新座市
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2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
令和2年度財政力指数は、過去3年度と比較して0.01ポイント高い0.92となった。また、令和2年度の税収の徴収率は97.1%と前年度に比べて0.6%上昇している。徴収率は年々向上しているが、引き続き徴収率向上対策を中心として、歳入の確保に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率が改善した要因としては、人件費、補助費等の経常経費充当一般財源が増額した一方で、地方税、地方消費税交付金等の経常一般財源がその伸びを上回る増となったことが挙げられる。令和2年度も類似団体平均を上回っているため、引き続き、行財政改革等により、歳入歳出両面にわたる見直しや債権の徴収強化を進めるとともに、経常経費の抑制に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人口1人当たりの人件費・物件費等決算額が全国平均及び埼玉県平均を大きく下回り、類似団体内で最も低い水準となっている要因として、他団体に比べ人口当たりの職員数が少ないこと、また、消防業務やごみの中間処理業務を一部事務組合で担っていることが挙げられる。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
ラスパイレス指数は、職員の就退職や異動に伴い、経験年数、平均給料月額及び職種区分に変動が生じ、職員構成が変動したことや給与改定の実施等によって数値が上下する。昨年度と比較し1.0ポイント下降しているのは、これまでも本市においては国に準じた給与改定を実施しているが、今年度は給料月額の低い職員を採用したこと、また給料月額の高い職員が退職したこと等の要因により、指数が100を下回っている。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員数について昨年度から減少しており、類似団体内の平均値を下回っているが、「職員定数適正化計画」に基づき、適正な管理を行っている。今後も計画に沿った適正な定員管理を行うとともに、行政サービスの低下を招かないよう事務事業の見直し等に努めていく。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は平成27年度以降、類似団体平均を上回る状況が続いている。実質公債費比率は過去3年の単年度の実質公債費比率の平均値となるため、令和2年度の実質公債費比率の算定には、平成29年度の数値の代わりに令和2年度の数値を用いている。前年度と比較して実質公債費比率が減少した要因としては、令和2年度の標準財政規模の増により分母が増加したことが挙げられる。今後も借入の抑制、計画的な償還を通じて、実質公債費比率の改善に努めていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
将来負担比率が前年度に比べて悪化した要因としては、都市高速鉄道12号線建設促進基金及び庁舎建設改修基金の廃止等により、充当可能基金が減少したことが挙げられる。今後については、区画整理事業の完了後は大型事業の実施が一旦落ち着くことから、債務残高は減少していくものと見込んでいるが、一方で小・中学校の校舎長寿命化改修などの増加要因も想定される。借入の抑制、計画的な償還を通じて地方債残高の減少に努めていく。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率が全国平均及び類似団体平均を下回っている要因としては、人口当たりの職員数が他の自治体より少なく、人件費が抑制されていることが挙げられる。本市の給料水準を示すラスパイレス指数は、全国市平均をやや下回る程度だが、人口当たりの職員数が全国平均及び類似団体平均を大きく下回っているため、人件費決算額も低く抑えられ、人件費に係る経常収支比率が低い水準にとどまっている。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っているものの、前年度と比較して増加した要因としては、物件費に係る経常経費充当一般財源について、学習指導要領改訂に伴い図書費が増加したこと等が挙げられる。本市の独自給付等について見直しを進める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均を上回りかつ上昇傾向にあったが、令和2年度は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う医療機関の受診控えによるこども医療費の減等により、減少した。本市の独自給付等について見直しを進める。
その他
その他の分析欄
