嘉麻市
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2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
人口の減少や全国平均を大きく上回る高齢化率(令和2年度末現在39.7%)に加え、市内に核となる産業がないことなどから、財政基盤が弱く、類似団体平均を大きく下回っている。今後も、普通交付税における合併優遇措置の終了(令和3年度)による影響を考慮し、組織のスリム化や公共施設保有量の縮減を図り、行財政運営の効率化に努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
合併当初(平成17年度)の111.3%から改善傾向にあったが、令和2年度では県内都市4位の99.5%となっている。普通交付税における合併優遇措置の段階的縮減の影響や、扶助費が他団体に比べ高いこともあり、類似団体平均を大きく上回っている。今後も行財政改革に取り組み、徹底した歳出の見直しと市税等の徴収強化、市有財産の売却、効率的な基金運用の推進、受益者負担の見直しなど、自主財源の確保に努め、財政構造の弾力化を図る。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
現在第2次職員定員適正化計画に基づき、職員数の削減など人件費の抑制を図っているところであるが、前年度と比較して増加しており、類似団体平均を上回っている。前年度からの増加要因としては、新型コロナウイルス感染症対策として、小中学校に1人1台タブレット端末を導入したことやワクチン接種事業等を実施したことがあげられる。今後も民間委託や指定管理者制度の積極的な導入により物件費については上昇が見込まれるが、組織のスリム化や公共施設の適正配置などを推進し、徹底したコスト削減に努めていく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
国家公務員の水準を下回っているものの、類似団体平均よりやや高い指数となっている。今後もより一層、給与の適正化と計画に沿った適正な定員管理に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
合併により肥大化した総職員数(平成18年4月現在548人)を、退職者の不補充や組織機構の再編などにより、年次的に削減しているが、厳しい財政状況に鑑み、さらなる職員数の削減に取り組む必要がある。このため、第2次職員定員適正化計画に基づき、令和9年4月の総職員数を350人とする削減目標を掲げ、適正な職員定員管理に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
庁舎統合整備事業等の元金償還が開始され、前年度と比較して上昇しているが、類似団体平均は下回っている。市の所有する公共施設の大半が老朽化しており、その更新事業や義務教育学校の建設工事に伴う新発債発行額の大幅な増が見込まれるため、今後とも緊急度や市民ニーズを的確に把握した事業選択を図り、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
充当可能財源等が将来負担額を上回るため、将来負担比率は算出されていない。主な要因としては、退職者不補充による定員管理により退職手当負担見込額が抑制されていることや、公債費に係る基準財政需要額算入見込額の増、基金運用等による充当可能基金の増があげられる。今後も行財政改革を進め、後世への負担を少しでも軽減できるよう、財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
ラスパイレス指数は、類似団体平均よりやや高い指数となっているが、業務委託やアウトシーシングへの移行、新規採用の抑制等の効果により、引き続き人件費総額の適正化に努める。
物件費
物件費の分析欄
類似団体平均よりやや高い水準となっており、昨年度については一部施設を直営から一部事務組合に管理を移行したことで減少したが、ここ数年ゆるやかではあるが増加傾向にある。今後も、指定管理者制度の拡大及び民間委託の推進により物件費は上昇することが見込まれるが、人件費を抑制するなど、全体としての経費節減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
旧産炭地という特殊事情から、高齢化率(令和2年度末現在39.7%)や生活保護率(令和2年度末現在6.09%)が非常に高く、類似団体中2番目に高い数値となっている。特に、生活保護率については県内都市の中で最も高く、生活保護扶助費は普通会計決算額の10.5%を占めている。生活保護率は、コロナウイルス感染症の影響もあり、やや増加しているが、生活保護受給者に対する就労支援により自立を進めるなど、今後さらなる扶助費の抑制に努める。
