松山市:公共下水道

地方公共団体

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収集されたデータの年度

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経営比較分析表(2021年度)

経営の健全性・効率性について

本市公共下水道事業は、平成初期の10年間で、約2,000億円もの集中的な設備投資を行い、その財源として企業債を活用したため企業債残高が多く、利子負担が損益収支を圧迫し、「企業債残高対事業規模比率」や「汚水処理原価」が、類似団体と比べ高くなっています。そこで、経営戦略策定時に管理指標を設定し、企業債の新規発行を適正な範囲に抑制することや、下水道の普及拡大、接続推進などの収入増加に繋がる取組、維持管理費等の縮減などに継続して取り組んでいます。その結果、前年度に引き続き令和3年度も損益収支の黒字が確保でき、「経常収支比率」は類似団体を上回る結果となっています。また、「累積欠損金」については、令和2年度に解消しています。「施設利用率」と「水洗化率」は、現在も下水道の普及拡大を進めているため、類似団体に比べ低くなっていますが、施設の最大稼働率は、晴天時の最大処理水量で見ると75%を超え、水洗化率は、92%で例年とほぼ同水準を維持しています。「流動比率」は、経営改善に伴い着実に上昇しており、前年度に引き続き類似団体を上回る結果となりました。

老朽化の状況について

平成初期に集中して整備を行ったため、「有形固定資産減価償却率」は、類似団体平均よりも低い数値でしたが、徐々に上昇し令和2年度から上回っています。また、「管路老朽化率」は、平成30年度以降、類似団体平均と同程度で推移しており、計画的な改築・修繕の必要性が高まってきています。「管渠改善率」は、現在も下水道の普及拡大を進めているため、類似団体平均を下回っていますが、老朽化した管渠に優先順位を付け、管更生工事など管渠の更新に取り組んでいます。

全体総括

過去の大規模な投資により企業債残高が増大し、利子負担額等の資本費が経営を圧迫する状況となっていましたが、経営戦略で管理指標を設定し、新規発行企業債の借入抑制等による資本費の縮減や適正な維持管理、効率的な新規整備などに取り組んでいます。その結果、令和3年度も損益収支の黒字を確保し今後についても、黒字が確保できる見通しです。しかしながら、長期的には人口減少による使用料収入の減少や、施設の老朽化が進むことによる改築更新需要の増大が見込まれることから、経営戦略を適宜更新し、計画的に事業を進めるとともに、引き続き経営の効率化を図っていきます。

類似団体【Ac1】

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