東京都板橋区の財政状況(2019年度)
東京都板橋区の財政状況について、2019年度の主要指標と分析コメントをまとめて確認できるページです。
収録データの年度
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概観
普通会計の構造(2019年度)
財政比較分析表(2019年度)
財政力指数の分析欄
指数算出値である基準財政需要額は、6.2%(前年度比)増に対し、基準財政収入額は、5.9%増(前年度比)となっている。財政力指数は0.01ポイント下がり、依然として東京都平均との乖離は大きく、今後とも緊急に要する事業を峻別し、投資的経費の計画的平準化による抑制をするなどして、歳出の徹底的な見直しと更なる歳入確保を務めつつ、財政基盤の強化を図る。
経常収支比率の分析欄
教育施設及び公園維持管理経費等の物件費の増や公債費の増により分子が14億38百万円増加したものの、特別区交付金や地方税の増額などにより分母も78億64百万円増加したため、前年度比3.7ポイント減(改善)となった。平成19年度ぶりに70~80ポイントの範囲内となった。今後は新型コロナウイルスの影響に加え、地方法人課税の一部国税化に伴う特別区交付金の減少などにより、経常収支比率の悪化が見込まれるため、事務事業の見直しなど、財政構造の弾力化に向け取組を継続していく。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費は、職員給、退職手当の増が影響しており、物件費は、プレミアム付商品券事業や高濃度PCBの廃棄処分などの増により、前年度より2,437円増加している。人的資源を時代の変化や行政需要に対応し、非効率的かつ効果的な配置を行うとともに引き続き職員定数の適正化に務めるだけでなく、会計年度任用職員制度の導入に伴う増加にも留意する。物件費等についても、徹底した事務事業の見直しなどにより精査していく。
ラスパイレス指数の分析欄
昇給査定が「極めて良好」及び「特に良好」の場合の昇給号給数が国よりも低いためラスパイレス指数も国より低い水準で推移している。行政系人事制度改正に伴う差額支給者の昇任や退職状況による影響を受けていると考えられる。
人口1,000人当たり職員数の分析欄
保育園及び学校の調理・用務業務の委託化、学童クラブ運営業務の委託化などのアウトソーシングや区施設における指定管理制度の積極活用など、公共サービスの民間開放を中心に職員数を削減してきた。一方、少子高齢化、子どもの貧困、児童虐待への対応等、行政需要の拡大に伴い、今後について職員数の増を見込んでいる。
実質公債費比率の分析欄
3ヶ年平均で見ると、実質公債費比率は-3.6%、前年度比0.2%となっているが、元利償還金等は減少しており、令和元年度単体では、-4.5%と減少傾向にある。
将来負担比率の分析欄
計画的な起債発行に努めていることで、地方債現在高は減少傾向にあることに加え、退職手当負担見込額の減少により、将来負担額は減少している。平成30年度と同様、将来負担比率は生じていない。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費の分析欄
退職手当の増などにより、経常的経費は0.2ポイントの増となったものの、特別区交付金の増などにより経常収支比率は前年度から0.9ポイント減となっている。今後も業務の委託化や指定管理者の活用などによる事務事業の効率的・効果的な見直しの検討を行うことなどにより、職員定数の適正化に努めるとともに、会計年度任用職員の導入に伴う経費負担を注視していく。
物件費の分析欄
教育施設及び公園維持管理経費等の増により、経常的経費は前年度比2.2ポイント増となったものの、特別区交付金の増などにより経常収支比率は前年度から0.9ポイント減となっている。事業の見直しを行うことにより、経費の縮減に努めていく。
扶助費の分析欄
前年度に比べ、0.8ポイント減となったものの、扶助費に係る経常収支比率が類似団体等の平均を大幅に上回っている。待機児童対策推進や自立支援給付経費の増などによるものである。新型コロナウイルスの影響などにより今後も増加が見込まれるが、扶助費の増加は財政硬直化を招く大きな要因となることから動向に注意を払う。
その他の分析欄
介護保険事業会計繰出金の増が見られるものの、維持補修費は小中学校維持管理経費の減により、経常収支比率における割合は0.5ポイントの減となった。
補助費等の分析欄
保育の無償化に伴う私立幼稚園保護者負担軽減の減などにより0.3ポイントの減となっている。類似団体内順位について、経常であり形骸化した補助や他自治体の実績に基づき、毎年度縮減に向けた見直しに努めているところではあるが、新型コロナウイルスの影響により更なる見直しを図っていく。
公債費の分析欄
公債費については、元金償還金(減債基金積立金)の増により前年度から0.3ポイント増となっている。今後、小・中学校を含めた公共施設の更新が本格化することに加え、新型コロナウイルスの影響に伴う緊急財政対策の中で起債の計画的・戦略的な活用が必要となるため、財政見通しを判断しながら、後年度負担の増大を抑制していくことが必要となる。
公債費以外の分析欄
