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地方財政ダッシュボード

山形県酒田市の財政状況(2022年度)

🏠酒田市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2022年度)

財政力指数の分析欄

近年は横ばいの状況が続いている。市税収入等の増を要因とし基準財政収入額が増となったことから、令和4年度における単年度の財政力指数は令和3年度に比べ0.01ポイント増加したものの、令和元年度の単年度数値よりも小さかったため、3カ年平均では減少した。依然として類似団体の平均よりも低い状況にあり、今後とも歳出削減、地方税の徴収強化等の取組みを通じて財政基盤の強化に努める。

経常収支比率の分析欄

人件費の増、物件費の増(駅前複合施設オープンに係る管理運営費の増)等により、経常経費充当一般財源が増となったのに加えて、普通交付税の減額及び臨時財政対策債を借入しなかったことで経常一般財源が減額したことによる。引き続き、自主財源の確保、物件費の縮減等に取り組んでいく必要がある。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

普通建設事業費の減額に伴い事業支弁に係る人件費が減額となり、経常人件費が増額となったことに加え、駅前に新しくフルオープンした図書館を含む複合施設ミライニの管理委託料、イントラネットの改修委託、DX関連の委託料の増等により物件費も増額となり、人口1人当たりの人件費・物件費は増加した。物価高騰に伴う光熱水費や維持経費の増も見込まれることから、職員数や公共施設の適正化にさらに取り組んでいく必要がある。

ラスパイレス指数の分析欄

合併前の旧酒田市の平成16年度ラスパイレス指数は97.4だったが、合併後は95~99台の指数を推移している。令和4年度(令和5年4月1日現在)は99.0と、昨年度より0.1ポイント減少したが、類似団体の平均と比較すると昨年度同様0.1ポイント上回っている。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

令和4年度の人口千人当たり職員数(令和4年4月1日現在)は、市立図書館の管理運営を指定管理者制度へ移行したことなどから、対象となる職員数は-15となり、0.02ポイントの減となっている。今後は、定年引上げやそれに伴う役職定年制等地方公務員制度の大幅な変更により、高齢層職員の増加、新規採用職員の減等が考えられるが、行政サービスが継続的に提供できるよう、引き続き、酒田市職員数適正化方針に沿った任用形態ごとの役割分担、業務執行を行っていく。

実質公債費比率の分析欄

地方債現在高の減少により、近年、指標は改善傾向にあるものの、3カ年平均値であることもあり、大きな改善とはなっておらず、依然として類似団体の平均よりも高い状況となっている。引き続き、繰上償還と市債発行額の抑制に取り組んでいく。

将来負担比率の分析欄

地方債現在高の大幅な減少、臨時財政対策債を借入しないなど市債発行額を抑制したこと、基金残高が大幅に増加したことなどにより、将来負担比率は令和3年度に引き続き大きく改善した。今後とも後年度の負担軽減が図られるよう、繰上償還や市債発行額の抑制に取り組んでいく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2022年度)

人件費の分析欄

勤勉手当支給月数の増(12,603千円)、市立図書館の指定管理者制度移行に伴う会計年度任用職員報酬の減(-39,550千円)、会計年度任用職員の期末手当支給月数引き下げに伴う減(-12,438千円)、退職手当の減(-58,292千円)が人件費の主な変動要因であるが、普通交付税の減額等により、経常人件費は1.6ポイント増加した。

物件費の分析欄

駅前に新たにフルオープンした図書館を含む複合施設ミライニの管理委託料、イントラネットの改修委託、DX関連の委託料の増等により、1.9ポイントの増となった。今後は物価高騰による光熱水費や施設の維持経費の増も見込まれることから、公共施設の適正化や省エネ機器の導入等を推進していく必要がある。

扶助費の分析欄

保育所等入所、扶助児童手当、児童扶養手当等について対象者の減により扶助費は減額となった。引き続き今後の動向に注視していく必要がある。

その他の分析欄

後期高齢者医療療養給付費負担金、後期高齢者医療事業特別会計繰出金の増により操出金が増額となったことや、地方交付税の減少により1.0ポイントの増となっている。

補助費等の分析欄

消防本部の整備等による酒田地区広域行政組合分賦金の増、公共施設管理者負担金の増などにより経常経費充当一般財源が増額となった。今後も最終処分場の改修や汚泥再生処理センターの新設等を控えていることから、引き続き動向を注視していくとともに有利な財源の確保に努めていく必要がある。

