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地方財政ダッシュボード

大阪府和泉市の財政状況(2017年度)

🏠和泉市

地方公営企業の一覧

末端給水事業 公共下水道 特定地域生活排水処理 市立病院


収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度📅2010年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2017年度)

財政力指数の分析欄

税基盤が乏しいことなどから、財政力指数が0.74と類似団体内平均値を大きく下回る結果となっている。給与制度の適正化や平成27年度に策定した「和泉躍進プラン(案)」を着実に実施することなどにより、財政基盤の強化を図る。

経常収支比率の分析欄

平成26年度まで、「和泉再生プラン」に基づき、人件費の削減や経常経費の削減に取り組んできたが、経常収支比率は類似団体内で下位に位置している。今後は、「和泉躍進プラン(案)」を着実に実施することにより経常経費の削減に努めるとともに、歳入面においても、市税の徴収率強化により歳入確保を図る

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口千人当たりの職員数が類似団体内平均値より少ないことや、給与カットに取り組んでいることで、人口1人当たりの人件費・物件費等決算額が類似団体内平均値に比べて大幅に下回っており、高順位となっているが、平成29年度は、ふるさと元気寄附委託料の増加により、前年度と比較しコストが増加した。引き続き、人件費の削減や指定管理者制度の導入などによる事業費削減を進めることにより、人件費・物件費の抑制に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

総括表の注釈8に記載のあるとおり、表中の数値は前年度の数値を引用しているため、分析内容も前年度のまま据え置いている。平成23年度から給料表を国に準拠することなどにより給与制度の適正化を図っており、また給与カットにも取り組んでいることから、類似団体内平均値と比較して高順位となっている。引き続き適正な管理に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

総括表の注釈8に記載のあるとおり、表中の数値は前年度の数値を引用しているため、分析内容も前年度のまま据え置いている。従来から勧奨退職に取り組み、適正な定員管理に努めてきていることから、類似団体内平均値よりも少ない職員数を維持しており、引き続き適正な定員管理に取り組む。

実質公債費比率の分析欄

交付税算入のある地方債の一部償還終了などで控除額が減少したことにより、平成29年度の数値は0.1ポイント増加し、引き続き類似団体内平均値よりも高い比率となっている。今後も「和泉躍進プラン(案)」に基づき、事業費縮減に努めることで公債費負担の抑制を図る。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率については、平成22年度以前は多額の地方債発行に伴う公債費の影響により、類似団体内平均値を大きく上回っていたが、近年では公営企業等への繰出や一部事務組合への負担、退職手当などの将来負担が減少傾向にあり、低比率で推移している。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2017年度)

人件費の分析欄

従来から実施してきた勧奨退職に伴う職員数の削減及び地域手当の段階的見直し、給料カットなどにより類似団体内平均値を下回っている。引き続き、給与適正化や定員管理適正化を実施していくことにより人件費縮減を図る。

物件費の分析欄

歳出予算額を抑えるために、対前年度同額を予算要求限度額に設定したことや指定管理者制度の活用による事業費の抑制などにより、類似団体内平均値よりも低比率となっている。引き続き事業費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

対象者の増加により障がい者介護等給付、障がい児通所支援給付が増加したこともあり、扶助費に占める割合も高く、類似団体内平均値を大幅に上回っている。市単独補助制度の見直しなどにより、扶助費の抑制に努める。

その他の分析欄

高齢化による被保険者の増加により後期高齢者医療保険事業特別会計、介護保険事業特別会計への繰出金が増加傾向にある。また、公共施設の老朽化もあり維持補修費も増加傾向にある。類似団体内平均値を下回っているが、引き続き事業費の抑制を行う。

補助費等の分析欄

補助費等の比率が類似団体内平均値を上回っている要因としては、ごみ処理業務等を一部事務組合で行っていることなどが挙げられる。市単独事業補助金の再構築を図るなど引き続き事業費抑制に努める。

公債費の分析欄

将来的な財政負担を考慮して、地方債の早期償還に取り組んでいることから、公債費は増加傾向にあり、類似団体内平均値を上回っているが、将来負担比率は反比例して減少している。今後も将来負担の軽減に努める。

公債費以外の分析欄

歳出予算額を抑えるために、対前年度同額を予算要求限度額に設定するなどにより、類似団体内平均値と同水準に位置している。今後は、「和泉躍進プラン(案)」を着実に実施することにより、事業費の抑制を図る。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

住民一人あたりのコスト比較について、民生費においては一人当たり15万円を超え、他の費目の中で最も高い結果となっている。これは、生活保護費や児童福祉、障がい福祉、高齢者福祉といった社会保障経費に要する事業が高額となっているものである。土木費については、一人当たり23,454円となっており、類似団体内平均値よりも少額であるが、「和泉躍進プラン(案)」により今後予定している大型事業に備え、普通建設事業の抑制を行っていることによるものである。また教育費について、小中学校等の施設整備やこども子育て支援新制度に伴う施設型給付などで費用が増加していることから、住民一人当たりの金額は47,550円と類似団体内平均値を上回っている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2017年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

