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地方財政ダッシュボード

福井県小浜市の財政状況(2019年度)

🏠小浜市

地方公営企業の一覧

末端給水事業 簡易水道事業 公共下水道 農業集落排水 漁業集落排水


収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2019年度)

財政力指数の分析欄

類似団体平均値とほぼ同率であるものの、全国平均、県内平均と比較すると低い水準にある。基準財政需要額については、臨時財政対策債や扶助費等社会福祉費の増加があるものの、人口減少等を背景に人口を基礎数値とした需要額算入が減少傾向にあることから、全体として大きな増減は見られない。ただし令和元年度は幼児教育・保育無償化の開始などで社会福祉費が大きく増加したことから増加している。基準財政収入額については、市税で大きな増減はなく、消費税率の改正による地方消費税交付金の増加はあるもののそれ以外の交付金・譲与税は減少傾向にあることから、大きな増減はないため、結果として、財政力指数はほぼ同数値で推移している。税収の大きな伸びが期待できない状況であることから、企業誘致による雇用の拡大や、基盤産業の地域外展開、税の徴収率向上対策等により、歳入確保に努める。

経常収支比率の分析欄

歳出では、下水道事業会計への繰出金や病院事業等一部事務組合への負担金、一般廃棄物処理施設や学校施設の物件費等維持管理費の負担が大きく、恒常的に経常収支比率が類似団体平均を大きく上回っている。令和元年度については、補助費等や公債費、扶助費等の経常経費充当一般財源等の増加はあったものの、地方交付税や地方特例交付金の増加などにより0.5pt改善した。今後も扶助費や医療、介護等への繰出金は増加が予想されることから、使用料の見直しや市税の徴収強化による自主財源の確保、公共施設総合管理計画および個別施設計画に基づく施設の統廃合を視野に入れた見直し等により、経費削減を図ることで経常収支比率の悪化を抑える。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

令和元年度は、統合し新規に開校した小学校へのスクールバスの運行経費が発生したことなどによる物件費の増加、保育士報酬単価の見直しなどによる人件費の増加、住民基本台帳人口の減少による結果、人口一人あたりの決算額が増加した。人件費については、保育園、小中学校給食調理員、公民館職員等の会計年度任用職員が多いため、報酬が類似団体と比較すると高い水準となっている。物件費では、一般廃棄物処理施設の規模が大きい他、大規模な観光施設にかかる維持管理費が高くなっている。今後は施設数の多い公立保育園や、老朽化が進む保健衛生施設等の維持補修費の増加が予想される。公共施設総合管理計画および個別施設計画に基づく施設の統廃合を視野に入れた見直し、業務のアウトソーシングの推進により、会計年度任用職員数の削減や維持管理費用の削減を図る。

ラスパイレス指数の分析欄

経験年数階層の変動等により指数が推移している。全地方公共団体平均を2.0pt下回り、類似団体平均も0.1pt下回っている。今後も職務・職責に応じた構造への転換を図り、職員給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

第5次行財政改革大綱では、令和2年度末296人と目標を定めており、現時点では目標どおりとなっている。

実質公債費比率の分析欄

令和元年度の実質公債費比率は、平成28年度に借入を行った小学校の建設や一般廃棄物処理施設の改修にかかる地方債の元金償還開始と、下水道会計の元利償還金に対する繰出金の増、病院等一部事務組合の地方債償還負担金の増等により0.8pt上昇した。以前より下水道会計への繰出金や病院等一部事務組合への負担金が多いことが実質公債費比率を押し上げている要因となっているなか、今後令和4年度の地方債償還ピークまで実質公債費比率の改善は困難であるが、地方債の借入は中期財政改革や振興実施計画に基づき、選択と集中による投資的経費の抑制を図る。

