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地方財政ダッシュボード

長野県木曽町の財政状況

🏠木曽町

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2023年度)

財政力指数の分析欄

人口減少(特に生産人口)に加え、基幹産業である観光業が低迷しているため、財政基盤が弱く、類似団体と比べ低くなっている。財政健全化に向け、公債費の繰上償還や人件費・物件費等の経常経費削減などの行財政改革に取り組んでいく。

経常収支比率の分析欄

類似団体とほぼ同水準であるが比率は高い傾向にある。決算額構成比でみると、人件費、物件費、補助費、公債費に係るものが比較的高い。今後は一層人件費、物件費、補助費の経常経費削減を図るとともに、地方債の繰上償還や新規発行抑制による公債費の減により比率低下を目指す。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体に比べ高くなっているのは、町村合併後の総合支所方式により支所機能が充実していることに加え、公共交通システム運行経費、公共施設の維持管理費等により、人件費と物件費が多額になるためである。財政健全化に向け、今後は一層の経費削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

町村合併時から給与引下げ等を行っているが、類似団体と同水準、全国平均をやや上回る水準となっている。退職者数に比べ新規採用者数を抑制していることから退職手当負担見込額も抑えられている。引き続き木曽町職員適正化計画に基づく職員数の削減を図ることにより、ラスパイレス指数の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

町村合併時から新規採用の抑制や民間委託の推進等を行ってきたが、合併後の地域間格差を解消させるため、総合支所方式を採用し、支所機能を充実させているため、類似団体平均をやや上回っている。今後は事務の統合等により組織のスリム化を図り、木曽町職員適正化計画に基づく適正な定員管理に努める。

実質公債費比率の分析欄

平成18年度から繰上償還や低利への借換えを実施してきたため、令和4年度までは類似団体平均をやや下回っていたが、近年の建設事業等により令和5年度は平均を上回った。今後もこれまでの建設事業による地方債発行の関係で公債費が増加するが、繰上償還を計画的に実施し、町債残高を減少させ、後世への負担減少を図る。

将来負担比率の分析欄

平成26年度決算より、将来負担額に対して基金等の充当財源が上回っているため、比率が生じない状況が続いていた。令和3年度は比率が生じたが令和4年度以降は再び生じていない。しかし、町債残高が多額であるため新規建設事業を抑制するとともに、繰上償還を積極的に実施し、財政の健全化に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2023年度)

人件費の分析欄

人件費に係る経常収支比率は類似団体より低くなっている。要因として、ゴミ処理業務や消防業務を広域連合で行っていることが考えられる。しかし、町村合併後のまちづくりを推進するため総合支所方式を採用し、支所機能を充実させているため、類似団体と比較し多めの職員配置となっている。木曽町職員適正化計画を基本として、今後も適正な定員管理に努める。

物件費の分析欄

合併により保有する公共施設が多くなり、維持管理経費の割合は高くなっており令和5年度は平均よりやや高い数値となった。指定管理者制度導入が可能な施設については積極的に民間への管理委託を行い、老朽化に伴い多額の改修費等がかかる施設については公共施設総合管理計画等に基づき、統廃合等を行い経費節減に努める。

扶助費の分析欄

扶助費に係る経常収支比率は類似団体より低く抑えられている。引き続き必要な対応は確実に実施しながら適正な管理を行い、水準維持に努める。

その他の分析欄

その他に係る経常収支比率は、類似団体とほぼ同水準で、他会計への繰出金が主である。これまでに整備した上下水道施設の維持管理経費として、公営企業会計への多額の繰出が必要となっている。今後、公営企業会計の経費削減を進めるとともに、独立採算の原則に基づき料金見直し等を行うことで健全化を図り、普通会計の負担を減らしていくように努める。

補助費等の分析欄

補助費等に係る経常収支比率は、類似団体とほぼ同水準で推移しているが、各種団体等への補助金は多額である。今後は補助金を交付するのが適当な事業を行っているかなど、明確な基準を設けて、必要性の低い補助金は見直しや廃止を検討していく。

