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2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
償却資産の大幅増加(大臣配分の課税標準額増、太陽光発電設備新設)により、固定資産税の伸率が増加した。これに伴い、財政力指数は0.01ポイント増加となっている。しかしながら、地方税を主とした自主財源比率は3割に満たっておらず、類似団体内平均値を下回る状況は変わっていない。今後、公債費、高齢化等に伴う扶助費などの増加が見込まれることから、市税徴収率の向上を図るとともに、歳出の抑制に努めていく。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
退職手当の増加、平成28年熊本地震に伴う市庁舎建替事業や水俣川河口臨海部振興構想事業をはじめとする大型事業に伴う公債費の増加などに伴い、前年度に比べて0.6ポイント悪化し、類似団体内平均値を大きく上回り、前年度に引き続き最下位となった。行政サービスの水準を落とさないようにしながら、今まで以上に行財政改革や生活保護費における適正化事業などといった経常経費の抑制に取り組みつつ、受益者負担の適正化を図り、滞納整理を強化するなど、経常収支比率の改善に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
職員の平均年齢が下がり平均給料月額が減少したことなどにより、人件費は減少、物件費も埋蔵文化財発掘調査事業や公立小中学校ICT整備事業(小中学校校務用コンピュータ購入)等が減少したことに伴い減少したが、人口も減少しているので1人当たりの人件費・物件費等決算額は前年度に比べて3,352円増加した。類似団体内平均値及び熊本県平均値を下回っているが、全国平均値を上回っている状況であるため、今後も引き続き歳出削減に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体内平均値を1.3ポイント、全国市平均値を2.8ポイント下回っている。引き続き給与の適正化に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
定員適正化計画のもと、新規採用の抑制、勧奨退職制度の創設など、職員数の削減(平成8年度354人から令和元年度253人に削減)を図ってきたが、前年度と比較して0.18ポイント増となり、全国平均値・熊本県平均値・類似団体内平均値のいずれをも上回っている。今後も人口の減少が見込まれるが、平成28年熊本地震に伴う市庁舎建替事業や水俣川河口臨海部振興構想事業などの大型事業や突発的に発生する事業に対応していく必要があるため、行政サービスの水準を落とさないようにしつつ、事業の見直しや効率化を進めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
前年度に続き、公営企業の起債の償還が進み、公営企業に要する経費の財源とする地方債の償還の財源に充てたと認められる繰入金が減少したことにより0.6ポイント改善したが、類似団体内平均値を1.9ポイント、熊本県平均を3.0ポイント上回った。平成28年熊本地震に伴う市庁舎建替事業や水俣川河口臨海部振興構想事業などの大型事業の起債により、後年度において公債費の増加を見込むため、事業の重点化を図りつつ、市債発行額の抑制・平準化に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
充当可能財源等は506百万円減少し、地方債残高は580百万円増加、公営企業債等繰入見込額が559百万円減少するなどしたことにより、前年度に比べ9.8ポイント悪化した。今後も人口の減少が見込まれるなか、平成28年熊本地震に伴う市庁舎建替事業や水俣川河口臨海部振興構想事業などの大型事業に伴い、地方債残高及び充当可能基金が大きく変動する見込みであることから、交付税措置率の高い地方債を活用するなど、後年度の負担の抑制に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
職員の平均年齢が下がり平均給料月額が減少したことなどにより、前年度から0.3ポイントの減少となった。類似団体内平均値、全国平均値、熊本県平均値のいずれをも下回っている。今後も、人件費の縮減に努めていく。
物件費
物件費の分析欄
埋蔵文化財発掘調査事業や公立小中学校ICT整備事業(小中学校校務用コンピュータ購入)等が減少したことに伴い、0.4ポイント減少した。類似団体内平均値、全国平均、熊本県平均のいずれをも下回っている。引き続き、委託料のうちの施設管理費用については、指定管理者制度の導入により歳出削減を図るなど、事務経費の縮減に努めていく。
扶助費
扶助費の分析欄
