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地方財政ダッシュボード

東京都日野市の財政状況(2020年度)

🏠日野市

地方公営企業の一覧

公共下水道 市立病院


収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2020年度)

財政力指数の分析欄

過去3カ年の平均から成る財政力指数については、平成28年度以降は大きな増減もなく、ほぼ横ばいで推移している。前年度より0.01ポイント悪化した要因としては、社会保障費の増加や法人税の減収などが挙げられる。

経常収支比率の分析欄

経常収支比率は、歳入(分母)・歳出(分子)共に増となっているが、増減率では歳出の増加幅の方が大きく、前年度比で1.2ポイントの悪化となった。歳入(分母)増の要因としては、消費税率改定による地方消費税交付金の増や法人市民税の一部国税化により法人事業税交付金が新設されたことなどが挙げられる。歳出(分子)増の要因としては、会計年度任用職員への移行による人件費の増などが挙げられる。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

人件費については、地方公務員法改正により、従来物件費で計上していた臨時職員に代わり、新たに創設された会計年度任用職員を人件費で計上することとなったことなどから、増加となった(13.7ポイントの増)物件費については、制度改正に伴う臨時職員の会計年度任用職員への移行やプレミアム付商品券事業の終了に伴う減がある一方で、新型コロナウイルス感染症対策事業の業務委託の増があったことなどから、全体ではやや増加となった。

ラスパイレス指数の分析欄

令和2年度は職員構成の変動(高齢高給者の退職)や経験年数階層(高校卒・大学卒)内における職員の分布変動などから、前年度と比較し+0.2ポイントとなった。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

令和2年度の人口千人当たり職員数に大きな変化は見られず、概ね横ばいの数値となった。類似団体との比較では、公立保育園、幼稚園、図書館など直営施設の設置等により、順位が高くなっているため、今後も事業の民間委託や指定管理制度の導入を進める。

実質公債費比率の分析欄

元利・準元利償還金としては下水道事業、病院事業の地方債残高の減少したことや、社会福祉法人への建設費補助が、介護老人福祉施設への支払い終了により減少した。一方で、交付税の基準財政需要額算入公債費等の額が減少したことなどから、前年度比では大きく変わらず、0.1ポイントの改善となった。類似団体との比較では安定した水準をキープしているものの、普通建設事業の増加による一般会計の地方債残高は増加しており、実質公債費比率の悪化が見込まれている。

将来負担比率の分析欄

前年度比で6.8ポイントの悪化となった。主な要因としては、一般会計における地方債の新規発行増による地方債残高の増や、基金残高の減少(主に財政調整基金、公共施設建設基金、ごみ処理関連施設及び周辺環境整備基金の残高の減)などが挙げられる。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)

人件費の分析欄

地方公務員法改正により、従来物件費で計上していた臨時職員に代わり、新たに創設された会計年度任用職員を人件費で計上することとなったことなどから、13.7ポイントの増となった。また、経常収支比率では、前年度比0.8ポイントの悪化となった。類似団体と経年比較すると、増減はあるものの平均的な範囲で推移しているが、引き続き行政規模に見合う定員管理に努めていく。

物件費の分析欄

新型コロナウイルス感染症対策にかかる経費による増などにより、対象額では、前年度比0.5ポイントの増加となっている。一方で、制度改正に伴う臨時職員の会計年度任用職員への移行やプレミアム付商品券事業の終了に伴う減などから経常収支比率では0.6ポイントの改善となっている。

扶助費の分析欄

令和元年度における児童扶養手当の支払い回数の変更による一時的な児童扶養手当の増の完了や、幼児教育無償化が通年化したことにより施設型給付費等が増加したことなどから、対象額は前年度比で3.8ポイントの増となった。ただし、経常収支比率の分母が増加しているため、経常収支比率では前年度比で同ポイントとなっている。

その他の分析欄

繰出金においては下水道事業特別会計の地方公営企業会計への移行による減、維持補修費においては可燃ごみ処理施設修繕の完了による減などが要因となり前年度比で0.9ポイントの改善となっている。

補助費等の分析欄

幼児教育無償化により、保護者負担が無くなり、保護者負担分への援助から扶助費(施設型給付費等)に移行したことや、介護施設への建設費補助が終了したことなどから、令和元年度は1.1ポイントの改善となっていたが、下水道事業特別会計の地方公営企業会計への移行などから令和2年度は1.7ポイントの悪化となった。なお、類似団体と比較して高い水準となっている一因としては、市立病院を運営するための負担金が挙げられる。

