事業・施設概要
| 都道府県 | 神奈川県 | 経営主体 | 鎌倉市 |
|---|---|---|---|
| 事業名 | 下水道事業 | 業種名 | 公共下水道 |
| 会計適用区分 | 法適用 | 類似団体区分 | Ac1 |
| 行政区域内人口 | 176,267人 | 現在処理区域内人口 | 172,318人 |
| 現在水洗便所設置済人口 | 161,392人 | 現在処理区域面積 | 2,417ha |
| 晴天時現在処理能力 | 95,300m³/日 | 下水管布設延長 | 728km |
注:施設・業務量は当該年度値。e-Stat原表との値照合が完了した項目を優先した。
経営の健全性・効率性について
令和元年度から地方公営企業法の一部(財務規定等)を適用し、4回目の決算となりました。経常収支比率は漸減していますが、継続して100%を超えており、累積欠損金比率も0であることから、自立性のある経営状態です。過去に主に施設整備・改良のために借り入れた企業債の償還金が高額となっているため、流動比率は類似規模の団体と比べても低い状態が続いてはいますが、償還も進み、50.70%(前年度比48.03%増)まで上昇しています。経費回収率も100%を下回っているものの、減価償却が進んだことが汚水処理費を引き下げ、78.12%(前年度比2.91%増)と若干の回復を見せています。企業債の順調な償還は、企業債残高対事業規模比率の低下にも表れており、類似団体平均値を下回る結果となり、資金調達に安定性が見られます。以上から、事業規模からみても平均的で身の丈に合った経営状態だと言えますが、今後耐用年数を迎えていく設備・施設の急激な増加に向け、維持補修・更新の財源確保のために、企業債残高の管理に努め、返済に係る支出を圧縮して行く必要性があります。近年の経費回収率と施設利用率の低迷、汚水処理原価の高止まり(類似団体比1.2倍程度)は、昭和30年以降の鎌倉市の急激な人口推移の歴史と地形的制約の下に早期に整備された施設の運営及び収益回収構造に主な要因があり、健全性・効率性の向上には長期的な視野での、これからの時代に合わせた計画・整理が必要です。
老朽化の状況について
管渠老朽化率の上昇幅に管渠改善率が追いついていないことが示すように、本格的老朽化時代を迎え、改築・更新が追いついていない状況です。有形固定資産減価償却率は類似団体平均値の半分程度と低くなっているものの、本市は昭和33年から汚水管渠を敷設し始めたことから、コンクリート寿命(50年)を急速に迎えつつあり、今後もこの傾向は続いて行きます。本市では、汚水管渠約490km、雨水管渠約240kmの他、終末処理場2つ、6つの中継ポンプ場があり、水質汚濁や浸水リスクを下げる大きな資産であると同時に、適切な点検・修繕を続けなければ、突如負債の原因となるリスクでもあります。過去に投資した企業債の返済も残る中、人口減少の状況下でいかに世代間不平等を最小に抑えつつ、長期的視野で効率的な投資によるインフラ管理を進め、都市の継続性を支えて行くかが重要です。
全体総括
経営の健全化については、経常収益側の根幹を見直すべく、平成25年度以来初となる下水道使用料の改定を令和5年4月に実施し、国の示す最低基準額(150円/㎥)まで引き上げました。しかし、電気料金、資材価格等の高騰等外的要因がランニングコストに与える影響の大きさも懸念され、支出側の増大も予見されることから、流動比率、経費回収率、ひいては経常収支比率の改善がみられるか、予断を許さない状況です。老朽化が進んでいる下水道施設については、鎌倉市下水道ストックマネジメント計画等に基づき、予防保全型の管理への移行を進め、更新費用の圧縮と平準化を目指します。今後も、令和3年3月に策定した鎌倉市公共下水道経営戦略に基づき、予防型管理による健全化を進めるとともに、運営の一層の効率化を図ります。
経営状況
収支構造
総額68.5億円
総額64.2億円