その他に係る経常収支比率が改善した要因としては、下水道事業の公営企業化に伴い、下水道事業会計への繰出金を補助費として計上することとなったためである。本市の独自給付等について見直しを進める。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率が類似団体平均を大きく上回っているのは、消防やごみ処理の運営を担う一部事務組合に対する運営費負担金が主な要因で、令和2年度の補助費等の経常収支比率15.9%のうち、7.7%は当該一組負担金に係る分である。本年度増加した要因は、下水道事業の公営企業化に伴い、下水道事業会計への繰出金を補助費として計上することとなったためである。本市の独自給付等について見直しを進める。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率が改善した要因としては、分子となる公債費の決算額が、土木債の元利償還金の減等により減少したことが挙げられる。市債の借入に当たっては、交付税措置のある適債事業を選択しつつ、借入の抑制、計画的な償還を通じて、公債費負担の軽減に努めていく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常経費については、昨年度と比較して改善したものの、類似団体平均を上回っている。この要因としては、会計年度任用職員制度の整備による人件費の増等により経常経費充当一般財源が増加した一方で、地方税、地方消費税交付金等の経常一般財源がその伸びを上回る増となったことが挙げられる。本市の独自給付等について見直しを進める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は人口一人当たり104,364円の増となっているが、このうち99,779円は特別定額給付金の給付によるものである。民生費は人口一人当たり161,796円となっており、前年度と比べて3,976円減少している。この要因として、子育て世帯への臨時特別給付金等が増となった一方、(仮称)児童発達支援センター等の建設費、児童扶養手当、こども医療費等が減少したことが挙げられる。今後、事業の必要性、妥当性を検証し、必要な見直しを図ることで、歳出の削減に努めていく。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
人件費について、住民一人当たりのコストが類似団体内で最も低くなっている。これは、本市における住民一人当たりの職員数が少ないこと、また、消防業務やごみの中間処理業務を一部事務組合で行っているため、人件費が他団体と比較し抑えられているものである。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄令和2年度は前年度と比較して大幅に増加した。この要因としては、歳出総額が約188億円増加した一方で、歳入総額は約207億円の増となったためである。今後も不測の支出に備え、一定程度の財政調整基金残高を維持するよう努める。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄全ての会計で黒字であるが、特に水道事業会計は安定的に黒字である。なお、国民健康保険事業特別会計は、一般会計から毎年約8~11億円を赤字補填として繰入ており余剰金を留保しているため黒字額の変動が大きいが、平成30年度以降は赤字削減・解消計画に基づき繰入金を削減しているため、黒字額は年々減少していくことが見込まれる。赤字補填としての繰入金を差し引くと、平成26年度以降の国民健康保険事業特別会計は赤字である。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄元利償還金については、平成24年度及び平成25年度に国の経済対策を積極的に活用し、後年度に実施予定であった事業を数多く前倒しして実施したことにより、平成27年度からは約44億円前後の額となっている。今後は新庁舎建設事業や区画整理事業に係る元利償還金の増により最大約50億円となる見込みである。起債の新規発行額の増加は、後年度における元利償還金の増加に繋がるため、借入の抑制、計画的な償還を通じて、今後も引き続き市債残高を削減し、健全な財政運営に努めていく。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄将来負担額(A)については、地方債残高の減少により約1億円減少した。充当可能財源等(B)については、都市高速鉄道12号線建設促進基金及び庁舎建設改修基金の取崩し等により、充当可能金額が約10億円減少した。これらの要因により、令和2年度の将来負担比率の分子は前年度と比較して減少した。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)都市高速鉄道12号線建設促進基金及び庁舎建設改修基金の廃止により約9億8,000万円を取り崩したため、基金全体として約6億8,000万円減少した。(今後の方針)財政調整基金は、標準財政規模の12.5%程度(平成30年度県内市町村平均)である35億円程度を通年で維持することを目標として、不測の事態に備えるといった本来の機能の回復に努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)市税や繰越金の増等により、積立額が取崩額を上回ったことによる。(今後の方針)標準財政規模の12.5%程度(平成30年度県内市町村平均)である35億円程度を通年で維持することを目標として、不測の事態に備えるといった本来の機能の回復に努める。