公債費の分析欄

繰上償還に取り組むなど償還額が増加したことにより公債費は減額となったが、市債残高も減少しており、今後は公債費の減少が見込まれる。引き続き、市債発行額の抑制を図り、将来負担額の抑制に取り組んでいく。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は、近年減少傾向にあったものの、人件費、物件費、補助費等の増加や地方交付税の減額により、令和4年度は6.5ポイントの上昇に転じている。類似団体の中では比較的数値は低いものの、今後も物価高騰により厳しい状況が続くことが見込まれることから、職員数や公共施設数の適正化の必要性が一層高まっている。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

議会費は、令和3年11月に議員定数を削減したことにより議員報酬等の運営経費の減額により減となった。総務費は飛島情報通信基盤整備事業や市債管理基金等への積立額の減額等により減となった。民生費は、住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金給付事業費、子育て世帯への臨時特別給付金給付事業費の減額により減となった。衛生費は、酒田地区広域行政組合分賦金の増額、出産・子育て応援公金給付事業の皆増により増となった。農林水産業費は、畜産クラスター事業の皆減や土地改良負担事業の減額により減減となった。商工費は、飲食店等消費喚起事業の減額、中小企業融資資金貸付事業の減額により減となった。消防費は、消防庁舎及び総合防災センター整備事業の皆増、防災行政無線FM中継基地局整備の繰越により増となった。教育費は、酒田コミュニケーションポート(仮称)整備事業の整備施設の財産取得に係る増額、国体記念体育館改修事業の増額により増となった。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2022年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

・人件費、扶助費については、令和3年度には新型コロナワクチン接種対応の住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金給付、子育て世帯生活支援特別給付金給付事業費、子育て世帯への臨時特別給付金給付等により急激な増となっていたが、令和4年度は令和2年度以前の水準に落ち着いている。・物件費については、引き続き上昇傾向にある。施設管理委託料の増加等が主な要因だが、今後も物価高騰により委託料、光熱水費の増額により上昇していくことが見込まれる。・普通建設事業費(うち新規整備)と普通建設事業費(うち更新整備)については飛島情報通信基盤整備事業費をはじめとした大型の新設改修事業の終了により、減額となっている。

実質収支比率等に係る経年分析(2022年度)

分析欄

令和4年度は、単年度収支は約3億円の赤字であったが、実質単年度収支は黒字となっている。理由としては黒字要素として加算される繰上償還を億単位で実施し、赤字要素として引かれる財政調整基金取崩額を10億円未満に抑えられたことが挙げられる。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2022年度)

分析欄

合併後の連結実質赤字はない。今後も酒田市総合計画後期計画等に基づき、健全な財政運営を図っていく。

実質公債費比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

元利償還金については、合併特例債を活用した大型事業にかかる償還が本格化しており、今をピークに減少していく見込みである。今後も、体育施設の大規模改修等、新たな起債の借入が控えており市債発行額の抑制が重要となる。新規案件については、これまで以上に事業の必要性やコストを精査しつつ、併せて繰上償還の実施等により実質公債費比率の低減に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2022年度)

分析欄

地方債残高は近年の償還年数の見直しの影響や繰上償還等の影響により減少傾向にある。ただし、今後も大型事業の借入、償還が控えていることから、市債発行額を公債費償還額の範囲内で抑えつつ、有利な起債の活用や繰上償還等を行うことにより、将来負担比率の低減を目指す。

基金残高に係る経年分析(2022年度)

基金全体

(増減理由)令和4年度は、運用基金である土地開発基金を廃止し、公共施設等整備基金に積み立てた影響により、基金全体としては残高増となった。(今後の方針)今後は、人口減少・少子高齢化に伴い市税の大きな伸びも見込めないため、より一層歳入の確保が困難な状況が想定される。一方で物価高騰、大雪時への対応等を要因とした臨時的な財政出動も懸念されることから、必要なときに財政調整基金等の基金を活用できるよう一定の基金残高を確保しておく必要がある。今後とも財政調整基金やその他も特目基金等についても可能なときに積立を行う。

財政調整基金

(増減理由)令和4年度は、普通交付税の追加交付等による財政調整基金への積立の増を要因として、取崩額を積立額が上回り財政調整基金の残高は増となった。(今後の方針)歳入においては、今後は、人口減少・少子高齢化に伴い市税の大きな伸びが見込める状況ではないことに加え、歳出においては、物価高騰、大雪時への対応が想定され、また公債費の元利償還額が高水準で推移(令和5年度がピーク)する中、義務的経費も高水準で推移しており、一定の基金残高を確保しておく必要がある。決算の状況を踏まえながら可能な限り積立を行う。

減債基金

(増減理由)合併特例債を活用した大型事業にかかる償還が本格化しており、元利償還金が増加傾向にあるため、令和4年度5億円取り崩して財源に充てたことで基金残高は減少した。(今後の方針)今後も公債費が高い水準で推移していくものの、将来の大型事業等に係る市債発行に備え、一定の残高は確保していく必要があることから、決算の状況を踏まえながら可能な限り積立を行っていく。

