収益等の状況について
令和3年度も新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、前年度と同様に稼働率や収益に関する数値が落ち込んでいる(売上高GOP比率▲85.9%等)。本事業は指定管理者制度を導入しており、民間事業者による様々なサービスを打ち出すものの、上述の感染症拡大に伴い休館を余儀なくされるなど、計画に沿った経営が満足にできていない。したがって、事業収益の悪化は避けられず、指定管理者納付金を減免するなどの対策を講じたため、経常収益が落ち込むこととなった。
資産等の状況について
本施設は約30年前のリニューアル以降、年々収益が悪化したこともあり、長寿命化・更新事業が実施できず、類似施設と比較して老朽化が進んでいる。なお、上記リニューアル時に借り入れた企業債は、令和3年度末で完済したところである。
利用の状況について
平成30年度は客室の一部を改修し、熱気浴施設を整備したこともあり、宿泊客数が一時的に上昇していたものの、令和2年度以降は新型コロナウイルス感染症の影響により減少傾向にある。引き続き、国や県の観光振興補助金などを活用し、官民一体となって更なる宿泊者及び施設利用者を獲得していく必要がある。
全体総括
指定管理者による運営も5年が経過し、熱気浴施設の活用をはじめとして、民間ならではの事業や新たな試みが行われてはいるが、新型コロナウイルス感染症の影響により、当初の計画で描いていたような収益が上げられていない。このような状況にあって、指定管理納付金を減免するなどの対策を講じ、事業継続の支援を行っているところであるが、依然厳しい運営が続いている。なお、当初の指定管理期間を満了したが、令和4年度も引き続き指定管理を継続し、ウイズコロナまたはアフターコロナにおける観光業の回復の流れに乗れるよう期待しているところである。