教育施設及び公園維持管理経費等の物件費の増などがあるものの、特別区交付金や地方税の増額などにより前年度から4.0ポイント減となった。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
目的別歳出においては、民生費が全体の57.0%を占めている。待機児童対策による私立保育所の運営経費や障がい者自立支援給付経費に要する経費などにより、高い水準で推移している。特に児童福祉費は毎年増加しており、今後もその動向について注視する必要がある。土木費は前年度比42.0%増となっている。これは、東武東上線連続立体化事業基金積立金や住宅基金積立金などによるものである。商工費は前年度比57.4%増となっている。これはプレミアム付商品券事業や、消費喚起対策事業の皆増などによるものである。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
義務的経費では、構成比の38%を占める扶助費が増となっている。これは待機児童対策推進や障がい者自立支援給付経費が増加したことなどに伴うものである。投資的経費では、計画的に施設の長寿命化や更新需要への対応を行っていることから類似団体と比較して一人当たりコストが低い状態で推移している。また、前年度比減となったのは、八ヶ岳大規模改修等の減によるものである。積立金が増となったのは、東武東上線連続立体化事業基金の積立などによるものである。東武東上線の鉄道立体化事業への対応として、平成31年度に基金を新設したことによる皆増したことによるものである。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄
財政調整基金については、令和元年度に東武東上線連続立体化事業基金の積立に45億円活用したことなどにより前年度から減となっている。令和2年度も特別区交付金の大幅な減や、新型コロナウイルス対策などの緊急を要する財政需要に対して活用を行っている。今後も景気後退期に必要な金額を確保するため、戦略的に積立を行っていく。また、実質収支額については、9億50百万円増加し、標準財政規模が75億12百万円増加となり、標準財政規模に対する割合は、0.5ポイント増となった。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄
全会計の実質収支は黒字であり、連結実質赤字比率は生じていない。実質収支(黒字額)は、一般会計においては、前年度比9億50百万円の増、特別会計を含めた全会計では、14億21百万円の増となっている。また、令和元年度より、東武東上線鉄道立体化事業を円滑に推進していくうえで、経理を明確化するために、東武東上線立体化事業特別会計を設立した。
実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄
元利償還金が年々減少するとともに、用地取得の完了等に伴い債務負担行為に基づく支出額が減少した。令和元年度においては、分子である地方債に係る元利償還金等が7百万円減少したものの、分母である標準財政規模が75億11百万円増加したことにより、単年度の比率は0.4ポイント悪化し、3ヶ年平均では0.2ポイントの悪化となった。
将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄
計画的な起債発行に努めていることで、地方債現在高は減少し、退職手当負担見込額も、対象職員数の減等により減少しており、将来負担額は前年度比13億97百万円の減となった。また、充当可能財源等については、元利償還金・準元利償還金にかかる基準財政需要額算入見込額は減少傾向にあるものの、充当可能基金残高は増加し、土地開発公社に対する貸付金の償還金も増加したことにより、前年度比59億70百万円の増となった。このため、将来負担比率の分子は、令和元年度においては、前年度比73億66百万円の減となった。
基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金全体
(増減理由)財政調整基金については、令和元年度に東武東上線連続立体化事業基金の積立のために45億円繰り入れたことなどにより、前年度から減となっている。東武東上線連続立体化事業基金を新たに新設し、財調基金から積立を行った。元年度末の残高は約45億円であり、前年度から皆増である。住宅基金は今後の区営住宅の改築への財政需要に対応するため、約25億円積み立てたことにより前年度比132.1%、約24億円の増となった。3月最終補正予算編成時の剰余金により義務教育施設整備基金に49億円、公共施設等整備基金に36億円積立てたこと等により、基金全体では前年度比14.0%、87億円の増となった。(今後の方針)令和2年度も特別区交付金の大幅な減や、新型コロナウイルス対策などの緊急を要する財政需要に対して財政調整基金の活用を行っている。今後も景気後退期に必要な金額を確保することを考慮し、戦略的に活用を図る。義務教育施設整備基金と公共施設等整備基金は、歳入の大幅な減収局面が継続すると想定されるため、計画的な積立を当面見合わせる。
財政調整基金
(増減理由)財政調整基金については、令和元年度に東武東上線連続立体化事業基金の積立のために45億円繰り入れたことなどにより、前年度から減となっている。(今後の方針)令和2年度も特別区交付金の大幅な減や、新型コロナウイルス対策などの緊急を要する財政需要に対して活用を行っている。今後も景気後退期に必要な金額を確保することを考慮し、戦略的に活用を図る。
