長柄町
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長柄町
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📅2011年度
📅2010年度
人口の推移
財政比較分析表(2018年度)
財政力指数の分析欄房総導水路建設事業の完了に伴い、「長柄ダム」に係る固定資産税について、平成17年度から課税が開始され類似団体の平均を上回っている。平成27年度に策定した「まち・ひと・しごと総合戦略」による人口ビジョンでは生産年齢人口の減少が予見されること、消費衰退による景気低迷の影響で町税は減少傾向にあるが、コンビニ収納等による徴収機能の強化を図り、歳入の確保をすることで財政運営の健全化に資する。 | |
経常収支比率の分析欄平成30年度は町税、臨時財政対策債の増加がある一方で、物件費及び公債費の増加により92.5%と類似団体平均を上回っている。今後とも、事務事業の見直しを進めるとともに、全ての事務事業の優先度を点検し、優先度の低い事務事業について計画的に廃止・縮小を検討し、経常経費の削減を図る。 | |
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄ごみの処理及び消防業務(長生郡市広域市町村圏組合)を一部事務組合で実施しているため、類似団体と比較して人件費等が抑えられている。但し、一部事務組合に拠出する負担金を加算した場合は人口一人当たりの金額は増加することになるため、事務事業の見直し及び効率化、定員管理の適正化に努める。 | |
ラスパイレス指数の分析欄類似団体と比較して5.0%上回っている。人事評価の結果を反映した給与とし、引き続き給与水準の適正化に努める。 | |
人口1,000人当たり職員数の分析欄事務事業の見直し、組織の合理化を行い、第5次行政改革大綱に基づいた定員管理計画による職員採用の適正化、指定管理者による民間委託を継続することで、行政サービスの質が落ちないよう適正な定員管理に努める。 | |
実質公債費比率の分析欄総合計画により、事務事業の選択及び投資的経費の平準化を行うことにより類似団体の平均を3.9%下回っている。緊急性、住民需要を見極め、起債に依存することのない財政運営の健全化に努める。 | |
将来負担比率の分析欄地方債現在高の減少及び公共施設整備等基金等への基金積立を行ったことによる充当可能財源の増加、債務負担行為の設定を控えることで前年比6.9%の減となり、類似団体平均を下回る数値となっている。しかしながら大規模事業の計画があることから、将来世代への負担を軽減するため、事務事業については長期的視点から検討を行い、財政運営の健全化に努める。 | |
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)
人件費の分析欄類似団体と比較して5.6%上回っており、高水準にある。今後も人口が減少していくことが見込まれるため、事務効率の改善を行うこと、また引き続き指定管理者による民間委託や臨時職員の活用により、人件費を抑えるよう努める。 | |
物件費の分析欄学校教育におけるICT環境整備事業費の増加、アウトソーシングにより人件費から物件費に費目がシフトしているため経常収支比率が上昇して類似団体との比較では2.0%上回っている。機構改革による事務効率の改善、予算要求額の精査により物件費の抑制を図る。 | |
扶助費の分析欄類似団体と比較して1.3%下回っているが、社会福祉費に係る給付費は高齢化の進展により増加傾向にあるため、健康で自立した生活ができるよう生活機能の改善を推進し給付費の抑制に努める。 | |
その他の分析欄類似団体と比較して1.3%下回っているが、他会計への繰出金が多額であり、農業集落排水事業特別会計においては公債費負担割合が高く、受益者負担の適正化の観点から使用料の見直しの検討、国民健康保険では財政安定化事業の算定方法の変更により減少、介護保険では給付費の増加、後期高齢者医療負担金も増加傾向にあり、介護予防事業・保健事業の推進により、給付費(負担)の抑制に努める。 | |
補助費等の分析欄ごみの処理及び消防業務(長生郡市広域市町村圏組合)を一部事務組合で実施している。施設建設により負担金は増加傾向にあり類似団体との比較では1.5%上回っている。その他の補助費については、過去の慣例に捉われず、費用対効果、財政援助の必要性、費用負担の在り方の見直しを行い、補助金の目的が遂行されたものは廃止とする。 | |
公債費の分析欄地方債現在高の減少や長柄町総合計画により事務事業の選択及び投資的経費の平準化を行うことにより類似団体の平均を4.8%下回っている。緊急性、住民需要を見極め、起債に依存することのない財政運営の健全化に努める。 | |
公債費以外の分析欄経常収支比率は類似団体と比較した場合、6.5%上回っている。人件費は職員採用の適正化、臨時職員や指定管理者制度の活用を継続するとともに、人事評価の結果の活用により給与水準の適正化に努める。 | |
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
議会費
労働費
消防費
諸支出金