公債費の分析欄

平成28年度に借り入れた臨時財源対策債や日野第二中学校北校舎改築工事の元金の償還開始などにより公債費は増加している。経常収支比率としては0.2ポイントの悪化となったものの、類似団体と比較して低い水準での推移を続けている。しかしながら、今後も公共施とう設の老朽化対策等が見込まれるため、早急な大幅な改善は難しいと考えられる。

公債費以外の分析欄

公債費以外の経常収支比率においては、1.0ポイントの悪化となっている(この数字は経常収支比率全体の1.2ポイントの悪化の大半を占めている)。歳出面では、下水道事業の企業会計移行に伴う補助費等、投資及び出資金の増、会計年度任用職員移行に伴う人件費の増などにより、全体として昨年度を上回る数値となった。歳入面では、制度改正による税交付金の増の一方、市税収入の減により、全体では増加したが歳出の増加幅より小さくなった。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

類似団体との比較では、議会費、労働費など、平均的な推移をしている費目が多い中で、衛生費や土木費の減少、類似団体同様に民生費の増加が挙げられる。衛生費については、プラスチック類資源化施設整備工事の完了などから、前年度比34.6ポイント減の約56.3億円となった。土木費については、区画整理事業の一部実施見送りや都市計画道路3・4・24号線整備工事の休止などから、前年度比21.6ポイント減の約61.0億円となった。民生費については、新型コロナウイルス感染症対応のための給付金などから、前年度比4.0ポイント増となり、歳出全体の約38.4%を占めるものとなった。総務費については、新型コロナウイルス感染症対策として支給した特別定額給付金等の費用が発生したことから増加となった。消防費については、避難所における新型コロナウイルス感染症対策に係る備品購入費や消防団第四分団第一部詰所器具置場移転のための新築工事などから増加となった。公債費については、平成28年度に借り入れた臨時財源対策債や日野第二中学校北校舎改築工事の元金の償還開始などにより増加となった。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

類似団体との比較では、概ね平均的水準を維持している項目が多いが、例年高水準であった繰出金において、下水道事業の企業会計移行により類似団体内で平均的となった。また、これに伴い、投資及び出資金が大幅な増加となっている。普通建設事業費は、特に新規整備分における近年の伸びが顕著であったが、プラスチック類資源化施設の建設完了や本庁舎免震改修工事の進捗、都市計画道路3・4・24号線整備工事の休止等の影響から減少となった。なお、今後も本庁舎免震改修工事の継続や南平体育館建替え、豊田小学校の改築や公共施設の老朽化対策などが見込まれており、増加となる可能性も考えられる。また、補助費等については、新型コロナウイルス感染症対策として給付した特別定額給付金等(約186億円)の費用の増や、下水道事業が公営企業会計に移行したことに伴う補助金の増などにより、大幅に増加となった。

実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)

分析欄

プラスチック類資源化施設建設工事の完了、前年度繰越金の減に伴う公共施設建設基金やごみ処理関連施設及び周辺環境整備基金への積立の減、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための事業の中止・休止によって事業費の執行が抑制されたことなどから、実質収支額(歳入歳出決算額差引から翌年度に繰越すべき財源を引いたもの)は増加している。また、令和2年度も財政調整基金の取崩額が積立額を上回っており、財政調整基金残高が1.01ポイント悪化しているが、残額の減少幅は、前年度より1億5千万円ほど改善している。上記の要因から、実質単年度収支について2.24ポイント改善している。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)

分析欄

連結実質赤字比率は、すべての会計の赤字や黒字額を合算し、市全体としての赤字の程度を示す指標のことを言う。平成19年度創設以来、一般会計や公営企業会計等を含めたすべての会計において、実質赤字額及び資金不足額が発生していないため、算出されていない。算定数値が黒字のため、連結実質赤字比率表は算出されないが、連結実質黒字額は標準財政規模比としては13.74%で、前年度比では4.87ポイントの改善となっている。主な要因としては、一般会計において、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、事業の中止・休止などによって事業費の執行が抑制されたことなどや、市立病院事業会計において、新型コロナウイルス感染症対応補助金の増により黒字幅が拡大したことなどが挙げられる。

実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

実質公債費比率とは、市の借金返済及びこれに準ずる額の大きさを示す指標で、標準的な一般財源に占める公債費の割合を言う。令和2年度の実質公債費比率は-2.3%であり、対前年度比0.1ポイントの改善と、ほぼ横ばいの状態となった。元利償還金等(A)は、下水道事業、病院事業の地方債残高が減少したことや、社会福祉法人への建設費補助が、介護福祉施設への支払い終了により減少している。算入公債費等(B)では、算定基礎である「公債費」(減税補てん債や公害防止事業債など)が減したことなどによって交付税の基準財政需要額算入公債費等が減少している。