将来負担比率の分析欄

下水道会計や病院会計の地方債残高が多く、一般会計からの繰入見込額が高いことから将来負担比率が類似団体と比較し高い水準となっている。令和元年度は、一般会計で地方債償還額が借入額を上回ったため地方債残高が減少したこと、財政調整基金等充当可能基金への積立を行ったことなどにより9.5pt減少した。しかし今後も一般廃棄物広域処分場の整備や保健衛生施設の建替え等公共施設の更新対応のため、将来負担額の増加が予想されることから、投資的経費の平準化や基金の積立等充当可能財源の確保を図る。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)

人件費の分析欄

令和元年度は類似団体を1.2pt下回った。正規職員数が類似団体と比較して少なく、職員給は低いものの、出先機関等の業務で会計年度任用職員に依存している状況が常態化しており、人件費を押し上げる要因となっている。施設の統廃合や業務のアウトソーシング、デジタル化の推進により、会計年度任用職員も含めた総職員数の見直しが必要である。

物件費の分析欄

令和元年度は類似団体を1.6pt上回った。大規模な一般廃棄物処理施設や、観光施設の維持管理費が嵩むことが類似団体を上回る要因である。今後も業務のアウトソーシングの推進や、インフラ施設の点検費用等物件費の比率は高い水準で推移することが予想されるため、施設の統廃合や使用料の見直しを進めることにより、負担の上昇を抑える。

扶助費の分析欄

令和元年度は類似団体を3.2pt下回った。生活保護費が低い半面、子ども医療費や障害者医療など単独の医療扶助が増加傾向にあり、資格審査等の徹底化や他自治体との比較による助成事業の適正化を図り、扶助費の増加傾向の抑制に努める。

その他の分析欄

令和元年度は類似団体を4.8pt上回った。公共下水道事業や、農業集落排水事業など公営企業会計の公債費に対する繰出や、介護保険事業への繰出金が多額となっているため、その他にかかる経常収支比率が類似団体と比較し高くなっている。下水道事業の法適化に伴い、下水会計に対する繰出の性質が繰出金から補助費等に変わることから、今後は減少するが、介護保険や後期高齢者医療特別会計など社会保障関連の繰出しは削減が困難なことから他の経費も含めた全体で経常経費の増加を抑えるように努めていく。

補助費等の分析欄

令和元年度は類似団体を2.0pt上回った。小浜病院組合や若狭消防組合等一部事務組合への負担金、生活路線バスの運行に要する補助金等が多く、類似団体を上回っている。今後も下水道事業の法適化に伴う増(下水会計に対する繰出が繰出金から補助費等に性質が変わることによるもの)、救命救急センター等の赤字負担金の増や、一般廃棄物焼却施設の広域化に伴う建設・運営負担金等一部事務組合に対する負担金の増加が見込まれているが、広域化のスケールメリットにより、経費全体として効率化を図るとともに、平成21年度に策定した「小浜市補助金のあり方に関するガイドライン」を基に、補助基準の明確化および適正な執行に努める。

公債費の分析欄

令和元年度は類似団体を0.3pt下回った。近年の低金利による利子負担の減少から、利子は減少しているものの、小学校建設や一般廃棄物処理施設の改修事業にかかる多額の借入の元金償還が開始され、元金は増加傾向にある。臨時財政対策債についても、借入額が高止まりしていることから、今後も高い水準で推移することが見込まれる。そのため、中期財政計画や振興実施計画による投資的経費の抑制や、繰上償還による将来負担の軽減を図ることとしている。

公債費以外の分析欄

令和元年度は類似団体を4.0pt上回った。物件費、補助費等、その他(繰出金)が類似団体よりも高いことから、公債費以外の合計での比較においても高くなっている。今後は職員体制の見直し、デジタル化の推進、施設の統廃合や負担金、繰出金の適正化を図り、扶助費、物件費の伸びを抑制した財政運営に努めていく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

