北海道青森県岩手県宮城県秋田県山形県福島県茨城県栃木県群馬県埼玉県千葉県東京都神奈川県新潟県富山県石川県福井県山梨県長野県岐阜県静岡県愛知県三重県滋賀県京都府大阪府兵庫県奈良県和歌山県鳥取県島根県岡山県広島県山口県徳島県香川県愛媛県高知県福岡県佐賀県長崎県熊本県大分県宮崎県鹿児島県沖縄県

愛知県の水道事業愛知県の下水道事業愛知県の排水処理事業愛知県の交通事業愛知県の電気事業愛知県の病院事業愛知県の観光施設事業愛知県の駐車場整備事業愛知県の工業用水道事業
地方財政ダッシュボード

愛知県新城市の財政状況

🏠新城市

地方公営企業の一覧

簡易水道事業 末端給水事業 公共下水道 農業集落排水 新城市民病院 工業用水道事業


収録データの年度

📅2023年度📅2022年度📅2021年度📅2020年度📅2019年度📅2018年度📅2017年度📅2016年度📅2015年度📅2014年度📅2013年度📅2012年度📅2011年度📅2010年度

総括表

人口の推移

財政比較分析表(2023年度)

財政力指数の分析欄

対前年度比0.1ポイントの減ではあるが、類似団体平均を上回っている状況である。令和5年度においては、臨時財政対策債振替相当額の減少等により基準財政需要額が増加した。一方で市町村民税の法人税割、固定資産税の償却資産の増加等により基準財政収入額も増加となった。令和5年度の単年度の財政力指数は、0.525から0.545への0.02上昇した。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は92.5%(-0.2)となり僅かに下降した。経常一般財源は市税が大幅に増えたことなどにより増額となった。しかし臨時財政対策債が大幅に縮減されたため経常一般財源等は前年度より減額となった。経常経費充当一般財源等は公債費、繰出金等が減額となったため前年度より減額となった。分母である経常一般財源等及び臨時財政対策債を合わせた額が減額となった一方で分子である経常経費充当一般財源等がそれ以上に減少した結果、経常収支比率は僅かに下降した。類似団体と比較しても1.0ポイント上回っており、高い水準で推移している。引き続き財政構造の硬直化を抑制するため、事務事業の見直しを進めるとともに、中期財政計画に基づき、地方債発行額の抑制を図るなど経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人口1人当たりの人件費・物件費等決算額は、前年度に比べ2,301円増加し、依然として類似団体平均を上回っている状況である。人件費については、市内15こども園を直営で運営していることや、近隣町村からの消防業務受託など特殊要因が影響しているが、第5次定員適正化計画に基づき職員数の適正化に引き続き努め、人件費の抑制を図っていく。物件費についても、広大な市域に点在する公共施設について廃止、譲渡などの整理を継続し、更なる経費の削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

職員構成の変動等により、前年度に対し0.3ポイント低下し98.2になった。類似団体平均と比較し1.1ポイント上回っているが、全国市平均と比較すると0.4ポイント下回っている。今後も適正な給与水準の維持に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

近隣町村の常備消防業務を受託していること、市内に2箇所の民間小規模保育所はあるものの、それ以外の15箇所のこども園を市が直営で運営していること等の特殊要因により、類似団体平均を大きく上回っている。今後も第5次定員適正化計画に基づき職員数の適正化に引き続き努めていく。

実質公債費比率の分析欄

実質公債費比率は算定初年度の平成18年度には15.7%であったが、財政健全化に努めた結果、7.8ポイントの改善を図ることが出来ている。しかし、合併特例債等を活用した大型建設事業の元利償還金の増加により、平成29年度以降、上昇傾向にある。今後は、さらなる地方債の計画的な発行とともに、財源確保に努め、地方債に大きく依存しない財政運営を進めていく。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率については、公営企業債等見込額が減少したことで将来負担額は減少した一方で、充当可能財源等については、災害対応などにより財政調整基金を取り崩したことや人口減少に伴い保健衛生費、下水道費の基準財政需要額算入見込額が減少したことなどにより前年度より2.1ポイント増加し49.0%となった。今後は、学校給食施設改築事業など旧合併特例事業債を中心に大型の地方債発行が予定されており、地方債現在高の増加が見込まれているが、市債の発行については必要性を精査し、また財政調整基金を取り崩さない財政運営を図り、将来負担の抑制に取り組んでいく。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)

