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地方財政ダッシュボード

三重県熊野市の財政状況(2022年度)

🏠熊野市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

人口減少や全国平均を上回る高齢化率(令和4年10月1日現在:全国29.0%に対し、熊野市44.35%)により、市税収入が減少傾向にあることから、類似団体平均を下回っている。その傾向は今後も続くと見込まれ、地方税の徴収強化等の取組みを通じて、財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

前年度比0.8%減少し、類似団体平均を下回っている。歳入では、普通交付税及び地方特例交付金が減少したものの、歳出の人件費及び公債費などの経常的一般財源の減少が歳入の減少幅を上回ったことが要因である。引き続き、事務事業の見直しを進め、人件費、物件費の削減、地方債発行の抑制といった経常的経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

前年度と同様に類似団体平均を上回っている。主な要因としては、職員数は減少しているものの、合併により市域が大きく拡大したこと、隣接する南牟婁郡(御浜町、紀宝町)の消防受託などが挙げられる。

ラスパイレス指数の分析欄

類似団体平均を上回っている。国準拠を基本とした給与制度運営を行っている。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

類似団体平均を上回っており、主な要因としては、職員数は減少傾向にあるものの、合併により市域が大きく拡大したこと、隣接する南牟婁郡(御浜町、紀宝町)の消防受託などが挙げられる。

実質公債費比率の分析欄

類似団体平均を下回っており、今後も国費等の財源確保に努め、地方債を活用する際は財政措置の有利な地方債の活用と発行の抑制に努める。

将来負担比率の分析欄

これまでに人件費等の経常的経費の削減や地方債の抑制に取り組んだ結果、充当可能な財源等が将来負担額を上回り、将来負担比率が「-」となっている。今後も、現在と将来の負担のバランスを考えた財政運営に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

前年度比1.4%の減となったが、類似団体平均に対し、高い水準となっている。主な要因としては、合併により市域が大きく拡大したこと、隣接する南牟婁郡(御浜町、紀宝町)の消防受託などが挙げられ、市民サービスを維持するためには、現行の職員体制を維持することが必要と考える。

物件費の分析欄

前年度比0.4%の増となったものの、類似団体平均を下回っている。今後も予算編成時における経常経費の見直し、各課への物件費配分の調整等を行い、物件費の抑制に努める。

扶助費の分析欄

前年度比0.2%の増となったものの、類似団体平均を下回っており、今後も少子高齢化により、児童手当等が減少傾向にあり、低い割合で推移することが予想される。

その他の分析欄

水道事業への貸付金が増えたことなどから、昨年度に引き続き類似団体平均を上回っている。今後水道事業については、独立採算の原則に立ち返った料金の値上げによる健全化を図ることなどにより、普通会計の負担額が減少するよう努める。

補助費等の分析欄

前年度比0.5%の増となったが、類似団体平均を下回っている。引続き真に効果的な補助金のみとすることで、総額の抑制に努まる。

公債費の分析欄

前年度比0.4%の減となったものの類似団体平均を4.3%上回っている。国費等の財源確保に努め、地方債を活用する際は財政措置の有利な地方債の活用と発行の抑制を継続的に行い、公債費負担の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

前年度比0.4%の減となり、類似団体平均を下回っている。主な要因として物件費、補助費等の比率が低いことが挙げられるが、引き続き経費の抑制に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

民生費は、住民一人当たり228千円となっており、前年度より減となった。住民税非課税世帯等への臨時特別給付金事業等による扶助費の減が主な要因である。商工費は、住民一人当たり63千円となっており、前年度より増となった。入鹿温泉源泉掘削事業等による普通建設事業費の増、生活者・事業者応援商品券支給事業等による補助費等の増が主な要因である。土木費は、住民一人当たり71千円となっており、前年度より減となった。防災公園整備事業、地方創生道整備推進交付金事業等による普通建設事業費の減が主な要因である。公債費は、住民一人当たり105千円となり、前年度とほぼ同水準となった。平成23年台風12号(紀伊半島大水害)の災害復旧に係る市債元金の償還が令和5年度で終了することから公債費は減少する見込みで、今後も国費等の財源確保に努め、地方債を活用する際は財政措置の有利な地方債の活用と発行の抑制を行い、削減に努める。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は住民一人当たり863千円となっている。主な構成項目である人件費は、住民一人当たり195千円となっており、類似団体平均90千円と比較し、高い水準にある。人口減少が著しく、市域が広く点在していることによる行政サービスの非効率性、隣接する南牟婁郡(御浜町、紀宝町)の消防受託等が住民一人当たりのコスト高の要因となっている。普通建設事業の増は、山崎運動公園長寿命化改修工事費、漁港施設機能強化工事費など補助事業の増、災害情報伝達手段整備工事費、入鹿温泉源泉掘削工事費などの単独事業の増が主な要因となっている。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

