松山市:公共下水道

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経営比較分析表(2020年度)

経営の健全性・効率性について

本市では、平成初期の10年間で、約2,000億円もの集中的な設備投資を行ったため企業債残高が多く、利子負担が損益収支を圧迫し、「企業債残高対事業規模比率」や「汚水処理原価」が、類似団体と比べ高くなっているが、経営戦略で管理指標を設定し、企業債の新規発行を適正な範囲に抑制するなど継続的な経営改善に取り組んでいる。また、下水道の普及拡大、接続推進などの収入増加に繋がる取組や、維持管理費等の縮減に継続して取り組んだ結果、令和2年度も損益収支の黒字を達成し、前年度に引き続き「経常収支比率」は類似団体を上回る結果となった。なお、損益収支の黒字が続いた結果、令和2年度末で「累積欠損金」は解消した。次に、「施設利用率」と「水洗化率」は、現在も下水道の普及拡大を進めているため、類似団体に比べ低いが、晴天時の最大処理水量で見ると施設の最大稼働率は83%を超えている。また、水洗化率は例年とほぼ同水準にあり、引き続き接続勧奨を継続的に実施していく。最後に、「流動比率」は、経営改善に伴い着実に改善しており、前年度に続き類似団体を上回る結果となった。今後も、企業債残高の減少に加え、現預金の増加を見込んでおり、改善傾向となることが見込まれる。

老朽化の状況について

本市の下水道事業は、平成初期に集中して整備を行ったため、「有形固定資産減価償却率」は類似都市平均よりも低い数値であったが、徐々に上昇し、令和2年度に上回った。また、「管路老朽化率」は平成30年度から類似都市平均を上回っており、計画的な改築・修繕の必要性が高まってきている。一方、「管渠改善率」は、現在も下水道の普及拡大を進めていることから、類似団体平均を下回っているが、平成30年度より重点的に管更生に取り組んだ結果、上昇傾向となっている。

全体総括

本市では、過去の大規模な投資により企業債残高が増大し、利子負担額等の資本費が経営を圧迫する状況となっていたが、経営戦略で管理指標を設定し、新規発行企業債の借入抑制等による資本費の縮減や適正な維持管理、また効率的な新規整備などによる増収に継続して取り組んだ結果、令和2年度も損益収支の黒字を達成した。今後も、経営状況は改善傾向となる見通しである。しかしながら、長期的には人口減少や施設の老朽化が進み、使用料収入の減少や改築更新需要の増大が見込まれるため、経営戦略に基づき、ストックマネジメントの推進による更新事業費の精査と平準化、新規発行企業債の抑制などに継続的に取り組むなど、将来にわたって、安定的かつ持続的に事業運営が可能となるよう経営の効率化を引き続き進めていく。

類似団体【Ac1】

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