総務費
農林水産業費
教育費
前年度繰上充用金
民生費
商工費
災害復旧費
衛生費
土木費
公債費
目的別歳出の分析欄
民生費は住民一人当たり122,353円、前年度比較では1.0%増となっているが類似団体平均より低い水準となっている。平成30年度は、こども園における園バス運行委託業務、グラウンド整備工事等による事業費の増が主な要因となっている。農林水産業費は住民一人当たり30,224円、前年度比較では32.0%増となっているが類似団体平均より低い水準となっている。平成30年度は、さく井工事に伴う農林業施設整備事業費の増が主な要因となっている。土木費は住民一人当たり46,203円、前年度比較では3.6%増となっているが類似団体平均より低い水準となっている。平成30年度は、町道3033号線道路改良事業、町営住宅塗装事業費の増が主な要因となっている。教育費は住民一人当たり61,847円、前年度比較では15.6%増となっているが類似団体平均より低い水準となっている。平成30年度は、長柄小トイレ改修事業費の増が主な要因となっている。公債費は住民一人当たり44,245円、前年度比較では4.8%増となっているが類似団体平均より低い水準となっている。平成30年度は、臨時財政対策債、学校教育施設等整備事業債の据置期間の終了による償還元金の増が主な要因となっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)
人件費
補助費等
災害復旧事業費
投資及び出資金
物件費
普通建設事業費
失業対策事業費
貸付金
維持補修費
普通建設事業費(うち新規整備)
公債費
繰出金
普通建設事業費(うち更新整備)
積立金
前年度繰上充用金
性質別歳出の分析欄
主な構成項目である人件費のみ類似団体平均より上回っており、住民一人当たり119,999円、前年度と比較して0.6%増加している。地域手当の支給停止による減がある一方で、人事院勧告による基本給、手当の増が主な要因である。事務効率の改善を行い、指定管理者による民間委託や臨時職員の活用により、人件費の抑制に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)
分析欄実質収支比率は一般的には3~5%が適正な範囲とされている。一般会計については平成30年度は繰越事業により翌年度に繰り越すべき財源が増加したこと、歳計剰余金の積立をしたことで実質収支比率が減少している。財政調整基金は、公共施設の老朽化による維持管理費、更新費用の歳出圧力が強まることに備えて特目基金へ優先的に積み立てを行っているため減少している。実質収支比率の水準を維持し財政健全化に努めている。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)
分析欄一般会計、特別会計の実質収支、資金不足がないため赤字はない。一般会計については平成30年度分は繰越事業により翌年度に繰り越すべき財源が増加したこと、歳計剰余金の積立をしたことで黒字額が減少している。
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実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄公債費比率の分子は減少傾向にあったが、地方債の償還に係る額の増加に伴い公債費比率の分子も増加している。公営企業の元利償還金に対する繰出金のうち平成16年度から開始した浄化槽の地方債の据置期間が終了し、元金の償還が開始されているため繰出金が徐々に増加していくものと予見される。新規事業は町民の視点で改めて事業の必要性を考え、事業期間の延長が可能なものは年次計画の再検討をして、地方債の発行を抑えることで公債費負担を抑制する。
分析欄:減債基金利用していない。
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将来負担比率(分子)の構造(2018年度)
分析欄将来負担比率の分子は減少傾向にある。その主な要因として一般会計等に係る地方債の現在高及び公営企業債繰入金、退職手当負担見込額が減少している。充当可能財源は、歳計剰余金の処分等による基金の積立及び臨時財政対策債の借入に伴う基準財政需要額の算入見込みの増加により増加傾向にある。長期的な視点では老朽化した公共施設の維持管理費、更新費用等の歳出圧力が強まり基金取り崩しにより充当可能財源が減少し、将来負担比率の分子が増加する可能性はあるが、総合計画に基づき、計画的な積立の履行と新規事業は町民の視点で改めて事業の必要性を考え、事業期間の延長が可能なものは年次計画の再検討をして、地方債の発行を抑えることで将来負担を抑制する。
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基金残高に係る経年分析(2018年度)
基金全体(増減理由)平成30年度は、財政調整基金の取り崩しを公共施設整備等基金への積み立てが上回ったことにより、基金全体としては約1千万円の増となった。(今後の方針)基金の使途明確化を図るため、財政調整基金を取り崩して特定目的基金に積み立てていくことを予定している。 | |
