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財政力指数の分析欄東北電力㈱東通原子力発電所1号機の営業運転に伴い、固定資産税(大規模償却資産)の増収により、平成18年度から平成21年度まで普通交付税不交付団体となり、財政力指数が1.0以上であった。しかし、原発の減価償却が15年と短いため、年々目減りが著しく、平成22年度には交付団体に転落することとなった。この傾向は今後も続き、原発の資産の減価償却が終了するころには、全国平均はもとより青森県平均も下回ることが予想されていることから、徴収率の向上や地方債の発行抑制に努める。 | 経常収支比率の分析欄経常一般財源となる村税及び普通交付税について、普通交付税交付団体に転落してからは、年々分母となる経常一般財源総額が減少傾向にある。これに伴い、前年度同等の経常一般財源支出をしたとしても、比率は上昇するため、歳出面で人件費及び公債費を抑制していることから、比率としては例年並みにとどめている状況にある。(経常一般財源平成26=3,112,507千円、平成27=3,123,776千円、平成28=3,065,567千円) | 人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄人件費は、人数及びラスパイレスとも類似団体からすれば比率は低い傾向にあるものの、面積が広く散在する集落の公共的施設や教育環境の維持運営費等の物件費が圧迫していることが比率を引き上げる要因となっている。これらの経費については、ほぼ常態化しており、経費も横ばいで推移している状況にあるものの、幼児施設や小中学校の村内1校統合により村内各地域から登下校のために運行しているスクールバスの運行委託費が、法改正に伴い平成27年度から上昇したためである。 | ラスパイレス指数の分析欄従来より、散在する集落ごとにある児童・幼児教育の施設運営のため、類似団体に比べ職員数(幼稚園教諭・児童厚生員)が多く、給与支給額を抑える傾向にあったことから比率は概ね低い状況にある。健全財政維持のため、このレベルを維持するものとする。 | 人口1,000人当たり職員数の分析欄平成22年度の児童・幼児教育公務員21人の退職により定員管理における比率は減少した。平成25年度には-1人、平成26年度は-3人、平成27年度-5人と退職者に対し補充人員を抑えている状況にある。平成28年度は県派遣指導主事を新たに配置したことで数値が微増となったが、職員数は減少する傾向にある。 | 実質公債費比率の分析欄公債費及び準公債費の支出は年々減少傾向にあるが、それを上回る勢いで標準財政規模も減少(原発による固定資産税の減少と普通交付税の額)していくため、比率は横ばいあるいは悪化していく傾向にある。比率上昇の要因となっている理由としては、広大な面積に整備した高資本となる公営企業債、第一次産業振興のための公営事業債(公有林・草地開発)の既発債であり、繰上げ償還及び地方債の新規発行を抑制することで、比率の上昇を抑えることとする。ピークは平成28年度と推測している。 | 将来負担比率の分析欄地方債残高の減少、新たな債務負担の設定や平成25年度に解散した東通村土地開発公社の将来負担等も解消されたため、将来負担費用は減少傾向にある。平成29年度の農用地整備事業、平成31年度の民間活用住宅買入れ事業が終了すれば、債務負担が解消されることから将来負担がマイナスに転じることになる。今後も公債費、債務負担の抑制を図り、健全性を保持していくこととする。 |
人件費の分析欄人件費は、定員管理上の人数やラスパイレス指数が低いため、結果として人件費の抑制に寄与している。限られた財源を活かすため、人件費以外の施策を拡充するものとする。 | 物件費の分析欄物件費については、公共施設管理運営費等について、臨時的一般財源である電源立地交付金等を活用し運営しているため、経常一般財源が抑えられる傾向にあり、比率は低めとなる。管理経費はほぼ経常化していることから、財源充当に左右されるものと分析している。 | 扶助費の分析欄扶助費の大半を国庫・県支出金で賄うことと、独自の扶助事業が少ないことから、扶助費に占める一般財源の比率は低めであるが、社会保障経費の見直しにより年々増加傾向にある。 | その他の分析欄その他の大部分は繰出金である。国保・介護・後期高齢者医療・下水道の特別会計があり、基準外繰出が少ないことから比率は低めに推移しているものと推測される。また、下水道会計については平成25をもって事業が完了したため、基準外繰出が減少していくものの、国保会計の会計補てん繰出が増加傾向にあるため、この水準を継続していくものと推測している。 | 補助費等の分析欄消防・ゴミ処理・し尿処理などの共同事業における広域行政事務負担金が増加要因となっている。特に面積が広く、集落が点在している地域性もあり、1署2分遣所体制での消防組織の人件費等の負担が大きなウエイトを占めているのが特徴であり、体制再編等の部分的改革が必要とされている。 | 公債費の分析欄公債費負担が多いことから、実質公債費が高どまりしている原因でもあるものの、平成25をピークとして起債償還額は減少していくことから、今後比率は微少ながら減少していく見込みである。 | 公債費以外の分析欄公債費以外では、物件費に臨時的一般財源である電源立地交付金等を活用し運営しているため、経常一般財源が抑えられる傾向にあり、比率は低めとなっている。特定財源で左右される部分もあるため、比率が低くても予断を許さない状況にある。 |
議会費労働費消防費諸支出金総務費農林水産業費教育費前年度繰上充用金民生費商工費災害復旧費衛生費土木費公債費 |
目的別歳出の分析欄議会費は、議員14名、事務局職員2名の人件費、旅費等が大半を占めており、類似団体より議員定数が多いことが推測される。総務費は平成25.平成26に施設2ケ所の放射線防護対策事業の実施により一時的な増加につながったもの。民生費は国保会計の会計補てん繰出により比率が上昇した。衛生費は共同処理である塵芥処理費及びし尿処理、診療所運営費等恒常的に経費が掛かるため類似団体より高い。農林水産業は、9漁協、7漁港ある水産業への事業充当が多いことから、比率は高い。商工費は大規模な観光施策等の展開がないため低くなっている。土木費は除雪費の影響で毎年変動している。消防費は広域行政負担金が高止まりしている状況の中、平成25.平成26は避難道、避難施設整備で比率が上昇したものである。公債費は、水産基盤整備事業債、過疎債、臨時財政対策債等の償還が主であり、償還額は微少傾向にあるものの、類似団体より多い結果となっている。 |
人件費補助費等災害復旧事業費投資及び出資金物件費普通建設事業費失業対策事業費貸付金維持補修費普通建設事業費(うち新規整備)公債費繰出金普通建設事業費(うち更新整備)積立金前年度繰上充用金 |
性質別歳出の分析欄平均値を上回る要因として、広範な行政区域に散在する集落があるという特殊性に起因して、物件費は幼小中1校統合によるこども園、小中学校及び診療所までの輸送経費(通園バス、スクールバス、患者輸送バス)、維持補修費は降雪条件によるものの除雪経費、補助費は広域行政における消防体制(1署2分遣所)、普通建設事業(更新)は、主に7つの漁港の機能保全事業、農用地整備事業、原発に伴う放射線防護対策事業等によるもの、公債費は漁港修築・改修に伴う地方負担の水産基盤整備事業債、道路や農林水産業施設等の過疎債等等は減少傾向であるものの交付税代替え財源の臨時財政対策債が残高の半分を占める勢いになっている状況にある。積立金は、電源立地地域対策交付金と核燃料物質等取扱税交付金を原資とした基金への積立で増加した。 |
有形固定資産減価償却率の分析欄当村では、保健・医療・福祉の包括ケアサービス充実のため、村内各地にあった診療所を統合、また保幼小中一貫教育に向けた児童施設、幼児施設、小学校、中学校の統合を行うなど順次、施設の集約化を進めてきており、これらの取り組みから類似団体より低い水準となっている。 | 債務償還可能年数の分析欄 |
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析施設の集約化により有形固定資産減価償却率は類似団体と比べて低い水準にある。一方で将来負担比率は高い水準となっているが、地方債残高の減少と債務負担行為の設定抑制、平成25年度に解散した土地開発公社の将来負担解消により比率は減少傾向にあり、平成29年度の農用地整備事業と平成31年度の民間活用住宅買入れ事業の終了により債務負担が解消されることから、将来負担はマイナスに転じると見込まれる。 |
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分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析地方債残高の減少と債務負担行為の設定抑制、将来負担費用の解消により将来負担比率は減少傾向にあるものの、実質公債費比率は類似団体と比較して高い水準となっている。これは、公債費及び準公債費の支出が減少傾向にあるものの、それを上回る勢いで標準財政規模が減少していくことが要因となっていることから、繰上償還や新発債の抑制により比率の上昇を抑えていく必要がある。 |
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道路橋りょう・トンネル公営住宅港湾・漁港認定こども園・幼稚園・保育所学校施設児童館公民館 |