人件費の分析欄

人件費は前年度から増減はなく29.0%となっており、類似団体と比較して5.0ポイント上回っている。類似団体を上回っている主な要因としては、近隣町村の常備消防業務を受託していること、15箇所ものこども園を市直営で運営していること等の特殊要因がある。今後も第5次定員適正化計画に基づき職員数の適正化に引き続き努め、人件費の抑制を図っていく。

物件費の分析欄

物件費は前年度と比較して0.2ポイント増加し15.2%となっており、類似団体平均を依然として上回っている。市内15こども園を直営で運営していることや、近隣町村からの消防業務受託などの特殊要因が数値を押し上げている面があるが、今後も物件費の抑制策として、広大な市域に点在する公共施設の維持管理経費を削減するため、新城市公共施設等総合管理計画に基づき、市民の理解を得たうえで施設の譲渡・廃止を進めていく。

扶助費の分析欄

扶助費は前年度と比較して0.2ポイント増加し6.8%となったが、類似団体平均と比較して1.4ポイント下回っている。介護給付費(障害福祉サービス費)や障害児通所給付費が増加傾向にあり、高齢者人口の増加による生活扶助の増加も今後も考えられる。扶助費の増加は今後も続くことが見込まれるため、引き続き適正な給付事務に努めていく。

その他の分析欄

その他は令和4年度から変わらず6.9%であった。平成30年度に介護保険事業が東三河広域連合に統合されたことによる介護保険事業特別会計繰出金の性質変更(繰出金から補助費等)により、平成30年度以降は類似団体平均を大きく下回る状況となっている。また、新城市公共施設等総合管理計画に基づき公共施設の統合・譲渡などを進め、施設の維持管理経費を削減するとともに、公営企業の利用者の増加などを図っていく。

補助費等の分析欄

補助費は前年度から0.1ポイント減少し16.2%となっている。平成30年度に介護保険事業が東三河広域連合に統合されたことによる介護保険事業特別会計繰出金の性質変更(繰出金から補助費等)により、平成30年度以降は類似団体平均を大きく上回る状況となっている。減少要因としては、企業再投資促進補助金が皆減したことが考えられる。今後も、引き続き補助金等の見直しを行うとともに、企業会計については経営健全化計画等に基づき適正な経営に努めていく。

公債費の分析欄

公債費は前年度と比較して0.5ポイント減少し18.4%となり、類似団体平均を0.3ポイント下回った。しかし以前として全国平均よりも上回っている状況である。これは過去の大型事業の償還が完了したことによる一時的な減少であり、今後、旧合併特例事業債の発行期限の令和7年度までは当該事業債を活用した大型建設事業が計画されていることや近年の金利の上昇などにより当面は公債費の増加が続くことが見込まれる。公債費の増加抑制のため、今後も地方債の発行については常に必要性や規模などを精査していく。

公債費以外の分析欄

公債費以外は、対前年度0.3ポイント増加し、類似団体平均を1.3ポイント上回っている状況である。後期高齢者医療特別会計への繰出金が減少した一方で維持補修費、物件費、扶助費の増加により、総額としては、前年度より増額となった。引き続き、新城市公共施設等総合管理計画に基づく公共施設の統合・譲渡などを進め、施設の維持管理経費を削減するとともに、公営企業などの使用料や保険料の適正化を図っていく。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