その他特定目的基金

(基金の使途)地域づくり基金:市民の連帯の強化及び地域振興等事業の資金に充てる。さかた応援基金:ふるさと納税制度による寄附金をもって、魅力あるまちづくりを推進する事業のための資金に充てる。公共施設等整備基金:公共施設等の整備のための資金に充てる。社会福祉基金:社会福祉の資金に充てる。新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時基金:新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、経済的な影響を受けた事業者に対する利子補給及び信用保証料補給の資金に充てる。(増減理由)市税の大きな伸びが見込める状況ではない中、市施設の老朽化による大規模改修の費用等へ充てるため、土地開発基金を廃止して公共施設等整備基金に積み増したことや、ふるさと納税が堅調に推移していること等を要因として基金残高は増となった。(今後の方針)条例で定めた目的に沿って計画的に基金を活用しつつ、可能な場合は積立を行っていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2022年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は、66.4%と類似団体より高い水準にあるが、市公共施設の用途毎に適正化の実施方針を定め、その方針をもとに市民や関係団体等と協議・合議形成を図りながら、個別施設の適正化方針をアクションプランとして策定している。今後とも用途別に関係団体等との協議の場を設けながら、施設の統合等の具体的な実施計画について調整を図り、公共施設の適正化を推進していく。

債務償還比率の分析欄

地方債残高は減少したが、合併特例債を活用した大型事業にかかる償還の本格化により公債費はピークを迎え、債務償還比率も類似団体と比べると高くなっている。今後も、体育施設の大規模改修等、新たな起債の借入が控えており市債発行額の抑制が重要となる。また、令和5年度に策定した酒田市職員数適正化方針では、令和9年度末までに職員数を61人削減することとしており、人件費の削減に努めている。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

地方債の新規発行を抑制してきた結果、将来負担比率が低下している。一方で、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも高く、上昇傾向にあるが、主な要因としては、1980年代以前に建設された小中学校、文化施設、庁舎等がいずれも有形固定資産減価償却率70%以上になっていることなどが挙げられる。公共施設適正化実施方針に基づき、今後、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率・将来負担比率ともに類似団体と比較して高いものの、当市の数値は改善してきている。令和4年度には、今後5年間の起債発行額を150億円以内とする目標を設定して新規発行の抑制に取り組んでおり、将来負担比率が低下傾向にあるため、実質公債費比率についても今後は低下してくるものと想定される。

施設類型別ストック情報分析表①(2022年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、公営住宅、公民館であり、特に低くなっている施設は学校施設、児童館である。公営住宅、公民館については、1980年代前半以前の建築物が有形固定資産減価償却率70%を超える高い水準になっており、令和5年度に策定した公共施設適正化アクションプランに基づき、建替、大規模改修、統廃合などに取り組んでいく。学校施設、児童館については、学区改編を推し進めたことや利用状況やニーズを踏まえ老朽化した児童館の廃止をした結果、有形固定資産減価償却率は類似団体よりも低い水準で推移している。

施設類型別ストック情報分析表②(2022年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、一般廃棄物処理施設、消防施設であり、特に低くなっている施設は、図書館、庁舎、市民会館、である。図書館については、中央図書館が令和3年度に駅前開発で新築した複合施設へ移転したことで、有形固定資産減価償却率が大きく減少している。また、本庁舎(平成27年)、市民会館(平成16年)については比較的新しい施設のため、類似団体平均よりも有形固定資産減価償却率が低くなっている。庁舎については職員数適正化や機能集約等を図りながら、庁舎の統廃合についても検討を進める。他の施設についても令和5年度に策定した公共施設適正化アクションプランに基づき、適正化に取り組んでいく。

財務書類に関する情報①(2022年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

【一般会計等】資産総額は、前年度末と比較して5,972百万円(2.9%)減少した。金額の変動が大きいものはインフラ資産であり、前年度比4,279百万円(4.4%)減少した。工作物(道路・橋りょう等)の減価償却費が投資額を上回ったことが大きな要因となっている。事業用資産も、前年度比662百万円(0.9%)の減となった。負債総額は、前年度末と比較して4,378百万円(6.8%)減少した。金額の変動が大きいものは地方債(固定負債)であり、当年度の元金償還額が新規発行額を上回ったことにより、地方債残高は4,198百万円(8.5%)減少した。【全体連結】全体では、上下水道管等の固定資産を計上しているため、一般会計等に比べて資産総額は95,719百万円多くなっている。また、各一部事務組合、広域連合、第三セクター等を加えた連結では、酒田地区広域行政組合の一般廃棄物処理施設、消防関連施設等の固定資産を計上しているため、全体に比べて資産総額は11,574百万円多くなっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