施設情報の分析欄橋りょう・トンネルの一人当たり有形固定資産額は類似団体を上回っているが、橋梁長寿命化計画を平成27年度に策定したところであり、同計画に基づいて順次、補修対策に取り組んでいくこととしている。認定こども園・幼稚園・保育所、及び学校施設の一人当たり面積については、保幼小中一貫教育のため村中心地に連絡通路で接続した統合小学校、統合中学校、認定こども園を新設したことにより類似団体を上回ることとなったものであり、維持管理に係る経費の増加に留意しつつ、教育環境の整備に取り組んでいく。 |
図書館体育館・プール福祉施設市民会館一般廃棄物処理施設保健センター・保健所消防施設庁舎 |
施設情報の分析欄体育館・プールの一人当たり面積は類似団体を上回っているが、中学校の1校統合による旧中学校体育館を新たに南地区体育館として利用することとしたため、体育館数が増となったものである。維持管理に係る経費の増加に留意しつつ、体育環境の整備に取り組んでいく。市民会館の有形固定資産減価償却率は平成元年の新設から間もなく30年を迎えるためであり、維持管理に係る経費の増加に留意しつつ、老朽化対策に取り組んでいく。 |
資産合計負債合計 |
1.資産・負債の状況・一般会計等においては、資産総額が前年度末(開始貸借対照表作成時点、以下同)より1,044百万円の減少(△2.3%)となった。主な減少要因は減価償却費1,223百万円であり、資産形成を大きく上回っている。また、負債総額は前年度末より427百万円の減少(△4.4%)となった。地方債の発行額を抑制していることから償還額が発行額を上回り222百万円の減少となった。・水道事業会計、下水道事業会計等を加えた全体では、資産総額は前年度末から1,378百万円減少(△2.5%)となった。主な減少要因は水道事業及び下水道事業における減価償却費であり、それぞれ143百万円、215百万円の減少となった。また、負債総額は前年度末より746百万円の減少(△5.1%)となった。一般会計等と同様に水道事業及び下水道事業においても地方債の発行額を抑制していることから償還額が発行額を上回りそれぞれ228百万円、68百万円の減少となった。・東通村産業振興公社、下北地域広域行政事務組合等を加えた連結では、全体より資産が1,545百万円多くなっているが、同様に負債も790百万円多くなっている。 |
純経常行政コスト純行政コスト |
2.行政コストの状況・一般会計等においては、経常費用は6,264百万円となり、金額が大きい順に補助費等1,371百万円(21.9%)、物件費1,330千円(21.2%)、減価償却費1,253千円(20.0%)となっている。補助費等については消防やごみ処理等の共同事業における広域行政事務組合負担金が大きな割合を占めている。また、物件費では、広大な面積に散在する集落の公共施設や教育環境の維持運営費等が大きな割合を占めていることから、公共施設等の適正管理・経費縮減に努める。・全体では、一般会計等に比べて、水道料金等を使用料及び手数料に計上しているため、経常収益が203百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金を補助金等に計上しているため、移転費用が1,216百万円多くなり、純行政コストは1,732百万円多くなっている。・連結では、一般会計等に比べて、連結対象の収益により経常収益が480百万円多くなっている一方、人件費が495百万円多くなっているなど、経常費用が2,952百万円多くなり、純行政コストは2,472百万円多くなっている。 |
本年度差額本年度末純資産残高本年度純資産変動額 |
3.純資産変動の状況・一般会計等においては、税収等の財源(5,388百万円)が純行政コスト(6,068百万円)を下回っており、純資産残額は617百万円の減少となった。地方税の徴収強化とともに経営経費の縮減に努める。・全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等に含まれることから、一般会計等に比べて税収等の財源が1,717百万円多くなっている一方、国民健康保険や介護保険の負担金、上・下水道事業の減価償却費等により純行政コストが1,732百万円多くなっていることから、純資産残高は632百万円の減少となった。・連結では主に青森県後期高齢者医療広域連合の税収等及び国県等補助金により、一般会計等と比べて税収等の財源が2,388百万円多くなっている一方、純行政コストも2,472百万円多くなっていることから、純資産残高は701百万円の減少となった。 |
業務活動収支投資活動収支財務活動収支 |
