経営の健全性・効率性について
終末処理施設には2基の沈殿槽があるが、現在のところ、流入量的に1基のみ稼働している。当該1基については、処理能力的にフル稼働に近い状況にある。結果として費用対効果が上がり、収益的収支比率は約107%と単年度収支で黒字、経費回収率についても約146%と良好な状況になっている。施設利用率としては、上記のとおり未だ余裕があり、施設の有効活用を考えれば、接続率を上げ流入量を増やす必要がある。しかしその場合、2基目の沈殿槽を稼働させることとなり、結果として費用対効果は下がり、しばらくの間、収益的収支比率や経費回収率が低下することが予想される。武雄市では、現在公共下水道の整備中であり、接続はこれからであるため、水洗化率は類似団体平均値と比較して低く出てしまう。水洗化率を上げていくため、今後も普及促進に取り組んでいく必要がある。
老朽化の状況について
当市の公共下水道の供用開始は平成19年度からであり、平成28年度現在では老朽化には至っていない。
全体総括
収益的収支比率や経費回収率は類似団体平均値より高く、かつ汚水処理原価は低いことから、健全な経営状況にあると言える。施設利用率的に処理施設の能力的には余裕があるが、水洗化率で分かるとおり、いまだ未接続者が多いというのが現状である。当市は現在、公共下水道の整備を推進している段階にあり、今後の供用開始区域の拡大と併せて、接続率を高めていくことが重要である。