経営の健全性・効率性について
地方公営企業法の財務規定を適用した令和2年度決算から、現在の経営指標を使用しています。①経常収支比率昨年度と同程度で、単年度収支が黒字であることを示す100%を上回りました。③流動比率昨年度と比較して6.6ポイント上昇しました。経営目標の100%を下回っていますが、昨年度同様、流動負債の大部分は翌年度に償還する企業債であり、翌年度収入を財源として確保できているため、支払能力に支障はありません。④企業債残高対事業規模比率企業債の償還が進んだため、昨年度と比較して27.59ポイント低下しました。引き続き、経営目標である300%未満を達成できるよう、計画的な投資を行います。⑤経費回収率、⑥汚水処理原価いずれの指標も、昨年度と同程度でした。本市は、流域下水道に接続しており、処理場を有していないため、汚水処理原価は全国平均及び類似団体平均値と比較して低くなっています。経費回収率は、経営目標である100%以上を達成しており、健全な経営状況を保っています。
老朽化の状況について
①有形固定資産減価償却率令和2年度から減価償却を開始したため、低い値となっています。②管渠老朽化率、③管渠改善率中心市街地の管渠の一部が耐用年数を超え始めていますが、本市全体の管渠老朽化率は低く、管渠改善率も低い状況です。管渠の老朽化に対しては、ストックマネジメント計画に基づく現況調査により修繕や改築の要否を判断しながら進めており、今後も、計画的かつ効率的な対策を行います。
全体総括
令和3年度に経営戦略(厚木市下水道事業経営ビジョン)を改定し、経費回収率、企業債残高対事業規模比率及び流動比率の3項目について、1に記載したとおり経営目標を設定しました。令和3年度決算に基づく経営指標は、令和2年度と同程度となり、独立採算の原則に基づく健全な経営状況を保っています。引き続き、適切な施設管理と計画的な投資を行い、安定した事業経営に努めます。