総務費では、鳳来総合支所の本体工事が令和4年度に完了したことにより大幅に減額したため、前年度と比較して住民一人当たり33,687円の減額となっている。民生費では、住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金給付事業の増額や介護給付費(障害福祉サービス費)の増額、保育所管理事業の増額などにより、前年度と比較して住民一人当たり13,441円の増額となっている。衛生費では、新型コロナウイルスワクチン接種事業の減額やクリーンセンター整備事業の減額等により、前年度と比較して住民一人当たり8,248円の減額となっている。土木費では、道整備交付金事業や橋梁・トンネル・大型構造物長寿命化対策事業の増額等により、前年度と比較して住民一人当たり9,629円の増額となっている。教育費では、学校給食センターなど学校給食施設の新築・改築等が増加したことにより、前年度と比較して住民一人当たり39,897円の増額となっている。災害復旧費では、6月の豪雨被害に対応するため前年度と比較して住民一人当たり12,024円増額となっている。公債費では、過去の大型事業の償還が完了したため前年度と比較して住民一人当たり1,306円減額したが、これは一時的な減額であり、今後、旧合併特例事業債の発行期限の令和7年度までは当該事業債を活用した大型建設事業が計画されていることや金利の上昇などにより当面は公債費の増加が見込まれる。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算総額は、住民一人当たり588,713円となっており、昨年度の563,125円と比較して25,588円の増額となっている。【義務的経費】人件費は定年引上げに伴う退職手当が減少となった一方で会計年度任用職員の単価の上昇、人事院勧告に伴い期末・勤勉手当が増額などにより全体としては増額となった。住民一人当たり人件費は2,698円の増加となった。市内15こども園を直営で運営していることや近隣町村からの消防業務受託など特殊要因が影響し、類似団体内順位では上位となっている。扶助費は住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付や介護給付費(障害福祉サービス費)の増額などにより4,472円増額となった。公債費は過去の大型事業の償還が完了したため前年度と比較して住民一人当たり1,306円減額したが、これは一時的な減額であり、今後、旧合併特例事業債の発行期限の令和7年度までは当該事業債を活用した大型建設事業が計画されていることや金利の上昇などにより当面は公債費の増加が見込まれる。【投資的経費】普通建設事業費のうち新規整備は、学校給食センターの新設に伴い住民一人当たり38,322円の増額となった。普通建設事業費のうち更新整備は、鳳来総合支所の本体工事が完了したことにより事業費が減額となり住民一人当たり19,667円の減少となった。また6月の豪雨災害により災害復旧事業費が住民一人当たり12,024円増額となった。【その他】物件費は、新型コロナウイルスワクチン接種事業における委託料などの減額により住民一人当たり6,437円減額となった。補助費等は企業再投資促進補助事業が皆減になったことなどにより住民一人当たり6,894円減額となった。積立金は財政調整基金への積立額が減少したことなどにより住民一人当たり432円の減少となった。旧合併特例事業債の発行期限の令和7年度までは当該事業債を活用した大型建設事業が計画されているほかに、老朽化した施設の改修も計画的に実施していく予定となっている。また物価高の影響により物件費の増額などが今後想定される。引き続き、経常的経費の削減、公共施設の在り方、事業の見直しなどを含めて、現在の行政サービスを維持しながらも財政運営を行えるよう、対策を講じる必要がある。

実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)

分析欄

財政調整基金は、47,466千円の積立を行ったが、6月の豪雨による被害の対応や、工事請負費などに伴い416,000千円の取崩を行ったことや標準財政規模が増額となったことにより2.56ポイント減の14.60%となった。実質収支額は継続的に黒字となっているものの、歳入歳出差引が705,136千円増加した一方で、翌年度に繰り越すべき財源が908,797千円増額になったことにより前年度に比べて1.42ポイント減の8.60%となった。実質単年度収支は、実質収支が減少したことと、財政調整基金の積立金が290,385千円減額となり、取崩額が218,186千円増額となったことでマイナスに転じた。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)