減債基金
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・コブシ福祉基金:地域福祉活動の推進・青少年教育振興基金:青少年の健全育成・墓園管理基金:新座市営墓園管理の円滑かつ合理的な実施・新座グリーンスマイル基金:緑地の保全及び緑化の推進・森林環境整備基金:森林環境譲与税を活用した森林の整備及びその促進(増減理由)・庁舎建設改修基金:基金廃止による皆減・都市高速鉄道12号線建設促進基金:基金廃止による皆減・墓園管理基金:墓所管理事業に係る経費の一部について、2,300万円充当したことにより減少(今後の方針)・墓園管理基金:令和5年度が5年に1度の墓所管理料の収入の年度となるため、墓所管理料を積立てする予定
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本市では、平成28年度に新座市公共施設等総合管理計画を策定し、老朽化した施設の集約化・複合化や除却を進めているが、有形固定資産減価償却率は、類似団体よりも高い水準で推移している。主な要因として、本市の公共施設の多くは整備後30年以上経過しており、特に保健センターの有形固定資産減価償却率は、73.2%となっていることが挙げられる。平成29年度に大きく減少した要因は、庁舎の建替えを行ったためである。令和3年度から令和4年度にかけて、老朽化した保健センター及び歴史民俗資料館の複合施設建設工事を実施しているが、今後も、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率が前年度に比べて59.1ポイント減少した主な要因として、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、区画整理事業等の普通建設事業の一部を先送りしたことにより、地方債の新規発行額を元金償還額が上回ったことで将来負担額が減少(-105,810千円)したことや区画整理事業の実施による新築家屋の増等に伴い、固定資産税が増加(+477,523千円)したこと、令和元年10月の消費税率の引上げ等により地方消費税交付金が増加(+595,331千円)したこと等により経常一般財源(歳入)等が増加(+485,845千円)したことなどが挙げられる。行財政改革等により、経常経費の削減を進めるとともに、借入れの抑制を通じて将来負担額の減少に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率、有形固定資産減価償却率ともに類似団体平均を上回っている。有形固定資産減価償却率については、学校関連施設を始めとして整備後30年以上を経過している施設が多いことが要因である。また、本市では近年、新庁舎建設事業や2つの土地区画整理事業、駅前広場の整備事業等の大型の建設事業を同時に進行しており、これらの普通建設事業に対して起債を充当しているため、地方債の現在高が令和元年度にピークを迎えている。また、新型コロナウイルス感染症対策実施のため、都市高速鉄道12号線建設促進基金及び庁舎建設改修基金を全額取り崩したことにより、基金残高が前年度末と比較して684百万円減少した。このため、将来負担比率が類似団体平均と比較して大きく上回っているものと考えられる。今後については、区画整理の完了後は、(仮称)保健センター・歴史民俗資料館複合施設整備事業や老朽化した学校施設の改修事業等の大型事業が控えていることから、借入れの抑制、計画的な償還を通じて、地方債残高の減少に努めていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率、実質公債費比率ともに類似団体平均を上回っている状態が続いている。実質公債費比率については、平成26年度までは類似団体の平均を下回っていたが、平成27年度以降は類似団体平均を上回った状態が続いている。元利償還金については、平成24年度及び平成25年度に国の経済対策を積極的に活用して、後年度実施予定の事業を数多く実施したことにより、平成26年度からは増加しており、今後も新庁舎建設事業や区画整理事業に係る償還によって更なる増加が見込まれる。起債の新規発行額の増加は、後年度における元利償還金の増加に繋がるため、借入れの抑制、計画的な償還を通じて、今後も引き続き市債残高を削減し、健全な財政運営に努めていく。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して保育所の有形固定資産減価償却率が低くなっているが、これは待機児童の解消や施設の老朽化といった課題を解決するために、保育所の建替えを行ったためであり、平成26年度に第二保育園の建替え及び大正保育園と第七保育園を統合し、新座保育園の建設工事を実施した。維持管理にかかる経費の増加に留意しつつ、引き続き、子育て環境の整備に積極的に取り組んでいく。また、その他の類型においては、類似団体平均と同程度の数値で推移しているが、道路については類似団体内平均値を大きく上回っており、今後も道路改良10か年基本計画や新座市公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設の更新・統廃合・長寿命化などの計画的な実施、適切な施設管理を推進していく。