その他
その他の分析欄
高齢者人口の増加に伴い、介護保険事業特別会計に対する繰出金等が増加傾向にある。現在、介護予防事業等の推進に取り組むことにより、サービス給付費の抑制に努めているところであるが、今後も特別会計の財政の健全化に取り組み、基準外の繰出金の抑制に努める。
補助費等
補助費等の分析欄
類似団体平均を下回っている。今後も補助金の交付が適当な事業であるかなどを十分に検討し、改善が必要なものについては見直しや廃止を行っていく。また、一部事務組合に対しても経常経費の適正な執行について、要請を行う。
公債費
公債費の分析欄
公債費については、合併以降地方債の発行を抑制したことや繰上償還を実施したことで、年々減少傾向にあった。しかし、近年は公共施設の老朽化が進行していることから、旧合併特例債等の地方債を財源とし、公共施設の老朽化対策事業や統廃合事業を進めており、公債費は増加傾向にあり、令和2年度は類似団体をやや上回った。今後も新発債の発行に伴う公債費の増が見込まれるが、適正な事業選択を行い、計画的な地方債の発行と世代間の負担の平準化に努める。
公債費以外
公債費以外の分析欄
類似団体平均を上回っており、旧産炭地特有の高い高齢化率や生活保護率等に伴う扶助費の高さが主な要因となっている。合併以降、行政改革に取り組み、人件費をはじめとする経常経費の削減を行っているものの、普通交付税の動向に大きく左右されることは明らかで、根本的な解決には至っていない。今後も職員の適切な定員管理に努めるとともに、事務事業の点検・見直し等を行い、経常収支比率の改善に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
総務費は住民一人当たり195,394円と、前年度から49,501円増加しているが、新型コロナウイルス感染症対策に係る特別定額給付金による増が主な要因となっている。民生費は住民一人当たり311,857円となっており、類似団体中4番目に高くなっている。旧産炭地という特殊事情から、高齢化率(令和2年度末現在39.7%)や生活保護率(令和2年度末現在6.09%)が非常に高く、特に生活保護率については県内都市の中で最も高く、生活保護扶助費は普通会計決算額の10.5%を占めている。生活保護率はやや増加しているものの、民生費全体での推移は横ばいとなっている。災害復旧費は、令和元年7月の豪雨災害の影響で、令和元年度の住民一人当たりコストが大幅に増加し類似団体平均を大幅に上回っていたが、令和2年度は住民一人当たり17,838円と19,254円減少し、類似団体平均をやや上回る程度となった。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
物件費は近年増加傾向にあったが、令和元年度に施設の管理運営を直営から一部事務組合の管理に移行してから減少し、令和2年度についても前年度から8,129円減少し、住民一人当たり87,921円となった。扶助費は住民一人当たり202,518円となっており、類似団体中3番目に高くなっている。旧産炭地という特殊事情から、高齢化率(令和2年度末現在39.7%)や生活保護率(令和2年度末現在6.09%)が非常に高いことが要因である。特に生活保護率については県内都市の中で最も高く、生活保護扶助費は普通会計決算額の10.5%を占めている。生活保護率はやや増加しており、扶助費に係る経常収支比率においても類似団体中2番目に高い数値となっている。補助費等は住民一人当たり172,087円となっており、前年度から108,861円増加しているが、これは新型コロナウイルス感染症対策に係る特別定額給付金による増が主な要因となっている。普通建設事業費は義務教育学校の建設工事が開始されるなど増加の要因もあるが、新庁舎建設工事が令和元年度に完了したことなどの減要因の影響が大きく75,314円減少した。また、災害復旧事業については近年大雨などの災害が頻発し、特に平成30年度及び令和元年度の事業費が増加していたが、令和2年度については類似団体中8番目に高い数値ではあるが、19,254円減少した。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄合併以降、実質収支は黒字で、実質収支比率は2~6%程度を維持している。これまで財政調整基金を取り崩したのは、平成18年度(266百万円)、平成21年度(302百万円)、平成26年度(1,372百万円)、平成30年度(542百万円)で、平成26年度は旧合併特例事業債の将来の償還に備え、減債基金へ積み替えたことによるもの。平成30年度は7月に起きた災害に対応するための取り崩しとなっている。今後も、徹底した経常経費削減と税収等による歳入の確保に努め、財政の健全化を図る。