議会費、衛生費、労働費、農林水産業費、商工費、土木費で類似団体平均を上回る傾向がみられる。総務費は令和元年度は類似団体平均を下回ったものの、平成27年度に土地開発公社の解散に伴う債務保証として8億円の代位弁済を行ったことから大きく増加し、それ以降はふるさと納税業務にかかる委託料、原子力災害対策施設整備事業などが押し上げる要因となっている。民生費は生活保護扶助費等が比較的低いため類似団体平均を下回っている。衛生費は廃棄物処理施設の運営費が高く、また、小浜病院組合への負担金が多いことから恒常的に類似団体平均を上回っている。労働費は勤労者・就業者生活安定資金貸付金等勤労者向けの貸付金により高くなっている。農林水産業費は平成27年より類似団体分類の変更により平均より上回ることとなった。農業集落排水事業会計への繰出金が多いこと、他に農業者等への園芸作物の収益拡大に向けた補助や、廃校から水産物加工施設への改修事業により増加している。商工費は企業振興助成金の交付や御食国若狭おばま食文化館の維持費にコストがかかっているため類似団体平均を上回っている。土木費も類似団体分類の変更により平均より上回ることとなった。公共下水道事業への繰出金が多いことや、近年では、中心市街地のまちなか整備や小浜縦貫線の拡幅事業等で高くなっている。教育費では平成30年度まで小学校建設や国体の施設改修により類似団体平均を上回っていたが、完了により下回った。公債費は類似団体平均を下回っているものの、小学校建設等に借り入れた起債の償還が始まっていることから、今後類似団体平均を上回る可能性がある。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費、物件費、補助費等、貸付金、繰出金が類似団体平均を上回っている。人件費は、保育士や公民館職員、給食調理員等の業務において、会計年度任用職員に頼らざるを得ない現状にあり、人件費を押し上げる要因となっている。補助費等、繰出金では、それぞれ小浜病院組合や下水道事業会計の起債残高が多く、それらへの負担金や繰出金が高いことが要因となっている。公債費は、平成20年度以降投資的経費を抑制することで、後年度の公債費を減らしてきたことで類似団体平均を下回っているが、平成30年度まで実施してきた小学校建設事業等の元金償還が始まったことなどにより増加傾向にある。普通建設事業費は、小学校建設事業の完了後減少したが、今後は健康管理センターの建替えや光ファイバー敷設工事を控えており、将来の公債費負担の増加が予想される。また、一般廃棄物処理施設についても建替えを一部事務組合で進めており、建設にかかる地方債の償還の負担が発生することから補助費等についても注視する必要がある。扶助費についても類似団体平均を下回っているが、増加傾向にある。物件費についてもふるさと納税にかかる委託料の増加や、小学校統合後のスクールバス費用の増加等により、増加傾向にある。これらの経費は経常的に支出しなければならないものであり、積み上がっていった結果として、財政の硬直化を招き、積立金に充てる財源も多額の調達は難しく、類似団体平均に対し低くなっている。今後は普通建設事業の抑制と施設の統廃合、業務のアウトソーシング化を推進し、使用料の見直し等により財源の確保に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)

分析欄

<財政調整基金残高>平成20年度以降、災害対応により取り崩した平成25年度を除いて積み立てを増やしてきたが、平成28年度、29年度は小学校建設事業等大型プロジェクトに対応するため取り崩しを行った。平成30年度以降は小学校建設費のピークを過ぎたため再び積み立てを行っている。<実質収支額>適切な執行に努めることで、4%~5%台で実質黒字を維持している。<実質単年度収支>平成20年度以降、災害対応により財政調整基金を取り崩した平成25年度を除き実質単年度収支は黒字を維持してきたが、平成29年度は小学校整備や台風21号の災害復旧のために財政調整基金の取り崩したことで赤字となった。平成30年度以降は財政調整基金の積立てを行うことなどにより黒字を維持している。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)