公債費の分析欄

公債費に係る経常収支比率は類似団体平均を上回っている。施設の老朽化等により近年集中した建設事業等に係る起債や臨時財政対策債の償還等が主な要因である。今後は債務削減計画に基づき、新規事業を抑制することや繰上償還によって、今後10年間で地方債残高を減少させる予定である。

公債費以外の分析欄

公債費以外に係る経常収支比率は類似団体より低くなっている。引き続き行財政改革等の取り組みを通じて義務的経費の削減を行い、現在の水準維持に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

議会費は類似団体より近年ほぼ同水準で推移しているため引き続き必要経費を精査し適正な執行に努める。総務費が類似団体より高いのは、本庁・3支所の維持管理経費や令和5年度は開田支所改築事業等を行ったことが要因となっている。労働費が類似団体より高いのは、福祉企業センターの運営費が要因となっている。教育費が類似団体より高いのは、教育施設整備事業で小中学校のトイレ改修・空調設置等を計画的に実施していることが要因となっている。商工費が類似団体より高いのは、合併前旧町村単位に設置されている観光施設の維持管理費による。近年増加傾向にあるのは、DMO推進事業やヘルシータウン推進事業など「木曽町まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づく事業に重点的に取り組んでいることが主な要因である。公債費が類似団体より高いのは、近年集中していた建設事業に伴う地方債や臨時財政対策債に係る償還が要因となっている。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2023年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

人件費・物件費は、類似団体と比べやや高い水準で推移している。合併後の総合支所方式により支所機能を充実していることや公共交通システム運行経費、文化交流センター、温水プール等の運営費が主な要因である。維持補修費は、合併後に施設の統廃合等を行ったが、面積が広く施設数が多いため類似団体より高い水準で推移している。扶助費は、類似団体と比べ低い水準で推移している。決算額全体でみると扶助費のうち児童福祉費が約46.1%を占めている。補助費等は、広域連合への分担金の占める割合が大きく、類似団体よりも高い水準にある。普通建設事業費(更新整備)は、平成29年以降、類似団体と比べ高い水準にある。これは、近年の大型建設事業が要因であり、今後も庁舎建設事業等により増加が見込まれる。このため、公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設事業の取捨選択を徹底することで、事業費の減少を目指すこととしている。公債費は、平成18年度から繰上償還や低利への借換えを行ってきているが、近年の大型建設事業や臨時財政対策債等の償還が続き、類似団体よりも高い水準にある。投資及び出資金は、水道事業会計での施設改良に伴う出資金により近年高い水準にある。

実質収支比率等に係る経年分析(2023年度)

分析欄

実質単年度収支は赤字となっているが、実質収支は基金の取崩しにより継続的に黒字を確保している。今後も基金の適切な積立と充当を行う。財政調整基金残高は、決算剰余金から積み立てたたものの取崩しをしたため減少し、標準財政規模に対する財政調整基金残高の比率は減少した。今後は中長期的な見通しをもとに、決算剰余金を中心に積み立てるとともに、計画的な取崩しに努める。また、事業の見直し・施設統廃合など歳出の合理化等の行政改革を推進し、健全な行財政運営に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2023年度)

分析欄

特別会計の黒字比率が低く、さらに一般会計からの繰出金により運営しているため、経費節減や料金見直し等による健全化を図り、一般会計の負担軽減を目指す。上下水道事業は、各会計の経営戦略や下水道長寿命化計画等に基づき事業を実施している。維持管理は多額の費用がかかるが、施設の劣化が致命的な状況になる前に適切な改築、改修、補修等の対策を取ることで供用年数を延伸させるよう努め、また経常経費節減を進める。収入面では、平成28年度から訪問徴収の世帯を増やすなど徴収対策を強化しており、水道事業では料金回収率が100%を超えている。診療所は、後発医薬品の採用率向上や適切な在庫数管理による医薬材料費の節減や院外処方による薬剤の一括管理を推奨し、本来の診療・治療業務に特化するなど、効率的な運営に努めている。

