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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
平成23年度までは、リーマンショックを契機とする法人市民税の減などにより、基準財政収入額が減少し、財政力指数は低下する傾向にありましたが、緩やかな景気回復による法人市民税の増などにより、基準財政収入額が増加し財政力指数は上昇傾向にあります。しかし、人口減少や類似団体で最も高い高齢化率(平成27年1月1日現在27.8%)などの影響により、市民一人当たりの市税収入が類似団体平均を下回っていることから類似団体との比較では依然低い水準となっています。このため、企業誘致の推進による税源の涵養や収納率の向上に取り組むなど、歳入の確保に努めます。
経常収支比率は、リーマンショックを契機に落ち込んだ市税収入や地方交付税等の主要な経常一般財源総額が増加したこと等により、平成22年度の97.7%から、平成23年度の95.6%に改善しています。平成24年度は、法人市民税等の市税収入の減等による経常一般財源総額の減少等により、97.7%まで悪化したものの、平成25年度は国に準じた給与支給措置に伴う人件費の減少等により、95.6%まで改善しました。平成26年度は、当該措置の終了に伴う人件費の増加等により、96.9%となっています。市税や地方交付税等の主要な一般財源が限られる中、福祉・医療関係経費の伸びが見込まれるなど、本市財政を取り巻く状況は引き続き厳しいことが見込まれます。今後とも一層の「選択と集中」を行いながら、行財政改革大綱に掲げた取組みを推進し、持続可能で安定的な財政の確立、維持に努めていきます。
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口一人当たりの金額が類似団体平均を大きく上回っている主な要因は、本市が他の類似団体に比べ、人口一人当たりの公共施設の保有量が多いことが挙げられます。真に必要な施設を安全に保有し続ける運営体制を確立し、施設に関する将来的な財政負担を軽減するため、選択と集中による公共施設マネジメントに取り組みます。そのため、施設の複合化等を含めた総量抑制、民間活力の導入等による維持管理コストの縮減、施設の長寿命化による資産の有効活用等に努めます。
本市のラスパイレス指数は、平成22年から23年にかけて、本市の給料表の引下率が国の給料表の引下率を上回ったため減少傾向にあったところですが、平成24年4月1日から国において給与改定・臨時特例法に基づく時限的な給与減額措置が講じられたため(本市の給与減額措置は平成25年7月から実施)、平成24年のラスパイレス指数は8.5ポイント上昇(103.1から111.6)しました。その後、平成25年度末に国及び本市で実施していた給与減額措置が終了したため、平成26年のラスパイレス指数は8.1ポイント低下(111.5から103.4)しています。平成27年のラスパイレス指数は給与改定や職員構成の変動があったものの、昨年と同じ(103.4)となりました。本市職員の給与水準は、毎年、人事委員会勧告に基づき、市内民間企業の給与水準との均衡を図っています。今後も人事委員会勧告を尊重することを基本とし、引き続き給与水準の適正化に努めます。
本市の職員数は、平成27年4月1日現在で、8,305人(公営企業を含む全職員数)となっています。今後も、北九州市行財政改革大綱に基づき、民営化や民間委託化、事務事業の見直し等に取り組み、簡素で効率的な組織体制・行政運営を図るとともに、職員の適正配置に努めます。
実質公債費比率は、平成22年度より緩やかに下降していましたが、平成26年度は11.8%となっています。積立対象となる満期一括償還方式による市債借入額が増加していること等により、前年度比0.6ポイント上昇する水準となりました。今後も、地方債の活用にあたっては、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により、適正な市債管理に努めます。
将来負担比率は、平成22年度に166.0%でしたが、平成25年度は169.3%となっており、概ね170%前後の数字で推移していましたが、平成26年度は、前年度に比べ5.0ポイント増加しています。これは本市のスタジアム整備事業に係る債務負担行為に基づく支出予定額が増加したことなどによるものです。今後については、将来負担額の大半を地方債の残高が占めることから、地方債の活用にあたり、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により適正な市債管理に努めます。
人件費に係る経常収支比率については、平成20年12月に策定した北九州市経営プラン(取組期間は平成25年度まで)に基づく民営化や民間委託の推進、組織・機構の見直し等による職員数の削減等により、減少傾向が続きました。平成26年度は、前年度に比べ0.8ポイント増加していますが、これは、国家公務員の給与減額支給措置に準じた措置の終了等による人件費の増加等により、経常経費充当一般財源が増加したことによるものです。今後も、平成26年度以降の行財政改革の取り組みを示した行財政改革大綱に基づき、民営化や民間委託化、事務事業の見直し等に取り組み、簡素で効率的な組織体制・行政運営を図り、総人件費の抑制に努めます。
物件費の経常収支比率は、平成22年度は11.9%でしたが、平成26年度は12.4%となっています。これは、北九州市経営プラン、行財政改革大綱等に基づき、事務事業の見直しを継続的に実施する一方で、中学校完全給食の実施や学校給食調理業務の民間委託化等に係る委託料の増加などにより、このような結果となっています。今後も引き続き、行政サービス水準の維持・向上やコスト削減等を図り、民間委託等を進めながら、事業の有効性・経済性・効率性などを検証した上で、見直し・改善を図ります。
扶助費に係る経常収支比率については、平成22年度は15.0%でしたが、リーマンショック等による生活保護費の増や障害福祉サービスの充実に係る事業費増などにより、平成24年度は15.4%に上昇しました。平成25年度には生活保護費が前年度と比べて減少したこと等により、0.1ポイントの減少となりましたが、26年度は再び生活保護費の増や障害福祉サービスの充実に係る事業費増等により、0.5ポイントの増加となっています。今後の見通しについても、高齢化社会の進展に伴い、扶助費に係る経常収支比率は増加していく見込みです。
その他の経常収支比率は、平成22年度は12.0%でしたが、平成26年度は13.2%と増加傾向にあります。これは、高齢化社会の進展に伴い、国民健康保険・介護保険・後期高齢者医療制度などの各特別会計への繰出金等について、高い伸びが続いていることによるものです。これらの経費については、今後も引き続き増加していく見込みです。
補助費等に係る経常収支比率は、北九州市経営プラン、行財政改革大綱等に基づく事務事業の見直し(補助金の見直し)を継続的に実施した結果、平成22年度は8.7%でしたが、平成26年度は8.2%となっています。今後も引き続き、補助金については、必要性や有効性等の観点から、常に見直しを行っていきます。
公債費に係る経常収支比率については、「北九州市行財政改革大綱」(平成25年度策定)に基づく事務事業の見直しにより、公共投資が減少した一方で、臨時財政対策債等の影響もあり、引き続き高い水準で推移しています。平成26年度は定時償還の進捗及び借入利率の低下による利子の減少、満期一括償還の減に伴う基金積立金の減少などにより、前年度対比-0.3%の24.1%となりました。今後も、地方債の活用にあたっては、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により、適正な市債管理に努めます。
公債費以外の経常収支比率は、平成22年度の72.0%から、平成24年度は73.3%まで上昇しました。これは高齢化社会の進展等に伴い、扶助費や国民健康保険特別会計などの各特別会計への繰出金等が増加傾向にあることなどによるものです。平成25年度は、国に準じた給与支給措置に伴う人件費の減少等により、71.2%と一旦減少したものの、平成26年度は当該措置の終了に伴う人件費の増加等により、72.8%と増加しています。今後も引き続き、より一層の「選択と集中」を行いながら、行財政改革大綱に掲げた取組みを推進し、持続可能で安定的な財政の確立、維持に努めていきます。
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