生活保護費や児童手当等が減少したが、子どものための教育・保育給付費負担金や児童扶養手当等が増加したことにより、前年度と同ポイントとなった。全国平均、熊本県平均については下回っている。前年度に引き続き、子どものための教育・保育給付負担金等の事業が増加している。扶助費は増加傾向にあり、今後も対策を模索していく。
その他
その他の分析欄
後期高齢者医療制度経費及び介護保険特別会計の増に伴う繰出金の増加に伴い、0.3ポイント増加した。高齢化等の影響により、社会保障関係の繰出しについては今後も増加が見込まれる。医療や介護における給付費の抑制につながる取組を強化するなど、特別会計への繰出金の縮減に努めていく。
補助費等
補助費等の分析欄
施設の定期整備や補修工事のため、水俣芦北広域行政事務組合負担金(ごみ処理費)が増加したほか、派遣事業の契約の増加等に伴うシルバー人材センター運営費助成事業の増加等に伴い、0.9ポイント増加した。類似団体内平均値、全国平均、熊本県平均のいずれをも上回っている。引き続き、その他の単独補助金・負担金と併せて、補助費等の必要性の見直しを図っていく。
公債費
公債費の分析欄
災害復旧事業(平成27年台風15号により被災した文教施設の復旧工事)及び公共施設等適正管理推進事業(舗装の修繕工事)及び過疎債の償還が始まったことに伴い、0.7ポイント増加した。今後、平成28年熊本地震に伴う市庁舎建替事業や水俣川河口臨海部振興構想事業などの大型事業の起債が控えているため、更に増加傾向で推移する見通しであることから、事業の選択を行い、可能な限り新規発行の抑制に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公共下水道事業特別会計繰出金及び後期高齢者医療制度経費等の繰出金の減少に伴い、0.1ポイント減少した。若干は減少したものの、高齢化等の影響により、今後は増加していく見込み。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
民生費は、住民一人当たり230,058円となっている。前年度から増加した要因は、介護予防地域づくり事業や子どものための教育・保育給付負担金が増加したことによる。衛生費は、住民一人当たり82,177円となっている。前年度から減少した要因は、水俣芦北広域行政事務組合負担金や清掃施設管理運営費が減少したことによるが、類似団体内平均値、全国平均及び熊本県平均のいずれをも上回っている。災害復旧費は、住民一人当たり17,349円となっている。前年度から増加した要因は、平成28年熊本地震に伴う市庁舎建替の本格的な工事が始まったことによる。公債費は、住民一人当たり65,622円となっている。前年度から増加した要因は、災害復旧事業(平成27年台風15号により被災した文教施設の復旧工事)及び公共施設等適正管理推進事業(舗装の修繕工事)及び過疎債の償還が始まったことによるものであり、今後、市庁舎建替事業などの大型事業の起債が控えているため、更に増加傾向で推移することが見込まれる。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり656,719円となっている。前年度に続き、扶助費の増加は子どものための教育・保育給付負担金と児童扶養手当が増加していることが要因であり、全国平均・熊本県平均・類似団体平均いずれをも上回っている。災害復旧費については、平成28年熊本地震に伴う市庁舎建替の本格的な工事が始まったことにより増加した。普通建設事業費については、熊本県平均を下回っている状況であるが、新規整備については、小中学校空調設備整備事業により大幅に増加した。水俣川河口臨海部振興構想事業や袋インター関連道路改良事業等の大規模な整備・改良事業に取り組んでいるところであるため、今後は更に増加する見込みである。人口の減少に伴い、住民一人あたりのコストの増加が今後も予想されるため、行政サービスの水準を落とさないようにしつつ事業の選択と集中を一層徹底し、効率的な財政運営に努めていく。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄実質収支額は123百万円(標準財政規模比1.53ポイント)増加した。小中学校空調設備整備事業や市庁舎建替事業による地方債の増加、固定資産税の増加のため歳入が増加した。財政調整基金残高は640百万円(標準財政規模比7.88ポイント)減少した。借り入れた市債にかかる返済や広域行政事務組合負担金、災害復旧事業費等による財源不足に対して、財政調整基金を充当したことによる。実質単年度収支は183百万円(標準財政規模比2.23ポイント)増加し、-7.16%であった。