減債基金
(増減理由)前年度から変更なし。
その他特定目的基金
(基金の使途)・義務教育施設整備基金:義務教育施設の増改築、大規模改修及び耐震補強工事に要する資金に充てる。・住宅基金:住宅対策事業の推進により、快適な住宅環境の形成に寄与する事業に充当する。・平和基金:平和事業の推進により、世界平和の実現に貢献する事業に充当する。・佐藤太清青少年美術奨励基金:青少年の美術奨励に資するため、佐藤太清氏からの寄付金を基に設置し、区民等の寄附金をもって充てる。・いたばしボランティア基金:区民とともにボランテイア活動を推進し、もって区民の福祉の向上に資するため設置し、区民等の寄付金をもって充てる。・櫻井徳太郎民族学研究奨励基金:民俗学の研究奨励に資するため、櫻井徳太郎氏からの寄付金を基に設置し、区民等の寄付金をもって充てる。・公共施設等整備基金:公共施設(義務教育施設を除く)の建設、増改築、大規模改修、耐震補強工事、用地の取得その他の整備及び緑化の推進委資する用地の取得に要する資金に充てる。・東武東上線連続立体化事業基金:東武東上線連続立体化事業及びこれに関連する事業に充当する。(増減理由)・義務教育施設整備基金、公共施設等整備基金:決算剰余金による増・住宅基金:今後の改築に対応するため積立の増・東武東上線連続立体化事業:基金新設による皆増(今後の方針)・義務教育施設整備基金と公共施設等整備基金は、歳入の大幅な減収局面が継続すると想定されるため、計画的な積立を当面見合わせる。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成30年度と令和元年度を比較した際に、取得価格が29億増、減価償却累計額が54億増となっており、その結果、減価償却率が1.5ポイント増加している。これは、令和元年度に取得日と建築年月日が不一致による台帳整備(公営住宅等)を行ったことが影響しており、仮に当該台帳整備を行わなかった場合の減価償却率は0.7ポイント増となっていた。
債務償還比率の分析欄
債務償還比率の計算式によると、分子(将来負担額-充当可能財源)は-21,418,762千円、分母(経常一般財源等-経常経費充当財源等)は72,734,928千円となり、債務償還可能年数は、「-」となった。税制改正による普通交付金の減や新型コロナウイルスの影響などによる極めて厳しい財政運状況のなかで、戦略的な起債発行が求められるが、新たな収入確保策の確立、事務事業の見直し及び公共施設の適正配置など、更なる行財政改革を推進していく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は生じていない一方で、小・中学校をはじめとした公共施設の更新需要は継続して見込まれている。今後も区民ニーズを的確に捉えながら、施設更新や複合化について計画的にすすめ、中・長期的視点による施設の維持・管理を推進していく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率については、一般会計等が負担する将来負担額に対し、充当可能財源の額が上回るため、将来負担比率はマイナスとなっている。実質公債費比率については、早期健全化基準を大きく下回る算定結果となっている。分子である地方債に係る元利償還金等が7百万円減少したものの、元利償還金・準元利償還金にかかる基準財政需要額算入額が1億34百万円減少し、単年度の比率は0.2ポイント悪化した。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
板橋区では、平成29年度に東京都モデルに基づく新公会計制度の導入に向けて固定資産台帳を整備した。そのため、有形固定資産減価償却率及び一人あたり有形固定資産(償却資産)額等について、平成28年度と平成29年度とで大きく異なる数値となっている。有形固定資産減価償却率が類似団体と比較して高くなっている施設は、橋りょう・トンネル、公営住宅、認定こども園・幼稚園・保育所、学校施設、児童館である。一人あたり延長/面積が類似団体と比較して高くなっている施設は、道路である。橋りょう・トンネルについては、有形固定資産減価償却率が54.4%と、類似団体平均の53.1%を1.3ポイント上回っている。今後も、「橋りょう長寿命化修繕計画」等に基づいて塗装・補修等を計画的に進めていく。公営住宅については、有形固定資産減価償却率が62.4%と、類似団体平均の49.8%を12.6ポイント上回っている。平成30年度から令和元年度にかけての数値の変化については、台帳上の錯誤を修正したものである。認定こども園・幼稚園・保育所については、有形固定資産減価償却率が73.6%と、類似団体平均の51.2%を22.4ポイント上回っている。今後、「公立保育所の再整備方針」に基づき、民営化、改築・改修等の手法により老朽化に対応していく。学校施設については、有形固定資産減価償却率が63.8%と、類似団体平均の56.7%を7.1ポイント上回っている。今後、「いたばし魅力ある学校づくりプラン」に基づいて、老朽化対策と適正規模・適正配置を計画的に実施していく。児童館については、有形固定資産減価償却率が59.8%と、類似団体平均の56.8%を3.0ポイント上回っている。個別施設計画に基づき、改築・改修等の手法により老朽化に対応していく。道路については、東京都モデルに基づく新公会計制度を採用していることから、減価償却を行わないこととしている。今後も、計画的・効率的な道路補修工事を実施していく。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