住民一人当たりのコスト比較について、扶助費の額が111,789円と高額になっているが、生活保護費をはじめとする社会保障に要する経費が多額となっているため、類似団体の中でも順位が高くなっている。一方、物件費においては、指定管理者制度の活用による事業費の抑制や経常的な経費に関して、前年度同額を予算要求限度額にするゼロシーリング方式を設定したことなどにより、一人当たりのコストは46,010円と類似団体平均の55,350円に比べて低くなっているが、平成29年度はふるさと元気寄附委託料の増加により、前年度より増加した。また、普通建設事業費においても一人当たりのコストが31,504円であり、類似団体内平均値より下回っているが、小・中学校の非構造部材耐震化事業の実施により、新規整備や更新整備は大幅に増加した。今後、「和泉躍進プラン(案)」において予定している本庁舎建替えなど大型事業が控えているため、増加していく見通しである。人件費については、従来から実施してきた勧奨退職に伴う職員数の削減及び地域手当の段階的見直し、給料カットなどにより一人当たりのコストが48,780円と類似団体内平均値の56,117円に比べて低くなっている。引き続き、給与適正化や定員管理適正化を実施していくことにより人件費縮減を図る。

実質収支比率等に係る経年分析(2017年度)

分析欄

地方交付税の減や臨時財政対策債の減などにより、歳入額は減少した。H28年度と同額を予算要求限度額に設定したことや「和泉躍進プラン(案)」での普通建設事業の抑制、施設の統廃合などにより歳出額の抑制に努めたが、生活保護費や障がい者介護給付費の増加により歳出が増加したことにより実質単年度収支がマイナスになった。引き続き「和泉躍進プラン(案)」を着実に実施することで健全な財政運営を図る。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2017年度)

分析欄

全会計において黒字となっているものの、一般会計において地方交付税の減少等により、H28年度から黒字幅は減少しており、さらなる事業費の抑制に努め、健全な財政運営を図る。

実質公債費比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

実質公債費比率の分子について、公営企業債の一部償還終了により繰出金が減少したものの、交付税算入のある地方債の一部償還終了などにより、H29から233百万円増加した。

将来負担比率(分子)の構造(2017年度)

分析欄

市立病院の建替えにより、公営企業債等繰入見込額が大幅に増加したが、地方債全体の残高の減少に加え、公営企業債等繰入見込額の増加の見合い分として基準財政需要額算入見込額が増加したことで、将来負担比率における分子は縮小している。

基金残高に係る経年分析(2017年度)

基金全体

(増減理由)庁舎等の公共施設の整備に備えることや、ふるさと納税の増加に伴い、基金への積立てを行ったため増加している。しかし、和泉躍進プラン(案)に掲げる「まちづくりへの取り組み」に関する事業の実施や、台風などの災害復旧への対応などから、財政調整基金が減少した。(今後の方針)基金全体としては、庁舎の建替えに伴い庁舎建設基金を計画的に取り崩すことなどにより、減少傾向となる。また、ふるさと納税の制度見直しにより、歳入の減少が見込まれる。今後は、税収確保に努めるとともに、新たな歳入確保を行うことで基金の維持を目指す。

財政調整基金

(増減理由)平成28年度は、平成27年度の地方消費税交付金の増加などに伴う純剰余金を180百万円積み立てたことなどにより増加した。しかし、平成29年度は台風などの災害に対応するため基金を取り崩したことから、677百万円減少した。(今後の方針)和泉躍進プラン(案)に基づき、平成36年度末の基金残高約30億円を維持するため、積極的な歳入確保を行うとともに、歳出の削減を図る。