分析欄

一般会計等の実質赤字及び公営企業会計の資金不足は生じておらず、連結実質赤字額は発生していない。法適用企業では、病院事業会計においては、流動資産(未収金)の減少により黒字額(余剰額)が減少し、比率も減少している。また下水道事業会計においては、流動資産(未収金)の増加により黒字額(余剰額)が増加し、比率も改善している。水道事業会計及び工業用水道事業会計は多少の増減はあるものの、前年度と同水準の比率を維持している。公営事業では、国民健康保険事業特別会計で黒字額(実質収支額)が減少し、比率も減少している。後期高齢者医療特別会計、国民健康保険診療所特別会計においては前年度と同等の黒字額(実質収支額)を維持した。一般会計については、歳入歳出差引が増額したものの、次年度に繰り越すべき財源がそれ以上に増額したことにより前年度から減少している。今回減少したものの、算定初年度の平成19年度から黒字を続けている。今後も健全な財政運営、経営を実施し黒字を継続していく。

実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

実質公債費比率の分子は207百万円減少し、単年度の実質公債費比率は1.7ポイント減の7.5%となった。減少した主な要因・元利償還金等(A)過去に借入したみんなのまちづくり基金積立事業や消防救急無線デジタル化整備事業などの償還が完了したため元利償還金が減少した。また公営企業債の償還終了により元利償還金に対する繰入金が減少した。元利償還金等(A)は前年度比で254百万円減少した。・算入公債費等(B)みんなのまちづくり基金積立事業の償還が完了したことなどにより合併特例債償還費などが減額になったが、算入公債費は47百万円の減少にとどまった。今後も地方債の発行については、必要性や規模などを精査し、同時に本市の財政運営に有利な起債のメニューを選択していく。併せて、公営企業の健全化や財源の確保などにも努めていく。

将来負担比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

令和5年度の将来負担額(A)は、退職手当負担見込額が184百万円増加したとなったものの、一方で過去の公営企業債の償還が進んだことにより公営企業債等繰入見込額が641百万円減少し、総額では、400百万円減少した。充当可能財源等(B)では、財政調整基金の取崩などにより充当可能基金が減少したことや地方債発行の際には地方交付税措置のある起債メニューを選択し、将来負担額の軽減に努めたが、基準財政需要額算入見込額が減少したことなどにより総額で756百万円減少した。差引で全体として将来負担比率の分子は、356万円増加している。今後も地方債発行の必要性を厳しく精査するとともに、基金残高にも注意を払い、将来負担の抑制に努めていく。

基金残高に係る経年分析(2023年度)

基金全体

(増減理由)令和5年度末の基金残高は5,724百万円で、前年度から345百万円減少している。財政調整基金が対前年度369百万円の減、減債基金が23百万円の増、その他特定目的基金として、交通安全施策推進基金が74百万円の増、新型コロナウイルス感染症対策基金の73百万円の減などが主な増減の理由である。(今後の方針)財政調整基金は標準財政規模の20%を目標に、前年度繰越金等を財源として可能な限り基金積立を行いたい。公共施設等総合管理計画に基づき今後、公共施設の維持管理経費が増加することが見込まれているため、財政調整基金に頼りすぎない計画的な財政運営を図っていく。

財政調整基金

(増減理由)令和4年度は、決算剰余金等により338百万円積立てた一方、光熱水費の高騰や工事請負費の増加などに対応するため198百万円を取崩した。令和5年度は、不動産売却収入及び財産貸付収入などにより47百万円積み立てた一方、6月に発生した台風2号の接近に伴う梅雨前線の活性化により発生した線状降水帯による豪雨により発生した土砂崩れなどの災害に対応するためや工事請負費の増加などに対応するため416百万円を取り崩した。総額としては369百万円の減額となった。(今後の方針)目標額を標準財政規模の20%となる30億円(財政調整基金と減債基金の計)と定め、実質収支額のうち1/2を超える部分を翌年度に積み立てることとしている。今後も災害等の緊急的な財政需要に対応するため、計画的な財政運営に努めていく。