将来負担比率(分子)の構造(2020年度)

分析欄

将来負担比率とは、借入金(地方債)や将来支払っていく可能性のある負担額を残高程度で示す指標で、標準的な一般財源に占める後年度の負債・負担額の割合を言い、当市では前年度比で6.8ポイントの悪化となっている。令和2年度の特徴点としては、将来負担額(A)のうち、一般会計等に係る地方債の現在高の増加が挙げられる。これは一般会計における地方債の新規発行増による地方債残高の増が原因である。また、充当可能財源等(B)では、主に財政調整基金、公共施設建設基金、ごみ処理関連施設及び周辺環境整備基金の残高の減などから充当可能基金が大幅に減少している。

基金残高に係る経年分析(2020年度)

基金全体

(増減理由)・令和元年度は、前年度比13.1ポイントの減、令和2年度は、前年度比8.9ポイントの減・令和2年度は、本庁舎免震改修工事等の工事が実施されたことに加え、社会保障関連経費の増などによる一般財源の不足をが生じた・これら経費の増減に対応するため、基金の積み立て、取り崩しで調整を図った結果、前年度比約11億円の減となった。(今後の方針)・持続可能財政運営のために、限られた財源を重点的かつ効果的に配分する。・社会保障関連経費の増加や公共施設の更新などまちの高齢化への対応、また、繰り返し起こる景気の変動や災害や感染症などに備えて、基金と市債のバランスを図った活用に努める。

財政調整基金

(増減理由)・令和元年度は、前年度比9.0ポイントの減、令和2年度は、前年度比6.2ポイントの減・令和2年度に減となった背景として、歳出予算については、高齢化の進展などを背景に、扶助費を中心とした社会保障関連経費への対応や、本庁舎免震改修工事等の普通建設費の増に伴う一般財源の不足に対応するため、基金の取り崩しが増加した結果、前年度比で約2億円の減となった。(今後の方針)・景気の変動や災害発生に備えて、約35.7憶円の基金残高の確保に努める。・特に、市税は今後、生産年齢人口の減少などを受け、減収を見込んでおり、財政調整基金の確保がより一層必要となる。

減債基金

(増減理由)・繰上償還など健全な財政運営に向けた活用の機会がなかったため、増減なし。(今後の方針)・補償金免除繰上償還など、健全な財政運営に向け積極的に活用すべき機会に備え、市債償還財源の確保を図る。

その他特定目的基金

(基金の使途)・公共施設建設基金:市民会館の整備・学校施設整備基金:学校大規模改造等小中学校施設の整備・ごみ処理関連施設及び周辺環境整備基金及び市民体育施設整備基金:市立体育館の整備・職員退職手当基金:職員退職手当の資金確保(増減理由)・公共施設建設基金:各公共施設改修の進捗により約4億円の減。・ごみ処理関連施設及び周辺環境整備基金:主にプラスチック類資源化施設の進捗により、ごみ処理関連施設及び周辺環境整備基金の取り崩しが増加したことで、約3億円の減。(今後の方針)・公共施設の更新などまちの高齢化への対応や、職員年齢構成を要因とする職員退職手当の増加に備え、基金残高の確保を図る。・基金のバランスのとれた積立と活用を行い、将来にわたる安定的な行政サービスの提供に努める。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

令和2年度においては、65.0%と前年度比で3.8ポイント上昇している。また、類似団体平均の61.0%と比較しても未だ高い水準となっている。有形固定資産減価償却率の高い庁舎の改修工事や体育館の建替えなどを進めているが、複数年での事業であるため、数値の改善には寄与していない。

債務償還比率の分析欄

債務償還比率については、前年度比109.9ポイント上昇しており、類似団体平均を上回っている。分子においては、本庁舎の改修工事などのために地方債の借入を行ったことや、特定目的基金の取り崩しを行ったことにより、増となった。分母においては、会計年度任用職員への移行に伴い、経常経費充当一般財源が増加し、減となった。今後も公共施設の老朽化対策などにより地方債の発行額増加が見込まれ、数値の悪化が予想されるため、引き続き健全な財政運営を進めていく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

類似団体との比較では、令和元年同様、将来負担比率、有形固定資産減価償却率ともに平均より高いという状況となった。今後予定している、子ども包括支援センターの建設や現在進行中の市役所本庁舎改修工事、南平体育館の建替工事などから、将来負担比率の増、有形固定資産減価償却率の減を見込んでいる。公共施設の老朽化対策は必要であるが、過度な将来負担比率とならないように留意しながら、長期的な視点を持って進めていく。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