板橋区では、平成29年度に東京都モデルに基づく新公会計制度の導入に向けて固定資産台帳を整備した。そのため、有形固定資産減価償却率及び一人あたり有形固定資産(償却資産)額等について、平成28年度と平成29年度とで大きく異なる数値となっている。有形固定資産減価償却率が類似団体と比較して高くなっている施設は、図書館、福祉施設、市民会館である。一人あたり面積が類似団体と比較して高くなっている施設は、保健センター・保健所である。図書館については、有形固定資産減価償却率が50.6%と、類似団体平均の47.8%を2.8ポイント上回っている。令和2年度末に、区立中央図書館の移転・改築事業を完了した。福祉施設については、有形固定資産減価償却率が50.2%と、類似団体平均の49.3%を0.9ポイント上回っている。区立特別養護老人ホーム・ふれあい館(老人福祉センターA型)などが今後改修時期を迎えるため、民営化に向けた検討や、施設のあり方検討をそれぞれ行っている。市民会館については、有形固定資産減価償却率が71.7%と、類似団体平均の52.0%を19.7ポイント上回っている。床面積の大半を占める区立文化会館が築後30年を経過していることから、施設更新に向けた検討を進めている。保健センター・保健所については、一人あたり面積が0.019㎡と、類似団体平均の0.018㎡を0.001ポイント上回っている。昭和50年代から60年代にかけて整備された施設が今後改修時期を迎えるため、改修にむけた施設のあり方検討を進めている。
一般会計等、全体、連結資金収支計算書内訳表(2019年度)
資金収支計算書(一般会計等・全体・連結)
一般会計等・全体・連結資金収支計算書内訳表を、業務活動・投資活動・財務活動の会計基準に沿って、最新年度の収入・支出構成として可視化しています。上部の数値は期首資金から期末現金預金残高までのつながりです。
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から14,945百万円の増加(+2%)となった。金額の変動が大きいものは基金である。流動資産の財政調整基金は取崩をおになったため、減少しているが、その他の基金への積立や、新たに東武東上線連続立体化事業基金の積立をおこなったため、固定・流動の合計で11,789百万円増加している。国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計、後期高齢者医療事業特別会計を含めた全体においては、資産総額は前年度末から14,952百万円増加(+2%)しした。主な要因は一般会計等と同様に基金の積立額で、固定・流動の合計で12,013百万円増加している。一部事務組合や広域連合、板橋区土地開発公社等を加えた連結では、前年度末と比較して、資産総額は前年度末から11,965百万円増加(+2%)し、負債総額は前年度末から3,499百万円減少(-5%)した。資産総額は一般会計等と比べ、45,094百円多くなっているが、事業用資産に着目すると、前年度から、一般会計等では1,270百万円連結では2,477百万円減少している。減少の主な要因は、一般会計等、連結共に減価償却累計額の増加によるものであり、本区のみならず、連結団体においても資産の老朽化が進んでいると言える。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は196,573百万円となり、前年度から5,098百万円の増加(+2%)となった。人件費等の業務費用は86,224百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は110,349百万円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは社会保障給付の82,051百万円で、前年度から1,930百万円の増加となり、純行政コストの43%を占めている。国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計、後期高齢者医療事業特別会計を含めた全体においては、経常費用は287,007百万円となり、前年度から5,680百万円の増加(+2%)となった。もっとも金額が大きいのは補助金等の114,820百万円で、前年度から1,475百万円の増加となり、純行政コストの70%を占めている。各特別会計の医療・介護給付支出の大半が補助金等に仕訳されるため、全体では補助金等が社会保障給付よりも多くなっている。一部事務組合や広域連合、板橋区土地開発公社等を加えた連結においては、経常収益が8,286百万円経常費用が340,041百万円となり、純行政コストは一般会計等より133,972百万円多い、324,776百万円となった。