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2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2019年度)
財政力
財政力指数の分析欄
令和元年度は、市税収入等の増により、基準財政収入額が増加したものの、社会保障関係経費等が増えたことにより、基準財政需要額も増加したため、前年度より0.01ポイントの減少となっています。類似団体との比較では、人口の減少や高い高齢化率などの影響により、市民一人当たりの市税収入が類似団体の平均を下回っていることから、依然として低い水準となっています。経済成長戦略の推進による財源の涵養に取り組むなど、歳入の確保に努めます。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、平成28年度は、臨時財政対策債及び地方消費税交付金の減少と公債費の増加等により99.6%まで増加しました。平成29年度は地方税の増加等と公債費の減少等により99.4%まで改善しましたが、平成30年度は公債費の増加等により99.8%となりました。令和元年度は、臨時財政対策債等の減少による経常一般財源の減少がありましたが、物件費の減少等による経常経費充当一般財源の減により99.6%に改善しました。市税や地方交付税等の主要な一般財源が限られる中、福祉・医療関係経費の伸びが見込まれるなど、本市財政を取り巻く状況は引き続き厳しいことが見込まれます。今後とも一層の「選択と集中」を行いながら、行財政改革大綱に掲げた取組みを推進し、持続可能で安定的な財政の確立、維持に努めていきます。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口一人当たりの金額が類似団体平均を大きく上回っている要因としては、本市が他の類似団体に比べ、人口一人当たりの公共施設の保有量が多いこと等が挙げられます。平成29年度以降の増加の主な要因は、平成29年度は県費負担教職員の給与負担等の権限移譲に伴う人件費の増加等、平成30年度は維持補修費の増加等、令和元年度は、消費税率引上げに伴う負担緩和及び消費下支え策としてのプレミアム付商品券事業の皆増等による物件費の増加等によるものです。真に必要な施設を安全に保有し続ける運営体制を確立し、施設に関する将来的な財政負担を軽減するため、選択と集中による公共施設マネジメントに取り組みます。そのため、施設の複合化等を含めた総量抑制、民間活力の導入等による維持管理コストの縮減、施設の長寿命化による資産の有効活用等に努めます。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
本市の令和2年のラスパイレス指数については、令和元年度における公民較差が国よりも大きかった(国:0.09%、市:0.14%)ことから、令和元年度の給料表の改定率が国よりも高かった等の要因により、昨年度と比較して0.1ポイント上昇(101.7から101.8)しています。本市職員の給与水準は、毎年、人事委員会勧告に基づき、市内民間企業の給与水準との均衡を図っています。今後も人事委員会勧告を尊重することを基本とし、引き続き給与水準の適正化に努めます。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
本市の職員数は、児童相談所や生活保護関連業務の体制強化、教員の増員等により、普通会計ベースでは令和2年4月1日現在で11,054人となり、人口1,000人当たり職員数は類似団体平均を上回りました。今後も引き続き、北九州市行財政改革大綱に基づき、民営化や民間委託化、事務事業の見直し等に取り組み、簡素で効率的な組織体制を構築するとともに、職員の適正配置にも努めます。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
実質公債費比率は、令和元年度は9.9%となっています。県費負担教職員の給与負担等の権限移譲に伴い標準財政規模が増加したことなどにより前年度1.3ポイント減少の9.9%となりました。今後も地方債の活用にあたっては、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により、適正な市債管理に努めます。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
令和元年度の将来負担比率は、三セク債の償還が進んだことなどによる市債残高の減等により、前年度に比べ0.9ポイント減少し170.8%となりました。しかし、類似団体平均と比較すると、依然として高い水準にあります。将来負担額の大部分を地方債の残高が占めることから、今後も地方債の活用にあたり、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により適正な市債管理に努めます。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2019年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費の経常収支比率は、平成29年度は県費負担教職員の給与負担等の権限移譲に伴う人件費の増等により前年度8.8ポイント増加となりました。平成30年度は退職手当債の減少等による経常経費充当一般財源の増により、前年度0.2ポイント増加の32.6%となっています。令和元年度は、人件費抑制を行いましたが、退職手当債の減少等による経常経費充当一般財源の増により、前年度0.1%増加の32.7%となっています。今後も行財政改革大綱に基づく取組みにより、簡素で効率的な組織体制・行政運営を図り、総人件費の抑制に努めます。