減債基金

(増減理由)平成28年度は、土地開発公社から代物弁済された土地を処分したため、63百万円を積み立てたが、平成29年度は、利子の積立のみで数値の変動がなかった。(今後の方針)現時点では積み立ての予定はないが、今後の償還の状況を見極めた上で、必要に応じて減債基金への積み立ての検討を行う。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設整備基金:公共施設の維持、改修に備えるため積み立てる。・ふるさと元気基金:ふるさと納税による歳入を寄付者の意向に沿った事業を行うため積み立てる。・庁舎建設基金:老朽化した庁舎を建替えするため積み立てる。・再資源化事業推進奨励基金:環境に配慮した施策を行うため積み立てる。・美術品等取得基金:市で運営する美術館の所蔵品を充実させるにあたり、美術品を取得するため積み立てる。(増減理由)・公共施設整備基金:平成28年度に一般会計所管の土地を病院事業に売却したことに伴い、相当額1,732百万円を積み立てたことにより大幅に増加。・ふるさと元気基金:ふるさと納税の歳入が増加したことにより、積立額が増加。・庁舎建設基金:平成33年度末完成予定の庁舎建替費に充当するため、毎年計画的に積み立てるため増加。(今後の方針)・公共施設整備基金:市内には老朽化した公共施設が多く、今後の公共施設の維持、改修のため計画的に取り崩す。・ふるさと元気基金:ふるさと納税の寄付者の意向に沿った事業を行うため、計画的に取り崩す・庁舎建設基金:平成33年度末の庁舎建替えに充当するため、計画的に取り崩す。・再資源化事業推進奨励基金:環境に配慮した施策を行うため、計画的に取り崩す。・美術品等取得基金:市の所蔵品に合致した美術品を取得するため、計画的に取り崩す。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2017年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率については、小中一貫校整備等の大型事業に伴い減少となり、前年度と同様に類似団体内平均値と近似値となった。今後は、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成29年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設の適正管理に努める。

債務償還可能年数の分析欄

債務償還可能年数については、和泉シティプラザの整備等に係る地方債残高が多額であるものの、類似団体内平均値と近似値となった。今後は、庁舎建設等により将来負担額の悪化が想定されるため、地方債の新規発行抑制等により将来世代の負担軽減に努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

地方債残高は多額であるものの、基準財政需要額への算入見込額が多いため、将来負担比率はマイナスとなり、類似団体内平均値と大きく異なるが、有形固定資産減価償却率は類似団体内平均値と近似値となっている。今後もこの状況を継続するためには、地方債の新規発行抑制等により将来世代の負担軽減に努めつつ、公共施設の適正管理が必要となる。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

平成25年度から実施している小中一貫校整備等による影響で、実質公債費比率は増加傾向にあったが、公営企業債の一部償還終了により繰出金が減少したことで、近年はほぼ横ばいとなっている。将来負担比率についても、公営企業等への繰出や一部事務組合への負担が減少傾向にあることから、類似団体よりも低比率で推移している。今後も「和泉躍進プラン(案)」に基づき、事業費縮減に努めることで公債費負担の抑制を図るとともに、両比率のバランスにも注意する必要がある。

施設類型別ストック情報分析表①(2017年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、公営住宅であり、一人当たり面積も大きい状況となっている。これらは、昭和40年代以降に環境改善整備を目的とし、多くの住宅を集中して建設したことに起因している。現在では、経年劣化による老朽化、耐震性等の課題を抱えているため、公共施設等総合管理計画及び市営住宅長寿命化計画に基づき、施設の最適化を図る必要がある。一方で、南松尾はつが野学園の整備及び中学校普通教室への空調設備の設置等の多額の投資活動を行ったため、学校施設有形固定資産減価償却率は前年度と比較し大きく減少した。

施設類型別ストック情報分析表②(2017年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は庁舎となっている。現在、新庁舎を整備中であるが、将来負担が大きくなり過ぎないように、整備事業費の圧縮に努める。また、福祉施設も同様に類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高くなっている。施設の老朽化が課題となっているため、再配置等の検討が必要な状況となっている。