減債基金

(増減理由)国の令和5年度補正予算(第1号)に伴い、普通交付税にて措置された臨時財政対策債償還基金費を73百万円積み立てた。国の令和3年度補正予算(第1号)により令和3年度に減債基金へ積立てた臨時財政対策債償還のうち50百万円を取り崩した。(今後の方針)庁舎建設事業等による後年度の合併関連市債償還額の増加を考慮し、平成25年度に300百万円、平成26年度に200百万円の積立を行っており、平成27年度からは利子積立のみとしていた。令和3・5年度は、普通交付税にて措置された臨時財政対策債償還基金費分の積立を行ったが、令和6年度以降は公債費負担軽減のため減債基金の取り崩しを行うことを予定している。

その他特定目的基金

(基金の使途)・みんなのまちづくり基金:市における地域住民の連帯の強化及び地域の振興を図るための事業を円滑に推進するための基金・庁舎等建設基金:庁舎等建設のための基金・ゴルフ場開発地域振興基金:合併前の作手村の区域(旧作手村)において行われたゴルフ場開発に関し、旧作手村と有楽観光開発株式会社との間で締結された協定書並びに契約書に基づく土地の保全及びコミュニティ活動の推進等地域の発展に寄与するための基金・地域福祉基金:市地域福祉の推進を図るための基金・森づくり基金:森林の整備及びその促進に関する施策の実施を図るための基金(増減理由)・「みんなのまちづくり基金」高速バス運行事業を始め地域自治区地域活動交付金事業などにより、62百万円を取崩した。・「庁舎等建設基金」鳳来総合支所等を整備するために、48百万円を取崩した。・「森づくり基金」森林環境譲与税の一部について、今後の森林整備事業のため7百万円積立した。(今後の方針)・庁舎等建設基金は令和2年度から令和5年度にかけて鳳来総合支所等整備事業に充当しており基金残高が減少している。令和6年度に「庁舎等建設基金」から「公共施設管理基金」に基金の名称を変更し、新城市公共施設等総合管理計画及び新城市公共施設個別施設計画に基づく公共施設の整備、更新、改修、除却等に活用するための基金とする。不動産売却及び財産貸付などに生じた収入を積み立てを行い、今後増大する公共施設等の更新需要などに対応する予定である。・みんなのまちづくり基金は新城版地方創生の原資であり、地方創生事業の積極的な推進により取崩しが進めば、再度積み立てを行う必要があるものと考えている。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

類似団体平均値を2.0ポイント上回っており、前年度比で1.9ポイント増加している。広大な市域に社会資本として形成された固定資産が多いことが要因として考えられる。当市では、平成29年度に策定した公共施設等総合管理計画(令和3年度改訂)において、今後30年間で建築物系施設に係る延床面積及び維持更新費用の30%程度削減を目標に、老朽化した施設の除却を含めた統廃合、集約化、長寿命化を進めている。今後も公共施設個別施設計画に基づき、施設の維持管理を適正に進めていく。

債務償還比率の分析欄

類似団体平均と比較して、178.4ポイント高い状況にあり、前年度比でも31.7ポイント増加している。鳳来総合支所等の建設事業等の大規模事業に係る地方債の発行や、類似団体に比べ人件費が高い水準にあることが要因となり、結果として類似団体平均よりも大きく債務償還比率が増加した。公共施設等総合管理計画に基づく公共施設等の統廃合などによる新規発行債の抑制や、交付税算入を考慮した地方債の「質」の向上により、実質的負担の減少に努めていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は類似団体内平均値と比較して高い水準で推移している。鳳来総合支所等の大規模事業に係る地方債の発行により地方債現在高が増加したことにより、前年度から2.1ポイント増加した。有形固定資産減価償却率も毎年度微増となっており、更新・除却整備が減価償却を下回っている状況が数値に表れている。背景には、広大な市域に存在する固定資産が多いことが要因として考えられ、バランスを見据えた公共施設の抜本的な対応が今後の財政運営における課題となっている。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

