出雲市：特定環境保全公共下水道

経営の健全性・効率性について

①収益の減少に比べ費用の減少が少なかったため前年度より低くなり、単年度の収支が赤字となり、類似団体を下回っている。②欠損金なし。③流動資産の減少と比較して、企業債償還金等の流動負債の減少が少なかったため、前年度より低くなり、類似団体を下回っている。④企業債残高は年々減少しているが使用料収入も減少しているため前年度と横ばいであり、類似団体を下回っている。⑤整備が完了し、使用料収入で汚水処理に係る費用を賄っている。処理場を大規模修繕したため費用が増加したことから前年度より低くなり、類似団体を上回っている。⑥有収水量及び汚水処理に係る費用いずれも前年度より減少したが、汚水処理原価は前年度より高くなり、類似団体を下回っている。⑦処理能力に対して、処理水量が少ないため、類似団体を下回っている。⑧水洗化人口は減少したが、処理区内人口の減少が大きいため前年度より高くなった。整備が完了しているため、類似団体を上回っている。

老朽化の状況について

①管渠については、耐用年数を経過していないが、供用開始後30年以上を経過している処理区が2箇所あるため、資産の老朽化は前年度より進み、類似団体を上回っている。②管渠については、まだ耐用年数を経過していない。③不良箇所の更新は行っていない。

全体総括

特定環境保全公共下水道事業は、3処理区のうち供用開始後30年以上を経過している処理区が2箇所ある。管渠の耐用年数には至っていないものの、ポンプ等の機器類の老朽化は進み、今後、維持管理費や下水道施設の更新のための支出は増加する状況にある。経営状況については、類似団体に比べ、企業債残高対事業規模比率、経費回収率及び汚水処理原価は良い数値となっているが、経常収支比率は低くなっている。老朽化の状況については、管渠は耐用年数を経過していないため、数値には表れていないが、類似団体に比べ、有形固定資産減価償却率が高くなっており、老朽化は進んでいる。このような厳しい経営状況の中、ストックマネジメント計画を基に、財政状況を見ながら適正な管理運営を行っている。