南島原市：公共下水道

経営の健全性・効率性について

①の収益的収支比率について、償還金返済がピークを過ぎているため、今後、数値は僅かづつではあるが、改善されていく見込みである。使用料においては、現在、面整備中であるため、微増傾向であるが、総収益については、使用料以外の収入（雨水処理負担金・他会計繰入金）に依存しているところが大きい。④の企業債残高対事業規模比率について、平成27年度は一般会計負担額の算定方法を見直したことから、数値が高くなった。さらに、平成28年度から分流式下水道等に要する経費の算定方法を適正に見直したため類似団体と同水準となっている。⑤の経費回収率について、汚水処理費が減少傾向、さらに、平成28年度から分流式下水道等に要する経費の算定方法を見直したことから、昨年までと比べ数値が改善している。しかしながら、数値からも、使用料以外の収入に依存していることがうかがえる。⑥の汚水処理原価について、年間有収水量の増加傾向ではあるが、数値が改善しているのは平成28年度から分流式に要する経費の算定方法を見直したことから汚水処理経費が減少したところが大きい。類似団体と同水準となっている。⑦の施設利用率について、今後、大幅な利用者増は見込めないため、今後も横ばい傾向と思われる。類似団体との比較では、優位となっている。⑧の水洗化率について、今年度、減小したが要因は、面整備により処理区域内の人口が一時的に増加、整備直後の設置者が少なかったため、水洗化率が下がる結果となったものである。供用開始からの年数が15年未満と間もないため、今後、供用開始からの期間が増えるにつれ、水洗化率は増加していくものと思われる。

老朽化の状況について

・供用開始後間もない（15年未満）ため、特にコメントなし。

全体総括

・全体的にみて、数値は改善傾向であるが、処理区域内人口が5千人未満の過疎地域であり、類似団体（処理区域内人口3万人未満）の中でも処理区域内人口が少ない。よって、有収水量も少なく類似団体との数値比較においても、劣位傾向である。・面整備中及び償還金返済のピークが過ぎているため、あと数年は、すべての数値において、僅かづつではあるが改善傾向を見せるものと思われるが、近い将来人口減少に伴う、料金収入の減は避けられない状況である。・長期的に経営を継続していくには、今後も料金未納者を極力なくし、施設維持管理費の削減等不断の経営改善努力はもとより、大規模な料金改定も視野に入れ、繰入金への依存体質を抜本的に改革しなければならないと思われる。