となったが,財政調整基金が401百万円増加したため、基金全体としては317百万円の増加となった。負債については151百万円減少しているが,要因としては地方債の減少(前年度比▲370百万円)と退職手当引当金の減少(前年度比▲305百万円)が挙げられる。これは,熊本地震からの復旧事業が減少したこと,退職者が減少したためである。
2.行政コストの状況
一般会計等においては,平成30年度の純経常行政コストが13,808百万円となり,前年度末から2,704百万円の減少(▲16.4%)となった。そのうち人件費等の業務経費は6,278百万円,補助金等の移転費用が8,137百万円となっており、移転費用が業務費用を上回っている。平成29年度においては,業務費用が移転費用を上回っていたため,逆転した格好である。これは、物件費1,982百万円が前年度から2,458百万円減少したためであり,熊本地震に係る災害ごみや家屋解体等の災害廃棄物処理事業の完了が主な要因として考えられる。物件費等の業務費用については熊本地震の復旧に伴う臨時的な事業(災害廃棄物処理事業等)が概ね完了したため、今後は同程度で推移していく見込まれるが,補助金等の移転費用については,高齢化が進展すること,子育て施策の一層の充実が見込まれることから,社会保障費を中心に、今後も増加が見込まれる。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(14,943百万円)が純行政コスト(14,738百万円)を上回っており、平成30年度の差額は+205百万円(前年度比+1,595百万円)となった。特に純行政コストが減少したことに依るところが大きいが,これは熊本地震関連の事業費が減少したためである。主な事業としては,災害廃棄物処理事業(前年度比1,100百万円)や被災家屋解体・撤去事業(全年度比1,227百万円)が挙げられる。財源の減少については,歳出が減少したことに伴い,活用した国県補助金が減少したことが大きい(前年度比1,596百万円)。純資産残高は3,167百万円の増加となったが,投資その他の資産において一般会計から水道事業会計及び公共下水道会計への出資金計上漏れの整理仕訳(+2,897百万円)を行ったためである。そのため、実質的にはそれを差し引いた271百万円の増加であるが,これは,財政調整基の増加(全年度比+401百万円)によるものである。今後は地方税の徴収強化や新たな財源の確保を積極的に行っていく必要がある。
4.資金収支の状況
一般会計等においては,平成30年度の業務活動収支は+573百万円となっているが,これは熊本地震関連の事業費が減少したことが影響している。主な事業としては、災害廃棄物処理事業(前年度比▲1,100百万円)や被災家屋解体・撤去事業(前年度比▲1,227百万円)が挙げられる。物件費及び補助金等の減少により、前年度と比べ2,368百万円収支が改善した。また,投資活動収支は▲946百万円となったが,これは,前年度と比べ基金積立が1,341百万円減少したことや,大型事業が減少したことで投資活動に係る支出が1,564百万円減少したためである。主な事業としては網津防災センター建設(前年度比▲271百万円)や、被災した老人福祉センター再建(▲224百万円)などが挙げられる。財務活動収支については,地方債の発行額が償還額を上回っているため,収支は68百万円のプラスとなっている。熊本地震に係る災害復旧費用が多額であり,一時的にではあるが,償還額内での新規発行という従来の原則通りに資金工面が出来ていない状況にある。なお,令和4年度以降は,熊本地震関連事業に伴い発行した地方債の償還が本格的に始まることから,財務活動収支はマイナスに転じる見込みである。
財務書類に関する情報②(2018年度)
1.資産の状況
平成30年度の住民一人当たりの資産額は類似団体平均を大きく下回っているが,これは,合併等による重複施設がなく、保有する公共施設等が類似団体と比較して少ないためである。歳入額対資産比率(年)については,前年度末から資産が増加し、一方で歳入が減少したため,比率が0.69%上昇している。有形固定資産減価償却率については,既存施設の減価償却が進み,60.2%と昨年度から0.8%増加している。類似団体平均を下回ってはいるものの、施設の老朽化が進んでいる状況である。老朽化した施設については,公共施設等総合管理計画に基づき,点検や長寿命化など適正管理に努める。
2.資産と負債の比率
平成30年度の純資産比率は平成29年依然と同様に類似団体平均を下回っているが,これは災害復旧事業や災害廃棄物処理事業などの熊本地震関連事業により多くの地方債を発行したことで、負債が著しく増加したためである。将来世代負担比率においても、同様の理由から37.4%と前年度と同水準となっており,類似団体の平均値20.5%を大きく上回る結果となった。これまで通常債の発行額を償還額以下に抑える努力をしてきたが,今後も引き続き継続し,地方債残高の減少に努める。
3.行政コストの状況
平成30年度の住民一人当たりの行政コストは類似団体の平均値を下回っている。また,平成29年度と比べ8.4万円と大きく減少しているが,主な要因としては,災害廃棄物処理事業などの熊本地震関連事業が平成29年度に完了したことによるものである。熊本地震の影響による大幅な行政コストの増加はピークを越えたと考えられるが,今後,高齢化等による社会保障給付費等の増加に伴い,経常費用が増加していくと予想されるため、実施すべき事業の選択と集中を推し進め,効果的な財政運営を行っていく。
4.負債の状況
平成30年度の住民一人当たりの負債額は類似団体平均を下回っており,また,類似団体平均が前年度比+1.3万円と増加したのに対し,本市は横ばいとなっている。主な要因としては,災害廃棄物処理事業などの熊本地震関連事業に伴う多額の地方債借入が一旦落ち着いたことによる。しかし、今後の展望としては,庁舎建設事業の実施に伴う負債の増額が見込まれている。基礎的財政収支のうち、業務活動収支については災害廃棄物処理事業などに対する地方債の発行が無くなったこと等により701百万円の黒字となった。一方,投資活動収支については629百万円の赤字となったが,これは,災害公営住宅整備事業などに対する地方債の発行を行ったことによる。基礎的財政収支は72百万円の黒字ではあるが,類似団体平均値を大きく下回っている。
5.受益者負担の状況
平成30年度の受益者負担比率は4.3%で,前年度と比べ1.3%減少し,類似団体平均値を下回る結果となった。これは,平成29年度は熊本地震に係る災害見舞金などのその他の経常収益が増加しため一時的に類似団体平均値を上回ったが,平成30年度については,その部分が減少したことによる。今後,熊本地震からの復旧工事や老朽化した公共施設等の整備を進める中で,経常費用の削減と併せ、使用料等の見直し等を検討し,税負担の公平性や透明性の確保に努めていく。
類似団体【Ⅰ-3】
留萌市
赤平市
三笠市
滝川市
砂川市
歌志内市
登別市
岩沼市
東松島市
潟上市
館山市
小浜市
上野原市
下呂市
熱海市
下田市
伊豆市
伊豆の国市
尾鷲市
熊野市
新宮市
境港市
江津市
柳井市
三好市
善通寺市
田川市
中間市
嘉麻市
小城市
人吉市
水俣市
宇土市
日置市
いちき串木野市
奄美市