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平成12年度の0.23以降、財政力指数は微増していたが、平成19年度の0.27以降は低下傾向にある。平成27年度は0.23と前年度よりわずかに上昇したが、全国平均や類似団体内平均を大きく下回っている。これは、町内に大規模な企業がないことや、人口減少に加えて全国平均を大きく上回る高齢化率(平成27年4月1日現在33.6%)による生産年齢人口の減少が大きく影響し税収の増加が見込めないことなど、財政基盤が弱く独自財源が極めて少ないことが要因である。また、これまで実施してきた大型事業による地方債の償還が依然として高い状況で、その分基準財政需要額が減少していないことも影響している。平成25年度から納税相談員(徴収専門員)や徴収アドバイザーを設置し、平成26年度からはコンビニ収納を導入するなど、町税の徴収体制の強化を図っているが、さらに徴収率の向上を図り歳入を確保するとともに、今後もこれまで実施してきた行財政改革に基づいた経常経費の削減に努め、財政の健全化を図っていく。
平成26年度と比較して比率は2.7ポイント低下したが、これは、平成22年度に開校した大石田中学校の建設に係る大規模な償還が始まったことで増加した公債費が、前年度より1.9ポイント減少したことが主な要因である。しかし、類似団体内平均と比較すると公債費は5.5ポイント上回っており、その結果、経常収支比率も類似団体内平均を2.2ポイント上回る状況となっている。第5次大石田町総合振興計画に基づきこれまで大型事業を実施してきたことで、多額の地方債を発行し、その償還が経常収支比率の4分の1を占めていることが要因である。行財政改革以降、新規地方債の発行基準を設定して、できる限り抑制を図っており、今後も基本的にはこの基準を継続していくことで、公債費の減少を図っていく。ただし、平成26年度から町民交流センターの建設を進めていることから、その財源である地方債の償還や施設管理費など、今後当面して経常収支比率の上昇が見込まれるため、公債費以外の経費について、以前の行財政改革の基本方針を継続して更なる抑制に努める。
平成17年度に策定した「新たな大石田町を目指した自立計画」における基本方針に基づき、これまで物件費などの経常経費については予算編成時にマイナスシーリングを継続的に実施してきたこと、また、人件費については職員数の抑制に加えて特別職給与の独自削減を実施してきたことなどで、類似団体内平均を下回ってており、今後もこのような水準を維持していくよう努めるが、平成29年度に町民交流センターの供用が開始し、物件費等の増加が見込まれることから、適正な施設運営を図り、経費抑制に努める。
これまで、特別昇給等を継続的に実施してきた結果、類似団体内平均よりも高い傾向で推移しているが、現在では、特殊勤務手当や退職時特別昇給などは廃止している。国家公務員の時限的な給与改定特例法の措置により平成23年度と平成24年度は100.0を超える指数となっているが、この措置がない場合の参考値については平成23年度が95.5、平成24年度が96.6となる。平成27年度については、人事院勧告に対応する措置として県に準拠する給料表に改定したことにより職員の給料額が上昇したことが要因で、類似団体内平均よりも3.0ポイント高い指数となっている。類似団体内平均を上回る指数で推移しているため、給料表における職務職階制の原則を順守するなど、定員管理と合わせて給与の適正化に努める。
平成14年度以降、職員の新規採用を抑制してきたことにより、類似団体内平均とほぼ同程度の数値で推移してきた。今後も、自立計画における基本方針を継続していくことにより、より適正な定員管理に努める。
第5次大石田町総合振興計画に基づいて実施してきた大型事業における地方債の償還が高止まりで推移してきたこと、また、地方債の償還のための公共下水道事業(一部事務組合)への負担金や農業集落排水事業に対する繰出金の影響が大きく、類似団体内平均を4.3ポイントと大きく上回っている。しかし、大型事業の償還については順次終了してきており、また、新規地方債の発行については年間の償還元金の1/2以内とすることを原則として事業を実施していることなどが要因となって、平成23年度以降18%を下回り、年々改善してきている。現在建設中の町民交流センターに係る地方債の償還が始まる時点で比率の上昇も見込まれるが、ダム建設に係る債務負担が平成27年度で終了することや、新規事業を厳正に取捨選択して新規地方債の発行をできる限り抑制していくことで、今後も比率のさらなる改善に努める。
平成13年度からの第5次大石田町総合振興計画に基づいて実施してきた道路改良事業や土地区画整理事業、地方債現在高のおよそ35%を占める臨時財政対策債など、標準財政規模の1.98倍となる地方債現在高が大きく影響し、将来負担比率は類似団体内平均と比較すると、非常に高い比率となっている。近年では、行財政改革で設定した基準により新規地方債の発行を抑制しており、大型事業の償還も順次終了している。また、ダム建設に係る国営村山北部土地改良事業負担金の償還が平成27年度で終了し、その分の将来負担が軽減される。しかし、町内の流雪溝整備事業が今後も継続するほか、平成26年度から町民交流センター整備事業に着手しておりその財源確保のために多額の地方債を発行する見込みであり、比率が一時的にでも上昇することが想定される。今後、新規事業の実施にあたっては厳正に取捨選択を行い、より一層の財政の健全化に努める。
