収益等の状況について
令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、経常収支比率は100%未満(赤字)となりました。当施設は期間営業(4月から11月)であり、営業開始後も新型コロナウイルス感染症の影響は続き、単年度収支に直接影響する形となりました。定員稼働率は、当施設が期間営業であることで、類似施設平均値より低い数値となっております。類似施設平均値は上昇していますが、当施設は令和2年度と同程度の低い数値となりました。売上GOP比率およびEBITDAについても、収益が減少したことでマイナス値となりました。
資産等の状況について
平成27年度から29年度に行われた大規模改修工事で設備更新を行ったため、今後は施設のメンテナンスを実施していきます。大規模改修工事では、企業債を発行したため、平成28年度から令和元年度で、企業債残高対料金収入比率は150%前後となっています。令和3年度については、新型コロナウイルス感染症の影響により収益が減少したことで、令和2年度に次ぐ高い数値となりました。今後は、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、まずは経営を安定化させることを優先していきます。
利用の状況について
当施設の規模を考えると、令和元年度からさらなる利用客増加が求められましたが、新型コロナウイルス感染症の影響は大きく、利用客が減少し、定員稼働率については、令和2年度と同程度の低い数値となりました。Withコロナを踏まえまして、感染対策の徹底を図り、安心して施設をご利用いただけるよう、利用者および従業員の感染対策に努めます。また、アフターコロナに向け、感染対策等の広報・宣伝を行い、利用客が新型コロナウイルス感染症以前の人数へ少しでも戻るよう努めていきます。
全体総括
当施設は、平成27年度から29年度にかけて大規模改修工事を実施し、工事費の支払いについては、企業債を発行しました。今後は、企業債の償還があることから、多くの支出が考えられ、収益性を高めることが求められます。しかし、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響により、令和3年度の経常収支比率は100%未満となり、厳しい状況を迎えています。上高地という特殊性のある場所、期間営業ということで天災等の影響が大きい施設であり、また、今後数年間は、新型コロナウイルス感染症の影響が続くことが懸念されます。Withコロナ、アフターコロナに向けた取り組みを行い、少しでも利益が上がるよう努めていきます。