将来負担比率は6.8ポイントの増、実質公債費比率は0.1ポイントの減となった。将来負担比率増の主な要因は、市役所本庁舎改修工事や一般廃棄物処理施設の建設のための地方債の発行である。今後も公共施設の老朽化対策などにより市債残高の増加が見込まれており、実質公債費比率の上昇も懸念される。このため、本指標の他団体比較や経年比較を参考に、公債費負担が課題とならないよう留意しながら公共施設等の総合的な管理に取り組んでいく。

施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率を施設類型別で類似団体平均と比較すると、公営住宅が低く、公民館が高くなっている。公営住宅について、平成25年度に策定した長寿命化計画(計画期間:10年間)に基づき、計画的な修繕・改善、更新コストの削減・平準化に取り組んでいる。一方、公民館について、中央公民館は所在地が第一種低層住居専用地域となっており、公共施設の配置にあたって建築基準法上の課題等がある。このため、周辺施設との複合化などの取り組みも検討していく。また、認定こども園・幼稚園・保育所や学校施設は、類似団体との差が広がっている。認定こども園・幼稚園・保育所について、第五幼稚園の閉園やたまだいら保育園の民営化が予定されているため、減価償却率が悪化する見込みである。学校施設について、豊田小学校改築工事などが予定されているため、減価償却率が改善する見込みである。

施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

有形固定資産減価償却率を施設類型別で類似団体平均と比較すると、図書館と体育館・プールが高くなっている。図書館については、老朽化が進んでおり、施設の在り方を含め、検討を進めている。体育館・プールについては、現在、南平体育館の建設を進めており、令和3年度の工事完了に伴い、減価償却率が改善する見込みである。一般廃棄物処理施設や市民会館については、工事や修繕の完了に伴い、令和元年度から減価償却率が改善している。庁舎について、市役所本庁舎は建設から40年以上が経過し、耐震性にも課題がある。このため、平成29年度から免震改修工事、平成30年度から長寿命化・機能向上のための改修を進めていることにより、減価償却率が類似団体より改善した。また、保健センター・保健所は類似団体との差が広がっているが、計画的に修繕を行うことが予定されているため、減価償却率は改善していく見込みである。

財務書類に関する情報①(2020年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

・一般会計等の資産においては、前年度末から18,100百万円の増(+7.52%)となった。主な要因は、下水道事業会計の地方公営企業法一部適用により投資及び出資金が15,286百万円増加しているためである。また、今後は固定資産の更新が生じるため、施設の集約化、複合化を進めるなど公共施設の適正管理を進める。・一般会計等の負債においては、負債総額が前年度末から900百万円の増(+1.93%)となった。地方債(固定負債)は公共施設の整備進捗に伴い増額(+311百万円)している。・全体においては、前年度末から資産総額が62,872百万円増加(+25.19%)し、負債総額が17,148百万円増加(+31.33%)している。資産総額は、下水道事業会計を全体に含めたことにより、一般会計等に比べて53,563百万円多くなり、負債総額も24,353百万円増額している。・連結においては、前年度末から資産総額が64,855百万円増加(+24.50%)し、負債総額が18,275百万円増額(+28.88%)している。資産総額は、日野市土地開発公社や東京たま広域循環組合に係る資産等を計上をしていることで、一般会計に比べて70,715百万円多くなり、負債総額は日野市土地開発公社の借入金等があることから、34,022百万円多くなる。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

・一般会計等においては、経常経費は83,311百万円であり、前年度比20,856百万円の増(+33.39%)となった。そのうち、最も増加額が大きいものは補助金等(25,047百万円、前年度比+20,519百万円)である。経常経費の主な増加要因は、新型コロナウイルス感染症に伴う臨時特別定額給付金等による増加である。緊急支援策として実施したことから、令和3年度決算では減少する予定。・全体においては、国民健康保険や介護保険など経常収益が、一般会計に比べて8,305百万円多いが、それ以上に補助金等、人件費等により経常費用が37,712百万円多いため、純行政コストは29,805百万円多くなっている・連結においては、経常収益が一般会計に比べて11,887百万円多いが、それ以上に補助金等、物件費等により経常費用が44,857百万円多いため、純行政コストは45,263百万円多くなっている。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