物件費
物件費の分析欄
物件費の経常収支比率は、平成29年度に県費負担教職員の給与負担等の権限移譲に伴う税源移譲による経常一般財源総額の増等により、前年度1.5ポイント減少の12.0%となり、平成30年度については前年度0.1ポイント減少の11.9%と、ほぼ横ばいで推移しています。令和元年度は、プレミアム付商品券事業等の国庫負担の事業の増やコスト削減等により、前年度0.5ポイント減少の11.4%となっています。今後も引き続き、行政サービス水準の維持・向上やコスト削減等を図り、民間委託等を進めながら、事業の有効性・経済性・効率性などを検証した上で、見直し・改善を図ります。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費の経常収支比率は、社会保障の充実のための事業費増などにより高い伸びが続いております。平成29年度は、障害福祉サービス事業等が増加しましたが、県費負担教職員の給与負担等の権限移譲に伴う税源移譲による経常一般財源総額の増等により、1.2ポイント減少しました。平成30年度おいては、特定医療費支給事業等の増加により0.3ポイント増加しました。令和元年度は、特定医療費支給事業や障害福祉サービス事業等の増加により前年度0.3ポイント増加の14.9%となっています。今後の見通しについては、高齢化社会の進展等に伴い、扶助費に係る経常収支比率は増加していく見込みです。
その他
その他の分析欄
その他の経常収支比率は、平成27年度から平成28年度まで増加傾向にありました。これは、高齢化社会の進展に伴い、国民健康保険・介護保険・後期高齢者医療制度などの各特別会計への繰出金等について、高い伸びが続いていることによるものです。平成29年度は、引き続き繰出金等は伸びたものの、県費負担教職員の給与負担等の権限移譲に伴う税源移譲による経常一般財源総額の増等により、前年度1.2ポイント減少の12.3%となっており、平成30年度については前年度0.1ポイント増加の12.4%と、ほぼ横ばいで推移しています。令和元年度は、介護保険・後期高齢者医療制度などの各特別会計への繰出金が増加したこと等により前年度0.2ポイント増加の12.6%となっています。
補助費等
補助費等の分析欄
令和元年度は、幼保無償化に伴う私立幼稚園就園助成の減等や補助金の見直しを継続的に実施した結果、前年度0.4ポイント減少の6.3%となっています。補助金については、今後も引き続き必要性や有効性等の観点から、常に見直しを行っていきます。
公債費
公債費の分析欄
公債費の経常収支比率については、公共投資が減少傾向にある一方で、臨時財政対策債等の影響もあり、引き続き高い水準で推移しています。令和元年度は、基金積立金の増加等により、前年度0.1ポイント増加の21.7%となっています。今後も、地方債の活用にあたっては、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により、適正な市債管理に努めます。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率は、平成28年度は、経常一般財源総額の減少等により74.3%と増加し、平成29年度は、県費負担教職員の給与負担等の権限移譲に伴う人件費の増加及び税源移譲による経常一般財源総額の増等により、前年度3.8ポイント増加の78.1%となりました。平成30年度については、扶助費の増加等により前年度0.1ポイント増加の78.2%となりました。令和元年度については、物件費や補助費等の減少等により前年度0.3ポイント減少の77.9%となっています。今後も引き続き、より一層の「選択と集中」を行いながら、行財政改革大綱に掲げた取組みを推進し、持続可能で安定的な財政の確立、維持に努めていきます。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
目的別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり578,697円となっており、平成30年度から4,860円の増となっています。主な構成項目のうち、教育費は、ブロック塀等安全対策事業が1,325円増となったこと等から前年度から4,805円増加して92,165円となっています。また、その他の要因として、商工費が企業立地促進補助金事業の増(1,244円)等により、前年度から2,060円増の39,498円となっています。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2019年度)
性質別歳出の分析欄
歳出決算総額は、住民一人当たり578,697円となっており、平成30年度から4,860円の増となっています。その主な要因としては、扶助費が施設型給付(幼稚園・認定こども園)の増(1,742円増)などにより、前年度から6,901円増の146,394円と大きく増加しています。その他の要因として、物件費が消費税率引上げに伴う負担緩和及び消費下支え策としてのプレミアム付商品券事業の皆増(801円)などにより、前年度から2,366円増の58,804円と増加しています。普通建設事業費については、総合療育センター再整備事業の減少(6,052円)などにより、前年度から4,860円減の67,063円となっています。
実質収支比率等に係る経年分析(2019年度)
