経営の健全性・効率性について
芳賀町の農業集落排水事業は、稲毛田・城興寺・上給・五行・東水沼・社后・八ツ木・下高中部の全8地区で採択されており、全地区において整備は完了している。現在は維持管理が主であり、劣化した施設機器の修繕や交換を計画的に進めている。収益的収支比率については、東日本大震災の影響が大きく、震災後しばらくは低い状態が続いていたが、平成29年度、平成30年度は90%台半ばまで回復している。経費回収率については、平成28年度には54.54%まで低下したが、平成30年度では79.52%まで回復している。加入率が高く、全地区整備完了していることから、新規加入による増収は見込めず、人口減少に伴い、使用料収入は今後減少していくことが予想される。一方、施設の老朽化等による修繕の支出は増加が見込まれるため、使用料の見直しなどにより、今後適正な料金収入を検討していく必要がある。
老朽化の状況について
稲毛田地区、上給地区、城興寺地区、五行地区は町内8地区の中でも供用開始が早く、使用年数が30年程度となっている。不明水のある箇所については、調査を実施し管渠修繕を進めていく予定である。老朽化した管渠については、計画的な更新を検討していく。
全体総括
町内全8地区の整備が完了しており、新規加入等による大幅な増収などは見込めないため、今後は更なる費用削減を検討するとともに、汚水処理に係る費用を賄うためには、適正な使用料を確保すべく、使用料の徴収方法や料金体系の見直しを検討する必要がある。