財政調整基金残高は、適切な財源確保と歳出の精査により、取崩しを回避しており、前年度から7.04%増加している。また、実質収支額及び実質単年度収支については、黒字となっている。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

各会計ともに黒字となっており、過去5年間の年度ごとに多少増減はあるものの、標準財政規模比は横ばい傾向にある。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

元利償還金については、認定こども園木本保育所整備事業、小中学校空調設備整備事業等の普通建設事業の償還が開始されたことにより、6百万円増加した。元利償還金は増加傾向にあるが、国費等の財源確保に努め、地方債を活用する際は財政措置の有利な地方債の活用と発行の抑制を継続的に行っていることから、今後は減少していく見通し。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

前年度と同様に充当可能な財源等が将来負担額を上回り、将来負担比率は「-」となっている。今後も現在と将来の負担のバランスを考えた財政運営に努めていく。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)取崩し額が370,822千円であるのに対し、決算余剰金を含む積立額が808,498千円であるため、令和4年度末残高が増となっている。(今後の方針)過疎化・高齢化による人口減少が深刻で、令和2年度国調人口が平成27年と比較し7.8%減となり、地方交付税の減少が今後も見込まれる。歳入総額の42.6%(令和5年度当初予算ベース)を地方交付税に依存している本市においては、将来、大幅に財源が不足する事態が予想されるため、これを補うため可能な限り、基金への積立を行っていく。

財政調整基金

(増減理由)取崩しがなく、決算余剰金を含む積立額が426,177千円であるため、令和4年度末残高が増となっている。(今後の方針)基金の使途の明確化を図るために、財政調整基金を取り崩して個々の特定目的基金に積立てていくことを予定している。

減債基金

(増減理由)取崩しは行わなかったため、決算余剰金及び利息分の増となった。(今後の方針)毎年計画的に積み立てを行い、必要時に取崩しを行えるように備える。

その他特定目的基金

(基金の使途)まちづくり応援基金:①産業の振興に関する事業②保健・医療・福祉の充実に関する事業③教育・文化の振興に関する事業④生活環境の整備に関する事業⑤地域まちづくり協働事業⑥その他目的達成のため市長が必要と認める事業等、寄付者の社会的投資を具体化するための事業こどもは宝・未来への希望基金:福祉、教育等、こどもに関わる事業地方創生雇用創出基金:人口減少の克服及び自立的かつ継続的な活性化を図るため、雇用の創出に資する市外からの企業立地及び市内事業者の事業拡大を積極的に支援する。(増減理由)こどもは宝・未来への希望基金積立金の減(今後の方針)特定目的基金については、それぞれの目的に応じた積立、取崩しを行っていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

当市では平成28年度に策定(令和3年度改訂)した公共施設等総合管理計画において、公共建築物の総延床面積を10年間で2%以上削減するという目標を掲げており、老朽化等により利用されていない施設の整理を進めている。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均と比較すると数値が上回っており、熊野市の固定資産は老朽化が進んでいると考えられ、今後の維持管理、更新費用の平準化等の対策を検討する必要がある。

債務償還比率の分析欄

全国平均、三重県平均、類似団体平均を下回っており、減少傾向にある。主な要因としては、将来負担額のうち地方債現在高が減少傾向にあることや、充当可能財源のうち充当可能基金が増加傾向にあることなどがあげられる。また、一般職員等の人数は平成30の265人と比較して令和4は249人と減少している。今後も経常的な業務活動にかかるコストを抑えることに努める。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率について、地方債現在高が減少し、充当可能基金が増加したこともあり、平成26年度決算以降、将来負担額が充当可能財源等を下回る状態(「-」)になっている。今後も現在と将来の負担のバランスを考えた財政運営に努めていく。有形固定資産減価償却率については、類似団体平均と比較すると数値が上回っており、熊野市の固定資産は老朽化が進んでいると考えられ、今後の維持管理、更新費用の平準化等の対策を検討する必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率について、地方債現在高が減少し、充当可能基金が増加したこともあり、平成26年度決算以降、将来負担額が充当可能財源等を下回る状態(「-」)になっている。今後も現在と将来の負担のバランスを考えた財政運営に努めていく。実質公債費比率について、起債対象事業の適切な選択により元利償還金の抑制を図った結果、類似団体と比較しても低い水準で推移している。引き続き起債対象事業の適切な選択により、発行額の抑制を図る。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高い施設は、道路、橋りょう・トンネル、公営住宅、港湾・漁港、学校施設、児童館で、低い施設は、認定こども園・幼稚園・保育所、公民館となっている。平成28年度に策定(令和3年度改訂)した公共施設等総合管理計画の基本方針により、橋りょう・トンネルや港湾・漁港について、長寿命化計画に基づいた事業を今後継続的に実施していく。公営住宅について、老朽化が進んで使用不能な空き家はできるだけ除却を検討、危険度の高いものから実施していく。学校施設について、これまでの小・中学校の統合により、使用していない施設が増えており、今後も使用可能なものについては、有効利用を検討し、使用不能なものはできるだけ売却・除却を検討・実施していく。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して有形固定資産減価償却率が高い施設は、体育館・プール、福祉施設、市民会館、消防施設、庁舎で、低い施設は、図書館、一般廃棄物処理施設、保健センター・保健所となっている。平成28年度に策定(令和3年度改訂)した公共施設等総合管理計画の基本方針により、類似団体と比較し著しく高い市民会館や庁舎について、建設から40年以上経過し、老朽化が進んでいることから、今後も必要な改修・修繕を実施していく。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

