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福岡県大野城市:公共下水道の経営状況

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経営比較分析表(2023年度)

経常収支比率

累積欠損金比率

流動比率

企業債残高対事業規模比率

経費回収率

汚水処理原価

水洗化率

経営の健全性・効率性について

R4の経常収支と比較すると、有収水量の減に伴い下水道使用料が減となったことから、総収益が減ととなった一方、総費用も、企業債の完済等による支払利息の減などにより減となったため、「経常収支比率」は、R4比で1.47ポイント増の115.70%となった。「経費回収率」は、下水道使用料基本料金免除の実施により100%を下回ったが、免除分は全額、他会計補助金から補てんされている。この補助金を下水道使用料に算入した場合の回収率は111.10%となり、「経常収支比率」とともに100%を超えて推移していることから、安定した経営状況であるといえる。「汚水処理原価」は、R4と比較すると、汚水処理費の減少率が有収水量の減少率よりも大きかったことから、2.96円減の143.73円となった。「企業債残高対事業規模比率」は、下水道使用料基本料金免除を行ったためR4に続き営業収益は減となったものの、企業債の償還が進んだことからR4と比較して21.19ポイント減の308.46%となった。「流動比率」も、大口の企業債償還のピークが過ぎていることから年々増加しており、類似団体を上回っていることから、資金力は問題ない状況である。

有形固定資産減価償却率

管渠老朽化率

管渠改善率

老朽化の状況について

「有形固定資産減価償却率」は、減価償却が進むことにより、今後も上昇していく見込みである。「管渠老朽化率」については、現在のところ、法定耐用年数を超えた管渠がないため、老朽化率は0であるが、公共下水道(汚水施設)の整備については、中期経営計画に基づき、施設の長寿命化やコスト削減を図りながら計画的かつ効率的な施設の点検・調査、修繕・改築を実施していることから、今後は法定耐用年数を経過した管渠が発生することが想定される。「管渠改善率」については、現在、中期経営計画に基づき汚水管等の長寿命化事業等を計画的に推進しているところである。

全体総括

近年は安定した経営が続いていると分析するが、今後は、これまで構築してきた資産を、より長くより安全に保持すること、及び近年の異常気象に伴う雨水浸水被害や、地震への対策が課題となっていることから、引き続き、中長期的な視野をもって効率的かつ効果的な下水道事業を運営していく必要がある。このことから、適宜、投資・財政計画を見直し、長期的に安定した経営を行えるように努めていく。また、将来的な人口減少に伴う収益の減少も見込まれることから、事業の必要性や実施時期等を的確に把握した財政収支見通しを立て、下水道使用料の在り方についても検証していく必要がある。

出典: 経営比較分析表,

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