実質公債費比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

実質公債費比率は、対前年比で1.7ポイント増加し、9.3%となった。今後は平成28年度以降借入額が増加しているため、公債費負担が増える見込みである。過疎対策事業債や合併特例事業債等の交付税措置のある地方債の発行が主であるため元利償還金等の増加に伴い、算入公債費等も増加している。しかし、公債費は高い水準であるため、今後も計画的な繰上償還や新規地方債の発行抑制に努める。

将来負担比率(分子)の構造(2023年度)

分析欄

地方債の新規発行は増加しているが、繰上償還による地方債残高の抑制や基金の確保により将来負担比率は抑えられている。充当可能財源を経費節減等により増加させ、一層基金積立の増加を目指す。今後も新規事業による地方債発行が過大とならないよう計画的な発行を実施し、比率の適正化に努める。

基金残高に係る経年分析(2023年度)

基金全体

(増減理由)減債基金を長期計画(シミュレーション)・繰上償還実施により3億3千万円を取り崩し、1億9千万円を積み立てた。財政調整基金に決算剰余金で2億円を積み立てたが、4億円を取崩した。また特定目的基金では、地域振興基金約2億3千9百万円とふるさと温もり基金約6千万円、中小企業制度資金融資利子補給金約2百万円の取崩しとなった。基金全体としては約3億4千万円の減額となった。(今後の方針)普通交付税合併算定替えの終了に伴い、一般財源確保と公債費負担への対応から、長期計画(財政シミュレーション)に基づき、毎年度、財政調整基金4億円、減債基金は公債費の増加により1億円~3億円を取り崩していく計画。一方、積立に関しては、決算剰余金で可能な限り財政調整基金への積立てを行い、基金残高が大きく変動しないように対応していく。

財政調整基金

(増減理由)令和5年度末の基金残高は、約43億円となっており、前年度から約1億9千万円の減額となっている。年度を通した光熱水費、職員時間外手当等の経費節減により生じた決算剰余金の1/2以上を積み立てている。(今後の方針)平成28年度より普通交付税合併算定替が令和2年度で終了したことにより普通交付税が減少し、平成30年度より財政調整基金を計画的に取り崩してきている。今後は、毎年度4億円の繰り入れを見込み2億円の積み立てを見込んでいる。今後も、前年度決算剰余金のみの積み立てとし、予算に基づく積立は行わない。

減債基金

(増減理由)令和5年度末の基金残高は、約10億円となっており、前年度から約1億4千万円の減額となっている。長期計画(財政シミュレーション)・繰上償還の実施により3億3千万円取崩し、1億9千万円の積み立てを行った。(今後の方針)公債費が上昇してきているので、令和2年度より毎年度5千万円取り崩す。また、長期計画(財政シミュレーション)を踏まえ、令和6年度以降も繰上償還により、1億円以上取り崩す予定。

その他特定目的基金

(基金の使途)地域振興基金は、木曽町建設計画(まちづくり計画)に基づくハード事業へ充当していたが今後は地域振興を目的としたソフト事業へ充当を予定する。公共施設整備基金は、主に建物の解体費用への充当を予定している。水と緑の基金は、創業・産業支援等の雇用施策へ充当している。公営住宅等整備基金は、老朽化する町営住宅の改修等へ充当を予定する。ふるさと温もり基金は、木曽音楽祭への助成や観光イベント補助金等へ充当している。(増減理由)地域振興基金は、スキー場施設整備費負担金へ充当のため減額している。水と緑の基金は、創業・産業支援等の雇用施策へ充当のため減額している。公共施設整備基金は、重点的な基金として3億3千万円の積み立てを行ったため増額している。ふるさと温もり基金は、木曽音楽祭への助成や観光イベント補助金、木曽馬の里管理事業等へ充当しているため減額している。(今後の方針)地域振興基金、水と緑の基金は、充当事業計画に伴い、今後も取り崩していく予定。公営住宅整備事業は、集合住宅改修の際に充当を予定する。公共施設整備基金は、公共施設等の老朽化が進み維持費や修繕費等の経常経費が増加しているため、施設の統廃合による解体費用への充当を予定し、今後の重点的な基金として積極的な積み立ても行っていく。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2023年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

