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平成27年度は、基準財政需要額が増額となったが、それ以上に、基準財政収入額が増額となったため、前年度比0.01ポイント上回った。また、平成27年度の税収の徴収率は93.2%と前年度に比べ0.8%上昇しているが、低い水準にあるため、徴収率向上対策を中心とする歳入の確保に努める。
経常収支比率が悪化した要因としては、前年度と比較して経常一般財源が約2億3千万円増額となったが、支出面において、児童福祉費等の扶助費の増加に歯止めがかからず、扶助費分だけで平成22年度から約13.0億円の経常経費充当一般財源が増加しており、普通交付税及び臨時財政対策債への依存度は年々高まっている。平成27年度も類似団体平均を上回っているため、引き続き、行財政改革推進本部を設置し、市税徴収率や公共施設運営のアウトソーシングなど、更なる事務事業の効率化により、経常経費の抑制に努める。
人件費・物件費等が全国平均及び類似団体平均を下回っている要因としては、特に人件費において、職員定数の削減等により、他の団体より低水準となっているためである。一方で物件費については、正規職員数の不足を臨時職員等で補っている状況であり、平成22年度比で、臨時・非常勤職員数は55人、約10.1%増加していることからも、臨時職員等に係る賃金等の物件費が増大している。物件費決算額も平成22年度と比較して増加しているものの、物件費に係る経常収支比率については、近年は横ばいで推移している。
ラスパイレス指数は職員の就退職や異動に伴い、経験年数、平均給料月額及び職種区分に変動が生じ、職員構成が変動したことや、給与改定の実施等によって、数値が上下する。職員の退職や国に準じた給与改定の実施等により、新座市職員の平均給料額は低下したものの、国の平均給料額の低下がそれ以上に大きく、相対的に市職員の平均給料額が高くなった結果、ラスパイレス指数が100を超えている。平成24年度から平成25年度にかけては、国家公務員が平均7.8%となる給与減額を実施したことから、市職員の平均給料額が相対的に高い状態がより顕著になり、高い数値となったが、平成26年度以降は国家公務員の減額終了に伴い、指数が元の水準に戻った。なお、新座市は平成25年7月1日から国家公務員に準じて職員の特例減額を実施しており、減額後の新座市のラスパイレス指数は100.6と、ほぼ横ばいで推移している。
人口千人当たりの職員数が全国平均及び類似団体平均を下回っている要因として、平成11年度から平成25年度を計画期間とする職員定数削減計画に基づき、新規採用の抑制、事業の民間委託及び指定管理者制度の導入等により、職員数の削減を推進してきたことが挙げられる。その結果、職員数は平成23年度に最少となり、その後は横ばいで推移している。平成25年度には、これまでの削減ありきの削減計画から、現在の業務量に見合った適正な職員数配置することとし、平成26年度から平成32年度を計画期間とする職員定数適正化計画を策定した。しかしながら、一時的に人口当たり職員数に上昇がみられた年度もあるものの、平成27年度の職員数は平成22年度比で1人、約0.14%の減員となっており、依然として職員数が少ない状況が続いている。
実質公債費比率は平成23年度以降は類似団体平均を下回っていたが、平成27年度は類似団体平均を上回った。実質公債費比率が前年比0.4ポイント上回った要因としては、新座駅南口第2土地区画整理事業債(平成21年度借入分)、(仮称)ふるさと新座館整備事業債、市民会館・中央図書館耐震補強等改修事業債等の償還が始まったことにより、元利償還金の額が約3億円増加したことなどが挙げられる。今後も、借入れの抑制、計画的な償還を通じて、実質公債費比率の改善に努めていく。
前年比4.3ポイント下回った要因としては、普通会計の地方債現在高が約3億6千万円減小したこと及び下水道事業特別会計の元金残高の減(約7億円)による公営企業債等繰入見込額が約10億円減少したことが挙げられる。今後も、借入れの抑制、計画的な償還を通じて、地方債元金残高の減少に努めていく。
人件費に係る経常収支比率が全国平均及び類似団体平均を下回っている要因としては、職員数の減少に伴い、人件費が抑制されたことが挙げられる。本市の給料水準を示すラスパイレス指数は、全国市平均を上回っており、また、人口当たりの人件費額も、平成25年度まで減少傾向にあったものの、平成26年度以降は増加に転じている。しかしながら、人口当たりの職員数が全国平均を下回っていることから、結果的に人件費決算額も低く抑えられ、人件費に係る経常収支比率も低い水準にとどまっている。
物件費に係る経常収支比率が前年度比0.2ポイント改善されている要因としては、道路照明灯や小学校に係る電気料等の減により分子の経常経費充当一般財源が約3千万円減少していることや、地方交付税や臨時財政対策債が減額となっているが、分母の経常一般財源が増加していることが挙げられる。行財政改革により、事務費等の削減に努める。
扶助費に係る経常収支比率が類似団体平均を上回りかつ上昇している要因として、児童福祉費が急激に膨らんでいることなどが挙げられる。新座市の平成27年度児童福祉費は、約5億円増の約72億3千万円となっている。今後も、待機児童解消のため、保育園の新規開設等により、保育入所委託料等の児童福祉費の扶助費が増加し、総額の扶助費も増加すると見込まれる。
その他に係る経常収支比率が悪化した要因としては、医療費の増加による療養給付費負担金の増額や下水道の維持管理費として下水道事業特別会計繰出金が増加したこと等により、経常経費充当一般財源が約2億円増加したことが挙げられる。今後、老朽化した公共施設については、スクラップ・アンド・ビルドによる統廃合を推進し、経費の効率化に努める。
補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均を大きく上回っているのは、消防やごみ処理の運営を担う一部事務組合に対する運営費負担金が主な要因で、平成27年度の補助費等の経常収支比率15.2%のうち、7.8%は当該一組負担金に係る分である。一方で、当該一組負担金を除いた補助費等の経常経費充当一般財源は、約3千万円減少しているため、全体の補助費等の経常収支比率は前年度比0.2%低下している。
公債費に係る経常収支比率が0.7ポイント改善しているものの、類似団体平均を上回っている要因としては、地方交付税や臨時財政対策債が減額となっているが、分母の経常一般財源が増加している一方で、例年約40億円前後で推移していた公債費の決算額が、平成27年度についても、臨時財政対策債、教育債の元利償還金の増などにより、約43億円となったことが挙げられる。市債の借入れに当たっては、地方交付税措置のある適債事業を選択し、借入れの抑制、計画的な償還を通じて、公債費負担の軽減に努めていく。
公債費以外の経常経費については、平成27年度は、類似団体平均を3.5ポイント上回っている。この要因としては、児童福祉費の扶助費の増加により、扶助費が増加したことなどによるものである。今後、サービスの適正化に努め、効率的な行政サービスの実現を図っていく。
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