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄分子側の連結黒字は病院事業会計の実質収支額380百万円増、水道事業会計160百万円増、一般会計123百万円増などにより、615百万円増加し、分母側の標準財政規模は、普通交付税が18百万円減少したことなどにより、全体の標準財政規模比で7.91ポイント増加した。病院事業においては、「国保水俣市立総合医療センター新改革プラン」に基づく健全経営に取り組んでおり、黒字経営が実践できている。他会計についても、良好な運営がなされているといえる。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄元利償還金等においては、災害復旧事業(平成27年台風15号により被災した文教施設の復旧工事)及び公共施設等適正管理推進事業(舗装の修繕工事)及び過疎債の償還が始まったことに伴い、53百円増加したが、公営企業に要する経費の財源とする地方債の償還の財源に充てたと認められる繰入金は95百万円減少したため、分子の総額としては、39百万円増加した。今後は、平成28年熊本地震に伴う市庁舎建替事業や水俣川河口臨海部振興構想事業等の大型の起債事業が複数控えており、元利償還金が増加傾向で推移することを見込む。
分析欄:減債基金満期一括償還地方債については、利用していない。
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄将来負担額においては、過疎対策事業債が増加したことに伴い、一般会計等に係る地方債の現在高が580百万円増加したが、公営企業債等繰入見込額が559百万円減少した。充当可能財源等においては、基準財政需要額算入見込額が199百万円増加したことにより、総額で506百万円の減少となっている。今後の財政運営において、平成28年熊本地震に伴う市庁舎建替事業や水俣川河口臨海部振興構想事業などといった大型事業の起債に当たっては、交付税措置率の高い地方債を活用するなど、後年度の負担の抑制に引き続き努める。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)減債基金に大きな変動はなかったが、その他特定目的基金については一定の積み立てを行ったので増加した。しかしながら、財政調整基金を約6億4千万円取り崩したことが影響し、基金全体として平成30年度末から約6億2千万円の減となった。借り入れた市債にかかる返済や広域行政事務組合負担金、災害復旧事業費等による財源不足による財源不足を補ったことが要因である。(今後の方針)平成28年熊本地震に伴う市庁舎建替事業や水俣川河口臨海部振興構想事業等の大型事業が控えている状況であり、これらの元利償還に伴う財源不足が懸念されることから、各基金を取り崩していくことが見込まれる。歳出の削減・抑制を図りつつ、寄附金を各基金へ積み立てていくことなどにより、維持に努めていく。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)地方交付税や各種交付金の減少に伴い、借り入れた市債にかかる返済や広域行政事務組合負担金、災害復旧事業費等による財源不足を補うため、取崩しを行い平成30年度末から約6億2千万円の減となった。(今後の方針)市庁舎建替えのために借り入れる一般単独災害復旧事業債は令和14年度に償還完了予定となっているが、前年度と同様に、その時点で基金残高7億円程度(平成15年度宝川内の豪雨災害が起こった時の基金残高が目安)を確保したい考えである。
減債基金
減債基金
(増減理由)前年度とほぼ同程度の額であり、大きな変動はなかった。平成30452,431千円、令和1452,574千円(今後の方針)大型事業の実施に伴う地方債の発行により公債費は増加していく見込みであり、令和6年度に償還のピークを迎えるため、令和2年度から取崩しを行う予定である。以降は毎年度減少していく見込みであるが、前年度と同様に、基金残高1.2億円程度(平成15年度宝川内の豪雨災害が起こった時の基金残高が目安)を確保したい考えである。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)公共施設整備基金:公共施設の整備社会福祉振興基金:高齢者及び障害者の社会福祉の充実及び向上に係る施策の推進ふるさと創生基金:ふるさと創生に関する「自ら考え自ら実践する地域づくり」の推進(増減理由)公共施設整備基金は、取崩しを行わず、土地売払収入等分を4,828千円積み立てたことにより増加した。ふるさと創生基金は、地域づくり推進事業等の財源として33,530千円取り崩したが、ふるさと納税(寄附金)の増加に伴い、45,141千円積立てを行ったことにより増加した。(今後の方針)財政調整基金及び減債基金は、地方債の元利償還に充てていくことにより、基金を充当している各事業において財源不足が見込まれることから、一定の積立ては行っていくものの、大半の基金が減少していくことを予想している。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