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄合併以降、黒字であるため、連結実質赤字比率は算出されていないが、国民健康保険事業特別会計のみ赤字が続いており、令和2年度は、348百万円の赤字となっている。平成23年度に税率改正を行い、医療費抑制の観点から予防事業を強化するなど、赤字解消を目指しており、令和2年度は前年度比で96百万円赤字が減少した。他会計については、合併以降黒字を維持しているが、今後も独立採算の原則に立ち、各会計の健全な財政運営に努める。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄実質公債費比率(分子)に占める元利償還金の割合は96.4%と非常に高く、元利償還金の推移が実質公債費比率に直結した形となっている。また、算入公債費等については、主に旧合併特例事業債など交付税算入が高いものが残存しており、実質公債費比率を押し下げるものとなっている。今後、義務教育学校の建設工事など地方債を活用した大型事業が見込まれており、比率が悪化しないよう、引き続き健全な財政運営に努める。
分析欄:減債基金該当なし
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄将来負担額のうち、一般会計等に係る地方債の現在高の割合が82.9%、次いで退職手当負担見込額が14.7%と、将来負担比率(分子)の大部分を占めている。公債費に係る基準財政需要額算入見込額や充当可能基金が将来負担額を上回っているため、将来負担比率は算出されていない。今後も義務教育学校の建設工事などにより新発債の増が見込まれるが、起債の抑制と基金の効率的な運用を図り、健全な財政運営に努める。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・決算剰余金のうち4億2千万円を減債基金に積み立てた一方、地方債の償還に伴い減債基金を2億9千万円を取り崩したことや、地域振興に関する事業の実施により地域振興基金を2億3千万円取り崩ししたことなどにより、基金全体としては約1億円の減となった。(今後の方針)・災害などの不測の事態への対応や公共施設の老朽化対策などの財政需要に適切に対応していけるように、基金残高の一定額を確保していくこととしている。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・令和2年度は取り崩しを行っておらず、基金運用による積み立てを行った結果、基金残高は32億円となり前年度と比較して微増となった。(今後の方針)・基金運用等により短期的には微増の予定であるが、大規模災害への備え等のため、残額が一定額以下とならないよう努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)・地方債の償還に伴い2億9千万円を取り崩した一方、決算剰余金を4億2千万円積み立てたことにより増加した。(今後の方針)・今後も地方債の償還額に応じて基金を取り崩す予定としており、中長期的には減少していく見込みである。令和3年度以降も地方債を財源とする大規模な施設整備事業を行う予定としており、将来の公債費の増加が懸念されることから、効率的な財政運営を行い、決算剰余金を積み立てるなどし残額が一定額以下とならないよう努める。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・かんがい施設維持管理基金:かんがい施設等の維持管理又は施設更新に要する経費に充当。・ふるさとづくり基金:定住促進事業など、まちづくりに要する経費に充当。・地域振興基金:協働によるまちづくりやコミュニティ活動に関する事業など、市民の連帯の強化又は地域振興に要する経費に充当。(増減理由)・学校建設基金:将来の義務教育学校建設事業に関する事業の財源として、5千万円を積み立てたことにより増加。・ふるさとづくり基金:まちづくりに関する事業の財源として、3千万円を取り崩したことにより減少。・地域振興基金:地域振興に係る事業の財源として、2億3千万円を取り崩したことにより減少。(今後の方針)・学校建設基金:決算剰余金の一部を積み立てる予定としており、増加していく見込みである。・ふるさとづくり基金:基金運用による運用益等を積み立てるが、まちづくりに関する事業の財源として取り崩していくため、減少していく見込みである。・地域振興基金:基金運用による運用益等を積み立てるが、地域振興に係る事業の財源として取り崩していくため、減少していく見込みである。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
