経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率・70%台で推移していますが、H30年度は企業債償還金の減により前年度より約6%高くなりました。④企業債残高対事業規模比率・類似団体平均とほぼ同水準となっていますが、現在、汚水処理施設の増築に取り組んでいるほか、今後は管きょの老朽化対策等に取り組むため、その財源である企業債の増が見込まれ、当該比率はある程度増加することが見込まれます。⑤経費回収率・類似団体平均とほぼ同水準になりました。(H28までとH29以降の数値が変動している要因は、算定方法が変更となったことによるものです。)⑥汚水処理原価・類似団体平均値を上回っています。要因としては当市の地理的特性により工事費が割高になることで、汚水処理費に含まれる資本費(公債費)が大きくなることが挙げられます。⑦施設利用率・汚水処理施設の反応タンクの一部を雨水の貯留池に変更したため100%を超えていますが、汚水処理に支障のない形で運用しています。⑧水洗化率・概ね85%台で推移しており、類似団体平均値よりも低くなっています。
老朽化の状況について
・管渠改善率は、類似団体平均値を下回る数値で推移しています。・今後、管渠の耐震化や老朽化への対応を計画的に進めることから、管渠改善率は緩やかに上昇すると見込まれます。
全体総括
・当市の公共下水道事業は供用開始から40年以上経過していますが、普及率は63.14%と他都市に比べ低いことから、現在も未普及地域の解消に向けて建設事業を継続している状況にあります。一方で、使用料収入に反映されない老朽化対策等のメンテナンス経費も増加していく見通しとなっており、今後、使用料収入と使用料収入で賄うべき経費の収支バランスが一層重要となります。・類似団体との比較では、汚水処理原価の高さ、水洗化率の低さが課題として挙げられることから、引き続き、水洗化率の向上を図るとともに、使用料収入の確保や経費節減に努めていきます。