有形固定資産減価償却率は、類似団体平均と比較し2.3ポイント低い結果となっているが、平成28年度以降毎年増加している状況にある。令和2年度に策定した各公共施設等の個別施設計画に基づき、計画的に各施設の老朽化への対応を進めていく必要がある。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、類似団体平均と比較し180.4ポイント高い結果となっており、平成29年度以降、類似団体平均との乖離が大きくなってきている状況にある。主な要因としては、市庁舎建替事業をはじめとした大型事業の実施によるものである。今後も、実施中の大型事業により地方債残高は増加する見込みでるが、新発債の抑制に努め、地方債残高の減少に取り組んでいく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
現在実施している大型事業の財源の多くに地方債を活用しており地方債残高が増加傾向にあるため、将来負担比率は増加傾向にある。一方、有形固定資産減価償却率は平成28年度から平成30年度までの間は毎年約1ポイントずつ増加し、令和元年度は0.2ポイント増加した。令和3年度中に市庁舎建替事業が完了する予定であり、市庁舎の更新により令和3年度に有形固定資産減価償却率は減少する見込みであるが、他の公共施設等については、令和2年度に策定した個別施設計画に基づき、計画的に老朽化への対応を進めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
※H30実質公債費比率の修正(誤)11.3%(正)11.5%R01実質公債費比率の修正(誤)10.7%(正)11.0%将来負担比率、実質公債費比率ともに、類似団体平均と比較し高い水準となっており、現在実施中の大型事業により地方債残高が増加し、将来負担比率、実質公債費比率ともに増加が見込まれる。また、各公共施設等の老朽化対策も控えており、令和2年度に策定した公共施設等の個別施設計画に基づき、財政状況を見ながら計画的に対応していく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較し、有形固定資産減価償却率が特に高くなっている施設は、橋りょう・トンネル、学校施設である。橋りょうについては、平成24年度から長寿命化事業に取り組んでいるものの、厳しい財政状況により事業実施が遅れており、有形固定資産減価償却率は毎年増加している。学校施設については外壁改修等行った結果、有形固定資産減価償却率が約4ポイント改善したものの、類似団体、全国平均及び熊本県平均と比較し10ポイント以上高くなっている。令和2年度に策定した個別施設計画に基づき、財政状況を見ながら老朽化対策に取り組んでいく必要がある。一方、有形固定資産減価償却率が類似団体内順位が1位で、全国平均及び熊本県平均を大きく上回っている施設は、港湾・漁港であるが、これは平成30年度及び令和元年度に茂道漁港の保全工事を行ったためである。なお、一人当たり面積等については、類似団体平均と比較し特に高いものはなく、過大な施設はないものと考えられる。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は庁舎であるが、新しい市庁舎本庁舎が令和3年12月に完成する予定であり、令和3年度決算以降有形固定資産減価償却率は大幅に減少する見込みである。また、平成30年度決算までは、市民会館の有形固定資産減価償却率も高くなっていたが、平成30年度から令和元年度にかけて空調設備の更新を行ったため類似団体と同程度の水準になっている。一人当たり面積が類似団体平均と比較し高くなっている施設は、体育館・プール、福祉施設である。体育館・プールについては、平成20年度から平成23年度にかけて小中学校の再編成を行い、閉校した学校の体育館等を社会体育施設として活用することとしたため一人当たり面積が大きくなっている。また、福祉施設については、水俣病患者の療養施設として昭和47年に開設した水俣市立明水園があるため、一人当たりの面積が大きくなっている。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等の資産については、前年度末と比較し固定資産が785百万円の増、流動資産が743百万円の減となり、合わせて42百万円の増となった。固定資産の増加要因は、牧ノ内団地建替事業小中学校空調整備事業、文化会館空調整備事業等によるものであり、流動資産の減については財政調整基金の取り崩しによるものである。負債については、前年度と比較し399百万円の増となっており、建設事業に伴う地方債発行による地方債残高の増が主な要因である。