分析欄令和元年度は、災害救助基金の創設や新型コロナウイルス感染症対策にかかる予備費の執行、義務的経費の高止まり等により、財源調整基金残高は前年度に比べ513百万円減の8,123百万円となりました。実質収支額については、前年度に比べ225百万円増の2,123百万円となりました。実質単年度収支については、前年度に比べ1,010百万円増の288百万円の赤字となりました。このため、標準財政規模比では、実質収支及び実質単年度収支について、いずれも前年度より増加しています。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2019年度)
分析欄令和元年度決算における本市の全会計ベースの実質収支(公営企業に係る特別会計は資金不足・剰余額)は約314億円で全ての会計で黒字となっています。今後も引き続き全ての会計で黒字となるよう、持続可能で安定的な財政の確立・維持に努めます。
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実質公債費比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄令和元年度の実質公債費比率の分子は、特定財源の増に伴う算入公債費等が増加したことなどにより、前年度を下回る水準となりました。今後も適切な市債管理を行い、健全な財政運営に努めます。
分析欄:減債基金減債基金の積立ルールが30年償還で毎年度の積立額を発行額の30分の1としているのに対して、本市においては27年償還(3年据置)で毎年度の発行額の積立額を27分の1として設定しているため(平成19年度以前は、最初の10年間は発行額の6%を7年間積立(3年据置)、次の10年間は、発行額の3.48%を7年間積立(3年据置)、最後の10年間は残額の1/10を10年間積立)、減債基金残高と減債基金積立相当額に乖離が生じています。
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将来負担比率(分子)の構造(2019年度)
分析欄将来負担額(A)は、平成27年度は1兆2,081億円でしたが、令和元年度には1兆3,340億円と1,259億円増加しています。これは将来負担額の大部分を占める「一般会計等に係る地方債の現在高」が、地方交付税の振替である臨時財政対策債の発行額増や平成28年度の第三セクター等改革推進債の活用に伴い、増加していることなどによるものです。(なお、臨時財政対策債の償還については、後年度、その全額が地方交付税で措置されるため、実質的に将来負担額としてはカウントされていません)。一方、充当可能財源等(B)は、平成27年度は、8,222億円でしたが、臨時財政対策債発行額の増による基準財政需要額算入見込額が増加していることなどにより、令和元年度には9,222億円と1,000億円増加しています。結果として、将来負担比率の分子である(A)-(B)は、平成27年度は3,858億円でしたが、令和元年度には4,117億円と259億円増加しています。今後については、将来負担額の大半を地方債の残高が占めることから、地方債の活用にあたっては、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により、適正な市債管理に努めます。
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基金残高に係る経年分析(2019年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)廃棄物処理施設の整備等に伴い「環境保全基金」を1.4億円取り崩したこと、「都市高速鉄道等整備基金」を都市モノレール施設改善・維持修繕事業等の都市基盤整備のため30億円取り崩したこと等により、基金全体としては20.9億円の減となっています。(今後の方針)財政調整基金については、公共施設の老朽化に伴う維持補修費の増加や高齢化に伴う福祉・医療関係経費の増加等により、一定の基金取り崩しが想定されます。今後も、歳入、歳出の状況をみて取り崩しを検討することとなりますが、それぞれの基金の設置の趣旨に即して、適正な管理・運営に努めます。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)平成30年度は、19億円の取り崩し、8億円(前年度実質収支2分の1)の積み立てを行い、基金全体としては11億円の減となっています。令和元年度は、13億円の取り崩し、8億円(前年度実質収支2分の1)の積み立てを行い、基金全体としては5億円の減となっています。(今後の方針)令和2年度においても、新型コロナウイルス感染症対策にかかる経費の増加や高齢化に伴う福祉・医療関係経費の増加等により、一定の基金取り崩しが想定されます。今後も、歳入、歳出の状況をみて取り崩しを検討することとなりますが、持続可能で安定的な財政運営に努めます。
減債基金
減債基金
(増減理由)令和元年度は収支不足に応じた取崩により残高が減少しています。(今後の方針)毎年度の収支の状況などを踏まえて取崩を行います。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・都市高速鉄道等整備基金:都市高速鉄道及び総合展示場の建設並びに市長が特に必要と定める都市改造事業その他都市機能の整備・地域福祉振興基金:各種地域福祉活動の基盤整備及びボランティア活動等の地域福祉活動に資する事業に対する助成・環境保全基金:市民の環境保全に関する知識の普及及び実践活動の支援など(増減理由)・環境保全基金:PCB廃棄物処理にかかる寄付金等を0.14億円積み立てた一方で、主に廃棄物処理施設の整備やPCB廃棄物処理に係る経費のために1.4億円を取り崩したことにより1.3億円減少しています。・文化振興基金:主に芸術文化事業に係る経費のために1億円を取り崩したことにより1億円減少しています。(今後の方針)・未来人材支援基金:奨学金返還支援のため、令和元年度から5年間にわたって取り崩しを予定しています。・特定目的基金のさらなる活用に向けて、統廃合を予定しています。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2019年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
