経営の健全性・効率性について
芦屋町公共下水道事業は、昭和57年に供用開始し、現在までに30年以上経過している。また、面整備は概成しており、水洗化率も高い。近年は処理場・ポンプ場の改築更新事業を主に実施している。ここ5年間は、経常収支比率が100%前後で推移しているが、供用開始後30年以上経過しているため、現在までの欠損金の累積が大きく、類似団体と比較して10倍近くの大きい値を示している。企業債残高は、過去に繰上償還を行っていることもあり、残高が少なく良好な数値を示している。経費回収率及び汚水処理原価は平均値程度、施設利用率は供用開始当初に整備した施設について、高度経済成長による人口増計画としていたため、利用率が低くなっている。
老朽化の状況について
供用開始後30年以上経過し、下水道施設は概成しているため、有形固定資産減価償却率は類似団体と比較して、高い値を示している。しかし、50年以上経過している管渠が無いため、管渠老朽化率は0%となっている。管渠改善率については、劣化調査(TVカメラ調査)結果に基づき老朽化管渠の更生・補修工事を行っている分の率が計上されている。
全体総括
今後は、累積欠損金の減少、経常収支比率及び経費回収率の向上を図り、経営改善を行うため、下水道使用料の改定及び一般会計からの繰入について、定期的に検討を行い、必要に応じて使用料改定等を実施する。なお、平成28年5月より、下水道使用料金を改定する予定となっている。また、今後は、事業効率化や経営の安定化へ向けて、抜本的な汚水処理方法の変更や広域化、他事業との連携も含めての検討を実施する。