全体では、主に病院事業及び水道事業両会計の現金預金を加えたこと等により、資産は一般会計等に比べ17,186百万円多くなるが、負債も病院事業会計の地方債等の固定負債があるため、一般会計等に比べ6,759百万円多くなっている。連結では、主に広域行政事務組合の有形固定資産を加えたことにより、資産は一般会計等に比べ19,100百万円多くなった。負債は、主に同組合の退職手当引当金があり、一般会計等に比べ7,197百万円多くなった。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は13,353百万円で、業務費用が5,314百万円であり、移転費用が8,039百万円であった。移転費用のうち最も金額が大きいのは補助金等の4,264百万円で、純行政コストの約30%を占めている。水俣芦北広域行政事務組合負担金や病院事業会計への繰出金が大きな要因である。全体では、経常費用が1,337百万円減少したことにより純行政コストは平成30年度に対し309百万円の減となった。連結では、物件費、補助金等の減少により経常費用が1,391百万円減少したことで純行政コストは平成30年度に対し381百万円の減となった。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、税収等の財源(12,486百万円)が純行政コスト(12,844百万円)を下回っており、令和元年度は平成30年度に引き続き財政調整基金を大きく取り崩し対応したため、本年度差額は△358百万円となった。全体では、純行政コストは増加したものの、本年度差額は27百万円となり、純資産残高は31,129百万円となった。連結では、広域行政事務組合の純資産残高を加えたことなどにより、純資産残高は32,605百万円となった。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、物件費等支出が765百万円の減少したこと等により、業務活動収支は244百万円となった。投資活動収支については、公共施設等整備費支出が749百万円増となったことから、△800百万円となった。財務活動収支については、財務活動収入が地方債償還支出額を上回ったことから、580百万円となっした。全体では、病院事業の医業収益及び水道事業の給水収益があることから、業務活動収支は一般会計等より782百万円多い1,026百万円となっている。投資活動収支は、公共施設等整備費支出が1,010百万円増となったこと等により、959百万円悪化した。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
有形固定資産減価償却率は類似団体平均値程度となっていあるが、住民一人当たり資産額は公共施設等の老朽化に伴う減価償却額の増加により、類似団体平均値を下回っている。老朽化した施設については、公共施設等総合管理計画に基づき、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化及び廃止・集約化を進めていくなど、公共施設等の適正管理・保有量の適正化に努める。
2.資産と負債の比率
将来世代負担比率は、1.4ポイント増加し、類似団体平均を10.0ポイント上回っている。令和2年度及び令和3年度は熊本地震に伴う市庁舎建設工事の本格実施に伴い、地方債残高の増加が確実な状況であるため、その他の事業については新規に発行する地方債の抑制を行うなど、将来世代の負担の軽減に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、0.4万円改善したものの、類似団体平均を上回っている。令和元年度は平成30年度から引き続き経常収支比率が100%を超えており、経常的な費用の見直しが急務である。公営企業への負担金・補助金や広域行政事務組合への負担金について、その事業内容や財務状況等の的確に把握し、コスト削減の徹底を図り、補助費等の削減に努める。
4.負債の状況
負債合計が約4,000万円増加したほか人口減少も影響し、住民一人当たり負債額は、2.9ポイント悪化し、類似団体平均を上回っている。基礎的財政収支のうち業務活動収支は、物件費等支出で765百万円の減などにより73百万円良化し、投資活動収支は公共施設等整備費支出で749百万円の増、国県等補助金収入で128百万円の減などにより668百万円悪化した。類似団体平均値を大きく下回っているため、基礎的財政収支の改善に努める必要がある。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均値を1.3ポイント下回っている。人口減少や高齢化の進展に伴う経常収益の減少が見込まれるため、行政サービスの維持に支障を来す恐れがないよう、適正な受益者負担となるよう取り組む必要がある。
類似団体【Ⅰ-3】
留萌市
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