財務書類に関する情報①(2017年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度末から2,827百万円の減少(△1.4%)となった。主な要因は南松尾はつが野学園の整備による資産の取得額(1,805百万円)が、減価償却による資産の減少を上回ったこと等から事業用資産が1,610百万円増加したものの、債務負担行為額、繰越明許費等において、確定債務と見なされないものを除外(過年度修正△6,883百万円)した影響によるものである。なお、負債総額については、前年度末から10,493百万円の減少(△12.1%)となり、主な要因は南松尾はつが野学園の公団立替施行に伴う長期未払金が982百万円増加したものの、地方債残高が1,415百万円減少したことに加えて、前述の過年度修正(△12,474百万円)によるものである。水道事業会計、公共下水道事業会計等を加えた全体においては、資産総額は前年度末から6,413百万円増加(+2.0%)し、負債総額は前年度末から5,608百万円減少(▲3.4%)した。上水道管、下水道管等のインフラ資産(87,695百万円)、病院施設の事業用資産(14,646百万円)を計上していること等により、一般会計等に比べて117,673百万円多くなるが、負債総額も83,931百万円多くなっている。泉北環境整備施設組合、大阪広域水道企業団等を加えた連結においては、資産総額は前年度末から5,791百万円増加(+1.7%)し、負債総額は前年度末から6,051百万円減少(△3.5%)した。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は53,196百万円となり、前年度から1,147百万円の増加(+2.2%)となり、主な増加要因はふるさと元気寄附支援委託(+894百万円)となる。内訳については、人件費や物件費等の業務費用は23,088百万円(43.4%)、補助金等や社会保障給付等の移転費用は30,109百万円(56.6%)であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは社会保障給付(20,308百万円、前年度比+499百万円)であり、純行政コストの40.9%を占めている。今後も高齢化の進展等により、この傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直し等により、経費の抑制に努める。なお、純経常行政コスト(前年度比+1,245百万円)と比較して純行政コスト(前年度比+2,180百万円)の前年度からの増加が大きくなる主な要因は、病院事業会計が行った新病院建設に伴い損失補償等引当金繰入額が増加(+4,271百万円)したこと等による。全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が5,646百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険等の社会保障給付(34,945百万円)の発生等により、純行政コストは29,434百万円多くなっている。連結では、全体に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が2,006百万円多くなっている一方、大阪府後期高齢者医療広域連合の補助金等(18,776百万円)の発生等により、純行政コストは15,940百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等の財源(55,841百万円)が純行政コスト(49,682百万円)を上回ったことから、本年度差額は6,159百万円(前年度比+766百万円)となり、純資産残高は7,666百万円の増加となった。特に、本年度は補助金(815百万円)を受けて南松尾はつが野学園の整備を行ったため、財源に当該補助金の額が計上される一方、当該施設取得による行政コストの計上は減価償却により徐々になされるため、純資産が増加していることが考えられる。全体では、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険料や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等を含めた財源が32,133百万円多くなっており、本年度差額は8,858百万円となり、純資産残高は12,021百万円の増加となった。連結では、全体と比べて税収等の財源が15,729百万円多くなっており、本年度差額は8,648百万円となり、純資産残高は11,844百万円の増加となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は5,980百万円であったが、投資活動収支については、南松尾はつが野学園の整備(1,805百万円)、ふるさと元気基金への積立(1,507百万円)等により、△4,176百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△1,977百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から173百万円減少し、195百万円となった。しかし、地方債の償還は進んでおり、経常的な活動に係る経費は税収等の収入で賄えている状況である。全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があること等から、業務活動収支は一般会計等より1,448百万円多い7,428百万円となっている。投資活動収支は、一般会計等より11,943百万円少ない△16,119百万円(前年度比△9,135百万円)、財務活動収支は一般会計等より10,829百万円多い8,852百万円(前年度比+8,643百万円)となり、前年度からの増減が大きい要因は新病院の建設によるものである。本年度末資金残高は前年度から161百万円増加し、3,860百万円となった。

財務書類に関する情報②(2017年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額、歳入額対資産比率については、類似団体平均値を下回っている。平成29年度は、南松尾はつが野学園の整備や中学校1・2年生の普通教室への空調設備整備により事業用資産が増加したものの前年度とほぼ同額となった。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均値とほぼ同じとなっている。平成29年度は、前述の学校整備による事業用資産の増加が、減価償却費を上回ったことから前年度から微少ながら改善されている。今後は、新庁舎整備に伴い数値の変動が予測されるが、将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成29年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設の適正管理に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率については、類似団体平均値を下回っているが、負債の約3割を占めているのは、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債である。このため、臨時財政対策債等の特例的な地方債を除いた地方債残高を分子として、社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均値とほぼ同じとなっている。平成29年度は南松尾はつが野学園の整備に伴う補助金の歳入が大きかったため純資産比率は改善されたものの、当該施設取得による行政コストは後年度に減価償却費として発生するのに加えて、今後の新庁舎整備により将来世代負担比率の悪化が想定されるため、地方債の新規発行抑制等により将来世代の負担軽減に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストについては、病院事業会計が行った新病院の建設に伴い、地方公共団体財政健全化法で算定する公営企業債等繰入見込額が増加し、損失補償等引当金繰入額が増加したために前年度から悪化したものの、類似団体平均値を下回っている。これは、和泉再生プラン(平成23年度~平成26年度)による人件費の削減、補助金の見直し等の財政健全化の取組みが要因と考えられる。今後は、和泉躍進プラン(平成27年度~平成31年度)による更なる財政健全化に取り組み、引き続き行政コストの削減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額については、類似団体平均値を上回っているが、基礎的財政収支については、類似団体平均値を上回っているので、発生するコストは税金や補助金等の収入で賄われている。今後は、新庁舎整備等の大型事業の実施により負債額の増、投資活動収支の赤字増に伴う基礎的財政収支の悪化が想定されるため、施策の選択と集中を一層進めるように努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率については、類似団体平均値を上回っている。和泉躍進プラン(平成27年度~平成31年度)による手数料の見直し(平成28年度実施)等の財政健全化の取組みが要因と考えられる。前年度からの数値が減少した要因は、経常費用の増加によるものであり、その主な内訳はふるさと元気寄附支援委託に伴う物件費、高齢化に伴う社会保障給付が増加したためである。今後は社会保障給付の増加に伴い更なる減少が見込まれるため、現状の水準を保てるように、引き続き新たな歳入の確保等、経常収益の増とともに経常費用の縮減に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,