分析欄

全会計とも黒字を維持している。<水道会計>投資的経費を抑制することで、5~7%台の黒字で推移している。<一般会計>適切な執行に努めることで、4~5%台の黒字で推移している。<下水道事業特別会計>下水道の管渠整備はほぼ完了しており、平成28年度に料金改定を行ったが、料金収入は伸び悩み、公債費の償還が高い水準で推移している。一般会計からの繰入をを増やすことで黒字を維持している。<介護保険事業特別会計>3年に一度の保険料見直しや基金の取り崩し等により、0.3~0.6%台の黒字で推移している。<国民健康保険事業特別会計>適切な執行に努めることで、黒字を維持している。<簡易水道事業特別会計>上水道への統合等により、料金収入はは減少しているが、統合に伴う地方債残高の減により黒字で推移している。<農業集落排水事業特別会計>平成29年度に料金改定を行ったが、料金収入は減少しており、一般会計からの繰入により、黒字を維持している。<漁業集落環境整備事業特別会計>運営基金からの繰入や一般会計からの繰入により、黒字を維持している。

実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

<元利償還金>利子負担は低金利により減少しているが、元金は小学校建設等に係る地方債償還が始まり、増加傾向にある。<公営企業債の元利償還金に対する繰入金>下水道事業の元利償還額が高止まりしており、高い水準で推移している。<組合等が起こした地方債の元利償還金に対する負担金等>公立小浜病院組合が起こした地方債の元利償還のための負担金が大きな割合を占めている。<算入公債費等>同水準で推移している。<実質公債費比率の分子>一般会計や病院の償還ピークを迎えた平成23・24年度以降、減少していたが、近年は元金償還金、公営企業債への繰入や組合の負担金の増により増加傾向にある。

将来負担比率(分子)の構造(2019年度)

分析欄

<一般会計等に係る地方債の現在高>平成25年度まで減少したのち、平成26年度から平成29年度までは小学校建設や中心市街地整備等により増加したが、30年度以降は再び減少に転じている。<公営企業債等繰入見込額>公営企業会計全体の地方債残高の減少により、将来負担額は減少している。<組合等負担等見込額>公立小浜病院組合、若狭消防組合の地方債残高の減少に伴い減少している。<退職手当負担見込額>平成30年度の国体開催まで職員を増員したことから増加していたが、終了後は減少している。<設立法人等の負債額等負担見込額>土地開発公社を解散した平成27年度に大幅な減となり、以降は損失補償を行っている法人の債務償還に伴い減少している。<組合等連結実質赤字額負担見込額>公営企業会計を営む一部事務組合の資金不足額の増により増加している。<充当可能基金>平成29年度まで以降財政調整基金の取り崩しにより減少していたが、平成30年度以降は積み立てを行ったことにより増加している。<充当可能特定歳入>都市計画税と市営住宅使用料を充当する、都市計画事業や公営住宅事業にかかる公債費の減少に伴い減少傾向にある。<基準財政需要額算入見込額>下水道事業や病院事業にかかる基準財政需要額算入見込額が減少していることにより。減少している<将来負担比率の分子>平成25年度までは、充当可能財源が緩やかに減少する中、普通会計、公営企業会計を合わせた地方債現在高は、充当可能財源以上に減少していたため、将来負担比率の分子は減少していたが、平成26年度以降は一般会計の地方債残高の増加に伴い増加し、平成30年度以降は一般会計の地方債残高の減少に伴い減少している。

基金残高に係る経年分析(2019年度)

基金全体

(増減理由)平成26年度から小学校の建設や国体に向けた施設改修等大型のハード事業が続き、さらに台風被害による災害復旧への対応もあったことから、事業費のピークだった29年度までは財政調整基金や特定目的基金の教育施設整備基金、スポーツ振興基金等で多額の取崩しを行った結果、残高が減少していた。また、平成28年度から30年度までは公債費の償還や繰上償還実施に伴う財源として減債基金を取り崩したことも残高減少の要因になっていた。令和元年度は小学校建設事業等が完了したことに伴い、財政調整基金への積立てを行ったことや森林環境譲与税創設に伴い新たな特定目的基金を設置したことから残高が増え、基金残高は平成29年度の1,896百万円から令和元年度末には2,102百万円へと206百万円増加した。(今後の方針)小学校整備や国体施設改修等の大型事業については一旦終了したものの、今後も健康管理センターの建替えや広域ごみ焼却施設の整備など、大規模な投資的事業が控えている。また新型コロナウイルス感染症対策など予期せぬ財政支出も生じている。決算の状況を踏まえながら今後の財政需要に対応するために各基金に可能な限り積み立てを行うとともに、不測の事態には機動的に対応するために基金を活用していく。

