経営の健全性・効率性について
柴田町の公共下水道事業は、類似団体と比較すると、経費回収率など「経営の効率性」に関する経営指標は,ほぼ平均値で推移している一方で、「水洗化率」は平均値を上回っていることがわかりました。しかし、経常収支比率は100%が基本となっていますが、下回ってしまいました。経営改善のためには、今後も引き続き水洗化人口の増加により「経営の効率性」の向上を目指すとともに、将来世代の地方債償還金の負担の増大を考慮に入れながら、計画的な管渠整備と維持管理を行っていきます。
老朽化の状況について
柴田町の公共下水道事業は、昭和50年代より汚水管渠の整備が実施され、既に35年以上経過した老朽管が西船迫地区・槻木地区にあり、特に鉄筋コンクリート管による汚水管整備がなされた西船迫地区の経年劣化等による管渠の老朽化が著しく、長寿命化計画の下に汚水管渠の長寿命化工事を進めているところです。今後も計画的な長寿命化工事を行い、有収率の向上を図っていく必要があります。
全体総括
柴田町の下水道事業の経費回収率は平成26年度で約76%、経常収支比率が約80%となりました。これは、主に平成26、27年度に単独の災害復旧事業を行ったことにより、事業費の支出が増加したためです。下水道事業は下水道使用料などを財源とした独立採算制を原則としているため、今後も引き続き使用料収入の増加のために、水洗化人口の増加による「経営の効率性」の向上と、計画的な下水道施設の建設・維持管理を行うとともに、一般会計繰入金に依存しないような使用料等の見直しを行っていく必要があります。