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、財源(206,388百万円)が純行政コスト(190,804百万円)を上回ったことから、本年度差額は15,584百万円で、前年度から1,431百万円の増加となった。最終的な純資産残高は前年度から16,837百万円増加し、640,649百万円となった。全体では、国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計、後期高齢者医療事業特別会計の保険料が含まれる税収等と国県等補助金の合計である財源が、一般会計等と比べて89,902百万円多くなっている。一方で純行政コストも一般会計等を89,901百万円上回っており、全体の本年度差額は15,585百万円、純資産残高は648,472百万円で、前年度から16,827百万円の増加となった。これは、一般会計等の純資産残高の増加額16,837百万円を下回っている。一部事務組合や広域連合、板橋区土地開発公社等を加えた連結では、本年度差額が15,222百万円で、純資産残高は15,463百万円の増加となったが、どちらの金額も一般会計等と全体を下回っている。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は20,400百万円であったが、投資活動収支については、主に基金の積立(18,533百万円)等の影響で、18,164百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、1,145百万円となっている。本年度末資金残高は前年度から1,091百万円増加し、5,698百万円となった。全体では、各特別会計の保険料が税収等収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より696百万円多い21,096百万円となっている。投資活動収支は介護保険事業特別会計の基金の積立や取崩の分、一般会計等と比べて増減する。なお、当区では特別会計において地方債の発行、償還を行わないため、財務活動収支は一般会計等と同額となってい連結では、投資活動収支が一般会計等と比べて、921百万円増加している。連結対象団体等の基金積立額を取崩収入が上回ったためと考えられる。財務活動収支は一般会計等と比べて1,462百万円減少している。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が123.5万円、歳入額対資産比率が3.11%で、類似団体平均を大きく下回っているが、これは当区では昭和59年度以前に取得した道路を備忘価額1円で評価しているためである。類似団体の中に、既に整備済みであった固定資産台帳の評価額を用いている団体が複数含まれており、平均が押し上げられている。また、有形固定資産減価償却率が46.3%と類似団体平均を下回っているが、これは新しい施設が比較的多いわけではな、道路等の資産について、取替法を採用しているためである。有形固定資産減価償却率は前年度より1.5pt上昇しており、少しずつ公共施設の老朽化が進んでいることがわかる。
2.資産と負債の比率
純資産比率は90.8%で類似団体平均を下回っており、将来世代負担比率は5.3%で、類似団体平均を上回っている。これは、資産の状況と同様、昭和59年度以前に取得した道路の取り扱いの違いによるものが大きい。将来世代負担比率は類似団体平均を上回っているが、地方債残高は昨年度から減少している。地方債は世代間公平性に留意しつつ、計画的な運用が求められる。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均と同程度であるが、昨年度から増加(+1万円)している。増加要因として、補助金等や社会保障給付といった移転費用の増加が影響している。移転費用は今後も増加が見込まれるため動向に注意を払う必要がある。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均と同程度であり、昨年度ともほとんど変わらない。今後も計画的な起債発行を行い後年度負担の増大を抑制していくことが必要となる。基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を下回ったため、+14,295百万円となっている。業務活動収支が黒字であるため現状は経常的な支出を税収等の収入で賄えているといえるが、今後も歳入の確保と歳出の見直しに努め、健全な財政運営に努めていく。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。の比率は収益と対応していない費用の影響も受けるため、今後、社会保障給付や補助費等の支出が増大した場合、受益者負担比率はさらに減少することが考えられる。
出典:
財政状況資料集
,
統一的な基準による財務書類に関する情報
,
よくある質問
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東京都板橋区の2019年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
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