財政調整基金

(増減理由)平成26年度から30年度まで小学校の建設や国体施設改修工事、台風被害による災害復旧、国体開催など大型の事業が続いたことから、平成29年度に442百万円、30年度に363百万円を取り崩した。令和元年度も142百万円を取り崩したが、大型事業のピークを越え、平成29年度には178百万円、30年度には442百万円、令和元年度に369百万円を積み立てており、平成29年度から令和元年度では306百万円増加した。令和元年度末残高は1,777百万円となっている。(今後の方針)近年は災害による多額の財政需要が発生することが増え、新型コロナウイルス感染症対策などの不測の事態にも機動的に対応できるよう財政調整基金へ一定割合の積立を行う必要性が高まっている。また、本市では大型事業が継続中であり、今後も健康管理センターや広域ごみ焼却施設の整備など大規模な投資的経費が控えていることから、決算状況を踏まえ可能な限り積立てを行い、残高が標準財政規模の10%を下回らないよう努める。

減債基金

(増減理由)平成28年度に100百万円、29年度と30年度には繰上償還の財源とするためにそれぞれ140百万円、146百万円を取り崩した。残高は平成29年の191百万円から令和元年度には66百万円へと125百万円減少している。(今後の方針)令和4年度に迎える地方債の償還ピークを少しでも軽減するため、また、高利率の地方債の繰上償還実施時の財源とするため、土地の売却益等があった場合に可能な限り積立てを行う。

その他特定目的基金

(基金の使途)環境衛生施設整備基金:快適で住みよい社会基盤の実現をめざし、一般廃棄物処理施設および火葬場の建設、修繕など施設の整備を図る。活性化基金:魅力あふれる地域社会の実現をめざし、地域の活性化を担う優れた人材の育成、確保および産業振興ならびに地域の個性形成を図る。(増減理由)森林環境譲与税基金:森林環境譲与税が創設されたことに伴い、譲与税を活用した事業を計画的に実施するため基金を設置し積み立てたため増加。文化財保護基金:指定文化財の修理のため取り崩したため減少。(今後の方針)食文化館整備基金:食文化館の温浴施設「濱の湯」および飲食施設「濱の四季」の指定管理者からの納付金6百万円を毎年度積み立てる一方、5百万円を毎年取り崩し、濱の湯の温浴設備の更新(リース代、H30~R10)に充当していく。環境衛生施設整備基金:広域ごみ焼却施設や火葬場の建設に備え、決算状況を踏まえ可能な限り積立を行う。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

類似団体との比較では6.3pt下回っているものの、経年で比較すると前年度から1.3pt増加した。事業用資産で原子力災害対策整備工事や旧小学校利活用改修工事の完了による資産増加要因があったものの、当市の資産で高い割合を占めるインフラ資産を初め、資産全体で減価償却が進んだことから増加した。

債務償還比率の分析欄

下水道会計等の公営企業債の償還に係る繰出や病院組合等の地方債の償還や資金不足に係る負担額の高さに加え、近年は小学校建設などの大型事業により一般会計の地方債残高が増加したことから将来負担額が高い水準で推移し、債務償還比率も高い要因となっている。令和元年度は過去の大型事業の元金償還が開始したこと、基金残高が増加したことなどにより93pt減少している。しかしながら、以前として高い水準にあるため、継続して投資的経費の平準化や職員数の適正化、公営企業会計の経営健全化に努め、比率の削減を図る必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

