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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
平成21年度以降は、リーマンショックを契機とする法人市民税の減などにより基準財政収入額が減少し財政力指数は低下する傾向にありましたが、平成23年度以降は緩やかな景気回復による法人市民税の増などにより基準財政収入額が増加し財政力指数は一定程度回復、平成25年度には上昇に転じています。しかし、本市の財政力指数は、人口減少や類似団体で最も高い高齢化率(平成26年1月1日現在、26.8%)などの影響により、市民一人当たりの市税収入が類似団体平均を下回っていることから依然低い水準となっています。このため、企業誘致の推進による税源の涵養や収入率の向上に取り組むなど、歳入の確保に努めます。
経常収支比率は、平成21年度は、99.8%でしたが、平成23年度は95.6%まで改善しています。これは、リーマンショックを契機に落ち込んだ市税収入や地方交付税等の主要な経常一般財源総額が、平成23年度にかけて増加したことなどによるものです。また、平成24年度は、法人市民税等の市税収入の減等による経常一般財源総額の減少等により、97.7%まで悪化したものの、平成25年度は、国家公務員の給与減額支給措置に準じた措置に伴う人件費の減少等により、95.6%まで改善しています。今後を見通すと、市税や地方交付税等の主要な一般財源が限られる中、福祉・医療関係経費の伸びが見込まれるなど、本市財政を取り巻く状況は引き続き厳しいことが見込まれるため、より一層の「選択と集中」を行いながら、行財政改革大綱に掲げた取組みを推進し、持続可能で安定的な財政の確立、維持に努めていきます。
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口一人当たりの金額が類似団体平均を大きく上回っている主な要因は、本市が他の類似団体に比べ、人口一人当たりの公共施設の保有量が多いことが挙げられます。真に必要な施設については整備・更新する一方で、全体の保有量を抑制する観点から、施設の複合化等を進めるなど、選択と集中による公共施設マネジメントに取り組みます。また、引き続き民営化、民間委託、その他官民協働の手法などにより、民間活力の導入を進め、維持管理コストの縮減に努めます。
本市のラスパイレス指数は、平成22年から23年にかけて、本市の給料表の引下率が国の給料表の引下率を上回ったため減少傾向にあったところですが、平成24年4月1日から国において給与改定・臨時特例法に基づく時限的な給与減額措置が講じられたため(本市の給与減額措置は平成25年7月から実施)、平成24年のラスパイレス指数は8.5ポイント上昇(103.1から111.6)しました。その後、平成25年度末に国及び本市で実施していた給与減額措置が終了したため、平成26年のラスパイレス指数は8.1ポイント低下(111.5から103.4)しています。本市職員の給与水準は、毎年、人事委員会勧告に基づき、市内民間企業の給与水準との均衡を図っています。今後も人事委員会勧告を尊重することを基本とし、引き続き給与水準の適正化に努めます。
本市の職員数は、平成26年4月1日現在で、8,347人(公営企業を含む全職員数)となっています。今後も、北九州市行財政改革大綱に基づき、民営化や民間委託化、事務事業の見直し等に取り組み、簡素で効率的な組織体制・行政運営を図るとともに、職員の適正配置に努めます
実質公債費比率は、平成22年度に11.7%でしたが、平成25年度は10.5%となっており、緩やかに下降しています。なお、平成25年度は、臨時経済対策事業債等の大口償還が平成23年度に終わり、元利償還金が減少した一方で、臨時財政対策債の発行等により満期一括償還地方債に係る年度割相当額が増加する等、前年度比0.3ポイント低下する水準となりました。今後も、地方債の活用にあたっては、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により、適正な市債管理に努めます。
将来負担比率は、平成21年度に173.5%でしたが、平成25年度は169.3%となっており、概ね170%前後の数字で推移しています。なお、平成25年度は、1.0ポイント減少していますが、これは将来負担に充当できる財源調整用基金の残高が増加したことなどによるものです。今後については、将来負担額の大半を地方債の残高が占めることから、地方債の活用にあたっては、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により、適正な市債管理に努めます。
人件費に係る経常収支比率については、平成20年12月に策定した北九州市経営プラン(取組期間:21年度から5年間)に基づく民営化や民間委託の推進、組織・機構の見直し等による職員数の削減等により、減少傾向にあります。平成25年度は、前年度に比べ1.6ポイント減少しており、これは、、国家公務員の給与減額支給措置に準じた措置に伴う人件費の減少等により経常経費充当一般財源が減少したことによるものです。今後も、北九州市行財政改革大綱に基づき、民営化や民間委託化、事務事業の見直し等に取り組み、簡素で効率的な組織体制・行政運営を図り、総人件費の抑制に努めます。
物件費の経常収支比率は、平成21年度は12.4%でしたが、平成25年度も同様に12.4%となっています。これは、北九州市経営プラン(取組期間:21年度から5年間)などに基づく事務事業の見直しを継続的に実施する一方で、中学校完全給食の実施や学校給食調理業務の民間委託等に係る委託料の増加などにより、このような結果となっています。今後も引き続き、行政サービス水準の維持・向上やコスト削減等を図り、民間委託等を進めながら、事業の有効性・経済性・効率性などを検証した上で、見直し・改善を図ります。
扶助費に係る経常収支比率については、平成21年度は13.6%であったが、リーマンショック等による生活保護費の増や障害福祉サービスの充実に係る事業費増などにより、平成24年度は15.4%まで上昇しています。一方、平成25年度は、生活保護費について、就労自立支援等の取組みを積極的に推進した結果、7年ぶりに前年度と比べて減少したことなどにより、0.1%の減少となっています。今後を見通すと、高齢化社会の進展に伴い、扶助費に係る経常収支比率は増加していく見込みです。
その他の経常収支比率は、平成21年度は11.8%でしたが、平成25年度も同様に12.9%となっています。これは、高齢化社会の進展に伴い、国民健康保険・介護保険・後期高齢者医療制度などの各特別会計への繰出金等について、高い伸びが続いていることによるものです。これらの経費については、今後も引き続き増加していく見込みです。
補助費等に係る経常収支比率は、平成21年度は8.8%でしたが、北九州市経営プラン(取組期間:21年度から5年間)などに基づく事務事業の見直し(補助金の見直し)を継続的に実施した結果、平成25年度は8.2%となっています。今後も引き続き、補助金については、必要性や有効性等の観点から、常に見直しを行っていきます。
公債費に係る経常収支比率については、北九州市経営プラン(取組期間:21年度から5年間)に基づく事務事業の見直しにより、公共投資が減少した一方で、臨時財政対策債の増加に伴い、公債費は引き続き高い水準で推移しています。平成25年度は定時償還の進捗等により元利金の償還が減少した一方で、満期一括償還の増に伴う基金積立金が増加したことなどから、最終的に前年度並みの24.4%となりました。今後も、地方債の活用にあたっては、事業の熟度や重要性を吟味した上で、施策の選択と集中により、適正な市債管理に努めます。
公債費以外の経常収支比率は、平成21年度は71.7%でしたが、平成24年度は、73.3%まで上昇しています。これは、高齢化社会の進展等に伴い、扶助費や国民健康保険特別会計などの各特別会計への繰出金等が増加傾向にあることなどによるものです。なお、平成25年度は、前述のとおり、人件費の特殊要因による減少等により、前年度と比べ2.1ポイント減少しています。今後も引き続き、より一層の「選択と集中」を行いながら、行財政改革大綱に掲げた取組みを推進し、持続可能で安定的な財政の確立、維持に努めていきます。
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