有形固定資産減価償却率は昨年度と同様に微増となった。近年、木曽おもちゃ美術館や御嶽山ビジターセンターなどの建設、各施設の修繕等も進めてきているため全国平均よりは低い結果となっている。当町では老朽化した施設が多く、新規施設の建設が落ち着くことで有形固定資産減価償却率の上昇が見込まれる。老朽化を抑えるために今後も個別施設計画に基づいて維持管理を進めていく。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率は、木曽寮や役場開田支所庁舎などの建設に取り組み地方債を大きく発行しているため、比率が高い傾向にある。これを改善するために繰上償還の実施で借金を減らすとともに、交付税措置額も微増したため前年度比としては微減となった。今後も繰上償還に取り組むとともに起債償還計画に基づく適切な運営をしていく。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

将来負担比率は令和3年度の大型事業に伴う地方債の借入れにより地方債現在高が増加したため将来負担比率が発生したが、償還による現在高の減によりこれ以降は発生していない。今後も計画的に地方債発行することで将来負担比率の発生を防ぐ。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

実質公債費比率については、役場本庁舎や木曽おもちゃ美術館の建設など大型事業が続き地方債発行を行ったため類似団体内平均を上回り、年々増加している。今後も大型事業が続く予定となるが、繰上償還や計画的な返済をすることで抑えていきたい。大型事業が落ち着くことで減少に転じることが予想される。

施設類型別ストック情報分析表①(2023年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路一人当たりの延長が類似団体の中でも上位にあたり、認定こども園や学校、公民館など多くの施設で類似団体内平均を上回っている。市町村合併に伴い、当町は4町村が合併し県内町村で最も広い面積となっているのに対して人口減少が大きく進んでいることが要因となっている。橋りょう・トンネルの有形固定資産減価償却率が類似団体と比較して高い数値となっている。橋りょう・トンネルの修繕は大型事業となりやすく修繕が難しい場合が多い予算を考慮しながら、長寿命化修繕計画に基づいて老朽化対策を講じていく。道路、認定こども園、公民館の施設更新は実施されており、有形固定資産減価償却率の類似団体内平均を下回っている。一方で、学校施設と公営住宅は全国平均に近い数値となっており、両施設の更新が遅れていることが予想される。学校施設は空調設備の設置やトイレ修繕など進めており、公営住宅についても木曽町公営住宅等長寿命化計画に基づき計画的な修繕を行っている。今後も継続して適正な施設管理を行っていく。

施設類型別ストック情報分析表②(2023年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

図書館、一般廃棄物処理施設、福祉施設、庁舎は近年建て直しもあり、有形固定資産減価償却率が類似団体内平均以下となっており、福祉施設は2位、一般廃棄物処理施設は3位、図書館は5位となっている。これらの施設の面積について、福祉施設を除いて人口状況を考慮した規模で建設しているため一人当たりの面積は類似団体内平均値に近い。町民プールも近年建て直した施設となるが体育館を含めると、償却率は類似団体内の平均値程度となっており、一人当たりの面積は人口が減少しているため広い。保健センター、消防施設、市民会館の償却率は類似団体内平均値程度となり、施設の老朽化が始まっている。一人当たりの面積も消防施設以外は平均値に近く、消防施設については、人口は減少しているが広い町面積をカバーするために施設面積も平均より多い予想される。今後も公共施設等総合管理計画に基づき施設更新を進めていく。