有形固定資産減価償却率は類似団体を下回っているものの、将来負担比率は類似団体を大きく上回っている。小学校建設などの大型事業終了に伴い、増加し続けていた将来負担比率は平成30年度以降減少傾向にある。有形固定資産減価償却率については、原子力災害対策整備工事などにより資産額の増加があったものの、当市の資産の中で高い割合を占めるインフラ資産を始め、全体で減価償却が進んでいることから、数値は増加している。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率、実質公債費比率ともに類似団体を上回っている。平成26年度以降同時進行で大型事業に取り組んできたため、財源として多額の地方債を発行したことから将来負担比率は大きく増加していた。事業が終了し、平成30年度以降は減少傾向に転じているが、一方で当該事業に充てた起債の元金償還が始まったことにより実質公債費比率は増加し続けている。

施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率について類似団体と比較すると、道路、認定こども園・幼稚園・保育所、児童館、港湾・漁港で大きく平均を上回り、橋梁・トンネル、学校施設、公民館で下回っている。橋梁・トンネルについては西街道整備時に整備したトンネルが比較的新しい資産であることから低く、学校施設については、平成30年度に小浜美郷小学校が完成したことにより大きく減少した。公民館についても平成25年度に今富公民館の建て替えを行ったことから低くなっている。一方、港湾・漁港は一人当たり有形固定(償却資産)額が高い中で、有形固定資産減価償却率も高く、今後計画的な更新が必要となっている。また、認定こども園・幼稚園・保育所、児童館についても老朽化が進んでおり、一人当たりの面積も類似団体の平均を上回っていることから、今後施設の統廃合等について検討を進める必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率については、図書館、一般廃棄物処理施設、体育館・プール、福祉施設が類似団体より低くなっている一方、消防施設、庁舎が高くなっている。一般廃棄物処理施設については、焼却施設やリサイクル施設の耐用年数の経過が短いことから低く、体育館・プールについては、平成28年度に実施した国体のための施設改修や耐震化工事の影響から低くなっている。福祉施設についても総合福祉センターの耐用年数の経過が比較的短いことから低くなっている。一方庁舎については、昭和62年度の完成から30年近くが経過し、附属設備についても耐用年数を経過しているものの更新していない資産も多くあることから高くなっている。今後計画的な更新と建替えに向けた議論が必要である。

