二戸市：特定環境保全公共下水道

経営の健全性・効率性について

①収益的収支比率がＨ25から100％を切っているが、これは、企業債償還が始まったことによるものである。供用開始から年数が浅いこともあり、他会計繰入金に頼らざるを得ないが、赤字は発生していない状況である。④企業債残高対事業規模比率は、H22に供用開始で年数が浅いことから使用料収入が少なく、それにより同比率が高くなっている。使用料収入の伸びとともに比率は減少傾向ではあるが、類似団体平均値と比較してもまだまだ高い状況であるので、更に水洗化率の向上が急務となっている。このことは、⑤経費回収率が低いこと、⑥汚水処理原価が高いことについても同様の理由となる。⑦施設利用率も20％台と低い状況であり、⑧水洗化率も25％以下となっている。水洗化率には表れない事業所・公共施設の接続は進んできているが、施設利用率はまだまだ低い状況にある。⑦と⑧の指標についても、年々増加傾向にあるが、経営効率を上げるため、より一層の経営努力が必要である。

老朽化の状況について

施設については、建設年度が新しいので老朽化対策を実施していない。施設の適切な維持管理を実施していくことで、不具合の発生防止と更新費用の削減に努めている。

全体総括

二戸市の特定環境保全公共下水道事業は、Ｈ19から着手し9年が経過している。浄法寺浄化センターはＨ22に供用開始し6年が経過している。管渠と処理場の整備費については、クイックプロジェクトの社会実験を実施し投資額を縮減できている。今後は、経営効率を上げるため、早期に接続率を向上させ、使用料収入を上げることが必要である。