平成14年度以降職員の新規採用を抑制してきたこともあり、人件費の比率はほぼ横ばいの水準で推移しているが、依然として類似団体内平均よりも高く、平成27年度では2.8ポイント上回っている。また、平成23年度以降は地方議会議員年金制度の廃止に伴う議員共済組合負担金の大幅な増が人件費に影響しているほか、平成27年度は人事院勧告に対応する措置として県に準拠する給料表に改定したことにより職員の給料額が上昇したことも比率が高い要因となっている。これまで、自立計画に基づいて職員数を減員してきており、今後も適正な定員管理と合わせて給与の適正化を図り、人件費の抑制に努める。
平成17年度に策定した「新たな大石田町を目指した自立計画」に基づいて、物件費についてはこれまで予算編成時にマイナスシーリングを設定し、経費の抑制を図っていきた。また、物品等の集中管理・購入方式を行うことや、長期継続契約を推進することなどにより経費の節減を図ってきた結果、類似団体内平均を5.7ポイント下回った。今後もこのような水準を維持していくよう努めるが、平成29年度に町民交流センターの供用が開始し、物件費等の増加が見込まれることから、適正な施設運営を図り、経費抑制に努める。
高齢化率が平成27年4月1日現在で33.6%と山形県平均や全国平均よりも高いことや、平成23年度には小学生までの児童医療の無料化、さらに、平成24年度からは対象範囲を拡大して中学3年生までの医療費を無料化していることなどの要因があり、類似団体内平均と同程度で推移してきたが、平成27年度は0.4ポイント下回った。扶助費については、今後も医療費等の社会保障関係に要する費用の増加傾向が続くと見込まれるため、資格審査等を厳正に行うことや各種予防活動の充実を図るなど、財政を圧迫するような扶助費の上昇傾向に歯止めをかける取り組みを進めていくよう努める。
その他に係る経常収支比率は、平成23年度以降に類似団体内平均を上回る比率で推移してきており、平成27年度は1.7ポイント上回っている。当町は全国でも有数の豪雪地帯であることから、降雪の状況によって維持補修費が大きく変動するが、特に平成24年度以降は3ポイントを超える比率となっており、平成27年度では3.0ポイントとなっている。また、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計に対する繰出金が年々増加傾向にあること、農業集落排水事業特別会計における地方債の償還が当面高水準で推移することからその公債費繰出金も大きな割合を占めている。
補助費等については、類似団体内平均とほぼ同程度の水準で推移してきており、平成27年度は類似団体内平均を1.7ポイント下回った。補助費等の経常的な経費としては、隣接する尾花沢市への常備消防事務委託料のほか、尾花沢市大石田町環境衛生事業組合をはじめとする一部事務組合への負担金が90%を占めており、これらについては、今後もほぼ同程度で推移すると見込まれる。また、町独自での補助金等の助成団体は極めて少ないが、各種団体の決算書等を通して補助金の必要性を検討するなど、今後も抑制に努める。
平成13年度からの第5次大石田町総合振興計画に基づいて実施してきた道路改良事業や土地区画整理事業などの大型事業における地方債の償還が影響し、類似団体内平均を5.5ポイントと大きく上回る比率となっている。また、平成26年度から2校を1校に統合するために建設した大石田中学校に係る大きな償還が始まっている。公債費が高止まりの状況はもうしばらく続く見込みであるが、大型事業の地方債の償還は順次終了しており、また、新規地方債の発行は年間の償還元金の1/2以内とする基準を原則としており、地方債残高は年々減少してきた。現在、町民交流センターを建設しており、この財源確保のために多額の地方債を発行する見込みであるが、それ以外の事業について地方債発行に係る原則を順守していき、事業の実施にあたっては費用対効果を適正に判断しながら新規地方債の抑制に努める。
平成26年度と比較すると、経常収支比率は88.2%から85.5%と2.7ポイント減少した。その要因のうち1.9ポイントを公債費が占めているため、全体では類似団体内平均を上回っているが、公債費以外の比率については3.3ポイント下回っている。前年度より0.8ポイント減少したが、この要因としては、高齢者等の医療費増加など社会保障関係経費の増加に伴い扶助費は増となったが、少子化により小中学校給食費の賄材料代や公立・私立保育所運営費が減少したことなどで物件費の比率が減少しており、その結果、公債費以外の比率が前年度より減少したものである。これらの経費については、町民生活の向上のために必要な経費ではあるが、できる限り財政を圧迫する状況に歯止めをかけ、抑制していくよう努める。
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