平成30年度まで類似団体平均を上回っていたが、令和元年度に新庁舎の建設が完了したことにより、庁舎の老朽化が改善したため類似団体平均値まで改善された。また、有形固定資産減価償却率の高い市営住宅についても、耐用年数を経過した住宅の除却を行うなど、保有量の削減に努めており、今後も公共施設等総合管理計画(嘉麻市公共施設等適正化基本方針)に基づき、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
類似団体平均を上回っているが、これは令和元年度に新庁舎建設事業などの大型の建設事業を実施したことにより、合併特例債の発行額が増加し将来負担額が増加したためである。今後も公共施設の老朽化対策や大規模な施設整備事業を実施する予定であり、地方債残高の増加に伴い債務償還可能年数が上昇する見込みであるため、引き続き起債に大きく頼ることのない財政運営に努める必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
職員数の減や充当可能基金の増などによる効果で、平成25年度以降、将来負担比率は算出されていない。また、有形固定資産減価償却率は、令和元年度に新庁舎の建設事業が完了し数値は改善している。今後、小中一体型の義務教育学校建設や老朽化した公共施設の更新等に係る起債額が増加する見込みとなっており、将来負担額が増加していくことが見込まれるが、維持管理に要する経費等の減少も想定されるため、引き続き、老朽化対策に積極的に取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率、実質公債費率ともに類似団体平均を下回っている。既発債の償還ピークが過ぎ、年々減少傾向にあったが、公共施設の大半が老朽化しており、その更新事業や義務教育学校建設事業に伴う新発債発行額の大幅な増が見込まれるため、今後は上昇することが見込まれる。一方で、公共施設の除却、集約化・複合化等を図り、さらなる公共施設保有量の削減や適正配置を進める必要があることから、緊急度や市民ニーズを的確に把握した事業選択を図り、起債に大きく頼ることのない財政運営に努める必要がある。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が特に高い施設は、公営住宅と保育所である。公営住宅については、その大半が昭和40~50年代に建設されており、老朽化が進んでいるため、長寿命化計画に基づき、大規模改修等を実施している。保育所についても、民営化と併せて保育園の建て替えを実施しているところであり、積極的に老朽化対策に取り組んでいる。また、一人当たり面積が類似団体平均より高い施設は公営住宅、学校施設、公民館であり、特に公民館が大きく上回っている。要因としては合併や人口減少による影響もあると考えられるが、維持管理等に係る経費の増加に留意しつつ、耐用年数を経過した施設の除却や、類似施設の集約化・複合化等を図り、公共施設量の減と適正配置に努める。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して、有形固定資産減価償却率が特に高い施設は、一般廃棄物処理施設、福祉施設である。消防施設については、令和2年度に施設が建設されたため以前より改善された。庁舎については、平成30年度までは類似団体と比較すると高い水準となっていたが、令和元年度に新庁舎が建設されたことにより類似団体より低い数値になっている。また、図書館、市民会館については、一人当たり面積が類似団体平均を大きく上回っている。合併や人口減少による影響もあると考えられるが、維持管理等に係る経費の増加に留意しつつ、耐用年数を経過した施設の除却や、類似施設の集約化・複合化等を図り、公共施設の保有量の減と適正配置に努める。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等については、資産総額が前年度末から445百万円の減額(前年度比-0.6%)となった。固定資産については、前年度末から488百万円減額となっているが、事業用資産においてインフラ資産が減額となったことが理由と考えられる。資産総額のうち有形固定資産の割合は79.7%となっており、これらの資産は将来の維持管理や更新等の支出を伴うものであることから、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど公共施設等の適正管理に努める。
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は26,456百万円となり、前年度より3,841百万円増加(+17.0%)した。経常費用のうち、人件費等の業務費用は9,933百万円、補助金や社会保障給付等の移転費用は16,522百万円であり、移転費用の方が業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは補助金等(8,544百万円、前年度比+3,654百万円)、次いで社会保障給付費(6,212百万円、前年度比▲287百万円)であり、純行政コストの50%以上を占めている。今後も、高齢化の進行などにより、この傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。