財務書類に関する情報①(2019年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等の資産総額については、流動資産が基金積立金により196百万円の増となったものの、有形固定資産のうち事業用資産が減価償却により273百万円の減、インフラ資産が減価償却により1,094百万円の減となり、資産総額は前年度末から1,134百万円減少(▲1.3%)した。負債総額は、前年度末から583百万円の減少(2.8%)となった。金額の変動が最も大きいものは地方債(固定負債)であり、小浜美郷小学校建設事業の完了等により地方債発行額が前年度から213百万円減少し、地方債償還額が地方債発行額を大きく上回ったことが固定負債の減少に繋がった。資産の内訳ではインフラ資産が資産総額の56.5%を占め、次いで事業用資産の37.0%となっている。これらの資産は将来の(維持管理・更新等の)支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設のあり方について検討を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用は15,221百万円となり、前年度比271百万円の減少(▲1.8%)となった。これは、国体開催に係る経費および任期付き職員に係る退職手当組合負担金の減少が主な要因となっている。経常費用の内訳では減価償却費、物件費が最も高く、それぞれ3,151百万円(経常費用に占める割合20.7%)2.965百万円(同19.5%)となっている。次いで補助金等が2,524百万円(同16.6%)、人件費が2,462百万円(同16.2%)、社会保障給付1,909百万円(同12.5%)、他会計への繰出金1,757百万円(同11.5%)と続いている。少子高齢化や福祉政策の充実等で社会保障給付の増加が予想されることから、事業や施設のあり方の見直し、人件費の削減を図ることでコストの縮減に努める。全体では、国民健康保険や後期高齢者医療、介護保険事業が加わることからこれらの保険給付を含む補助金等が8,873百万円(経常費用に占める割合40.7%)と最も高くなり、集落排水処理施設の減価償却費等が加わる結果、減価償却費が3,642百万円(同16.7%)と続いている。連結では、福井県後期高齢者広域連合が加わるため最も高いのは、全体と同様に補助金等で11,493百万円(経常費用に占める割合35.4%)、次いで人件費が16,800百万円(同20.9%)となっている。公立小浜病院組合が連結に加わり、医師や看護師等の人件費が加算されその割合が高まるためである。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては税収等の財源14,099百万円が純行政コスト14,604百万円を下回っており、本年度差額は▲505百万円となり,純資産残高は550百万円の減少となった。事業や施設のあり方の見直しによるコストの縮減や地方税の課税・徴収業務の強化等により純資産の増加を図る。全体では、水道会計、集落排水事業、国保、介護、後期高齢者医療会計の使用料や保険料が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が5,894百万円多くなっており、本年度差額は437百万円となり、純資産残高は463百万円の減少となった。連結では、株式会社ケーブルテレビ若狭おばまなど第三セクターの純利益が加わるものの若狭消防組合や公立小浜病院組合などの一部事務組合で純行政コストが財源を上回っている団体があることから、本年度差額は449百万円となり、純資産残高は472百万円の減少となっている。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等においては、業務活動収支は1,523百万円であったが、投資活動収支は小浜縦貫線拡幅工事の支出などから▲981百万円となったこと、財務活動収支については地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから▲567百万円となっており、本年度末資金残高は前年度から25百万円減少し、561百万円となっした。基礎的財政収支は、小浜美郷小学校建設事業の完了や国体開催に係る経費の減少等により、前年度から497百万円増加し904百万円の黒字となった。しかし、今後も大型事業を控えており、基金の取崩しや多額の地方債の発行収入に頼る状況は変わらないことから、引き続き投資的経費の精査に努める。全体では、国民健康保険税や介護保険料などの保険料収入が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より467百万円多い1,990百万円となっている。投資活動収支では水道事業の配水管布設工事等が一般会計等の収支に加算されることから▲1,061百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、902百万円となり、本年度末資金残高は前年度から27百万円増加し、1,341百万円となった。

財務書類に関する情報②(2019年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額および歳入額対資産比率は類似団体平均を上回っている。資産の内訳では事業用資産は、小浜美郷小学校やリサイクルプラザ最終処分場、食文化館などが資産額の大きい施設であ問り、インフラ資産では、西街道整備時のトンネルや漁港等が資産額の大きい施設である。有形固定資産減価償却比率は類似団体平均を下回っているものの老朽化が進めば、更新費用もかかるため、公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより施設保有量の最適化に取り組む。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は類似団体平均を上回っているものの、R元年度における純資産変動額は純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が550百万円減少した。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、事業や施設のあり方の見直し、人件費の削減などを図ることで行政コストの削減に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

H29年度から類似団体平均を上回っていたが、R元年度は下回ることとなった。類似団体平均が増加する一方、本市では国体開催経費等の減少等が要因で純行政コストが減少したためである。しかしながら、内訳では物件費や減価償却費など施設の維持管理に関わる経費の割合が高く、また、補助金等や他会計への繰出金についても小浜病院、消防組合への負担金や下水道会計をはじめとする特別会計への繰出しなどで大きな割合を占めている。施設のあり方の見直しや使用料の見直しによる繰出金の上昇抑制などを図ることで今後予想される社会保障給付の増加に備える。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っていたが、小浜美郷小学校建設事業の完了による地方債発行額の減少等により、R元年度は前年度から583百万円減少し類似団体平均を下回った。基礎的財政収支は、小浜美郷小学校建設事業の完了や国体開催に係る経費の減少等により、前年度から497百万円増加した904百万円の黒字となり類似団体平均値を上回っている。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っている。経常費用のうち、物件費・減価償却費の割合が高いことから、施設の見直し等を図ることでコストの縮減を図るとともに、財務書類の作成により施設ごとに減価償却費も含めたフルコストの把握が可能となったことから、今後の使用料の見直しを検討する際にはフルコストによる使用料の適正化を図る。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,