財政調整基金(増減理由)財源の不足が生じたこと等により、基金の取り崩しが積み立てを上回り、約4千万円の減となった。(今後の方針)財政調整基金の残高は、標準財政規模の10%程度になるように努めることとしている。 | |
減債基金(増減理由)利息のみ積み立てているため、基金残高はほぼ同額となっている。(今後の方針)地方債の償還計画を踏まえ、健全な基金運営を行う。 | |
その他特定目的基金(基金の使途)長柄町公共施設整備等基金:公共施設の整備及び修繕福祉振興基金:福祉活動の促進及び快適な生活環境の形成等を図る長柄町東日本大震災復興基金:東日本大震災からの復興に資する事業(増減理由)長柄町公共施設整備等基金:歳計剰余金の発生に伴い公共施設整備等基金へ約5千万円を積み立てたことによる増加福祉振興基金:福祉センター事業費に対する取り崩しを行ったことによる減少長柄町東日本大震災復興基金:防災対策費に対する取り崩しを行ったが、基金残高はほぼ同額となっている(今後の方針)長柄町公共施設整備等基金:大規模建設事業等、公共施設の老朽化による維持管理費、更新費用の歳出圧力が強まることに備えて、基金の積み立てを行う福祉振興基金:今後、福祉センターの屋根改修による長寿命化を図るため、健全な基金運営を行う長柄町東日本大震災復興基金:限られた期間での活用になるため、事業の協議・検討を重ね、健全な基金運営を行う | |
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄本町は、類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が低い水準にある。しかし、類似団体同様、緩やかではあるが上昇傾向となっており、それぞれの公共施設等において個別施設計画が未策定である。今後は、個別施設計画を策定(令和2年度中策定予定)し、各施設の老朽化の状況を調査、把握しつつ、老朽化した施設の改修、集約化・複合化、除却についても検討していく必要がある。 | |
債務償還比率の分析欄本町は、類似団体と比較して債務償還比率がほぼ中間的な位置となっており、全国平均及び千葉県平均と比較して低い水準となっている。これは、債務償還比率の分子である将来負担額を充当可能財源が上回っていること、法人関係税の増加が大きかったことなどが考えられる。しかし、今後、地方債の新規発行に伴う元利償還や、類似団体と比較して職員数が多いことにより、債務償還可能年数が長くなることが予見される。総合計画、定員管理計画、個別施設計画等、様々な計画と調和を図り、債務償還可能年数が長くならないよう、健全な財政運営に努めたい。 | |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析本町では、将来負担比率の分子である将来負担額(地方債現在高、組合負担等見込額、退職手当負担等見込額)を充当可能基金が上回っているため、数値上(グラフ)は将来負担比率が出てこない。しかし、有形固定資産減価償却率は緩やかではあるが上昇してきていることから、必要な投資が行われず、老朽化対策が先送りにされている可能性がある。今後、充当可能基金の一部は、新公民館建設等関係費に充てる予定のため、大幅な減少が見込まれる。また、これに係る起債の元利償還も開始されることから、確実に将来負担率が現れてくる。このため、公共施設等の将来的な更新費、新発債の抑制や職員数の定員管理等、将来負担を総合的に捉えて将来負担比率を下げていかなければならないと考える。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析将来負担比率、実質公債費比率ともに類団より低い数値で推移している。しかし、今後、新公民館建設に関する起債を始め、起債の償還が始まることにより将来負担率及び公債費負担比率の上昇が見込まれる。公債費は、人件費や扶助費と同じく義務的な経費なので、財政構造の硬直化の要因にもなるため、新規事業は事業の必要性を考え、事業期間の延長が可能なものは再検討し、地方債の発行を抑えることで公債費負担比率を抑制する。実質公債費比率については、財政健全化法により、早期健全化基準(基準値25%)、財政再生基準(基準値35%)の2つの基準値が定められており、この基準を下回ってさえいれば財政運営上問題がないということではないので、行財政改革に注力し、なるべく低く数値を抑えられるよう、これまで以上に公債費の適正化に取り組んでいく必要がある。 |
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施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)
道路
橋りょう・トンネル
公営住宅
港湾・漁港
認定こども園・幼稚園・保育所
学校施設
児童館
公民館