本市の有形固定資産減価償却率は、類似団体より高い水準にあります。これは、本市が昭和38年の五市合併の影響等によって、他都市に比べて多くの公共施設を保有しており、それらの施設の大規模改修や更新を控えているためです。行財政改革大綱及び公共施設マネジメント実行計画で掲げている「今後40年間で保有量を約20%削減する」を目標に、今後も老朽化した施設の集約化・複合化、除却を進めていくと共に、引き続き公共施設の長寿命化に取り組んでいきます。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は16.2年で、全国平均に比べてかなり高く(約2.5倍)、類似団体内で最も高い年数となっています。これは、平成27年度に第三セクター等改革推進債の活用に伴う地方債の現在高が増加したことなどにより、将来負担額が増加したことが挙げられます。将来負担額の大半を地方債の現在高が占めることから、地方債の活用にあたり、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により適正な市債管理に努め、債務償還比率の縮減に努めていきます。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
将来負担比率は、平成30年度は職員数の減などにより退職手当負担見込額が減少したこと、令和元年度は第三セクター等改革推進債(三セク債)の償還が進んだことに伴う市債残高の減などが要因となり、低下しています。一方、有形固定資産減価償却率は、保有する多くの公共施設の老朽化の度合いが年々上がっており、大規模改修や更新を控えていることが主な要因となり、年々上昇している状況です。将来負担比率と有形固定資産減価償却率は、両方とも類似団体平均を上回っている状況であり、老朽化施設を多く持っている一方、老朽化対策にかけられる経費が少ないことを表しています。行財政改革大綱及び公共施設マネジメント実行計画に基づき、財政負担を抑えつつ、老朽化施設への対応をしていきます。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
将来負担比率、実質公債費率いずれも近年改善しています。これは、県費負担教職員の給与負担等の権限移譲に伴い、標準財政規模が増加したことなどによるものでありますが、依然として類似団体内平均値を上回っている状況です。引き続き、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により適正な管理に努めていきます。
施設類型別ストック情報分析表①(2019年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、公営住宅、学校施設、庁舎です。本市の市営住宅は建設後30年以上を経過した住宅が全体の約7割以上(約2万5千戸)を占めており、また、部屋も狭く、建物・設備ともに老朽化が進んでいる状況です。このため、老朽化の著しい市営住宅について、計画的な建替や統廃合を実施し、居住水準の向上、環境への配慮、少子高齢化社会への適切な対応などに努めています。具体的には、門司区大里台団地など7棟の耐震改修工事や、高齢者向け内部改善(122戸)などを実施しました。学校施設については、教育環境の整備による教育効果の向上を図るため「北九州市小・中学校の学校規模適正化の進め方について」の方針に基づき、学校規模適正化に取り組むほか、「北九州市学校施設長寿命化計画」に基づき、小学校8校及び中学校1校の大規模改修(長寿命化改修)、小学校2校、中学校1校の外壁改修などの老朽化対策や安全対策を実施しました。
施設類型別ストック情報分析表②(2019年度)
施設情報の分析欄
(13)-1市町村施設類型型別ストック情報分析表①の分析欄で分析済み
財務書類に関する情報①(2019年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等の資産の総額は2,649,557百万円で、前年度と比較して35,842百万円の増加となりました。これは、病院事業会計のうち医療センター、八幡病院及び看護専門学校が平成31年4月1日に地方独立行政法人北九州市立病院機構へと移行(門司病院は引き続き地方公営企業法の財務規定等の適用を受ける)し、病院事業会計への引当金が大きく減少したことで、投資その他の資産が28,300百万円増加したこと、資産の83.7%を占める有形固定資産が5,721百万円増の2,217,195百万円となったこと等が考えられます。有形固定資産の構成では、道路事業や街路事業、港湾建設事業、公園整備事業などのインフラ資産が1,377,612百万円で62.1%と大きなウエイトを占めています。負債の総額は1,276,046百万円で、市債の増等により、前年度と比較して37,439百万円の増加となりました。
2.行政コストの状況