令和4年度における一般会計等の資産は685.9億円で、そのうち約557.8億円はこれまでの世代が築いてきた正味財産で、残りの約128億円はこれからの世代の負担となる。世代間の公平性を見る純資産比率は81.3%となっている。資産のうち資金化が比較的容易な「投資その他の資産」「流動資産」については約103.8億円となり、負債にある地方債等113.1億円の約91.7%は確保している状況である。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

令和4年度における一般会計等における経費の内訳をみると、経常費用のうち、人件費が占める割合は約23%、減価償却費を含む物件費等の割合は約43.2%、地方債利息を含むその他業務費用の割合は約2.1%となっている。また、各団体への補助金や負担金、扶助費を主とする移転費用の割合は約31.7%となっており、費用は概ね分散している。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

令和4年度において、純資産を減少させる要因でもある純行政コストが約122.2億円に対して財源が約118.7億円、「本年度差額」が約3.5億円のマイナス、それ以外の要因で約0.06億円の変動があり、本年度末純資産は約557.8億円となっている。「本年度差額」がマイナスとなっているのは、当年度の行政サービス提供にかかったコスト(純行政コスト)が当年度の財源(税収等、国県等補助金)だけで賄えていなかったことを表し、「将来世代」に負担額を先送りしたことを示している。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

令和4年度の業務活動収支はプラスの約17.9億円、投資活動収支はマイナスの約15.2億円、財務活動収支はマイナスの約1.9億円で、本年度の資金収支トータルはマイナスの0.8億円となっている。財務活動収支は、主に地方債の元利償還支出と新規地方債の発行による収入となり、マイナスとなることが良い指標とされており、令和4年度は約1.9億円のマイナスで、新規地方債の発行が元利償還支出を下回ったことを示している。今後も、起債対象事業の適切な選択等、発行額の抑制を継続的に行っていく必要がある。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

令和4年度における住民一人当たりの資産額は435.9万円で、類似団体平均211.1万円と比較して高く、公共施設や道路等が多いことから住民サービスに貢献しているともいえるが、逆に維持修繕費等のコストが増大していることにもつながり、適正規模の資産を検討していく必要がある。歳入額対資産比率は、類似団体平均を上回り、積極的に資産形成の施策を進めてきたことを示しているが、今後の施設や設備の更新等、財政的な負担を検討していく必要がある。令和4年度は前年度と比較し、微減であり、資産の減少の影響となっている。有形固定資産減価償却率は、類似団体平均を上回り、熊野市の固定資産は老朽化が進んでいると考えられ、今後の維持管理、更新費用の平準化等の対策を検討する必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

令和4年度における純資産比率は、類似団体平均を上回り、徐々にではあるものの増加し、将来世代への負担が減少している傾向にある。現状、将来世代への負担は比較的低いが、今後、公共施設の新設する場合は、負担が増すことを考慮して取り組む必要がある。将来世代負担比率は、類似団体平均を下回り、将来負担は比較的少ないことから、健全である。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

令和4年度における住民一人当たりの行政コストは77.7万円で、類似団体平均52.7万円と比較して高いことから、行政サービスの効率化、省力化を図る必要があると考えられるが、熊野市は、市域が広く、集落が点在しており、効率化が困難な状況にあることから、今後、増加傾向とならないよう努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

令和4年度における住民一人当たりの負債額は81.4万円で、類似団体平均63.8万円と比較して高いことから、これまで公共施設の整備に地方債を活用してきたことによるものである。今後は、社会構造の変化(人口減少、少子高齢化など)を踏まえ、将来世代の負担が大きくならないよう、適切な事業の選択により地方債の発行を抑制していく。基礎的財政収支は、プラスの状態を維持しているものの、対前年から、国県等補助金収入の減少や公共施設等整備費支出の増加などにより数値が下がっている。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

令和4年度における受益者負担比率は3.6%であり、類似団体平均を下回っているが、持続的に住民サービスを提供していくためには、施設ごとのコスト情報などを踏まえ、受益者に応分の負担を求めるといった検討を進める必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,