資産合計
負債合計
1.資産・負債の状況
一般会計等においては、資産総額が前年度末から1,953百万円の減少となった。主な要因は事業用資産の減少であり、減価償却による資産の減少額が、建物及び工作物に係る資産の増加額を上回ったためである。全体では、資産総額は、水道事業会計等が保有するインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べて76,652百万円多くなるが、負債総額も公共施設等整備費支出に地方債を充当したこと等から54,909百万円多くなっている。連結では、資産総額は、徳島県後期高齢者医療広域連合や徳島市土地開発公社等が保有する資産を計上していること等により、一般会計等に比べて90,638百万円多くなるが、負債総額も各公社等の借入金を計上していること等により、一般会計等に比べて61,530百万円多くなっている。
純経常行政コスト
純行政コスト
2.行政コストの状況
一般会計等においては、経常費用は87,807百万円となり、前年度とほぼ横ばいである。経常費用のうち、人件費等の業務費用は43,357百万円、補助金や社会保険給付費等の移転費用は44,450百万円であり、移転費用のほうが業務費用よりも多い。最も金額が大きいのは社会保障給付24,143百万円であり、純行政コストの28.4%を占めている。今後も高齢化の進展などにより、社会保障給付費が高水準で推移することが見込まれるため、事務事業の重点化や補助金等の見直しにより、費用の節減を図る。全体では、水道事業会計の水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、一般会計に比べて経常収益が13,884百万円多くなるが、特別会計の国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が一般会計に比べて42,839百万円多くなる等の費用もかかるため、純行政コストは47,890百万円多くなっている。連結では、一般会計等に比べて、連結対象公社等の事業収益を計上し、経常収益が15,931百万円多くなっている一方、人件費が7,538百万円多くなっているなど、経常費用が99,116百万円多くなり、純行政コストは83,243百万円多くなっている。
本年度差額
本年度末純資産残高
本年度純資産変動額
3.純資産変動の状況
一般会計等においては、前年度に比べ税収等は横ばいであったが、国県等補助金が1,256百万円増加する等の理由のため、純資産変動額の減少額は1,270百万円改善した。全体では、国民健康保険事業特別会計の国民健康保険料や介護保険事業特別会計の介護保険料等が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が30,753百万円多くなっており、本年度差額は1,065百万円の増加となり、純資産残高は21,743百万円の増加となった。連結では、徳島県後期高齢者医療広域連合への国県補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が84,585百万円多くなっており、本年度差額は1,341百万円の増加となり、純資産残高は29,108百万円の増加となった。
業務活動収支
投資活動収支
財務活動収支
4.資金収支の状況
一般会計等においては、前年度に比べ公共施設等整備費支出が増加したため、投資的活動収支が△3,133百万円(前年度比△405百万円)となった。財務活動収支は、前年度が△174百万円であったが、地方債等発行収入が増加したため、320百万円と黒字になった。全体では、国民健康保険料や介護保険料が税収等収入に含まれること、水道料金等の使用料及び手数料収入があることなどから、業務活動収支は一般会計等より3,754百万円多い6,132百万円となっている。投資活動収支では、公共施設等整備費支出が増加したため、△3,827百万円となっている。財務活動収支は、地方債等の償還額が地方債等発行収入を上回ったことから、△1,549百万円となり、本年度末資金残高は前年度から755百万円増加し、8,950百万円となった。連結では、徳島県後期高齢者医療広域連合や徳島市土地開発公社等の収入が業務収入に含まれることなどから、業務活動収支は一般会計等より3,712百万円多い6,090百万円となっている。投資活動収支では、前年度より基金取崩収入が減少したことから、△3,885百万円となっている。財務活動収支は、地方債等の償還額が地方債等発行収入を上回ったことから、△1,368百万円となり、本年度末資金残高は前年度から680百万円増加し、12,012百万円となった。
①住民一人当たり資産額(万円)
②歳入額対資産比率(年)
③有形固定資産減価償却率(%)
1.資産の状況
住民一人当たり資産額が類似団体平均を下回っているが、当市では、国基準に従い昭和59年以前に取得した道路、河川等の敷地については、取得価額不明なものとして取扱い、備忘価格1円で評価しているため、資産額が低くなっている。歳入額対資産比率については、類似団体平均を下回っているが、これは類似団体に比べて前年度末資金残高が低いためである。資金残高を増加させるため、令和3年度までに財政調整基金及び減債基金残高を標準財政規模の12%以上まで積み立てることを目標としている。有形固定資産減価償却率については、築30年以上経過した施設が全施設(延床面積全体)の60%以上を占めていることなどから、償却率が類似団体平均を上回っている。施設の老朽化に対して公共施設等総合管理計画に基づき、施設の長寿命化や最適化を行うことにより、財政負担の軽減や平準化を図る。
④純資産比率(%)
⑤将来世代負担比率(%)
2.資産と負債の比率
純資産比率は、類似団体平均を下回っているが、これは類似団体に比べて純資産合計が低いためである。純資産比率を高めるために、行政改革推進プラン2018に基づいて徹底した内部努力や事務事業の見直しによる経費の削減等により、行政コストの削減に努める。将来世代負担比率は、類似団体平均を上回っているが、これは類似団体に比べて地方債残高が高いためである。また、国基準に従い昭和59年以前に取得した道路、河川等の敷地については、取得価額不明なものとして取扱い、備忘価格1円で評価しており、有形・無形固定資産合計が低くなっているためである。今後、地方債は臨時財政対策債を除く通常債残高の縮小を図り、将来世代の負担の軽減に努める。
⑥住民一人当たり行政コスト(万円)
3.行政コストの状況
住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っており、また、前年度に比べても増加している。純行政コストのうち、人件費は昨年度から425百万円減少したが、補助金等の移転費用が1,413百万円増加した。行政改革推進プラン2018に基づいて徹底した内部努力や事務事業の見直しによる経費の削減等により、行政コストの削減に努める。
⑦住民一人当たり負債額(万円)
⑧基礎的財政収支(百万円)
4.負債の状況
住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っており、負債額の主な内訳は地方債と退職手当引当金である。今後、地方債は臨時財政対策債を除く通常債残高の縮小を図り、将来の公債費負担の軽減に努める。また、退職手当引当金は、外部委託の実施や職員体制の見直し等により、引当金の縮小に努める。基礎的財政収支は、業務活動収支が前年度より147百万円増加したが、投資活動収支の赤字額が増加したため、△680百万円となった。投資活動収支の赤字額が増加した要因は、公共施設等整備費支出が1,161百万円増加したことなどであ入る。
⑨受益者負担比率(%)
5.受益者負担の状況
受益者負担比率は、類似団体平均値より下回っているが、前年度に比べて、経常収益が増加したため、比率は0.2%増加した。今後、事務事業の重点化や補助金等の見直しにより、経常費用の節減を図り、受益者負担の適正化を推進する。