鳳来総合支所等の大規模事業に係る地方債の発行により地方債現在高が増加したことにより、将来負担比率は2.1ポイント増加した。また、合わせて合併特例債を活用した大規模事業の元金償還が始まったことにより、元利償還金は増加し、実質公債費比率は0.1ポイント増加した。合併特例債の発行期限である令和7年度末までは、合併特例債を活用した地方債の発行が見込まれるものの、当市の財政運営ガイドラインに基づき交付税措置とのバランスを留意しながら地方債発行の抑制に努めていく。

施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路、認定こども園・幼稚園・保育所、児童館、公民館において、有形固定資産減価償却率が類似団体平均よりも高い傾向が見られる。15園あるこども園のうち半数以上が築30年以上を迎えており、また、児童館についても築25年を迎えている施設があるなど統合や除却が進んでいない状況にある。一方で公営住宅においては、令和4年度に設備更新を行ったことにより類似団体平均よりも低くなっている。一人当たり面積では、認定こども園・幼稚園・保育所、学校施設における数値が高くなっており、今後は平成29年度に策定した公共施設等総合管理計画(令和3年度改定)や人口推移に基づき、統廃合を踏まえた施設の維持、長寿命化を進めていく必要がある。

施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率については、「体育館・プール」の類型が類似団体内平均値と比べて著しく高い水準になっているが、作手地区のプールの改修工事が令和5年度に完了したことにより前年度と比較して10.4ポイント減少した。体育館については市町村合併を機に統廃合した昭和50年代に建築した小学校体育館が6棟あり、個別施設計画において、建物本来の用途(機能)としての方向性は廃止を検討している。「庁舎」の類型においては、市役所本庁舎の建替により平成30年度に大きく比率が減少したが、現在は類似団体平均と同等の数値となっている。その他、類似団体内平均値と比較し高いものとして、「図書館」及び「市民会館」があり、これは地域文化広場として昭和61年に建築され30年以上経過しているものである。公共施設個別施設計画では長寿命化に位置付けていることから、令和3年度から令和7年度にかけて設備の更新等を進める予定である。

財務書類に関する情報①(2023年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等においては、資産総額が前年度より434百万円の増加(0.3%)、負債総額が前年度より416百万円の増加(1.2%)となった。資産では、有形固定資産について、資産形成の額を減価償却費が上回り前年度から268百万円の減少(▲0.2%)となったものの、固定資産全体としては、前年度とほぼ横ばいとなっている。また、流動資産が前年度から427百万円の増加(9.8%)となっており、これは現金預金の増額の影響が大きい。負債では、退職手当引当金(固定負債)の増加が最も大きく、前年度より184百万円(4.2%)の増加となった。水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体会計では、資産総額は前年度より815百万円の減少(△0.5%)となり、負債総額は前年度より1,159百万円の減少(△1.8%)となった。資産総額は上水道管、下水道管等のインフラ資産を計上していること等により、一般会計等に比べ33,461百万円多くなっているが、負債総額も地方債(固定負債)等により29,300百万円多くなっている。資産は、固定資産のうちインフラ資産の減価償却費が要因となって減少しており、負債は地方債(固定負債)の償還が進んだことにより減少している。連結において、主な増減の要因は全体会計と同様である。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等においては、経常費用が321百万円の減少(△1.4%)、経常収益が297百万円増加(34.8%)したことから、純経常行政コストは前年度より619百万円の減少(△2.9%)となった。経常費用のうち、物件費等は270百万円の減少(△3.1%)となったが、人件費や減価償却費は増加傾向にあるため、人員の配置や公共施設の集約化・複合化に着手するなど、適正管理による経費の縮減に努める。全体会計では、経常費用が1,535百万円の減少(△4.6%)となり、経常収益も138百万円増加(2.5%)したことから、純経常行政コストが前年度より1,674百万円の減少(△6.0%)となった。連結会計では、全体会計と同じく経常費用が2,092百万円の減少(△4.7%)となり、経常収益が3百万円増加(0.1%)したことから、純経常行政コストが前年度より2,096百万円の減少(▲5.5%)となった。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等においては、税収等(16,945百万円)及び国県等補助金(4,223百万円)の財源(21,168百万円)が純行政コスト(21,090百万円)を79百万円上回った。純行政コストの増加(320百万円)や税収等の増加(257百万円)により、本年度差額は前年度より480百万円増加した。固定資産等形成分は、大型建設工事の増に伴う有形固定資産の増加等により1,167百万円の増加となった。純資産は前年度より398百万円の増加となった。全体会計においては、税収等(18,423百万円)及び国県等補助金(8,092百万円)の財源(26,515百万円)が純行政コスト(26,604百万円)を下回り、本年度差額は89百万円の減少となり、前年度より321百万円増加した。一般会計と同じく、有形固定資産の増加等により固定資産等形成分が712百万円増加している。連結において、主な増減の要因は一般会計等、全体と同様である。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等において、業務活動収支は業務費用支出の減少等により前年度より483百万円の増加(13.8%)となった。投資活動収支は公共施設等整備費支出等の増加により、前年度より676百万円減少(△25.1%)し、財務活動収支は地方債発行収入の増加に伴い、前年度より660百万円の増加(117.0%)となった。全体会計では、業務活動収支は業務費用支出の減少等により前年度より113百万円の増加(2.4%)となった。投資活動収支は公共施設等整備費支出等の増額により前年度より497百万円減少(△15.2%)し、財務活動収支は地方債発行収入の増加に伴い、前年度より271百万円増加(27.3%)となった。連結において、主な増減の要因は一般会計等、全体と同様である。