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、保健センターであり、特に低くなっている施設は、庁舎である。保健センターについては老朽化が進んでいるため、令和3年度から令和4年度にかけて歴史民俗資料館との複合施設の建設工事を実施している。また、庁舎の有形固定資産減価償却率が類似団体平均を大きく下回っているが、平成29年度に庁舎の建替えを行ったためである。これに伴い、一人当たり面積が増加しているため、維持管理にかかる経費の増加に留意しつつ、適切な施設管理を行う。さらに、福祉施設について、有形固定資産減価償却率が大幅に減少しているが、平成30年度から令和元年度にかけて、第二老人福祉センターの建設・移転を行ったこと等によるものである。今後も、施設の老朽化対策に取り組むとともに、公共施設の利用需要や機能需要等の分析を行い、複合化、集約化などの再配置を行うことにより、施設総量の適正化を図る。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が令和元年度末から139百万円の増加(+0.1%)となった。金額の変動が大きいものは事業用資産の建物及び事業用資産の工作物であり、事業用資産の建物については、小・中学校校内通信ネットワーク整備事業及び池田・栗原・陣屋放課後児童保育室整備事業等の実施により事業用建物が904百万円の増加(+1.37%)、事業用資産の工作物については、志木駅南口駅前等整備事業等の実施により事業用工作物が807百万円の増加(+8.83%)となっている。これらを含む資産全体の増加額が減価償却等による資産全体の減少額を上回ったため、資産総額の増加に繋がっている。また、負債総額については、令和元年度末から685百万円の減少(▲1.18%)となっているが、これは事業見直しの一環として、建設事業の一部を先送りしたこと等に伴い、地方債(固定負債)が650百万円(▲1.33%)減少したことなどによるものである。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は66,229百万円であり、前年度と比較して19,379百万円増加(+41.4%)している。その要因となっているのが、移転費用の中で最も大きい補助金等(29,834百万円)であり、特別定額給付金を始めとした各種給付金の給付を行ったことなどにより、前年度と比較して19,226百円の大幅増となった。その他にも、消防やごみ処理の運営を担う一部事務組合に対する運営負担金のほか、法人保育園や障がい者団体等に対する補助等における市単独事業を多く実施していることが補助金等が多額となっている要因として考えられる。本市では行財政改革への取組みを進め、職員数や委託費を抑制し効率的な行政運営を行うことで人件費や物件費といった業務費用の縮減に努めてきた一方、補助金等や社会保障給付といった移転費用については人口増に伴う増加に加え、他自治体と比較して高い水準のサービスとなっているいわゆる「上乗せ・横だし「部分」が多く存在することで、財政を圧迫する要因となっている。本市では、令和2年10月に財政非常事態宣言を発出し、事業の見直しを実施したが、今後も、サービス水準の適正化を行うことで、移転費用の抑制に努める。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては税収等の財源(66,118百万円)が純行政コスト(65,100百万円)を上回ったことにより、本年度差額は1,018百万円(+802百万円)、純資産残高は824百万円の増加となっている。本年度は、補助金を受けて実施する特別定額給付金事業等を多く実施したことにより、国県等補助金収入が前年度と比べて20,126百万円増加(+145.4%)しているためである。地方税についても増加(+348百万円)しており、税収増の取組みとしては財産調査等を実施することにより納付能力の有無を見極め、換価の容易な債権への滞納処分を積極的に行うとともに、滞納処分が可能な財産がない場合には滞納処分の執行停止を進めている。また、現年度対策として納税コールセンターの有効活用やペイジー口座振替受付サービス端末機の設置、クレジットカード納付の実施等を行った。こうした徹底した財産調査と滞納処分の早期着手に重点を置いた結果、収納率が過去3年度で1.36%向上(H30年度95.79%からR2年度97.15%)し、地方税の増加に繋がったと考えられる。また、新座駅北口土地区画整理事業及び大和田二・三丁目地区土地区画整理事業の実施に伴う新築家屋の増や評価の上昇等により、固定資産税が前年度と比較して478百万円増加した。今後も税収等の増加に向け、種々の取組を推進していく。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支について、事業の見直しに伴い、区画整理事業の一部を先送りしたことから他会計への繰出支出が前年と比較して減少(▲817百万円)していることや税収等収入が増加(+369百万円)していることから4,811百万円となった。