【一般会計等】経常費用は52,449百万円となり、そのうち業務費用は26,804百万円(構成比52.8%)、移転費用は25,645百万円(構成比48.9%)であった。業務費用のうち最も金額が大きいのは、減価償却費や維持補修費を含む物件費等(18,926百万円)であり、前年度比183百万円(1.0%)減少し、経常費用全体の36.1%を占める支出となっている。また、移転費用のうち、社会保障給付が1,162百万円(11.1%)の減となり、移転費用全体についても、2,049百万円(7.4%)減少した。【全体連結】全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が4,929百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の給付費を補助金等に計上しているため、移転費用が17,770百万円多くなり、純行政コストは21,339百万円多くなっている。連結では、全体に比べて、連結対象企業等の事業収益を計上し、経常収益が2,077百万円多くなっている。一方、経常費用が17,359百万円多くなり、純行政コストは15,157百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

【一般会計等】純行政コスト51,352百万円が税収等の財源48,378百万円を上回っており、本年度差額は2,974百万円となった。また、純資産残高は1,593百万円の減少となった。【全体・連結】全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が8,484百万円多くなっている。本年度差額は2,734百万円となり、結果的に純資産残高は1,353百万円の減少となった。連結では、連結対象団体の純行政コストが120百万円減少し、税収等、国県等補助金の財源増があったものの、本年度差額は▲3,419百万円となり、結果的に純資産残高は2,099百万円の減となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

【一般会計等】投資活動収支は公共施設等整備費支出が928百万円減少したこと等により▲898百万円、財務活動収支は1,393百万円減の▲4,245百万円、業務活動収支は626百万円減の4,641百万円となり、本年度末資金残高は前年度から502百万円減少し、1,720百万円となった。【全体・連結】全体では、業務活動収支は一般会計より3,722百万円多い8,363百万円、投資活動収支は1,607百万円となっている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、▲7,082百万円となり、本年度末資金残高は前年度から325百万円減少し、8,849百万円となった。連結では、全体に比べて連結対象企業の事業収益が含まれていることから、業務活動収支は一般会計より3,767百万円多い8,408百万円となっている。投資活動収支は1,609百万円、財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、7,284百万円となり、本年度末資金残高は前年度から480百万円減少し、9,405百万円となった。

財務書類に関する情報②(2022年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たり資産額及び歳入額対資産比率が、類似団体平均を上回っているが、これは、市町合併により旧市町で保有していた公共施設を併せ持つこととなり、用途の重複した公共施設を複数保有していることなどが大きな要因と考えられる。有形固定資産減価償却率は、類似団体平均とほぼ同水準となっているが、個別に見ると老朽化の進んでいる施設も多くあることから、施設の修繕や更新等に係る財政負担の縮減を図るためには、機能の重複した施設の統廃合について、さらなる取り組みを進める必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均をやや下回る水準となっているが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから、純資産が前年度比で1.1%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、事務事業の見直し等による行政コストの削減や、ふるさと納税寄附金などの財源確保に努める。社会資本等形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均を上回っている。本市では合併後、合併団体のみが発行可能で有利な財源である合併特例事業債を活用して公共施設等の整備を積極的に進めてきたことから、非合併団体と比較して地方債残高が大きいことが要因の一つと考えられる。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を大きく上回っている。保有している公共施設が多いことから、これに係る減価償却費や維持補修費が大きくなっていることと、毎年度1,000人以上、率にして1%以上の人口減少が続いているため、相対的に住民一人当たり行政コストを押し上げているものと考えられる。機能の重複した施設の統廃合を進めるなど、公共施設等の適正管理により、行政コストの縮減に努める。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は類似団体平均を大きく上回っている。有利な財源である合併特例事業債を活用してきたことにより、非合併団体と比較して地方債残高が大きいことと、人口減少が要因と考えられる。一方、基金取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分を業務活動収支の黒字分が上回るため、基礎的財政収支は3,763百万円となり、類似団体平均との比較でも上回っている。なお、投資活動収支が赤字となっているのは、地方債を発行(財務活動収入)して、公共施設等の整備を行っているためである。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービスの提供に対する直接的な負担の割合が低くなっている。公共施設等の使用料や減免基準の見直しを行うなど、受益者負担の適正化を図っていく。なお、類似団体平均まで受益者負担比率を引き上げるためには、経常収益を一定と仮定した場合、12,782百万円経常費用を削減する必要があり、経常費用を一定とする場合は、537百万円経常収益を増加させる必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,