一般会計等の経常費用は444,886百万円となり、前年度と比較して9,709百万円増加しました。経常費用から経常収益を引いた純経常行政コストは415,396百万円で、前年度と比較して12,224百万円の増加、純経常行政コストに臨時損失と臨時利益の差額を加えた純行政コストは421,598百万円で、前年度と比較して15,752百万円の増加しました。これは、障害福祉サービス事業や認定こども園等の増加による施設型給付費の増、児童扶養手当の増等により、社会保障給付が135,700百万円で前年度と比較して5,600百万円の増加していることが一因です。社会保障給付は年々増加していることから今後も増加傾向は続いていくことが見込まれます。
3.純資産変動の状況
純行政コストが421,598百万円に対し、財源(税収等、国県等補助金)が414,595百万円のため、本年度差額は7,004百万円のマイナス(前年度と比較して4,106百万円の減)になりました。また、資産評価差額等が5,407百万円のプラスとなり、本年度純資産変動額は1,597百万円のマイナスとなりました。この結果、本年度末純資産残高は1,373,511百万円となりました。前年度は、若戸大橋・若戸トンネル無料化や、競輪競艇特別会計が平成30年度から地方公営企業法の規定の全部を適用する公営競技事業会計に移行したことに伴う無償所管換等により純資産変動額が大きく増加しましたが、本年度は、障害福祉サービス事業や認定こども園等の増加による施設型給付費の増、児童扶養手当の増等により社会保障給付が増加したこと等により純資産変動額がマイナスとなっています。
4.資金収支の状況
経常的な行政活動の収支である業務活動収支は、11,649百万円、資産形成や貸付金等の収支である投資活動収支は△50,929百万円、地方債の償還、発行等の収支である財務活動収支は39,509百万円となっており、これらを合わせた本年度の資金収支は229百万円となり、本年度末における資金の残高は4,393百万円となっています。障害福祉サービス事業や認定こども園等の増加に伴う社会保障給付等の増により、業務支出が増加しましたが、税収等収入等の増により業務収入も増加したことから、業務活動収支は前年度に比べ789百万円の増加となりました。一方、投資活動収支については、総合療育センター再整備事業費が前年度に比べ減少したものの、桃園市民プール(室内)整備事業費が前年度より増加となったことなどにより、前年度と比較して11,673百万円減少しました。
財務書類に関する情報②(2019年度)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額はほぼ横ばいで推移しており、類似団体平均を上回っている状況も変わっていません。また、有形固定資産減価償却率も類似団体より高い水準にあります。これらは、本市が昭和38年の五市合併の影響等で、類似団体に比べ、多くの公共施設を保有していることに加え、それらの施設の大規模改修や更新を控えているためです。平成25年度に策定した行財政改革大綱及び平成27年度に策定した公共施設マネジメント実行計画で「今後40年間で保有量を約20%削減する」ことを目標に掲げており、今後も老朽化した施設の集約化・複合化、除却を進めていくと共に、引き続き公共施設の長寿命化に取り組んでいきます。歳入額対資産比率は、平成30年度は類似団体平均を上回りましが、令和元年度は、類似団体平均を下回りました。当該比率が高いと、今後の維持補修にかかる費用が高いことを意味することから引き続き、上記大綱及び計画に沿った運営に努めます。
2.資産と負債の比率
純資産比率が類似団体平均を大きく下回り、また、将来世代負担比率が類似団体平均を大きく上回っていることから、類似団体と比較して、施設建設等の資産形成に係る将来世代の負担の比重が現世代の負担と比較して大きいと考えられます。行財政改革大綱及び公共施設マネジメント実行計画に基づき、今後も老朽化した施設の集約化・複合化、除却を進めていくと共に、引き続き公共施設の長寿命化に取り組んでいきます。また、地方債の活用にあたり、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により適正な市債管理に努めます。
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストが類似団体平均を上回っていますが、これは本市の社会保障給付に係る住民一人当たりのコストが、類似団体の平均よりも大きいことが影響していると考えられます。今後も高齢化の進展などにより、社会保障給付の増加傾向は続いていくことが見込まれるため、事業の見直し等により、経費の抑制に努めます。
4.負債の状況
投資活動に積極的に地方債を活用してきた結果、住民一人当たり負債額が類似団体平均を大きく上回っています。今後も、地方債の活用にあたっては、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により、適正な市債管理に努めます。基礎的財政収支は、前年度と比べると、16,925百万円の赤字となっています。これは、桃園市民プールの整備等を行ったため、投資活動収支の赤字額が増えたことが要因と考えられます。
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、前年度と比較して0.8ポイント減少しましたが、これは、障害福祉サービス事業や認定子ども園等の増加等により社会保障給付が増となったこと等が要因と考えられます。その結果、平成30年度までは、類似団体平均と比較して高い水準にありましたが、令和元年度は類似団体平均と同数となりました。しかしながら、今後も経年比較し、推移に留意する必要があると考えます。
類似団体【政令指定都市】
札幌市
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