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、学校施設、公営住宅、児童館、公民館であり、特に低くなっている施設は、認定こども園・幼稚園・保育所である。学校施設については、小学校関係の有形固定資産減価償却率が高くなっている。今後、個別施設計画を策定後、同計画に基づき小学校施設の大規模改修工事等、老朽化対策に取り組んでいかなければならないと考えている。公営住宅については、有形固定資産減価償却率が全国平均及び千葉県平均よりもかなり高くなっており、老朽化が進んできている。このため、学校施設同様、個別施設計画に基づき、大規模改修工事等が必要になってくるかと思われる。ただし、施設自体は耐震基準にも適合し、適切に日々の修繕等を行っているため、使用する上での問題はない。児童館・公民館については、有形固定資産減価償却率が全国平均及び千葉県平均よりもかなり高くなっており、老朽化が進んできているが、令和3年度に当該2施設を統合し、新公民館を建設予定である。これに伴い、有形固定資産減価償却率は大幅な減少を見込めるが、建設以降の維持管理に係る経費の増加に留意しつつ、行政サービス向上に努めたい。
施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)
図書館
体育館・プール
福祉施設
市民会館
一般廃棄物処理施設
保健センター・保健所
消防施設
庁舎
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、体育館・プール、保健センター・保健所であり、特に低くなっている施設は、福祉施設、庁舎である。体育館・プールについては、町民体育館1号館(旧勤労者体育館)及び2号館(旧昭栄中体育館)の有形固定資産減価償却率がかなり高くなっている。今後、個別施設計画を策定後、同計画に基づき施設の統廃合や大規模改修工事等、老朽化対策に取り組んでいかなければならないと考えている。保健センター・保健所については、上記同様、個別施設計画策定後、同計画に基づき施設の統廃合や大規模改修工事等、老朽化対策に取り組んでいくことが予見される。ただし、老朽化した施設全てを同時期に大規模改修していくことで、地方債の発行増加、債務負担行為の増加、充当可能財源の減少等、将来負担率の上昇が予見されるので、緊急性の高いものや事業計画の見直しなど、総合計画等と調和を図りつつ、財政運営の健全化に努めたい。
財務書類に関する情報①(2018年度)
資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
平成28年度から平成30年度までの間において、全ての会計区分で資産及び負債の金額に大きな変動は見受けられない。平成30年度における一般会計等と全体会計を比較すると資産に671百万円の差額があり、これは主に国民健康保険特別会計の財政調整基金152百万円、浄化槽特別会計の工作物149百万円、介護保険特別会計の現金預金105百万円が要因となっている。また、負債は490百万円の差額があり、これは主に浄化槽事業特別会計の地方債265百万円、農業集落排水事業特別会計の地方債220百万円が要因となっている。平成30年度、単年度で見た場合でも、全体会計と連結会計の資産及び負債に大きな差異は見受けられない。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
行政コストについて、平成28年度から平成30年度までの間の推移を見ると、全ての会計区分で大きな変動は見受けられない。連結会計では、平成28年度後期高齢者医療広域連合比例割合が高かったことにより、平成29年度以降より大きくなっている平成30年度における一般会計等と全体会計を比較すると純行政コストに1,508百万円の差額があり、これは主に国民健康保険特別会計の補助金等868百万円、介護保険特別会計の補助金等654百万円等が要因となっている。平成30年度の全体会計と連結会計の純行政コストを比較すると868百万円、介護保険特別会計の補助金等654百万円等が要因となっている。平成30年度全体会計と連結会計の純行政コストを比較すると889百万円の差異が生じている。このことから一部事務組合・広域連合等の外郭団体において889百万円程度の純行政コストが発生している。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
平成30年度一般会計等において、純行政コストが3,299百万円となり財源3,070百万円を上回っている。このため、平成30年度の差額は229百万円のマイナスとなり、純資産残高が減少した。平成30年度は、全体会計及び連結会計においても、純行政コストが財源を上回り、純資産残高が減少した。平成30年度一般会計等以外は、全ての会計区分で平成28年度から平成30年度までの間において純資産残高は横ばいで推移している。また、会計間の純資産残高に大きな差異は見受けられなかった。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
平成28年度から平成30年度までの間の業務活動収支の推移を見ると、一般会計等及び全体会計ともに収入が支出を上回り、プラスで推移している。平成28年度は業務活動収入のうちその他収入により、プラスが大きくなっている。平成30年度における一般会計等と全体会計の業務活動収支を比較すると72百万円の差額があり、これは主に農業集落排水事業特別会計の29百万円及び介護保険特別会計の26百万円等によるものとなっている。平成28年度から平成30年度までの間の投資活動収支の推移を見ると、一般会計等及び全体会計ともにマイナスのまま推移している。基金取り崩し収入及び資産売却収入を公共施設等整備費支出及び基金積み立て金支出が上回っていることによるものである。平成28年度から平成30年度までの間の財務活動収支の推移を見ると、一般会計等及び全体会計ともに平成29年度以降マイナスの値となっている。地方債の返済額が借入額を上回っていることによるものである。