3.純資産変動の状況
一般会計等については、税収等の財源(26,138百万円)が純行政コスト(26,543百万円)を下回っており、本年度差額は405百万円となり、純資産残高は286百万円の減少となった。全体では国保・水道会計において、税収等の財源が純行政コストを下回っている状況であり、本年度差額は▲305百万円となり、純資産残高は165百万円の減少となった。今後も人口減による税収等の減少が想定されるため、地方税の徴収業務の強化等に努める。
4.資金収支の状況
一般会計等においては、業務活動収支は1,225百万円であったが、投資活動収支については、公共施設等整備(1,665百万円)や基金積立(510百万円)等により▲1,251百万円となった。財務活動収支については、地方債償還支出が地方債の発行額を上回っっており▲37百万円となっている本年度末資金残高は前年度から62百万円減少し、847百万円となった。令和2年度以降、旧合併特例事業債の償還が増加しており、財務活動収支はマイナスに転じていることから、より一層の行財政改革を推進する必要がある。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
本市では、公営住宅をはじめとし、住民一人当たりの施設面積が多く、それらの施設は、昭和40年代から50年代に整備された施設が多い状況である。そのため、多くの施設が整備から40年以上経過して更新時期を迎えていることなどから、有形固定資産減価償却率が一昨年までは類似団体を上回っていたが、庁舎建設等により前年度に有形固定資産(※1)が4,950百万円増加(前年度比+5.4%)し、令和2年度も横這いとなったため、類似団体よりも1.3%低い62.5%となったている。今後は、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど施設保有量の適正化に努める。
2.資産と負債の比率
純資産比率は類似団体平均を下回っているが、負債の大半を占めているのは地方債であり、そのうち、地方交付税の不足を補うために特例的に発行している臨時財政対策債の割合が最も大きい。このため、臨時財政対策債等の特例的な地方債を除いた地方債残高を分子として、社会資本形成に係る将来世代の負担の程度を示す将来世代負担比率は、類似団体平均を上回り29.9%となっている。今後も、新規に発行する地方債を抑制するなど、将来世代の負担の減少に努める。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っているが、特に、純行政コストのうち約23.4%を占めている社会保障給付が、類似団体と比べて行政コストが高くなる要因と考えられる。今後も、高齢化の進行などにより、この傾向が続くことが見込まれるため、事業の見直しや介護予防の推進等により、経費の抑制に努める。
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は、地方債の発行額が増加したことにより負債額が増加し、類似団体平均を12万円と大きく上回っている。基礎的財政収支は、基金の取崩収入及び基金積立支出を除いた投資活動収支の赤字分が業務活動収支の黒字分を上回ったため、28百万円となっている。投資活動収支が赤字になっているのは、地方債を発行して公共施設等の必要な整備を行っているためである。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は類似団体と同等の4.0%となっており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は低くなっている。また、昨年度からは1%減少しており、特に経常収益が昨年度から51百万円減少している。経常費用については、移転費用が昨年度から3,484百万円増加しており、さらに施設の老朽化が進行していることから、今後維持補修費が増加する恐れがあり、公共施設等総合管理計画に基づき、施設の集約化・複合化を進めるなど、経常費用の削減に努める。
類似団体【Ⅰ-3】
留萌市
赤平市
三笠市
滝川市
砂川市
歌志内市
登別市
岩沼市
東松島市
潟上市
館山市
小浜市
上野原市
下呂市
熱海市
下田市
伊豆市
伊豆の国市
尾鷲市
熊野市
新宮市
境港市
江津市
柳井市
三好市
善通寺市
田川市
中間市
嘉麻市
小城市
人吉市
水俣市
宇土市
日置市
いちき串木野市
奄美市