投資活動収支については、(仮称)大和田・坂之下橋整備事業や土地区画整理事業などの大型の建設事業の実施により公共施設等整備費支出が3,482百万円となったことから▲2,524百万円となった。財務活動収支については、地方債償還支出が地方債の発行額を上回ったことから、▲638百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から1,649百万円増加し、3,461百万円となった。土地区画整理事業は今後数年間にわたって実施する事業であること及び老朽化した学校施設等の公共施設の改修を今後も計画的に進めていく必要があるため、来年度以降もこうした投資活動収支の赤字及び財務活動収支の黒字の傾向が続くと考えられるが、これは大型の建設事業の実施に必要な資金を地方債の発行によって賄っている状態であり、将来世代負担比率の悪化にも繋がることから、今後は計画的な事業執行を行うとともに、現世代と将来世代の負担の公平性・公正性を確保する必要がある。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額については、新座駅北口地区土地区画整理事業、大和田二・三丁目地区土地区画整理事業及び(仮称)大和田・坂之下橋整備事業などの大型事業を実施したものの、これらを含む資産全体の増加額が減価償却等による資産全体の減少額をわずかに下回ったため、令和元年度末時点から0.1万円減少している。住民一人当たり資産額が類似団体平均を大きく下回っているが、本市では道路や河川の敷地のうち、取得価額が不明であるため備忘価額1円で評価しているものが多いためであると考えられる。歳入額対資産比率から見ても本市は類似団体と比較して保有する資産が少なく、また、有形固定資産減価償却率については、昭和50年頃に整備された資産が多く、整備から40年前後が経過して更新時期を迎えていることなどから、類似団体より高い水準にある。今後は個別施設計画等に基づき、老朽化した施設について、点検・診断や計画的な予防保全による長寿命化を進めていくなど、公共施設等の適正管理に努める。
2.資産と負債の比率
現在保有している資産が現世代の負担によって得られたものか将来世代の負担で得られたものかを示す純資産比率は類似団体平均を下回っており、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は類似団体平均を上回っていることから、本市では将来世代の負担割合が大きい状態となっている。これは(仮称)大和田坂之下整備事業や土地区画整理事業などの大型事業の実施に伴って地方債の借入を行っているためであり、今後は新規に発行する地方債の抑制を行うことで地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均より低くなっているが、補助金等について、近年の少子高齢化や、他自治体に比べ高い水準のサービスが多く存在することなどから、本市の行政コストを大きく圧迫している。これまで行財政改革への取組みを進め、職員数や委託費を抑制して効率的な行政運営を行ってきたものの、歳出が歳入を上回る厳しい財政運営を強いられている。そのような中、不足する財源については市有地の売払い等の臨時的な財源で補ってきたというのが実状であるため、引き続き、応能負担・応益負担の観点から事務事業の見直しを行い、補助金等の更なる抑制に努める。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均と同程度であるが、前年度末時点から0.5万円減少している。これは、事業見直しの影響により、土地区画整理事業などの大型事業の一部を先送りしたこと等により、地方債の償還額が新規発行額を上回ったためである。今後も新規に発行する地方債の抑制等を行い、地方債残高の縮減に努める。一方で、基礎的財政収支においては業務活動収支が黒字、投資活動収支が赤字であったため、1,917百万円となっている投資活動収支が赤字となったのは、全体としては地方債を発行して、(仮称)大和田・坂之下橋整備事業や土地区画整理事業を行ったためであるが、業務活動収支が黒字になったのは、経常的な支出を税収等の収入で賄えているためであると考えられる。今後は、補助金等及び社会保障給付について市単独で実施している上乗せ・横出し部分を見直し、サービス水準の適正化を行うことで、移転費用の抑制に努める。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均をわずかに下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。しかしながら、住民一人当たり行政コストについては、類似団体平均を下回っていることから、効率的な事務運営は図られていると想定できるため、経常費用を一定とする場合、類似団体平均まで受益者負担比率を引き上げるためには、1,018百万円経常収益を増加させる必要がある。このため、行財政改革により、更なる経費の削減に努めるとともに、公共施設等の利用回数増加のための取組みの推進を行い、また、公共施設等の利用料の見直しの検討も視野に入れ、税負担の公平性・公正性の確保に努める。
類似団体【Ⅳ-3】
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