財務書類に関する情報②(2018年度)
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額は、類似団体平均を大きく下回っているが、道路や建物のうち取得価額が不明なものとしての取り扱い、備忘価額1円で評価しているため、類似団体と比較して低くなっている。会計区分による大きな変動はなく、平成28年度から平成30年度の推移を見ると、すべての会計区分で増加傾向にある。現時点で資産合計額は必ずしも増加していないものの、今後、人口減少により当該値は高くなっていくことが予想される。歳入額対資産比率は、類似団体と比較して少し低い値となった。国民健康保険特別会計及び介護保険特別会計の税収及び国県等補助金等の収入により、資産に対する歳入額の割合が大きくなり、一般会計等に比べ全体会計において低い値となっている有形固定資産減価償却率は、類似団体と比較して低い値となった。しかし、類似団体同様、緩やかではあるが上昇傾向となっている。今後は、個別施設計画を策定(令和2年度中策定予定)し、各施設の老朽化の状況を調査、把握しつつ、老朽化した施設の改修、集約化・複合化、除却についても検討していく必要がある。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体と比較して同程度であったが、全体会計及び連結会計と比べ一般会計等の値が大きくなっている。主な要因は、農業集落排水事業特別会計や浄化槽事業特別会計など、地方債残高が大きく、純資産割合が純資産総額に対して低くなっている会計を含むことが挙げられる。将来世代負担比率は、類似団体と比較して低い値で推移している。しかし、有形固定資産減価償却率は緩やかではあるが上昇してきていることから、必要な投資が行われず、老朽化対策が先送りにされている可能性がある。公共施設等の将来的な更新費、新発債の抑制や職員数の定員管理等、将来負担を総合的に捉えて将来負担比率を下げていかなければならないと考える。また、一般会計等と全体会計について、将来世代負担比率を比較すると平成29年度以降は全体会計の方が高い値を示している。このことは、一般会計等よりも特別会計公営企業会計の方が相対的に将来世代負担比率が高いということを示しており、一般会計等の方が特別会計・公営企業会計よりも世代間公平性が良好な状態にあると言える。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは、類似団体平均値と比べて、低い値となったが、例年、一般会計等、全体会計、連結会計の順に行政コストが大きくなっている。全体会計においては、国民健康保険特別会計及び介護保険特別会計、連結会計においては、後期高齢者医療広域連合における補助金の交付が住民一人当たり行政コストの増加に大きく寄与している。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、類似団体平均値と比較して、低い数値で推移している。平成28年度から平成30年度間の住民一人当たり負債額は減少しているが、人口減少により全会計区分において当該値は概ね増加傾向にある。負債の主な要因は、全ての会計において地方債残高によるもので、毎年の負債額減少は、その返済によるものである。基礎的財政収支は、プラスの値となっているものの、類似団体平均値と比較して低い値で推移している。当該指標は、設備投資について通常の業務収支で賄われるているかを示す指標で、プラスが望ましいとされている。ただし、その指標は公共施設等整備への投資を行わないことがプラスに働く。しかし、公共施設等整備の投資は、有形固定資産減価償却率の上昇を緩やかにすることに貢献するので、必要な公共投資が不足あるいは後回しにしていないか注意する必要がある。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均値と比較して下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっているが、平成30年度に関しては同程度となっている。平成28年度から平成30年度間の受益者負担比率は、全会計区分において、概ね増加傾向にある。今後も公共施設等の集約化・複合化・長寿命化、行財政改革による経費削減、前年度過去からの推移と比較して適正値を把握していくことに努める。
地方財政ダッシュボードについて
本ウェブサイトは、地方公共団体の財政に関するオープンデータのうち再利用困難なものを収集・整理し、
日本の経済学・財政学・情報技術の発展をめざして公表する場です。またオープンサイエンスの意味合いも含みます。
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