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平成21年度まで連続した伸びを見せたが、リーマンショック等による景気低迷の影響を受け、低下傾向に転じた。しかし、税収の回復により、上昇傾向にある。財政力指数は、類似団体平均を大きく上回っており、類似団体内では、1位の数値となっている。税収の回復による、数値の上昇が見込んでいたが、地方法人税の一部国税化など、先行き不透明な現下の社会情勢では、今後の予測が難しいため、さらなる行政の効率化に努めることにより、財政の健全化を推進していく。
前年度より0.5ポイントの増となったが、昨年度に引き続き、類似団体平均を下回る結果となった。しかし、少子高齢化の進展等により、経常的経費の代表格である扶助費を始めとする、社会保障費は増加の一途をたどっており、今後も経常収支比率は急激な回復が見込まれないため、さらなる行政の効率化に努め、経常的経費の削減を目指す。
過去5年で最も人件費が低かった平成24年度より3年連続して微増した結果となった。決算額において、類似団体で比較して低くなっているのは、財源に比較的余裕のある時期から民間委託・指定管理者制度などを導入することにより、人件費削減に着手してきた結果である。相対的に増加する物件費等についても、委託効果の検証、見直し等により歳出削減に取り組んできたため、全体としても歳出を抑制できているが、3年連続して増加傾向にあることを踏まえ、今後も更なるコスト削減を図っていく。
類似団体平均を若干超えた値となっているが、若年層が多い職員構成であり、国よりも給料月額が上昇する職員が多かったためである。早期から各種手当の見直し・廃止も行っているところではあるが、類似団体平均を超えていることも踏まえ、今後も給与の適正化に努めていく。
類似団体中、最も低い数値である。これは、定員適正化計画に基づく退職者一部不補充や平成16年度からの高浜市構造改革推進委員会報告書に基づく民間委託などを推進し、行政のスリム化を推進してきた結果である。今後も職員の適正配置や業務改善・民間委託などの推進により、効率的な行政運営を行っていく。
引き続き類似団体平均を大きく下回っており、今年度は類似団体内順位が1位となった。これは新規地方債の発行を抑制するとともに繰上償還(平成17年度:2億円、平成20年度:3億円)を行うなど、高浜市構造改革推進検討委員会報告書に基づき、積極的に繰上償還を行ってきた結果である。しかし、公共施設の更新等において起債を発行することが想定されるため、今後の比率は上昇する可能性が高い。現在の社会情勢に鑑み、起債の有効活用をしていくが、緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業選択により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努めていく。
過去から類似団体平均を大きく下回っていたが、平成27年度は3年連続して類似団体内順位が1位となった。主な要因としては、高浜市構造改革推進委員会報告書に基づく繰上償還による地方債残高の減や新規地方債の発行を抑制したことによるものである。将来世代への負担を軽減するため、「プライマリーバランス黒字の堅持」を目標として掲げ、実行してきたが、今後は公共施設の更新により、起債の発行が考えられるため、それに伴い比率が上昇することが見込まれる。現在の社会情勢を鑑み、起債の有効活用をしていくが、緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業選択により、自主財源の規模に応じた、身の丈に合った財政運営を堅持していく。
類似団体平均と比較すると、人件費にかかる経常収支比率は低い水準にある。これは、「組織構造改革」や「アウトソーシング戦略」により行政のスリム化を推進し、早期から人件費削減に着手してきたためである。反面、民間委託等により職員人件費等から委託料(物件費)へのシフトが起きていることに加え、本市においてはごみ処理業務を一部事務組合において、消防業務を広域連合において行っており、人件費相当分の負担金も発生しているため、人件費関係費用を総合的にとらえ、更なる効率的・効果的な財政運営を図っていく。
物件費にかかる経常収支比率が高くなっているのは、高浜市構造改革推進検討委員会報告書に基づき、業務の民間委託・指定管理者制度を推進したことにより、職員人件費等から委託費(物件費)へのシフトが起きているためである。このことは、経常収支比率に占める人件費の割合が類似団体平均と比べても低い水準であるということにも現れている。今後も人件費や物件費等を総合的にとらえ、さらなる効率的・効果的な行財政運営を図っていく。
類似団体中、扶助費にかかる経常収支比率が高くなっているのは、類似団体に比べ「子ども医療扶助制度」が手厚くなっているためであると考えられる。今後も増加傾向となる可能性が高いが、医療扶助費については、安易に医療機関を受診する「コンビニ受診」の抑制を図るとともに、扶助費全体においては、受益と負担のバランスを考慮していくことで、事業の選択と集中を図り、効果的な財政運営を図っていく。
その他に係る経常収支比率は類似団体平均を大きく下回っている。これについては、国民健康保険事業会計への繰出金において、法定外の繰出しを行わず、受益と負担のバランスから、できる限り国民健康保険加入者からの保険税収入で賄い、市税の投入を行っていないためである。しかしながら、近年では国民健康保険事業会計の財政状況の悪化に伴い、繰出金が増加してきている状況にあるため、国民健康保険税の収納率の向上などに努め、普通会計への負担を減らしていくよう努める。
類似団体平均を上回っているが、当市においては、ごみ処理業務を一部事務組合、消防業務を広域連合で行っていること、民間移譲した旧市立病院の運営をしている医療法人への運営費補助を行っていることが要因となっている。組合等への補助経費が大半を占めており、各補助対象の財政運営による影響が大きいが、今後については現在の水準で推移していくと思われるため、大幅な削減は見込むことができない。しかしながら、不要不急・役割を果たした補助金などについては、予算カットや廃止を検討するなど、できる限りコスト削減に努めていく。
今年度は類似団体中1位となった。これは、投資的経費が低水準で推移したため、新規地方債の発行を抑制されてきたことが大きな要因となっている。しかし、今後公共施設の更新により、起債の発行が想定されており、公債費が増加していくことが見込まれている。財源を確保するために、起債の有効活用をしていくが、緊急度・住民ニーズを的確に把握した事業選択により、起債に大きく頼ることのない財政運営に努めていく。
公債費を除く経費に係る経常収支比率は類似団体平均を上回っている。これは、類似団体中で高い数値を示す「扶助費」と「物件費」によるものである。業務の民間委託等、行政の効率化を早期より取り組んできた一方で、増加した物件費の経常経費化や一部事務組合の所有する施設維持や老朽化対策により負担金の圧縮は困難な状況にある。また、このような現状に加え、他自治体同様、増大する扶助費の影響で、経常経費の抑制はますます困難な状況にある。しかしながら、事業の統廃合などコスト削減に努めることにより、健全な財政運営に努めていく。
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