財務書類に関する情報①(2023年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計において、資産総額が前年度末から603百万円減額となり、負債総額も前年度末から428百万円減額となり、昨年度と同様に微減となっている。この変動について、資産では公民館の新設や相撲場の整備などにより資産の増も考えられるが、同時期に町営住宅などの解体も進めており、公共施設全体の減価償却による影響も含めると結果として減となった。負債では、地方債を継続して発行しているが、繰上げ償還の実施により減となった。・全体においては、資産総額が前年度末から934百万円減額となり、負債総額も前年度末から565百万円減額となり、昨年度と同様に減となっている。水道事業、下水道事業の資産等の長寿命化対策に地方債を充てているが、一般会計と同様に減価償却による影響もあるため減少となっている。負債については、計画的な償還による地方債元金の減少により減となった。・連結についても例年並みであるが、全体の減が要因となっている。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

・一般会計等の行政コストについては、令和2年度から毎年減少しており、コスト削減に成功している。また、令和元年度はほぼ100%であった経常行政コストを95%に抑え、臨時的な修繕等に活用できるように調整している。・全体においても、令和2年度を最大値としてコスト削減に取り組んでおり、経常行政コストを一般会計と同様に95%程度に抑えている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計において、純資産残高は20,848百万円となり、本年度差額と本年度純資産変動額はともに175百万円の微減となった。資産について、資産では公共施設の整備などがあり、資産の増があったが減価償却による資産の減など含めると打ち消し合って変動が少なかったため本年度差額と同額であったと考えられる。・全体では、純資産残高は29,464百万円となり、本年度純資産変動額は369百万円の微減となった。企業会計等においても厳しい状況となっており、一般会計と同様に赤字となっている。本年度差額と本年度純資産変動額を比較すると、本年度純資産変動額の赤字額の方が多く、上下水道施設などの減価償却が資産減少に影響していることも考えられる。・連結では、純資産残高は33,664百万円となり、本年度純資産変動額は134百万円の微増となった。一般会計と全体では赤字となっているが、連結として見ると黒字となっている。一般会計からの操出金等打ち消し、連結ベースで見ると国県等補助金や地方債などの収入が支出額を上回り純資産残高としては黒字となっている。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計においては、業務活動収支は1,588百万円となり、投資活動収支は、△1,423百万円となった。財務活動収支については、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから、△414百万円となっている。投資活動収支において、相撲場の整備や道路修繕などのインフラ整備など実施しており、業務活動収支の黒字分と同程度の赤字となっている。・企業会計等の収支も一般会計と同様に水道施設整備などの投資活動も実施しており、地方債の償還額が発行額を上回っているため、同じ傾向の収支となっている。連結についても全体と同様の傾向となっている。

財務書類に関する情報②(2023年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

・住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)は、合併前に旧町村毎に整備した公共施設があるため、保有する施設数が非合併団体よりも多く、類似団体平均を上回っている。さらに人口減少が激しいため資産合計は毎年減少しているが、一人当たりの資産は毎年増加している。将来の公共施設等の修繕や更新等に係る財政負担を軽減するため、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、公共施設等の集約化・複合化を進めるなどにより、施設保有量の適正化に取り組む。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・純資産比率は類似団体平均を下回っており、将来世代負担率が高いことから負債が多いことが分かる。しかし、負債の大半を占めているのは、地方交付税の不足を補うための臨時財政対策債や交付税措置の高い過疎債や合併特例債である。・将来世代負担比率は、毎年増加しているため新規に発行する地方債の抑制を行うとともに、高利率の地方債の借換えを行うなど、地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たり行政コストは類似団体平均を上回っているが令和2年度以降から毎年減少している。人口が減少する中で純行政コストを大きく削減することで一人当たりの行政コストの削減につなげている。行政内部において、必要経費の見直し等を行い、行財政改革への取組を通じて経費削減に努める。.

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っている。近年の大型事業が続き発行した地方債が影響している。今後も「地方財政計画」に基づき、地方債の繰上償還を行うなど、地方債残高の縮小に努める。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率は類似団体平均と同程度であるが、経常費用は令和3年度と令和4年度の間で1,000百万円と大きく減少し、令和5年度はほぼ同水準となっている。公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化や長寿命化を行うことにより、経常費用の削減に努める。.

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,