・一般会計等において、財源(82,165百万円)が純行政コスト(80,713百万円)を上回っており、本年度差額は1,452百万円(前年度比+910百万円)となり、純資産残高は17,199百万円の増加となった。財源は前年度に比べて21,752百万円増加しており、要因については、地方交付税の増、新型コロナウイルス感染症対応の国都支出金の増加などが挙げられる。・全体においては、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計等の国民健康保険税や介護保険税が税収等に含まれることから、一般会計等と比べて税収等が12,398百万円多くなっており、本年度差額は1,907百万円となり、純資産残高は45,725百万円の増加となった。・連結においては、後期高齢者医療広域連合への国県等補助金等が財源に含まれることから、一般会計等と比べて財源が46,034百万円多くなっており、本年度差額は2,223百万円となり、純資産残高は46,580百万円の増加となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

・一般会計等においては、業務活動収支は社会保障給付支出及び物件費等支出の増加により2,195百万円となった。投資活動収支は公共施設整備等を実施したことから、1,678百万円となった。財務活動収支については、地方債発行収入額を地方債償還支出額が上回ったことから、660百万円となった。・全体においては、国民健康保険税や介護保険料が税収等収入に含まれることから、業務活動収支は一般会計等と比べて3,191百万円多い5,386百万円であったが、投資活動収支は、下水道事業の地方公営企業法一部適用に伴い▲1,312百万円となった。財務活動収支については、地方債償還支出額が地方債償還発行額を上回ったことから、1,417百万円となった。・連結においては、東京都四市競艇事業組合や東京たま広域循環組合の業務収入が含まれることから、業務活動収支は一般会計等と比べて8,211百万円多い10,406百万円であったが、投資活動収支は、浅川清流環境組合の地方債発行収入による公共施設等整備を実施したことから▲5,565百万円となった。財務活動収支については、地方債償還支出額が地方債発行収入額を上回ったことから、1,619百万円となった。

財務書類に関する情報②(2020年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

・市民1人当たりの資産額については、類似団体平均より低くなっているが、前年度に比べて9.2万円増加している。有形固定資産は本庁舎免震改修工事の進捗等により2,344百万円の増加、投資及び出資金は下水道事業の地方公営企業法の一部適用開始に伴う整理等により15,286百万円の増加、流動資産は決算剰余額の増により1,416百万円の増加となり、資産総額は前年度に比べて18,100百万円の増加となった。・歳入額対資産比率については、類似団体平均を下回り、前年度に比べて減少している。これは資産は増加したものの、新型コロナウイルス感染症対応の国都補助金収入の増加により、歳入総額が増加したためである。・有形固定資産減価償却率については、類似平均団体よりも高くなっている。老朽化した施設については、施設の再編、統廃合も含めて公共施設の適正化に努める。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

・純資産比率については、類似団体平均よりも高くなっており、前年度から1.0%増加している。下水道事業の地方公営企業法の一部適用開始に伴い、資産及び純資産が例年比で大幅に増額していることが要因である。今後は公共施設の老朽化対策を進めていくことで、数値は下がることが予想される。・将来世代負担比率については、類似団体平均を下回っている。公共施設の改修により有形固定資産が増加していため、前年度に比べて0.1%増加している。地方債発行については、公共施設整備による発行の増が見込まれることから、比率は増加傾向にある。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人あたりの行政コストについては、類似団体平均を上回っており、前年度から11.1%増加している。これは、新型コロナウイルス感染症対応による特別定額給付金の支給等による補助金等の一時的な増加が要因である。今後、純行政コストは高齢化による社会保障給付等により増加傾向にあるため、中長期的な視野に立った経費の抑制に努めていく必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

・住民一人当たり負債額については、類似団体平均を下回っており、前年度比で0.4%増加している。今後は公共施設の老朽化対策などで地方債の発行を予定しているため、増加が想定される。・基礎的財政収支については、投資活動収支が業務活動収支を大幅に下回っているため、▲373百万円となっている。業務活動収支は、新型コロナウイルス感染症対応の補助金支出と国都補助金収入が増加したが、下水道事業への操出支出を一部投資及び出資金支出に切り替えたことにより、支出が減少し収支が2,412百万円となっている。投資活動収支は、プラスチック類資源化施設の建設工事完了によりごみ処理関係の基金取崩収入が減少したが、公共施設整備の進捗により支出減少幅が収入より小さいため、▲2,785百万円となっている。今後、公共施設の更新に伴う地方債の増額も見込まれており、引き続き慎重な財政運営を行う。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

受益者負担比率については、類似団体平均を下回っているが、前年度に比べて0.9%減少している。しかし、要因は新型コロナウイルス感染症対応による一時的な経常費用の増加であり、受益者負担の見直しによるものではない。今後は、施設運営に係る経常費用の増加傾向は続くものと見込みがあり、使用料・手数料の見直し基準に則り、適切な受益者負担を求めていく必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,