財務書類に関する情報②(2023年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民1人当たり資産額は、類似団体平均値を上回っており、前年度より5.9万円増加している。広大な市域に社会資本として形成された固定資産が多いためだと考えられる。加えて、歳入額対資産比率、有形固定資産減価償却率ともに類似団体平均値と比較して上回っている。施設等の老朽化が進み、更新時期を迎えた固定資産が多いことが分かるため、公共施設等総合管理計画等に基づき、計画的な施設等の更新・廃止を意識して行政運営を行っていく必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、純資産の増加を資産の増加が上回った結果、前年度より0.3ポイント減少しており、類似団体平均値と同水準の状況にある。R5年度は合併特例債を活用した大型建設事業の学校給食施設改築事業等により前年度より多くの資産を取得したため、資産が増加するとともに、地方債残高の増加により将来世代負担比率が0.8ポイント増加した。今後は、地方債の計画的な発行とともに財源確保に努め、世代間の負担の公平性を意識した財政運営や公共施設等の管理適正化を図っていく必要がある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

類似団体平均値より9.8万円下回っており、行政サービスは効率的に提供されていると考えられる。また、前年度と横ばいで推移しているため、引き続き、コスト意識を持った財政運営を行っていく必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たり負債額は、類似団体平均値より8.5万円上回っており、前年度より2.2万円増加している。公共施設の老朽化が喫緊の課題となっている現状から、公共事業の縮減と地方債発行の抑制に努め、持続可能な財政運営を行っていく必要がある。業務的活動収支は前年度より485百万円増加しており、投資的活動収支は依然として赤字となっている。業務・投資活動収支は、類似団体平均値より225.6百万円下回っているため、今後の公共施設等の更新需要を鑑み、引き続き業務支出の人件費支出の削減に努め、公共施設等総合管理計画などに基づき、計画的な施設等の更新・廃止を意識して行政運営を行っていく必要がある。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

経常収益については、財産処分に係る収入や公共補償金など諸収入の増加の影響を受け前年より297百万円増加、また、経常費用が321百万円減少したため、当該値は前年度より1.4ポイント増加しており、類似団体平均値よりも高い水準となっている。今後も他団体と比較し、当該数値が下回らないよう公平性を意識した財政運営を行っていく必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,