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人口の減少(前年同期-374人2.0%減)と併せ、農林水産業以外に中心産業がないことから財政基盤が弱く、類似団体平均から0.1ポイント下回っている。基準財政需要額は、26年度までの過去3年間で12,295千円減(平成26の0.2%相当)。基準財政収入額は、同じく83,977千円増(平成26の6.9%相当)となっており、増減規模が小さかったことから、財政力指数に変動を及ぼすものではなかった。引き続き、自主財源の確保に努めながら、財政の健全化を図る。
前年度と比較して増減が無く、類似団体平均から3.1ポイント下回っている。類似団体との差異は減少したものの、本町の改善が要因ではない。歳入では、地方税が38,867千円(3.2%)増となったものの、普通交付税が68,210千円(1.4%)減、地方譲与税が5,548千円(4.7%)減などにより、全体で1,682,186千円(10.4%)減となった。歳出では、人件費が50,889千円(3.1%)増、扶助費が79,602千円(8.1%)増、公債費が8,368千円(0.6%)増などにより、義務的経費が増加しており、経常収支比率を改善できない要因となっている。
1人当たり決算額が大きく減少し、類似団体平均との差が僅かとなった。人件費は、退職手当負担金率の増(140/1000→194/1000)により退職手当組合負担金が37,905千円(29.4%)増、消防団員の増等に伴い委員等報酬が4,777千円(3.6%)増等により、人件費全体で50,889千円(3.1%)増となっている。一方、物件費は、緊急雇用対策事業の減により労働費分が121,801千円(63.9%)減、復興交付金事業の減等により水産業分が12,546千円(30.7%)減等で、物件費全体で432,632千円(21.7%)減となっている。人件費で増加しているものの、物件費の減少がそれを上回り、1人当たりの決算額としては大きく減少した。
管理職手当の抑制等の継続や合併時の特殊勤務手当の廃止及び継続検討等により類似団体平均を3.1ポイント下回っている。23年度に、国の給与が引き下げられたことに伴いラスパイレス指数は7.8ポイント上がっていたが、25年度に引き下げ前の給与に戻ったため、それに併せて指数が変動したものである。平成26年度においては、退職手当負担金率の増改定(140/1000→194/1000)等により、人件費総額として50,889千円(3.1%)の増となったことが、指数向上に寄与しているものと考えている。適正な定員管理と併せ、総人件費の削減に努めていく。
類似団体平均を若干下回っている。退職不補充などの定員の削減に努め、26年度は職員数前年比で7人(198人→191人)減にとなった。岩手国体等による業務量の増が見込まれるが、定員適正化計画を基本に、合併によるスケールメリットを生かし、専門性の高い部門への専任職員の適性配置等、適正な定員管理を進める。
平成20年度~平成22年度における補償金免除繰上償還(100,822千円)等により、類似団体平均を下回る状況が続いており、平成26年度では9.5%、前年度に比べて0.7ポイント改善した。平成18~平成26合併特例債は発行累計(3,979,700千円)となったほか、中野小学校大規模改築事業及び久慈消防署種市分署整備事業による起債の借入額が増となる見込みであることから、プライマリーバランスの確保や実質公債費比率18%(起債許可団体)を超えないよう、緊急性、必要性を更に検討し、予算の選択と集中を徹底し町債発行の抑制に努める。
類似団体より7.3ポイント高い指標となっており、前年度までの減少傾向から、1.9ポイントの増加に転じた。要因としては、算式の分子では、地方債現在高の増、公営企業債等繰入見込額の減、基金現在高の増による充当可能財源の増により、全体で0.1ポイント増となった。分母では、標準財政規模が1.8ポイントの減、控除となる算入公債費が4.6ポイントの増となり、全体で3.2ポイントの減となった。消防分署建設等の大規模な起債事業が予定されており、緊急性・必要性を検討しながら、事業の選択と集中に努める必要がある。
類似団体平均と比較すると、人件費に係る経常収支比率の差異が増加した(0.4→0.8)。ラスパイレス指数は平均より低く、1千人あたりの職員数(10.71人)が類似団体より0.11人少ないが、指数としては前年度比ほぼ横ばいとなったところ。定員適正化計画に基づき職員数の削減に取り組んでおり、更なる職員数の削減に努めるとともに、類似団体との比べ指数が上回っている状況に変わりがないことからも、公営企業の経営を含め人件費関係経費全体について、抑制に努める。
前年度より0.4ポイント減少し、類似団体平均を1.6ポイント上回っている。前年度比で改善された要因としては、緊急雇用対策事業の減により労働費分が1億2,180万1千円(33.6%)の減、復興交付金事業のうち水産業分が1,254万6千円(30.7%)の減等により、総額4億3,263万2千円(21.7%)の減となったものによる。今後、施設の老朽化に伴う物件費の増が予測されることから、施設の統廃合や臨時職員数の削減等による物件費の徹底した見直しを行い改善に努める。
扶助費に係る経常収支比率は類似団体平均を下回っているが、前年度より0.3ポイントの微増となっている。補助事業の臨時福祉給付金事業が6,665万5千円の皆増、同じく障害者自立支援関係事業が6,579万9千円(15.7%)の増等、前年度に比べて7,960万2千円(8.1%)増加した。住民サービスに直結する経費であり上昇傾向にあるが、財政を過度に圧迫することのないように注視する。
その他に係る経常収支比率は前年度より0.1ポイント増加し、類似団体比0.6ポイントの差異となった。繰出金では、国保特別会計繰出金1億4,023万3千円(97.2%)の減などにより、全体で1億5,509万9千円(14.0%)の減となった。また、積立金においても全体で7億3,989万9千円(66.4%)減となったものの、地域総合整備資金貸付金の増加等により投資及び出資金・貸付金が6億1,278万9千円(517.8%)増となった。特別会計においては独立採算の原則に立ち返り、一般会計に負担が生じる繰入に依存しないように努める。
補助費等に係る経常収支比率は、前年度より0.1ポイント改善したが、依然類似団体平均を上回っている。久慈広域連合に対する火葬場整備分の補助費1億252万5千円(33.6%)の減及び社会保障・税番号制度システム中間サーバ・プラットフォーム利用負担金981万円(皆増)等により、全体で8,833万7千円(5.8%)の減となったことが、ポイント改善の要因である。今後とも、通常事業分については町単独補助金の整理合理化を図り、補助費等の抑制に努める。
公債費に係る経常収支比率は前年度比0.5ポイント減となり、類似団体平均を0.8ポイント下回っている過疎債が1,575万4千円(336.1%)の増だが、辺地債が7,942万1千円(23.3%)減、学校教育施設等整備事業債が1,256万2千円(33.8%)の減等で、前年度に比べて1,163万2千円(0.9%)減少したことが要因と考えられる。今後においてもプライマリーバランスの確保、実質公債費比率の動向を見極めながら、緊急性、必要性を検討し事業の取捨選択に努める。
公債費以外の経常収支比率は前年比0.5ポイント増加し、類似団体と3.9ポイントの開きがある。補助事業では種市学校給食センター工事6億2,603万4千円(皆増)及び角浜漁港外港北防波堤工事5,155万6千円(39.0%)の増、単独事業ではオーシャンビュースタジアム大規模改修工事2億9,688万2千円(皆増)等が、ポイントを増加させた要因である。今後においてはプライマリーバランスの確保に努め、実質公債費比率の動向を見極めながら、事業の緊急性、必要性を検討し、事業の取捨選択に努める必要がある。
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