経営の健全性・効率性について
綾瀬市では令和2年度から地方公営企業法の一部適用を開始し、公営企業会計となりました。今年度は初年度の決算です。①経常収支比率については128%であり、類似団体平均値を上回りました。②該当ありません。③流動比率については、類似団体平均値を下回っております。これは1年以内(令和3年度)に償還する企業債の金額が大きいためです。なお、今後数年の間は1年以内償還の企業債の金額は減少する見込です。④企業債残高対事業規模比率については、類似団体平均値を若干下回っております。企業債残高は今後数年は減少する見込です。⑤経費回収率については、96%と類似団体平均値を上回りました。しかしながら基準となる100%に届いていない状況です。⑥汚水処理原価については、ほぼ類似団体平均値と同様となりました。⑦施設利用率については、ほぼ類似団体平均値と同様になりました。⑧水洗化率については99%を超えており、類似団体平均値を上回りました。
老朽化の状況について
綾瀬市の公共下水道は供用開始から約34年が経過しており、徐々に更新時期が近付いている状況です。①②有形固定資産減価償却率及び管渠老朽化率については数値上は低くなっておりますが、実際の老朽化の状況は上記のとおりです。③管渠改善率については、令和2年度は0%となりました。ストックマネジメント計画に基づき必要に応じて今後も管渠の更新を実施していきます。
全体総括
今年度の経費回収率は約96%であり、企業会計導入前の80%台と比べると改善されておりますが、経費回収率は100%を達成する必要があります。経費の削減に引き続き努めるとともに、下水道使用料の改定による経費回収率の改善を検討中です。また、今後老朽化が進んだ管渠の更新費用が発生する見込です。経営戦略及びストックマネジメント計画に基づき、更新に必要な資金を将来に向けて確保していくのが課題となっております。