4.資金収支の状況・一般会計等においては、業務活動収支は114百万円、投資活動収支は201百万円であったが、財務活動収支は、地方債償還額が発行額を上回ったことから、△337百万円となり、本年度末資金残高は前年度から22百万円減少し、100百万円となった。しかし、地方債の償還は進んでおり、高い比率にある実質公債費率の抑制に今後も努めるものである。・全体では、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれること、上・下水道料金が使用料及び手数料収入に含まれることから、業務活動収支は一般会計等より337百万円多い451百万円となっている。一方、財務活動収支は、上・下水道事業における地方債償還があるが、地方債発行を抑制していることから一般会計等より296百万円少ない△633百万円となっている。本年度末資金残高は前年度から10百万円増加し、235百万円となった。・連結では、青森県後期高齢者医療広域連合の税収等及び国県等補助金等が収入に含まれることから、業務活動収支は一般会計等より462百万円多い576百万円となっている。財務活動収支は下北地域広域行政事務組合の地方債償還額が発行額を上回ったことから、一般会計等より402百万円少ない△739百万円少ないとなっている。本年度末資金残高は前年度より17百万円増加し、314百万円となった。 |
①住民一人当たり資産額(万円)②歳入額対資産比率(年)③有形固定資産減価償却率(%) |
1.資産の状況・住民一人当たり資産額(歳入額対資産比率)は類似団体平均を大きく上回っているが、これは東通小・中学校などの新しい施設は減価償却が進んでいないため、資産額が類似団体より大きくなっているためである。・有形固定資産減価償却率が類似団体平均より大きく下回っていることについても、上記と同様である。・しかし、経常費用における減価償却額が大きくなり純行政コストの増大要因となっていること、また、将来の維持補修費用の確保が必要であることから、公共施設の適正管理に努める。 |
④純資産比率(%)⑤将来世代負担比率(%) |
2.資産と負債の比率・純資産比率は、類似団体平均と同程度であるが、純行政コストが税収等の財源を上回ったことから純資産が昨年度より1.7%減少している。純資産の減少は、将来世代が利用可能な資源を過去及び現世代が費消して便益を享受したことを意味するため、公共施設等の適正管理・経費縮減に努め、行政コストの削減に努める。将来世代負担比率は、類似団体平均を下回っているが、ここれは当村の実質公債費率が高い水準にあることから、平成19年度以降は地方債の発行を抑制していることによる。しかし、分母となる標準財政規模も年々減少していることから実質公債比率は依然高い水準にあるため、今後も地方債残高を圧縮し、将来世代の負担の減少に努める。 |
⑥住民一人当たり行政コスト(万円) |
3.行政コストの状況・住民一人当たり行政コストは、類似団体平均を上回っている。これは、当村は広大な面積に散在する集落の公共施設等の維持運営費等のほか、新しく整備された有形固定資産が多いことに起因する減価償却費により物件費が多額となり、類似団体に比べて住民一人当たり行政コストが高くなっているものと考えられることから、公共施設等の適正管理・経費縮減に努め、行政コストの削減に努める。 |
⑦住民一人当たり負債額(万円)⑧基礎的財政収支(百万円) |
4.負債の状況・住民一人当たり負債額は類似団体平均を上回っているが、主な要因は地方債残高である。なお、地方債残高の47.5%を地方交付税の不足を補うための臨時財政対策債が占めており、その残高も前年度より244百万円増加しているが、地方債全体では223百万円減少しており、着実に地方債残高の縮小は進んでいる。・基礎的財政収支は、業務活動収支及び投資活動収支ともに黒字であったが、電源立地地域対策交付金等を経常経費に充当していることが主な黒字要因である。 |
⑨受益者負担比率(%) |
5.受益者負担の状況・受益者負担比率は類似団体平均を下回っており、行政サービス提供に対する直接的な負担の割合は比較的低くなっている。なお、類似団体平均まで受益者負担比率を引き上げるためには、仮に経常収益を一定とする場合は、2,660百万円経常費用を削減する必要があり、経常費用を一定とする場合は、141百万円経常収益を増加させる必要がある。このため、経常費用の削減に努めるとともに、公共施設等の使用料の見直し等を検討する。 |
出典:
財政状況資料集
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統一的な基準による財務書類に関する情報
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